『ブランコ』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
ブランコ
それは裏庭にぽつん、と置いてあった。少し大きめな木の隣に小さな子どもが二人がけできそうな木製のブランコはなんだかおしゃれで、近づいてみて初めて気づく。
ところどころボロボロで、雨のせいか腐りかけているところもあって、座ってしまったらきっと壊れるだろうと容易に想像がついた。
それでも壊してしまうのはもったいないな、と思えるほどに愛着に似た何かを抱いてしまう。
いつか子どもができたら、こんなブランコで遊ばせてみたい、なんて思うけれど、今のところそんな予定はない。
そのうち取り壊して新しいブランコを作るのだろうけれど、今はまだこのままにしておこう。きっとこのブランコだって壊される準備なんてしていないはずだ。
そっとブランコを押して、揺らしてみる。キイキイ、と鳴る音はどこか懐かしくて、それでいてまったく馴染みのない光景が広がる。
新しい家は少し緊張するけれど、このブランコがあってよかった。馴染みのないものばかりの中で少しでも何か親近感がわくような、安心感を抱くようなものがあれば、帰る場所にはふさわしくなる。
遠くから名前を呼ばれて、そちらに向かう前にもう一度ブランコを見た。風に揺れるそれは私たちを歓迎するように揺れ続けた。
『ブランコ』
陽だまりの思い出
並んで座る幼子
揺れる
揺れて
軋んだのは、この
小さい頃ふわっと揺れる
ブランコが好きだった
思い切り膝を伸ばして、空を仰いで
髪が風に揺られ、少し汗ばんだ顔に張り付く
何も考えていない頃の私 自信に満ちていた
今は好きだった公園も素通り
小さい頃に遊んだブランコの骨組みだけ
残骸のように残っている
何がが足りない
今の私に何かが足りない
揺れてすれ違って
辿り着く
君と同じ道に
もっと高く
もっと遠くへ
止まるまで
二人は寄り添う
夕焼け色に染まった公園で。
ひとりでブランコを漕いでいると。
「ねぇねぇ、君」
と呼びかけられた。
誰もいなかったはずの隣のブランコに。
いつの間にか自分と同じくらいの年の女の子が座っていた。
「いつまでここにいるの?」
女の子がそう訊いてきたので。
「お母さんが迎えに来るまで」
と答えたら。
「ブランコ好きなの?」
と訊いてきたので。
「わかんない」
と答えた。
そしたらその女の子は首を傾げて。
「なーんだ」
と間延びした声を出したあと。
「ブランコをいっぱい漕いだから、君の足はそんなに短いのかなと思ったのに」
と言ったので。
お母さんはもう迎えに来ないのだと、ようやく僕は悟ったのだった。
【ブランコ】
ブランコ
子供の頃よく遊んだ
みんなで順番こした記憶がある
でも、大人になり、
公園のブランコに乗る
ユラユラ揺れる、
思い出される過去の記憶
そして、曖昧に思い出される
友達との会話
あの子たちは元気だろうか
ユラユラ揺れるブランコ
ユラユラ思い出される記憶
さぁ、明日からまた仕事だ
🥀
久しぶりに公園に来た
昔は広かったはずの
無限に遊べた、懐かしき遊び場へ
滑り台、砂場、鉄棒
どれもが小さく
今の自分が遊ぶには不釣合いな遊具達
ブランコにそっと座った
昔に比べたら狭くて座りにくい
少し体を揺らしてみる
ブランコが心ともなくギィギィと揺れる
昔は遠くへ行けたはずの遊具
今はどこにも行けない遊具
ブランコから立ち上がり、背伸びをする
遠くへは行けないが、歩いていける範囲なら
きっとどこだって行ける
今日はどこまで行こうかな
【ブランコ】
『ブランコ』
子どもの頃はどこまでも
大きく漕げたのに
50も過ぎると
目眩と吐き気
家事をしてくれていつもありがとう
ヘロヘロになって頭がバグリナがらも家事をしてくれてありがとう
食洗機があったらもっと楽になるだろう
ゆらり、ゆらり。
楽しかったはずの遊びは、いつの間にか幸せと不幸せを表すようになって。
思いきり振りきることができなくなった。
何で、そうなったんだろう。
ただ言えることは、飛び降りた先に待つのがどちらかなんて解らない事実だけだ。
ブランコ
人生とはブランコのようなものなのかもしれない、だがそれにしては不幸と幸福が釣り合っていない。いくら頑張ってもこのブランコは前に進んではくれないんだ。
ブランコに乗れば
貴方に近づける気がしたの。
空があまりにも近かったから。
ーブランコー
幼かった頃は
やれ立ち漕ぎだ、二人乗りだ
そのうち着地地点を競ったり
若かったなあと。
楽しかったはずの遊具も
今じゃ三半規管がやられ、
すぐに酔ってしまうんだな、これが。
テーマ【ブランコ】
制作者:いと。 2.1 2023 22:55
君と一緒に遊んだ場所、
君に相談を聞いてもらった場所、
君が僕に初めて涙を見せた場所、
僕が君を初めて”ぎゅっと抱きしめた”場所。
――君が僕に最後の笑顔を見せた場所。
久しぶりに僕はあのブランコに腰掛けた。
今は16時、肌寒い時間帯だからか周りに人はいない。
もちろん、ずっと一緒だった君も。
「きぃ...きぃ...」
静かな公園にきぃ..というブランコの音だけが響く。
なんだか心にぽかんと
穴があいたような気がした。
僕は地面に寝転がり無心で空を眺める。
「っ....なにっ..これ...、」
胸が痛い、ぎゅーっっと締まっていく感覚。
「...でもっ、」
この痛みもどこか懐かしかった。
今まで誤魔化してきた感情が次々溢れてきて、
それと同時に君との思い出も次々溢れてきて、
すごく、すっごく苦しい。
けど何より、今僕の頬を伝っている涙が、
次々と溢れ出てくる涙が、たまらなく愛おしかった。
言葉では上手く表せないけど、
僕が僕を素直に受け入れてくれている感じ。
「...あったかい、」
今は真冬の夕方。暖かいはずがない。
でも僕が暖かく感じた理由。
ちゃんとあるんだ。それはね、
「君は僕が弱みを見せた時
”ぎゅっと抱き締めてくれたから。”」
紫、桃、橙色でグラデーションされた空と
きっと今”抱きしめてくれている”君が
2人でブランコをこいだ思い出と
夕日に染まった公園を再度、僕達色に色付けた。
振り子のような人生に飽きたので、
自分に自信を持ちたいと思います。
みんなーーーーーー今日もお疲れ様。
#ブランコ
【ブランコ】
キーコキーコと悲しい音が鳴る。公園のブランコで漕いで見えるのは小さな小さな我が子の丸まった背中。いつもは仲良く遊んでいる友達がいるのに。今日は一人。
「どうかした?」と私は後ろから声を掛ける。
「……友達とケンカした……。」ふてくされたようなでもちょっと寂しそうな声で息子は返す。
「それで、どうしてケンカしちゃったの?」と言いながら私は息子の隣のブランコに腰掛ける。
「俺が大事にしてたもの壊したから、だからもう遊んでやんないって言っちゃった。」
「そっか……。でも本当は言い過ぎちゃったなって思っているの?」
「うん……。」
「なら明日仲直りしてみれば?」
「でも壊したし」
「ちょっと見せて?これ直るよ!大丈夫」
「本当!?」
「大丈夫直るよ。明日は仲直りできそう?」
「出来るかな?」と不安そうな息子を見て私はブランコから立ち息子のブランコの後ろに行き、背中を少し押す。
「大丈夫だって!きっと許してくれる。なんたって自慢の私の息子だからね!仲直りしていつもの元気出しなさいよ!」
ブランコは、背中を押せば高くなる。もちろん自分でも漕げるが二人で協力することは大事だと教えてくれる。また、順番を待つこと、交代すること、子供と目線を合わせることを。そんなことを思いながら明日の息子に背中を押す。
「ブランコ」
ちょこんと乗ったとき
生まれたさざ波
膝をうんと伸ばし曲げを
しているうちに
大波を呼ぶ
地球には真下に落ちる力しかないと思っていた
それがこんなに高く伸び上がる
まるで地面から離れたがっているように
ずっと揺られていればいつか
宇宙まで流れつくみたいに
摂理から切り離されて
自由になった身
今度こそ 今度こそ 今度こそ
とぶ
#ブランコ
思い出のブランコ。
今は一人でしか乗れないブランコ。
君と笑い語り会ったブランコ。
もう君とは話せないんだね。また会えたらこのブランコに乗って一緒にはなそう。
『ブランコ』
乗り物だね。乗り物だ。
小さなおしりじゃなくちゃ!
大きなおしりは抜けないね。
僕たちの星にも作るかい?
重力の計算してさ、作れないかな?
いいね 面白そうだ。
靴とか、飛ばそうよ!
いいね!飛ばそ!飛ばそ!
✻✻✻✻✻✻✻✻✻✻✻✻✻✻✻✻✻✻✻✻✻✻✻
2/2 16:50 編集にて
上の最初の投稿は、寝る前の数分で思ったままに書いた。
わたしは、ブランコに、これといった思い出がないので浮かんだイメージをそのまま文字にした。
あまり丁寧ではないけど、宇宙人もブランコを楽しんでくれたら嬉しいから、まあ、いっか。
おしりが抜けなかったのは、わたしですけどね。
本当に嵌ってしまって、なかなか抜けなかったのです。
このアプリの紹介文の出だしに
「いま心になにが浮かびました?
その想い、そっと教えてください」とあるし、、、
心のままに、付け足しちゃいます。
ほとんどの子は好きなブランコ。
高いとこ苦手な私はそこそこで。
でも田舎でのんびり出来て大好きだった。
自分で漕いでブランコを高くできる子
友達から助けて貰って出来る子
できなかった子
自分でできる子は努力したんだね。
友達に助けて貰えた子は良い友達いるね。
出来なかった子には人間出来ないものがあるよ、でもチャレンジしているのが凄い!
みんな色んなことにみんな経験して欲しい。
ただ楽しいブランコでも取り合いになるし、
靴飛ばしなんかして怪我する子もいる。
昔っからだわ。
スカートの子とかジャンプして沢山とべた子、
頑張りすぎて怪我した子。
懐かしい。
人生も、似たり寄ったり。
争って競って嫌な気持ちだったり
乗りたくないブランコ乗せられて。
で、あの日のブランコを思い出して勉強する。
新しく乗れるブランコを探す。