『ブランコ』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
ブランコ
私は昔公園にある遊具の中でブランコが一番好きでした。でも中学生になった頃くらいから苦手になってしまったんです。しばらく揺られてると段々酔うようになってしまって。でもブランコ自体を嫌いになったわけではないんです。例えば、公園に行ったとき人がいなかったら私はベンチではなくブランコに座ります。それくらい好きです。でもやっぱり座るだけで昔みたいに思いきり漕いだりはしません。
私ブランコに乗るといつも思うんです。好きだけど酔っちゃうから苦手って、これ人生をつまらなくする公式だって。歳を重ねるにつれて色んなことがこの公式に当てはまっていって苦手なものがたくさん増えて。そうやって人生どんどん苦しくなって、つまらなくなるのかなって。それとも長く生きていれば苦手なものが増えても大丈夫なくらい好きなものがたくさんできて人生を豊かにしてくれるんでしょうか。
ブランコ
最近乗らないよな~
大好きだったなぁ~
危ない乗り方もしていたなぁ~
子供も、大好きだったなぁ~
風を切る感じが好きだった
空が目の前に来るのが好きだった
小学生の頃の俺
小学生の可愛い女の子と
どちらが高くブランコをこげるか
競争した
俺は女の子に負けて悔しかった
見た目とは裏腹に
お転婆だった君に
初めて恋をした
お題 ブランコ
いつから乗ってないだろう
ひさしぶりに乗ってみたいな
風に身を任せたい
私はブランコ競走が好きだった。
誰よりも高く漕いで風を感じるの。
少し高くなりすぎて怖くなったこともあったけど
それも含め私には楽しいとっても大好きな遊具だった。
でもみんなは鬼ごっこばっかりやろうとする。
私は足が遅いから鬼ごっこは嫌いだった。
だって捕まえられなきゃつまらないし
必死に頑張っても捕まえられなかったし
バリアとか使ってくるんだもん。
でも彼は私の扱いをこの頃から分かってたみたい。
「終わったら一緒にブランコ乗ろうね」
「うん!」
「俺タッチしていいよ。」
「いいの?」
「うん。いいよ。」
そう言う彼にタッチした。
「頑張って」
彼は笑って走っていった。
彼は足が早いからあっという間に
誰かにタッチして戻ってきた。
「じゃあブランコ乗ろ?」
彼はそう言って私の手を引いた。
好きな人が私の手を触れるなんて
恥ずかしくなって顔は赤かったと思う。
あのころの彼は私の夫となって
私のそばに居てくれる
“ブランコ”
それは私の人生の大きな1ピースになっている
─────『ブランコ』
漕げば漕ぐほど高くなる。
休んだからといって直ぐに止まる訳では無い。
人生はブランコに似てると思う。
歩けば歩くほど自分の将来に進んで、
けれども歩みを止めたらかといって
直ぐに止まるわけでもなく、時は進む。
きっと歩みを止めて休んだとしても
何かしら成長しているのだと思う。
ブランコも人生も漕ぎ続けたら、歩み続けたら
大変だし、疲れてしまう。
休憩しながら高く、前に。
進んでいけばいいと思う。
"ブランコ"
3日目
(飛べるブランコ)
崖のところにある古いブランコ。私はいつもそこでブランコをこいでいた。
ブランコは空を飛んだようになれるから。自分が孤独な人間でないように思えるから。
いつものように夕日を見ながらブランコをこぐ。
なんだか、夕日が手に届きそうだった。
暖かくて、ぽかぽかしてる夕日。
私は手を伸ばし空中に浮かんだ
ブランコ
今日は女の子。今日は男の子。今日は猫ちゃん。
長い年月を思い出し、懐かしみながら、今日もコクリコクリと動きます。
広い草原にある一つの物にすぎないけれど、それでもみんな、一緒に遊んでくれるから。だから、私はいつもコクリコクリと動けます。
みんな、ありがとう。
「ブランコ」
ブランコに乗る度に、小学生の頃を思い出す。
友達とどっちが高く漕げるか競ったり、
二人立ち漕ぎをして友達を落としてしまったり、
立ち漕ぎからジャンプして柵を越えるのを見て、
「あれはできないなぁ」と思ったりしたことを。
スリリングで楽しかった、あの頃。
刺激を求めていた、幼い私。
今じゃすっかり、安心安全が第一になっている。
そろそろ刺激を求めて、
漕ぎ出してもいいのかもしれない。
久しぶりにブランコに乗りにでも行こうかな。
もうすぐ春に、なるのだから。
.
バイト帰りに一人夜道を歩いていると、近所の公園の隅に、ブランコが見えた。
なんだかブランコに懐かしさを感じて、立ち止まって眺めていた。
ブランコを囲む小さな柵にはPPバンドが張り巡らされ、その領域への立ち入りを拒絶していた。
近付いてみると、暗さで最初は気付かなかったが、支柱に「老朽化のため使用禁止」と書かれた紙が貼られていた。
「こんばんは〜」
突然背後から声がした。
心臓が飛び出るかと思った。
振り向こうとすると、自分の前にそいつは立っていた。
いつの間に…?
「えっと…」
「あ、ブランコに乗りたいの?」
誰だこの子。
見覚えはないが、外見は普通に可愛いらしい少女。
家出とか追い出されたとか、そんな風には見えなかった。
恐らく自らここに来たのだろう、と感じた。
しかし、こんな時間に子どもが一人で出歩くことを許す親がいるとは思えない。
そんなヤツもこの少女も、自分の友人には居ないはず。
「…でも、来てくれて嬉しい。ありがとう。」
なんだか嫌な予感がした。
____きっと関わってはいけない、立ち去らなければ。
と思ったが、時すでに遅し。
少女が抱きついてきた。
「……あぁ、幸せ。待っていて本当によかった。」
一瞬、目眩と金縛りのような感覚があった気がした。
次の瞬間、目に映る世界は別世界に。
…どこまでも続いていそうな草原。
辺り一面が鮮やかな緑の世界に、突然現れた一軒家。
彼女が言う。
「私たちの家。どうぞ入って。」
なんだかさっきから頭がぼんやりする気がする。
さっきまで何を考えていたか忘れてしまった。
まあそのうち思い出すだろう、大事な事ならなおさら。
そういえば彼女、何をしているヒトだっけ。
まあそれも後で思い出すだろう。
なんて考えながら、とりあえず、彼女に付いて行く。
思考が行ったり来たりしている、ブランコのように。
………うん?ブランコ…?
それが『自分』の最後の記憶。
______そこから先のことは、もう分からない。
ブランコに腰かけて
しばらくぼんやり空を眺めて
そろそろ泣こうかと思っていたら
ちびっ子たちがやってきて
不思議そうにこちらを見つめた
その視線の無垢さに
恐ろしささえおぼえ
そそくさとその場を去った
後ろでブランコが揺れていた
白い雲が穏やかに流れる
あ、なんだ
そんなもんか
わたしの気持ちなんて
そんなものだったのか
晴れた空を見上げながら
わたしは笑い
やっと泣いた
【ブランコ】
【創作】【宵(よい)と暁(あかとき)】
2/4 AM 11:00
「お母さーん。ピザが食べたいです!」
「あるわよね。
ピザって、無性に食べたくなる時」
「お昼、ピザ注文してもいい?
それで、宵ちゃんと真夜(よる)くんも
呼んでピザパしていい?」
「好きにしなさい」
「やったぁ。……天明(てんめい)くんは
今日部活かなぁ。聞いてみよっと」
「……知らない子が出てきたわね」
2/4 PM 0:00
「こんにちは」
「お邪魔します」
「いらっしゃい、真夜くん、宵ちゃん。
いつもうちの暁の面倒をみてもらって
申し訳ないわね」
「面倒と思ったことはないです」
「……ありがとう。本当に2人には
感謝してるわ」
「宵ちゃーん、真夜くーん、おはよー。
ピザもついさっき届いた所なの。
熱い内に食べよ~」
「はいはい、今行くわ」
「……旭(あさひ)さん。
これ、うちの母から渡してって
頼まれたものです」
「『ブランコ』ね。
さすが夕月(ゆづき)、いいセンス」
「何もらったの? お母さん」
「ピザに合うスパークリングワインよ」
「へぇ~。じゃあ、お母さんも一緒に
乾杯しよ? わたしたちはコーラで!」
「(確かに親子でしゅわっとした飲み物が
好きだけど……。なんていうか
真夜くんたちの面倒見の良さは、
やっぱり夕月からの遺伝なのかしら)」
回旋塔が好きだった。
回る丸いジャングルジムも好きだった。
幼稚園の頃に乗っていたブランコは、鎖が長くて座面も低く、どんな子供が乗っても地面に足がつい た。ブランコの漕ぎ出しは地面に足をつけなければならないのだから当然のことだ。
小学校のブランコは幼稚園のものより座面が高くなっており、成長というものを否が応でも突きつけられた。
回旋塔も回るジャングルジムも、高学年にならなければ使ってはいけない決まりになっていた。鎖に繋がった遊具という意味では、ブランコと同じであるにも関わらず、だ。
始業式の翌日の五年生は、真っ先に校庭の回旋塔に向かっていった。
〈書けん。当日中に思いついたら編集して書く〉
「ブランコ」で初めに浮かぶのは、アルプスの少女ハイジのオープニングのあのシーン
あれって、前に行ききった後、今度は後ろ向きに延々と戻るのかな?
ふふふ
命綱無しの、スリル満点アクティビティ
後は、深夜誰もいない公園で、勝手に揺れてるブランコ・・・
ふふふ
だ〜れ〜・・・
子供の頃はブランコで酔ってたなぁ
あ〜
長〜いジップラインやってみたい
バンジージャンプやってみたい
気球に乗ってみたい
・・・どうやら刺激不足らしい
「ブランコ」
小学校時代、立ち漕ぎのできる奴は英雄だった。
立ったままブランコを大きく漕げれば漕げる程、周りから羨望の眼差しを集めた。
「怖くないの」
「ぜぇんぜん」
鼻を高くして英雄は自分の武勇伝を語る。練習なんかしなくても元々立ち漕ぎができたんだ。コツがいるんだよ。
それを聞いた仲間たちはわぁすごい、かっこいいねと色めき立つ。褒め称えられすっかり良い気分になった彼は声高らかにこう宣言した。
「俺くらいだと、立ち漕ぎしてその上からジャンプも出来る」
自信満々の英雄の一言に仲間たちは餌を見つけた鯉のようにわっと群がり食い付く。そして、案の定誰かが「やってみせて」と言った。それを聞いて堰を切ったように他の仲間も「見たい」「見せて」と次々声を上げる。
「仕方ないな、特別だからな」
そう語る英雄の膝が、微かに震えていたのを私は見逃さなかった。その理由も私にはわかっていた。
彼は最近従兄弟のお兄さんに立ち漕ぎのやり方を教わったばかりで、元々立ち漕ぎができたというのはまるきり嘘っぱちであることを知っていたのだ。夏休み中の公園で怖い怖いと言いながら、2人で練習している姿を見たことがあったから。
やめておけば、とは言えなかった。
彼の勇姿を見たくてたまらない仲間たちの手前、ここで変に口出しして雰囲気を壊したくなかったし、きっと英雄の面目も丸つぶれだろうと思ったから、口を噤んだ。
英雄の乗ったブランコが大きくしなるように揺れる。
「早く飛べ!」
彼の額には暑さのせいなのか、焦りのせいなのか、じっとり汗が浮かんでいた。
「早く飛べ!!」
周りのボルテージは最高潮だった。まるで闘技場で戦う剣闘士を煽る観客のように叫ぶ。
「飛べ!!!」
結果から話すと、英雄は飛んだ。
しかしそれは周りが望むような華麗なものではなく、ほぼ落下事故に近かった。
硬い地面に叩きつけられ、足を思わぬ方向に捻ったのかうずくまってうめき声を上げている。
ただ事ではない、と駆け寄ろうとしたがやはりそれも周りの言葉によって遮られた。
「できないんじゃん。嘘つき」
「自業自得だよ。偉そうにしといて」
「嘘つきとはもう遊ばない」
彼らは2、3言、地に落ちた英雄に向かってそう吐き捨てた。散々煽っておいて、自分たちの罪の意識を英雄の嘘に全て擦り付けた。
彼らが去っていった後、私は駆け寄って肩を貸そうとしたが英雄はこちらを睨みつけた。
「ほっといてくれ」
その剣幕に押され、私はいたたまれなくなってその場から逃げ去った。
夏休み明け、彼はギプスを填めて登校してきた。聞くところによるとあれが原因で相当靭帯を痛めてしまったらしい。片足を重そうに気遣いながら歩く彼の背に、もう英雄の面影は無かった。
桜の木のそばに
ゆらゆら揺れる
懐かしの公園を
見渡しながら
大人になったなぁ。と
つぶやく
また、あの頃に戻りたい。
押して!押して!と
小さな背中が私を呼ぶ。
小さな背中を力いっぱい押すと
キャッキャッと肩が揺れる。
時が流れ君の背中もとても
大きくなったよね。
小さな背中はランドセルをはじめ
色々なものを背負って大きくなった。
ランドセルよりも大人の責任は重いのかな。
もしも、自信をなくてわたしの所へ帰ってきたなら、公園でそうしたように力いっぱい
背中を押して応援するからね。
__ブランコ
ブランコを漕いで、靴を飛ばして、競い合ったあの遊びが楽しかった頃が、とても恋しい。
夜にこっそり乗ったり
三半規管弱いから酔ったり
冬の間は使用出来なかったり
ラジバンダリ
わたしは帰路につく。腕は軽いが頭が重く、鈍く痛い。どうしてこう、今日に限って、わたしを迎え入れる空は曇天なのだろう。今日はたしか星座占いは3位だった。逆らってもいいラッキーアイテムをなんとなく鵜呑みにして若葉色のハンカチを一心に探した。遅刻した。
1位はシンプルに喜べるし、2位は惜しいって思えるじゃん。でも3位って微妙だね。てか、何にも言えない。
そんなことをいつか、クラスメイトが言っていたことがあったと思った。机としての役割を果たすはずの机に跨って椅子にしていた子だった。ああそう、そうだ。わたしの今日の運気は極端でない。だから、天気予報であれほど言っていたのにもかかわらず傘を忘れ、靴下が色違いだったことはばれなかった。
ふと、雲の蠢きをたしかめる為だけに空を仰ぐと、あげた頬に直接、雨の感触がした。ひとつぶだけ、一方的に冷たい降りはじめの雨。
さて、これはしとしとと弱く降り続くタイプか、はたまた、ざあざあとコンクリートを洗うような一定時間内の雨か。秒速ジャッジタイム。家までもうすぐだから、強力洗浄タイプはまっぴらごめん、そんなことを脳内で考えてみる。がしかし、雨は降らない。さすが3位だ。無駄なことに頭を働かせた反面、ずぶ濡れは回避できるっていう、まったく期待はずれな日だ、少しだけ音のずれた友人のカラオケを聴いているような気分だ。
呆れたように吐き出した息は白く、透明に近しい。わたしの息程度ではここら一帯は暖まらずに、それどころか、曇天に曇天が相まって、空気がどっと冷えていく。影が薄くなる。ただ朗報、手袋を取り出そうと鞄を漁っていると、ひと粒頭痛薬が見つかる。勢いと溜めた唾でこくんと喉を上下して飲む、多少の気休めにはなるだろうと思う。
シックな色合いの手袋はわたしの最近の宝物だ。温もりがよく手に馴染む。嬉しくなってはふわふわのついた指先をぱっぱと胸の中でひらく。こうやって無邪気に子供みたいにはしゃぐのは、人間みな定期的にしていい事だと、そう思う。占いを鵜呑みにして空回りし、迷信じみた順位で一日を自分で振りまわす日があってもいいと。たしかに。
気休め程度の頭痛薬が効いてきたらしい、痛みがすっきりとなくなった。ぽつぽつとつむじの間に雨が差し込まれる。結局降るんじゃないか。急かされるようにして鍵を握りしめる。そこに掛けられたキーホルダーの揺れ、擦れるときの金属音と、昨夜の水溜まりを車が跳ねる音が、よく映えるとそんなことを思い、その混同に胸を温めている。背中を押される。つられて前足、右腕、それから背筋をぴん。わたしは重たいドアをひらく。