『キャンドル』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
『キャンドル』
ゆっくりと
ゆらゆらと
揺れるその灯は
優しい。
暗がりに浮かぶ
その灯は
わたしを包み込む。
透明で
押し花が入ってる
そのキャンドル
溶けていくと共に
わたしの心も
落ち着きを取り戻す
その優しさが、
安心できると
言える場所が、
心を休ませることが
できる場所が、
素直に泣ける、
素直に笑える、
そんな場所が。
もっと増えるといいのにな、、、
「火が消えた後の匂いが好き」と言い合ったのはいつだったっけ。
バースデーケーキの蝋燭を吹き消したあと、あなたのことを思い出す。
夫と子どもに「ありがとう」と言いながらあなたを思い出す私は、きっとよくないんだろうね。
呪いみたいに残ってる言葉と匂いは、これからも消えてくれないんだろうけど、あなたにも同じ呪いがかかってるといいな。なんてね。
キャンドルの火が消える頃に、
この部屋を出よう。
暖かな灯に慣れる前に、
この部屋を出よう。
さよならの言えるうちに、
目が慣れぬ内に、
暗闇で生きていけるように。
光など求めないように。
火をそっと溜息で吹き消した。
白い煙が後悔の様に残った。
#キャンドル
あたたかな火の光を見ていると
落ちつく
ゆらゆらと揺れる灯りは
そっと優しく照らす
過ぎてきた過去は思い出のように見せ
先の未来が見えるかのように
静かに静かに揺れる灯り
キャンドルの先に見える景色に今夜も
心惹かれる
【キャンドル】
「キャンドル」
キャンドル灯しては その温かい火を見つめて 気持ちを落ち着かせる あぁ、心にも何か温かいものが灯るよ リラックスして明日へのエネルギー貯めて 今日も眠りにつこうか
ゆらゆら炎がゆれる
自分だった物が溶けて、液体となって床に広がる
僕を見つめる 不安げな顔の君は
そっと、静かに、救助を待っていた
忘れてはいけない東日本大震災
一人になってしまった中学生の君は
防災グッズの中に入っていた僕で暖を取り始める
ゆっくり 冷静に
救助が来るまで見つかりやすいところに移動して
溶け切る前に僕が見たのは
大量の瓦礫と
やつれた君の顔と
救助と思われる ライトの光だった
――ギィ。
ひどく甘美な香りに誘われて
寝ぼけ眼を擦りながら木製の苔むした扉を開いた。
“決して真夜中に魔女の森へ足を踏み入れてはならない”
“命知らずな者さえ恐れおののく魔境の地”
そんな古くから伝わる村の禁忌を破り、
森を散策していた僕は 濃霧に惑わされここまで来た。
暗赤色に鈍く光る月に照らされながら
鬱蒼と生い茂る草木を掻き分けて見つけた一軒の小屋。
建物を目視すると同時に 僕の意識を奪ったのは
泥臭い森に似つかわしくない、甘い甘い香り。
ギィ、と大きく木が軋む音をたてながら
おそるおそる 小虫が這う苔むした扉を開けた。
扉の向こう側 僕の視界いっぱいに広がるのは
無数の炎揺らめくキャンドル。
それぞれの魅惑的な香りを振りまき、
個性を殺し合いながら 混じり濃度を増すアロマは
眩暈がするほどに美しく 鼻腔を魅了する。
酔い潰れたように 埃っぽい床に倒れ込んだ僕は
微睡み そして深い眠りへ落ちていった。
――――ギィ。
2022/11/19【キャンドル】
キャンドル
暗い世界に明かり1つあるだけで
とても心強い
それと一緒で
辛い時、落ち込んだ時
自分の明かりとなる存在が
そばにいてくれるだけで
とても安心する
人はキャンドルと一緒で
小さいけど時には大きな存在になる
誰かじゃない、あなたがいい
「キャンドル」
常にあなたの灯火を整えなさい
いつ誰かに見られてもいいように
キャンドルに明かりすら灯さず
あくびしてなまけてる
愚か者にだけはならないで
あれはいつ頃だったか。確か姉が高校生の時だから、小4か。あの頃の我が家は荒れていた。不良になった姉、それに怒る父、ヒステリックな母。家がそんな感じだから我儘はなるべく言わなかった。僕はまだ幼かったからなにも出来なかったが、なにかしないと崩れてしまいそうな、そんな家だった。
その頃、僕はサンタさんは両親だと知っていた。だけどまだ夢見ていたかった。それに、自分から両親にそれを伝えてしまうとプレゼントがもらえなくなる気がして、言えずにいた。僕まで両親の逆鱗に触れてしまいそうで怖かった。だから、少し変わったプレゼントを頼んだ。
キャンドルだ。
格好いいやつとか、いい香りのやつとか、色んな種類があってもともと気になっていた。本当はサッカーボールが欲しかったけど。流行りのゲーム機が欲しかったけど。我慢した。当時の気持ちを思い出すことはもう出来ない。
だがこれはただの予想に過ぎないが、僕はかまってほしかったのじゃないか?友達にクリスマスプレゼントを聞かれたら「キャンドル」と答える。一目置かれるだろう。家で両親は姉ばかり気にかけるから、近所のうわさ話も姉のことばかりだから。とにかくかまってほしかったのだろうね。
結果、両親は本当にキャンドルをくれた。友達に変わり者と呼ばれるようになって、孤立した。近所のうわさ話には僕どころか姉の話題すら上がらなくなった。
僕は本当に馬鹿なことをした。1年に一回のプレゼント。大してほしくもないキャンドル。変わらない、むしろ悪化した関係。本当にただの馬鹿だ。その気持が今でも一番強い。馬鹿だよな。
_キャンドル_
「キャンドル」
火を灯すと暖かい色が広がる
炎が今にも消えそうで
それが僕の心を満たした
雰囲気を出してみたくて灯してみたりしたっけな
白い部屋を暗くして高級感のあるグラスを並べて
今は僕しか居ないこの部屋をお洒落にして
さぁ、そろそろ開店の準備をしようじゃないか
キャンドルの灯を
じっと眺める
暖かみのある灯に
少しずつ
気持ちが
落ち着いてくる
疲れていたんだなぁ
心理学に興味がある人は多いと思う。私も結構好きだ。
最近読んだ本に、candle problem(ロウソク問題)というのがあって、とても興味深かった。
ロウソク問題に絡んだ色々な実験があるみたいだけど、私は特に、「外発的動機づけは、人の創造性を妨げる」というのが、面白いと思った。
仕事でも、ゲーム感覚で楽しんでやる方が、創造性を発揮して質の高い仕事ができるってところかな。
現実は、締め切りに追われてなかなかそうはいかないけど、そんな環境作りから取りかかるといいのかも。
楽しくなってきた。
#キャンドル
36 541
愛なんて風が吹けばすぐに姿を消してしまうキャンドルの火のよう。
着火した時は蕩けるように温かい。
そして、甘い匂いを漂わせながら揺れている。
しかし、火が消えた途端冷え固まってしまう。
キャンドルはまるで恋愛のよう。
着火する度、同じような工程を繰り返すのは何故だろうか。
新しい火がそんなにもいい物なのか。
どうすれば、冷え固まった蝋をもう一度溶かすことができるのだろうか。
キャンドルの灯り
あたたかな色
やさしい香り
揺れる炎
あなたそのもの。
『キャンドル』
雪降る夜の窓辺に佇んで
手元の灯火を見つめる少女
ひとつ灯しては母のため
ひとつ灯しては父のため
健気に祈る幼子はひとり
硝子に映るあなたには
何色の灯りが似合うだろう
お題「キャンドル」
今日、彼女の命のキャンドルの灯火が消えた。
いつかは、こうなると分かっていた。
ずっと、お医者様に言われていた事だったから。
日に日に太陽みたいな笑顔だった彼女が、夜の月のような静かさになってしまう所を見る度に、ズキリと心が痛んだ。
この人生の中で一番愛した彼女が弱っていく所を見ることしか出来ないのが悔しかった。
でも、その感情を感じることは二度と無いのだ。
暖かく柔らかかった手は、冷たく硬くなってしまった。
その手に縋るように擦り寄り、涙を零す。
僕の灯火を渡せたら、どんなにも良かっただろうか。
何度も神様に祈ったと言うのに、この願いは届かなかった。
彼女は天使に連れ去られてしまった。
「おやすみ、辛かっただろう?」
ずっと病気と戦い続け、ゆっくりと眠れなくなっていた筈だ。
どうか、僕が逢いに行くまでは眠っていて欲しい。
また元気な彼女に僕は照らされたいのだ。
左手の薬指に口付けをして、病室を出る。
空を見上げれば、そこには満天の星空が僕の事を見つめていた。
栃木県那須町。観光に行くなら初夏や紅葉の季節に行くのがおすすめ。でも曇り空に気温も低く今にも雪が降ってきそうな冬にキャンドルを作りに行くのもまた良いところ。
妹と夫と私と3人でキャンドルを作れるお店にクリスマス、正月も過ぎた特に大きなイベントがない2月に行ってきた。きっかけは妹の海外のアニメに出てくるような三角形のチーズのキャンドルが作れるから行こうよ!と誘われたのだ。
とくに予定もなく休日何しようと考えてた私達夫婦は寒いし家で映画でも見ようと思ってた。暖かい炬燵で映画観てお菓子を食べてダラダラ過ごしたかったが妹のチーズの形のキャンドルを作りたいという圧に負けてしまった。なぜ負けたかそれは金曜の夜に3度も同じ話を聞かされたからだ…。
当日、8時に家を出て観光名所に立ちよることもなく目的地に真っ直ぐ向った。お目当てのチーズ型キャンドルを妹は予約し私達夫婦はガラス瓶にガラスのミニチュアを入れて透明な蝋に染色して瓶に流すキャンドル作りを選んだ。開始時間まで30分程あったので店内を見渡すことにした。
小さなキャンドル、動物の形をしたキャンドル、アロマキャンドルなど様々な種類のキャンドルがあった。店内は販売スペースとこれから私達がキャンドルを作る2スペースとなっており性別、年代、家族、カップルと様々な人達で結構混み合っており中でもチーズ型のキャンドルを作ってる人が多かった。やはり人気なんだろう若い女性が圧倒的だった。
キャンドルを見てたり作業の様子を眺めている間に時間になりスタッフさんの説明を聞いて作業に入ることにした。
私達夫婦はガラスのミニチュアをどれにするか、蝋の色は何にしようかなど目移りしてしまった。夫はイルカをメインに、私は金魚をメインに組み立てる事にし水辺の生き物の為蝋の色も青だ。季節は冬なのに夏仕様。
順調にミニチュアを並べていざ蝋を染色し流し込もうとした時になぜか青はやめ捻りをきかして紫にするという選択に私は出た。紫は青と赤で作るのは子供でもわかる当たり前の事なのに青に対しての赤を多めに入れてしまい蝋が真っ黒になった。横にいた夫に「黒になってしまった」と…夫の蝋は透き通ったとても綺麗な青だった。
「なんで???」と夫が私に問う夫の反応は正解。
スタッフさんを呼んでやり直せます?と聞いてくれた夫には感謝しかないスタッフさんもまん丸お目目で私のブラックな蝋を見て大丈夫ですよーとやり直しを許してくれた。ありがたい。
夫の監視のお陰で無事に紫の蝋が出来上がり流し込んで私の金魚のキャンドルが出来上がった。紫色と透明の蝋のコントラストもどこか妖艶で大人な感じだった。コレが黒だったらと思うと……
妹の作業は鍋で蝋を溶かし型に流し込み固まるまで待つという作業だったらしい比較的早く固まる蝋らしく完全に固まるまで席で待っていたようだ出来上がりを見せてもらうと色も形も想像していた物よりも遥かに上をいくアニメで見る真っ黄色の穴が空いている三角のトムとジェリーに出てくるようなチーズだった。
持ち帰り用の袋に入れてもらい担当してくれたスタッフさんにお礼を言ってお店を後にした。帰りに何ヶ所かお店に行きランチを食べ家路にと帰る車中で私は思い出した。妹はチーズ嫌いじゃなかったかと。とろけるチーズは形がハッキリしていないから何とか食べられるだけど固形のチーズは無理と。
なぜ、嫌いなチーズのキャンドルを作りたかったのか時折り思い出しかれこれ10年たっても聞けない私だが思っていたよりも楽しく今もお互いの家に大切に当時のままの状態で飾ってあるキャンドルを見るとそんな事はどうでも良いやと思える思い出の1つだ。
[キャンドル]
その炎が消えるとき、お前の運命が定まる。
自然に消えるか、故意に消えるか。
炎の最期は、お前の最期。
生きるものに、死はつきもの。
存分に、恐れるが良い。
恐れないものは、ふと生きることをやめてしまうからな。
さぁ運命に抗うがごとく、生きるのだ。
キャンドルというと違和感だが、笑顔の写真をロウソクの火が照らす。
そして、いつものように母と声を聞かせている。
すると、ロウソクの火がユラユラと大きく揺れている。その様子に母はいつも「喜んでるね!」と嬉しそうに言う。自分も「そうだね!」と返す。
でも本当は生前にもっと声をかけてあげれば良かったと思っている。後になって気がつく後悔。
だから、母に対しては悔いが残らないようにしたい。