『ススキ』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
空はどこまでも高く澄んでいて、
日差しは穏やかに降り注ぎ、
風に揺られて、きらきら光る。
辿り着いたら一休みをしよう。
空気を胸に吸い込んで
また一歩、踏み出した。
風になびいて
揺れる
月明かりに照らされて
うさぎと一緒に
お月見をたのしむ
ススキ
秋の気配を含んだ冷たい風が
俺たちの間を吹き抜ける
左隣には沢山のススキ
はらはらと散ってゆくススキ
儚い、この言葉が似合う景色だった
右隣の彼女が俺を見上げ、そっと囁く
「私たちは一緒に幸せになろうね」
風に靡く髪を抑えながらそう囁く君
「もちろん、そのつもり」
君はこのススキに負けないくらい
綺麗、そして儚い存在
ススキは
秋の風物詩
ススキの
奥にはお月様
手前には月見団子
私の手には
月見バーガー
そしてススキは
ゆらゆら揺れる
秋風がススキを揺らした。
まるで私の心みたい。
好きな人ができた。
でも、初恋の人が忘れられない。
そんな気持ちが揺れて
素直になれない。
冬が来ればきっと…。
その言葉は1年前にも言った。
どうしたらいいのだろうか?
ススキを見ると、あー秋だなぁって思います。紅葉見ても秋だとわかるけどススキが並んで咲いている(咲いているというのかな?)と、秋の始まりを感じます!
そして、ススキと言えば満月!(満月に限らずそこには月の姿が似合いますよね!)
──随分と明るい月だった。
田舎の片隅。人口の光など差し込まない辺境の地で、僕はぼんやりと浮かんだ月を眺めていた。
綺麗な満月が丁度真上に来ている。いつもなら足元も覚束無い程常闇で覆われるこの場所も、降り注ぐ月光のおかげではっきりと見えていた。
時折優しく流れる風が心地良い。近くで生い茂っているススキの間を通り抜け、緑と秋の香りを運んでくる。撫ぜるように通るその風に、僕は身を預けるように目を細めた。
遠くで虫の音が響く。
鈴虫の静かな独奏は、耳をすませばどんどん増えていく。普段は気にならない彼らの演奏は、少し意識を傾けるだけで小さなオーケストラの様な存在感を放っている。
もっと、さらに遠くの方で鳴いているあの蛙の合唱も、彼らの演奏と混ざり合い、綺麗な旋律を奏でていた。
一際大きな風が吹いた。
さぁっとススキが擦れ合う音がする。
虫の演奏はピタリと止み、柔らかな光が降り注ぐこの会場は一抹の静寂で満たされた。
時が止まったかのような感覚。まるで世界でたった一人しかいないみたいだ。或いは僕だけがどこかに取り残されてしまったのかもしれない。
おもむろに地面に倒れ込む。重力に負けた身体とは裏腹に、ふわりと宇宙を揺蕩っている気分だった。
このまま明日になれば、きっと怒られてしまうな。
容易に想像できる未来に少し、頬が綻ぶ。
月は、相変わらず燦然と輝いていた。
ススキってなんでか知らないけど綺麗に見える。
なんでかな?
月を見上げながら君思う夜。
お題〈ススキ〉
秋の終わりのこと。
近所の小学校の前の横断歩道で、
黄色い旗を振って子どもたちを渡らせていたおじいさんがいなくなった。
5日経ち、さすがにもう戻ってこないと察しはつくが
なにか諦められない。胸につかえるものがある。
私がここに越してきて五年、平日の朝と午後三時に必ずその老人を見かけた。
小柄な身体で青信号になるたびに道の真ん中に飛び出すように進み、旗を振って、
行ってらっしゃい、
はいおかえりと子どもたちに声をかける。
少し曲がった背と、どこかぎこちない動きと
しわがれた声の中に少しの偏屈さを感じながら、
その枯れ薄のようなおじいさんを私はただただ横目に通り過ぎてきた。
それが、いざいなくなってみたら、こんなに寂しいなんて。
枯れ薄なんて思ってごめんなさい。
雨の日も風の日もご苦労様でした。
そんな言葉も伝えられない。
名前も年齢もなにも知らない、枯れ薄のおじいさん。
別れと死は同じだなどと、私に思わせる威力を持っていたおじいさん。
昔、草むらの隅でススキをちぎる時にふと、その穂の元に深い赤があるのを知ってはっとしたことを思い出した。
私は今、横目で見たあの老人の残像に、その赤を見ている。
[ススキ]
わたしはみぎ
わたしはひだり
べつに けんかをしてるわけじゃないのよ
きづいたら、たがいに
せをむけるように さいていたの
だから
ほんとうは なかよしなのよ
そうなのよ
みんな すきかっていうけれど
わたしは
わたしも
きにしないわ
かぜが ふくたびに
ちがうほうこうに ゆられながら
ふたりは くすくす とわらいました
【ススキ】
古くから日本人に愛されている秋の七草の一つ。
天高くすくすくと育って、赤ん坊から大人になる。
それはまるで、生きとし生けるものの一生のよう。
生まれて、食べて、寝て、出会って、心が芽生えて、、、
沢山の過程を経て、自分と何かを通じて成長する。
私たちは、そのススキから命という名の
豊かさを貰っている。
冷たい夜風が容赦なく頬を刺してくる中、ベランダから遠くの空き地で揺れ動く雑草達を見下ろしている。さらさらさら、枯れ葉が擦り合う音を想像しながら、水筒に淹れた緑茶を一口飲み込んだ。
あの空き地は、俺がこの部屋に引っ越してくる前からあの状態であり、数年に一度除草剤を撒かれ、更地に戻される以外は殆ど放置されている。
丁度この時期になると、背高草の中に白くてモコモコとした物が混じり、それに反射して狭くも見事な月明かりの波が生み出されるのだ。
俺に植物の知識はないし、しっかりと調べた訳でもないが、多分、稲穂のようなあれはススキだと思う。あそこを通りかかる度に息のあったウェーブにつられて見上げてしまうのだが、俺よりも背の高い彼らは二メートル以上はあるだろう。
しかし、こうして上から見てみると、緑色の割合が段々と増えている気がしてくる。除草剤のせいだろうか?
彼らの揺らめきをこうしてぼんやりと眺めていることも、この季節に待っている楽しみの一つなのになぁ。
ススキ
わたしは華やかな花を咲かせることはない
道端でひっそりたたずむだけ
わたしをみると切ない気持ちになるらしい
騒がしい夏の終わりと寂しい冬の訪れを感じさせるから
年に一度、わたしは風景の一部から脇役になる
輝くお月様のその美しさを際立たせる脇役になる
みんながわたしを羨ましく思うことはないだろう
だけどわたしはこの人生がこの上なく幸せだと思う
『ススキ』
すすき。
ふわりとなでるようにゆれる。
食べられるわけでも、それだけで映えるわけでもない。
花瓶に活けるより、ただ野原に揺れて、秋をいろどってくれる。
見た目猫じゃらしにも似ているのに、月と共にいるときの美しさはなんともいえない。
小さい頃は箒の子供だと思っていたことも言えない。
風が白い穂を揺らす。
今日の月はとても明るい。ともすればすれ違う誰かの顔がみえるくらいに。
だから星は顔を隠して闇の中。ひとりぼっちの月が私を見下ろしている。
こんな夜には、月見酒と洒落こもう。ひとりぼっち同士、長い夜を語り明かそうじゃないか。
揺れる白い穂をひとつ手折り、暗い夜道を弾み歩く。
今夜はとっておきの酒を出そうじゃないか。
私の言葉に答えるように手の中のすすきがひらりと弧を描く。
まだまだ、夜は始まったばかりだ。
ススキ
ススキをみてると思い出すことがある。
近所の空き地にススキ野原があり
それをたくさんとって束にして
ほうきを作って遊んでいた。
おままごとの時のお掃除や
レレレのオジサンごっこ
時には魔女の小道具の空飛ぶほうきにも。
魔女ごっこをした後
家に帰るまでずっとすすきのほうきを
またいだままぴょんぴょん飛びながら
帰ったっけ。
「今、いつもより飛べたかも!」と
ドキドキしたりもした。
もしかしてほんの数センチ空に
近くなってたのかもと
そんな夢をみる魔女見習い
ススキの揺れる田舎道。
列をなして歩く人々
都会からくる列車には
着飾った人の群れ。
聞けば今夜この街に
魔法使いが降り立つらしい。
#ススキ
帰り道の途中にあるススキ畑。
そこはきっと前まで色んな花が咲いていた場所。
色とりどりの花も綺麗だけど夕日に照らされて揺れるススキにどこか切
なさと儚さを感じていた。
今日は月が綺麗だから君と一緒に外に出て月を見る。
月はとても光っていて、それを褒め称えるかの様にススキが上へ伸びている。
風でススキが揺れる。それと同時に君の髪もなびく。
その髪は、何よりも輝いて綺麗に見えた。
ススキ
ススキが揺れた分
秋が数えられて
満月が近づいてくる
ススキが揺れた分
木枯らしが通り過ぎてく
さあ、冬支度をしないと