『プレゼント』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
今日ね、街を歩いていたら貴方にピッタリのコートを見つけたの。貴方の好きなベージュのコート。きっと似合うと思うよ。
そんなこと考えてたら危うく買うところだったわ。買っても、貴方とはもう他人だから渡せるはずない。それなのに、不意にそのコートに手を伸ばしてしまった。
あーぁ、クリスマスはあのコートを着ている貴方の隣で歩きたかったな。コートを着て喜んでいる貴方の顔が、涙で霞んだ先の雪の中に見える。貴方と過ごすために、クリスマスの予定空けといたのにな。暇になっちゃった。
私の想いもクリスマスプレゼントも貴方に届かない。クリスマスってこんなに悲しかったっけ?
#プレゼント
友達に渡せば友情の証、
恋人に渡せば愛の証…、
プレゼントって渡す人によって意味が変わってくるよね
私は誰からどんな意味のプレゼントが貰えるのかなぁ
「クリスマスプレゼント、何がいい?」
と、父と母にきかれた。
『うーんとねー、まだねー、ないしょー!』
わたしは、そう答えた。
「そっか、サンタさんだけに教えてあげるんだね。サンタさんに、何が欲しいのかおてがみ書いたら多分なんでも持ってきてくれるよ。」
ふぅん、おてがみ、ねぇ。
『そうなの?おてがみかいたら、クリスマスツリーのとこにおいとく』
「じゃあ、クリスマス前までにおてがみ書いといてね。」
『うん!わかった、ままとぱぱはよんじゃダメだよ』
「誰かに読まれてもサンタさんには絶対届くから大丈夫だよ。」
『…わかったー、いまからかいてくる!』
私は、まだ四歳。だが、サンタさんの正体を知っている。だって、人生何回目かもう覚えてないくらい、死んでは生まれ変わっているから。
そして、私がいま欲しいプレゼントは、絶対に来ないということも、知っている。
〔サンタさんへ〕
ままのおかぜがなおるおくすりがほしいです。
まま、びょういんにもういかなくてもいいくらい、
げんきになってほしいです。
あと、ままとぱぱがなかよしになってほしいです。
たくさんおねがいしてごめんなさい。
でも、プレゼントはこれをください。
【ままとぱぱのむすめより】
我ながらなんというプレゼントを願っているんだ。
これが来ないことは、最初からわかっているけど、
なぜか少し悲しい。胸が痛い。
人生を何回も繰り返していると、これがほしい、とか、これになりたい、という感情が薄れてしまう。
___私にしかわからない感情かもしれないけど。
今世の私の人生は、今のところあまり楽しくはない。母の病気をきっかけに仲が悪くなってしまった。入院をしなければいけないほどの病にかかっているにも関わらず、母は入院を拒み、父はそれに猛反対。その結果が今の現状。
母が入院をしたがらないのは、大金がかかるのと、娘である私がいるから。娘の成長をすぐそばで見守っていたいという親としての気持ちがあるからだろう。
責任感とか、幸福感とか、そんな感じの気持ちが。
入院しないと本当にもうそろそろ死んでしまうのに。私の母はバカだなぁ。
私も、何回も親をやったことがあるから子供の成長を見守りたいという意思の強さは知っているけど、病気なら今の私の父の言葉に従って、入院をするべきだと思う。だって、治療もせずにすぐ死んだら、子供の結婚を見届けられないし、父は、心に傷が残って、一生辛い思いをして生きていかなきゃいけないから。
私は…まぁ、悲しむんだろうけど、どうせすぐ忘れちゃうんだろうな…
残酷というか、切ないというか、なんというか。
あぁ、サンタさん。母の病気を治して、今の私の父と母を幸せにしてあげてください。
無理なお願いということはわかっていますが、お願い、します。
___私のせいで、これ以上誰が不幸になるのは、見たくないんです。
私が不幸になるのはいいです。その方が、何倍も、何十倍も、何百倍も…
今年のプレゼント、ちゃんと届くかな。
贈る相手の事を考えながらいろんなお店を見て回るけど、
ぐるぐる考えすぎちゃって最終的に予定と違う物を選んじゃったり、買いすぎてしまったりする。似たような経験してる人いるかな?
こちこそごめんね
泣きながら喧嘩したあとに
扉の隙間に差し込まれていた
マイメロディの手紙が
母が初めてもらったプレゼントらしい
起きたら靴下の中にちゃんと入ってたよ
そう、あれは私が欲しがっていたもの
眠たいことなんか忘れちゃってたぜ
だって煙突なんてないから期待してなかった
それに、その年は目玉焼きの白身残してたから
サンタさんが私にプレゼントくれるはずないって
すねくってたもんね
だから、靴下の中身たまごっちのケースだけだった時
サンタさんってこんな意地悪するんだって
嫌いになりそうだったの
でもね、奥まで手入れたらちゃんと本体もあったから
味方でいてくれてありがとうって
一瞬でサンタさんがキラキラ星
私も大切な人に夢をお届けする
そんなかっけーやつになりたいと常々考えてる
今年はとりあえずそんな自分に
格好よくなるためのエレキギターをプレゼントさ
#プレゼント
渡したくて
渡せなかった
プレゼント
渡すのは
いつになるのかしら、
それは唐突で不意打ちなサプライズだった。
中学時代からの夢を叶えるべく飛び込んだ新しい職場で働き始めて3ヶ月。
そろそろ業務にも慣れ始め、褒められるよりもオペレーションに関する注意をされることの方が多くなり、業務に関する多少の悩みも生じはじめ、何より3ヶ月も経ってあまり仲間達と仲良く打ち解けられておらず、周りはこの職場に来る前から友達でしたが?みたいな顔して仲良くしているのを見て自分ちょっと孤独だなと寂しさに沈んでいる時に迎えたクリスマス。
今日も、仲間達は2人1組になって現場から帰る中、私は1人で更衣室まで歩いて帰った。
最近、2人組からあぶれて1人になってしまうな。私だって誰かと雑談しながら更衣室まで帰りたいのに。トホホ……。と思いつつ更衣室で着替えをしていると、多少他の人よりも雑談をする仲である後輩が、私を見かけてカバンをゴソゴソやりだした。
お?何だなんだ?
後輩が何をしでかすか全く分からなかった私がどうしたのかと見守っていると、その後輩はそれはもうとびきり素敵な笑顔で「メリークリスマス!」と可愛いラッピングの袋を差し出した。
周りよりは少し仲良いかなとは思っていたが、まさかクリスマスプレゼントまで用意してくれているとは。
仲良しさんが居ないなと思っていたので、感動に心が震える。
半ば恐縮しながらも受け取り、恐る恐る開けてみると中身はお菓子詰め合わせだった。
何かお返しに出来るものないかとバッグを漁ると、今日仕事に行く前に買ったマーブルチョコがあった。お返しに渡すと、後輩は「このチョコ大好きなんです!」と滅茶苦茶嬉しそうにしてくれた。
サプライズなプレゼントに心臓の辺りがほっこり暖かくなったような気がした。
お菓子はどれも美味しかった。
はい、これ就職祝。
そう言われて手渡されたのは赤い包装紙に包まれた箱。リボンもついていて、とても可愛らしい。いつもはこんなもの渡してこないのに、どうしたものか。
ありがとう、お兄ちゃんからのプレゼントなんて、めずらしいね。
あえて余計な一言を付け足してみたものの、兄は一切の反応も見せない。口を開けたのかと思えばとりあえず開けてみて、の一点張り。仕方ないのでしぶしぶ開けてみることにした。
あ!これ!
思わず大声が出てしまった。これは前々から私が欲しがっていたネックレスだ。だが、少し値段が高くて、なかなか買えずにいた。高かったでしょ、と聞いてみると、
いつもなにもしてあげれていないから、奮発したんだよ。と一言。兄はそこまで年収が高くないので、だんだん喜びよりも心配のほうが強くなってきた。色々言いたいこともあった、しかし、あえて言わないことにした。それよりも言いたいことがあったから。だから、最後にもう一回、もう一回だけ言いたい。
ありがとう。
プレゼント
(夢と現実の続編みたいな話です)
夢だと気づいたあの日から半年以上が経った。
街はクリスマスムード一色で、誰もが楽しそうだ。
私はというと、周囲の人たちのおかげで元の世界での日々に少しずつ戻ってきたと思う。
でも、ふとした時に仲間たちの笑顔を思い出してしまう自分もいた。
「夢だからもう会えるわけないか…会いたいな」
クリスマスには奇跡が起きるってジンクスがあったけど、夢で会った人に会えるはずはないだろう。
孤独な空に、一筋の流れ星が見えた気がした。
自宅に帰り、1人ワインを飲む準備をしていると突然インターホンがなった。
誰だと思いながら、ドアを開けると信じられない光景が広がっていた。
「メリークリスマス!サプライズで会いににきたよ!」
目の前に、クリスマスプレゼントを抱えた仲間たちがいたのだ。
信じられない、彼女たちがここにいるはずないのに。
一緒にクリスマスを過ごす奇跡のような時間が、最高のプレゼントだった。
たとえば、急に冷えたから。とか
たとえば、すきそうだから。とか
たとえば、なんとなく似合うと思って。だとか
そういう風に日々の中で私を思い出してくれること。そうして、プレゼントをくれること。
凄く幸福だなって思うんだ。
プレゼントというものは、誰かに幸せを運ぶものだと私は思う。
貰った時の相手の顔を思い浮かべながら商品を見比べる時間も、ものを作る時の相手を思う気持ちも、全て相手に届くものだと思うのだ。
だけど世の中そう甘くはなくて、もしかしたら貰ったら困るんじゃ、とか、色々な不安が堂々巡り。
送りたい相手のことは好きなのに、その時ばかりは憂鬱なきもちになってしまう。
だから私は、プレゼントが好きじゃない。
プレゼント
プレゼント、そう言われて貰ったものをぎゅっと抱きしめて大切にしたい。
たとえば大好きなキャラクターのぬいぐるみ、時間を忘れて熱中したゲーム、やる気が出るはずだからと一目惚れした万年筆、あなたからの愛がこもったネックレス。
どれもこれもいつかは灰になってしまうけれど、それでも手元にある間は大切にしていたい。
貰ったものと同じようにその想いも貰っているのだから、その想いごと大切にしまっておきたい。
そしたら、誰かに何かを贈るとき、その想いたちと同じように誰かのことを思いながら贈ることができるのかもしれない。
この想いごと、君に届けたいんだ。
今日はクリスマス。
私は1年でクリスマスが1番好きかもしれない。
ケーキだって食べられるし、豪華な食事も出る。何よりプレゼントが貰えるから。
私は私の今集めている漫画を頼んだ。とても楽しみだ。
早く、明日にならないものか。
楽しみで眠れないかもしれない。
私はふと思った。
「サンタさんに会ってみたい。」と、思い始めた。
今日は寝たフリをしてサンタさんを見てみようかな。
(結局寝落ちしました。)
「プレゼント」
皆さんからいただくポチっと♡
今日は無くても大丈夫です。
いつも、どなたか、ありがとうございます。
クリスマスに君に贈るプレゼント。
悩みに悩んだ。何だったら喜ぶかな、何が欲しいのかな
聞いたら私と住む家だって。かわいすぎた🤦♀️
ごめんね、家はプレゼント出来ないけどCDを贈るよ
喜んでくれるといいなぁ…
今年のサンタさんのプレゼントは何にしよう。
私はクリスマス2日前にしてそう思った。
そして、ずっと考えていたら、この答えにたどり着いた。
『みんな当たり前にプレゼントと頼むけど、それって本当に当たり前なのかな』
毎年毎年この季節に全国の子供たちにプレゼントを届けに行くサンタさんは本当にすごいと思う。きっと、25日の朝に子供たちが笑顔でプレゼントを開けているのを見るのが嬉しいんだろうな、、、
『人が自分のおかげで喜ぶところを見て、次も頑張ろうって思える人になりたい、、、!』
その気持ちが、サンタさんからのプレゼントなのかもしれない。
なんにもいらないよ。
そのかわり
きつくきつく抱きしめて。
テーマ:プレゼント #41
※この物語は#20からの続編です
朝起きると、あるはずの影はなかった。
僕は嫌な予感がして起き上がる。
「ミデル?」
彼女のことを呼ぶ声が震える。
「ミデル!」
返事はなく、ただ静かな寒い部屋に僕の声だけが響く。
あの男は…? 僕は飛び起きると戸を開く。
いない、いない、いない、いない!!!
僕は次々に部屋を見ていく、僕は余裕がなくなっていたからか、乱暴に戸を開けていった。
どの部屋にもいないことを確認すると、絶望した。
「なんで、なんでだ…」
僕は乱暴に頭を掻きむしる。これからなのに。これから、僕たちは行動する、一緒に新しい国を……。
そう思ったとき、部屋の机に一枚の紙切れを見つけた。
僕はそれに目を通す。そして、その紙切れを取ると怒りをあらわにして、ローブを取りこの家を飛び出した。
『魔法使いの娘といるとは、いい気味だな王子。娘は預かった。返して欲しくば……』
僕の個人的な恨みを持ったやつの犯行にしか見えない。
僕の中で怒りがフツフツと燃えているのを感じた。
彼女になにかしたら、ただじゃおかない。そう思いながら。
こんなに怒りを覚えたのは初めてだった。
「やっと来たか、王子サマ」
暗い路地の中、男の影を見てそのまま男に突っ込もうとする。
「おいおい、ストップストップ〜」
そこにはその男以外にも2名、男がいた。
「危ないぜ? 王子サマ。怪我したくなかったらそのままストップだ」
僕が構わず進もうとする。
「ゔゔ!!」
その時なにかの唸り声が聞こえた。僕はその声の方を見た。見た瞬間、カッと体が熱くなった。
「魔法使いの娘は、管理するのが難しかったんだからな?」
そこにはタオルを咥えさせられたミデルがいた。その口の端は切れてた。服もズタズタになっている。
「魔法使いの娘のことがそんなに大切か?」
男は僕に言った。僕は何も言わなかった。
それよりも僕は…。
「なんか、答えろよ!!!」
男は振り上げた手を俺ではなく、ミデルへと落とそうとした。
「やめろ!!」
俺が叫ぶと空気がビリビリビリっと震えた。
「お、おい!」
ドサッと音がして後ろの方で男が騒ぐ。
「な、何だ!!」
その時、ミデルを持っている男の手が緩んだのを俺は見逃さなかった。
「アダダダダダッ!!」
「余裕の素振りはどうした。男よぉ?」
俺はなにかに取り憑かれたかのように低い声で話していた。それも凄い力で男の手を握っている。
「この腕一本くらい、折れるかもしれねぇな」
俺は笑った。何故かすごく楽しい。怒りを通り越して、おかしくなってしまったのかも知れない。
「やめっ!!」
「は? お前、腕の一本くらい安いだろ。俺の大事な人傷つけたの自覚してない?」
怒り、恨み。色んな感情が爆発していた。いつの間にか背後に回っていたらしい、もう一人の男。
手には鉄パイプか? まぁ、そんなの関係ないか。
逃げればよかったのになぁ?
気がつくと僕は横になっていた。
「お前さ、僕の中で何してるの?」
僕は背中を向けている、ソレに話しかけた。
「ずっといるよね、君」
僕は話しかけ続ける。するとそれは振り向く。
「俺か? そうだな…。まぁ、悪いことはしてない。それよりも早く行ってやったほうがいいんじゃね?」
そう言うとソレは指を鳴らした。
「ーラ、ラクラ!!」
僕は声を聞いてすぐにミデルだとわかった。その影に僕は抱きついた。
「ごめん……。ごめんな」
僕は彼女を強く抱きしめた。彼女は震えていた。怖がらせてしまった。ごめん…。
「ラクラ、もう大丈夫だから」
ミデルはそう言って僕から離れようとする。
「駄目、まだ」
僕はそのまま抱きしめていた。
「あのね、ラクラ。私…」
そう言ってゴソゴソとローブのポケットを漁ってから、何かを出す。
「これ、クリスマスプレゼント」
そう言う彼女の口には赤い血が滲んでいた。
治してあげたかった。そう強く願いながら彼女の口に触れる。
「ラ、ラクラ?」
ミデルは、そう言いながらキョトンとしている。その時、すうっと切れていた口が治った。僕は目を大きくしてそれを見た。
「ラクラ、あなた…」
治った口に手を当てたミデルはそう言って、僕を見た。
クリスマスプレゼントは、ミデルの手から落ちていた。
明日、渡す予定の小さな包みにリボンをかけようと思い立ち何度も包み紙にリボンを充ててみる。
やっぱり赤いリボンは当たり前すぎる。
しかし、青いリボンも似合う気がしない。
緑、オレンジ、藍、なんなら銀。
どれが良い?
どのリボンを選べば喜んで受け取ってくれる?
店頭で悩むオレが何本も並べた内ふと目についた1本。
金地に緑の縁取りのリボン。
これならお互いの色が混ざっているし渡す為の取っかかりになる筈だ。
何度目かの聖夜に、オレのこれからの人生を捧げよう。