『ベルの音』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
ベルの音
冷たい空気に振動して
聖夜を彩る音色が素敵だね
昔の記憶
大きな煙突のある家で心弾ませ布団に潜った
彼が来てくれることを
今か今かと待ち侘びていつの間にか眠っていた
眠っていても彼を待つ意識はある
ふと枕元に人気を感じて飛び起きた
赤い服を身に纏った白髪の男
彼だ!彼が来たんだ!僕は見たぞ!
すると体の力がふっと抜けて布団に倒れ込んだ
彼は優しく微笑んでいた
凍えそうなほど寒い季節
寒さなど感じない規則的な部屋の中で
今年もあの音がする
耳をつんざくようなベルの音
赤い服を着た白髪の彼が枕元で笑っているんだ
燻られて、芳しい花の匂いをも殺して、きみはあっという間にすかすかの骨になった
待合室はひとりだった、身を少し捩ると腹が鳴いた、窪んだクッキーを齧っていた
冷たく煤けた骨を、つまんだ、憤りが喉を通り越し、腹に濾しだされた
髭をこしらえた顎もとは薄く濡れそぼり、ただ脳みそのノイズと身体の傾きを感じていた
ベルの音
「おはよう」
相棒に軽く会釈
「いらっしゃいませ」
若いカップルに優しく声かけ
「ありがとうございました」
2人の後ろ姿にゆっくり手を振る
「お疲れ様」
今日の最後に。
また明日もよろしくと
相棒にそっと耳打ちした
#皮
皮が剥けるのは痛い。
でも、ひと皮むける のは喜ばしいこと。
自分の限界を超えること。
それは多少身を削る思いもするけど
むけたことで現れた新しい自分に
すがすがしい風がふいて肌がひんやりするような、ちょっぴり誇らしい気持ちになる。
テーマ ベルの音
ベルの音って何? クリスマス? 結婚式?
学校のチャイム? それともバーゲンセールのあれも?
警告音もそうかな?
ベルは警告や時間を教えてくれる。
その音を聞くと、みんな不思議と行動を起こす。
だから、ベルの音を聞いた時は
感謝の気持ちを込めてください
僕は犬みたいに尻尾振って、ベルの音に反応する。
君はご主人様でおもちゃだ。
心配しないで。噛み付く時は、噛み付くから。
夜中のコンビニ、店員が一人もいないのだが……俺は、おにぎりと飲み物を持ったまま、レジの前で立ち尽くした。
普通なら、品出しをしてたり、とりあえずどこかの清掃をしてたりと、誰かしら一人くらい店員がいるものであろう。
俺は、顔だけ自動ドアから出て、外のゴミ箱の方を見てみる、しかし、いない。
少し外に出ただけなのに、一気に体が冷える。
さっさと買って車に戻りたいのに……
もう一度、仕方なしにレジへと行く。すると、最初は気づかなかったが、レジカウンターに
『ご用の場合は、こちらのボタンを押してください』
と、ボタンがおいてあった。
人件費削減か、最近はこういうのが主流なのだろうか、気づかなかった俺も悪いので、ちょっと気まずくなりつつボタンを押した。
シャンシャンシャンシャン……
サンタクロースが登場するかのような、ベルの音がした。
時期が時期だからなのだろうか、いやしかし、こんなので和んでしまう俺って、疲れているのだろうか。
とりあえず、面白半分でもう一回押してみた。
シャンシャンシャンシャン……
童心に戻れる、楽しい呼び出しボタンであった。
【ベルの音】
あの音を止めてくれ
あのけたたましく鳴るベルの音を
俺を引き戻さないでくれ
良い夢を見ていたんだ
誰もが幸せな世界の夢を
孤独とか戦争とか
争いとか諍いのない
そんな素晴らしい世界の夢を
誰もが幸せな夢を
その音を止めてくれ
そのけたたましく鳴るベルの音を
俺を引き戻さないでくれ
まだ夢を見せてくれ
#ベルの音
ベルの音がした
サンタさんが
いたなら、
私は、君という
プレゼントが
ほしいな、
ベルの音
いつもの時間いつもの席。
暗くなった外の景色が下校の時間を告げた。
ひとつひとつの動作に伴ってなる
椅子を引く音、ドアを閉じる音、階段を降りる足音、
学校から遠ざかると共に消えていくチャイムの音。
肌寒く感じる帰り道は
誰かと身を寄せて歩きたい気分だった。
【ベルの音】
帰ってきたと思うじゃん
早くあいたいよ、
お題 ベルの音
静かに聴こえてくるベルの音
耳に少し寂しく残って
あなたと別れても
変わらぬ想い胸に抱いて
また夜が更ける
あなたが残した想い出は
今でも心に焼き付いてる
「ベルの音」
新幹線発車のベルの音
3年ぶりの帰省。年老いた両親とそれなりに年をとった私はホームで「又来るからね」。
「元気でね」と寂しげな表情の両親と。とりあえずの別れを知らせる新幹線発車のベルの音。
ベルの音
いつか、素敵な人と幸せのベルを鳴らせたらいいな
ベルの音が鳴り響く。
それと同時に奴も目覚める。
今年のクリスマスも一人ぼっち。
世の浮かれに浮かれて頭がイカれたリア充共への嫉妬心が、今目覚めた。
ベルの音にギョッとする。
方々で鳴っている。
教会の尖塔から、お寺の鐘つき堂から。
我が家のインターホンから、隣家のドアチャイムから。
猫の首輪から、牛の首輪から。
火災報知器から、地区のスピーカーから。
あらゆる場所から、あらゆる音が、
目覚めたその瞬間に訪れて、恐怖と不快感に突き落とし、
一日が終わり、君は眠る。
教会のベルが鳴る。祈りを捧げる。救われたいから。だけど私は許されないほどの罪を犯している。それは動植物を殺して食べていること。今日も謝るために殺しを犯している神父のもとへ祈りに行く。
いつもの音とは違う音が鳴り響く
毎年1人だったこの時期
でも今年は違う
だって大好きな君たちがいるから
ベルの音
ベルの音よりも
あの人の鼓動が聞きたいんだ…