『キャンドル』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
どうしてだろう。耳が静寂を拾えなくなった。有りもしない音が鼓膜を撫でていく錯覚の中で、必死に静けさを探した。意識的に繰り返す深呼吸。落ち着こうとすればするほど、何故かかけ離れていく。上手く行かない。そんな時ふと目に入った、さくらのアロマキャンドル。誕生日にもらったまま、可愛すぎて使えないからずっと飾っていたものだった。寒さの厳しい頃に生まれた私の誕生日に、さくら。お店の中の季節変化はとにかく早いのだ。そしてそれを秋に灯そうとしている。ちぐはぐだなぁと笑って、気付いた。あぁ、もういつもの静かな夜だ。火を探すのをやめ、また灯る機会を逃したキャンドルを、そっと飾った。
〉キャンドル
今日の学校からの帰り道。
「俺さ、キャンドルが苦手なんだよね。」
私は幼馴染みに唐突にそう言われた。
別にそこにキャンドルが置いてあった訳でも、キャンドルの話しになった訳でもなかったのに、急にそう言われた。
私は反応に困って、
「そうなんだ。何か嫌な思い出でもあるの?」
と、深く考えもせず聞いた。
すると、幼馴染みは少し、恥ずかしそうな顔をした。
・・・・・・もしかして、答えにくい質問をしてしまったのだろうか。
私はハッとして、話題を変えようとテンパった。
「あ、あの、っ今日の給食美味しかったね。」
「・・・・・・今日、給食、お前の嫌いなキノコ尽くしのメニューだったぞ。」
「・・・・・・。」
「ふっ」
・・・・・・あぁー、私のバカ!!もうちょっと、マシな会話出来ないの??幼馴染みも鼻で笑っちゃてるよ・・・。
「あぁ、もう!!」
急に幼馴染みが、大きな声を出した。
・・・・・・なんか、怒らせた?!ど、どうしよう・・・・・・
「あのさ、今から話すこと、内容理解したら、すぐ忘れろよ。」
また、唐突に幼馴染みが言った。
「いい?」
「う、うん・・・・・・?」
私が状況を理解しないまま、幼馴染みは話を始めた。
「昔、お前の母親が入院したかなんかで俺んちで預かってたことあったろ」
「うん。」
「そのときに、一緒にキャンドル作っただろ」
「そうだっけ?」
「覚えてないのかよっ」
「・・・ごめん。」
「まぁ、良いんだけど。そのときに、作ったキャンドルを交換したんだよ」
「そう言われてみればそんなことをしたような?」
「で、そん時、凄い幸せだった」
「ん?じゃぁ、なんで苦手になったの?」
「なんかさ、キャンドルに火を着けたら、その想い出も一緒に溶けちゃうような気がして、怖くなった。」
「・・・・・・。」
「・・・・・・俺、お前が大好きだからさっ。」
「そりゃ、どーも。私も大好きだよ。っていうか幼馴染みだから、嫌いなわけないんだけどね。」
幼馴染みは、呆けた顔をした。
「いや、あの、そういうことじゃ・・・・・・」
「ん?じゃぁ、どういうこと?」
ずいっと幼馴染みに近づくと、幼馴染みは顔を真っ赤にした。
「・・・・・・気づけよ、バーカ!!!!!!!!」
幼馴染みはそういって、すたすた歩いていってしまった。
「・・・・・・」
覚えてるよ、バーカ!!!!!!!!
大好きな人の背中を見ながら、私は密かに想うのであった。
「その苦手は、一生克服、しないでねっ。」
#キャンドル
パッと光った明かり。
通り過ぎた君。
その背中に「待って」と手を伸ばした
振り向く君に言葉を失う。
恋のチャンスはキャンドルみたい。
少しでも見逃すと、チャンスは何処かへ
消えてしまう。
キャンドルの火が消えるみたいに。
その時、明かりが付く。
チャンスだ!
「あのね、私…貴方の事が…好きです。」
☆キャンドル☆
昨日のお題『たくさんの思い出』に書いた、愛兎の小白ちゃん。
小白ちゃんが亡くなってすぐ、小白ちゃんと離れるのが嫌で、泣きながら小白ちゃんを抱いて花屋に行った。
ケージの中をお花いっぱいにしたかったから。
もちろん、小白ちゃんが眠る箱にも白いレースを敷き可愛くし沢山のひまわりを敷き詰めた。
そこに眠る小白ちゃんはまるで天使。
綺麗すぎて沢山写真をとった。
小白ちゃんが眠る両サイドには、アロマキャンドルを灯し、一緒に一夜を過ごした。
その日の夜、小白ちゃんの夢を見た。
私は眠っていた。
眠っていても、私の回りがかなり明るく美しい光をともしていたのが微かにわかった。
私が眠りから覚めると、その光に包まれながら、元気な小白ちゃんが私の回りをかけている夢だった。
そんな夢から覚めて、あわてて小白ちゃんに目をやるが、やっぱり小白ちゃんは、眠ったまま。
さみしい気持ちを押さえて、小白ちゃんの頭を私は、撫でた。
小白ちゃんとの別れを惜しんでいると、時間はあっというまに過ぎ、火葬場へ向かう車が迎えがきた。
小さな可愛いかごに小白ちゃんを載せ、車へ…
この時ばかりは、声も我慢できなくなるぐらいの大泣きをしてしまい、崩れ落ちた。
私は、辛くなるので火葬場には付いていかない葬儀を選択しましたが、お迎えに来てくださった方が本当に素敵な方で、丁寧に小白ちゃんをあつかってくださって、火葬前の供養の様子をLINEに送ってくださったりと、もうありがたい気持ちでいっぱいになった。
そして火葬が終わり、我が家に送迎してくださり、お骨の説明等伺いました。
色々とその後の事をゆっくり考えましたが、小白ちゃんは共同墓地には預けずに、私が亡くなるまで、私の側に居てもらう事にしました。
今も私の枕元で私を見守ってくれています。
そして、小白ちゃんの大好物だったものをお供えし、手を合わせるのがすっかり日課になりました。
いつも小白ちゃんありがとー。
キャンドル、、いつかは消えちゃうもの。
それはまるで友達に裏切られた時、恋人に冷められた時のよう。
ずっと温もりをくれる人、、、いないかな。
なんてね笑
あぁ、ほらまた嫌いになれない
君への想いはキャンドルの炎のように曖昧で。
キャンドル
炎のように激しく
あの紅い情熱も
何処かで
ふっと燃え尽きたみたい
今は
あの太陽が眩しいや。
でも、
できるなら
また蝋燭に
あの眩い光を灯して
この暗闇を照らして
11.19(土)
クリスマスの時期に、かわいいサンタクロースとスノーマンのキャンドルを買った。
もったいなくて、なかなか火を灯すことが出来ず、玄関に飾っていた。
クリスマスが過ぎても、お正月が過ぎても、そのキャンドルは玄関で笑っていた。
蝋というのはホコリがつくとなかなか取れにくい。
サンタクロースの顔の髭の隙間とか、スノーマンのくびれのあたりにホコリがたまっている。
来年のクリスマスまで置いておくことも考えたが、彼らに夏を越させるのはあまりにも酷だと思い、1月の終わりに火を灯すことにした。
火の灯された二人はとても輝いていた。ずっとこうなることを待ち望んでいたように見えた。
しかし、時間が経つとともにサンタクロースの顔はゆがみ、スノーマンは文字通り溶けていった。
かわいさのカケラもない。
時々、たまったホコリがパチっと鳴ってまるで断末魔の叫びのようだ。
もはや罪悪感しかない。
あれから一度も、キャンドルは買っていない。
誕生日のその日、失恋ホヤホヤのわたしは馴染みのファミレスにひとりで入った。小さなケーキを食べていると、照明が暗転し華やかな音楽とともに見ず知らずの新郎新婦がやってきた。
「みなさま、キャンドルサービスです」
とアナウンスが流れる。
間違って結婚披露宴にきてしまったのか、それともわたしの誕生日祝いなのか。
どちらでもいいかと、わたしはとにかくケーキを食べている。甘じょっぱいそのケーキを。
数年前に思いつきで買ってから今もなんとなく買ってきているミルク色のアロマキャンドルをガラスホルダーに入れ、ライターで火を点ける。
途端、白樺の香りが部屋に広がる。
……と言っても、本当に白樺がこんな香りなのかはわからないが、晴れわたる山の中の香りに似ている気もする。
薔薇やラベンダーの香りも好きだが、甘すぎない木の香りが一番落ち着き、読書や執筆が捗る……気もする。
正直、何かに集中している時、香りなど気にならない。完全に別世界に意識を飛ばしているからである。だから、この香りがいいとか悪いとかもあまり考えたことがない。
しかし、この香りが俺の集中を陰ながら手助けしてくれているのかもしれない。と、穏やかな香りを漂わせながら煌々と揺れる灯火を見つめていた。
キャンドル
キャンドルの灯り
・あの時のことを思い出す。災害で停電になった時のことを。
数時間で元に戻ったが、初めての私にはドキドキワクワクしかなかった。こんな感情になる人は多分いないだろう。
暗闇の中、学生時代に作ったラジオを引っ張り出し、スーパーの弁当を開けて食べた時のことも覚えてる。あの味はいつもと違う味に感じた。新鮮な体験で本格的な災害ごっこだとか変なことを言ったものだ。
・こんな時こそ、キャンドルがあればより雰囲気が出て楽しめただろうに。そうでなくとも、キャンドルの火は電気に全く頼らないでいるから、災害時にあればかなり有り難い。
電気で点くキャンドルの明かりを眺めた。やはり癒される。だが、本物のキャンドルの灯りは、この明るさに加えて、火の暖かさがある。その小さくも
しっかりと燃え上がる火は、より心の芯まで暖め癒してくれるに違いない。
キャンドル
もう消えてしまったけれど
ほのかな温もりと
やわらかい火のにおいを残すキャンドルは
まるであなたみたいで。
ああ、もうじきクリスマスだね。
懐かしいあの場所に、
今年はひとりで行ってみようか。
いろいろなことがあったね。
いろいろなことが
恭とのたくさんの思い出
笑ったり泣いたりわめいたり
騒いだり叩いたり励ましてもらったり
なぐさめてもらったり
いろいろなことがあったね。
今では思い出すだけで涙に変わる。
だから
恭の為にたくさん歌を歌い送るよ。
たくさん泣くかもしれないけど
恭と姉妹でよかった。
恭のお姉ちゃんでよかった。
恭はどう思ってたかしらないけど
ありがとう。ワタシの妹で。。
いつまでもワタシの傍にいて
励まして支えてね。
恭に届け。。
なさけない姉より
#たくさんの想い出
キャンドル
たとえば、キャンプファイヤー。火が大きくて、近づきたいと思わないくらいには火が熱いものだって思い出させてくれる。それでもどこか懐かしくて、色んな人と囲みたくなる。
たとえば、暖炉。北欧の家に置いてありそうな、煙突からサンタさんがやってきそうな大きめの暖炉。なんだかおしゃれでロッキングチェアに揺られながら、編み物でもしたくなる。
たとえば、青い炎。コンロやガスバーナーで見られる少し幻想的な火。温度が高いから触っちゃダメだとは知っているけれど、少しだけ手を伸ばしたくなる。
たとえば、キャンドル。きっとキャンプファイヤーよりも火は小さくて、暖炉よりも手軽で、コンロのように青い炎は見れないけれど、どの火よりも優しく感じる。そばで寄り添ってくれるみたいに、その小さな火が辺りを照らす。
きっと外ではすぐ消えてしまうかもしれないけれど、そんな儚い存在なのかもしれないけれど、優しいそのゆらめきが心を穏やかにしてくれる。きっとそういうもの。
俺は、キャンドル持ってないんだけど
大人になったら買ってみたい。
だって、かっこよくない?
「夜にキャンドルつけて寝てます。」
とか行ってる人。
でも、ちょっとイタイかも笑
お風呂場の電球が
切れてしまった。
新しいのにつければ
良いのだけれど、
ここのは、つけずらい。
だから、
お風呂の時は
キャンドルを持って行く。
ゆらゆら炎に揺られて
ぷかぷか湯槽に委ねて
ぴかぴかな気持ちになったら
上がろう。
今日もお疲れ様。
お題 キャンドル
《キャンドル》
炎のように明るく
時間が経てば消えてしまいそうな儚さもあり
私の過去を照らし続けてくれる君は
モノに例えたらキャンドルのような人なのでしょうか
キャンドル
赤い炎がゆらゆら
蝋がゆっくりと溶ける
それを眺めながら
ゆっくり深呼吸
暗い明日も
遠い未来も
貴方という世界一明るい
キャンドルが照らしてくれる
#41 キャンドル🕯の光がすごく美しくて、温かい。
火の熱と温かい色で心が落ち着く。
寒い夜に一つの小さな炎を見るのはすごく素敵だった。
少し病室から抜け出して。
少しキャンドルを見つめてから、そろそろ帰ろうと病室へ向かう。その時、反対側の廊下に人影があるのを見た。
ライトを持っていないため,看護師ではなさそう…。
不気味に思いながら、どんどん近づいていく。
お互い、すれ違う時は顔を伏せていてよく見えなかったが、同じように入院している子のようだった。
私よりは身長が高い。すれ違ったあと、振り返る。
誰かに雰囲気が似ているような………。
一瞬、そう思ったけれど、誰、とはすぐに分からずそのまま、病室に帰った。
____キャンドル
猫足バスタブに
薔薇の花束を浮かべて
電気は消して
バニラの香りのアロマキャンドル
小さい頃から憧れる
ハーゲンダッツのCMみたいな
大人リッチな空間
『キャンドル』