『イルミネーション』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
缶ビールとつまみがパンパンに入った袋が左手。
少し軽くなった缶が右手。
辺りはいつの間にかキラキラ輝き、
2人組が至るところに目に入る。
「あの頃に戻れたらなぁ」
誰も聴いていないが、
誰かに聴こえないように小さく呟く。
その言葉は、光に反射して自分に突き刺さる。
人が流れるほど空いていく缶。
周囲の幸せと比例して、自分の惨めさが増える。
若い頃は万能薬だったアルコールは、
ただの液体に過ぎない。
でも、これが全てを解決してくれると信じて流し込む。
袋に空缶を入れる。
1つ入れると、光が消える。人が消える。
袋がパンパンになった頃には、あの時より少し汚れた街。
何もないあの頃に戻りたい。戻るしかないと思ってた。
光が消えて初めて自分が見えた。
#イルミネーション
114【イルミネーション】2022.12.15
去年の冬も、街がイルミネーションで彩られることはなかった。今年の冬もまた、イルミネーションが街で瞬くことはない。暖房用の燃料に事欠くような冬が2年も続くことになるとは、誰が予想できただろう。
それもこれもあの狂ったヤツのせいだ。
私はそう決めつけずにはいられなかった。冷静に考えたら、我が国も国際社会もどこかで対処を誤っていて、そのせいで2年目に突入してしまった、と捉えるのが正しいのかもしれない。だが、そもそも最初にコトの引き金を引いたのはヤツだ。ヤツがコトをはじめさえしなければ、我々はこんな冬を2年も連続で耐え忍ぶようなハメにはならなかった。
さっきから、私は迷っている。ホンの出来心で検索していたはずだったが、ほんとうに、暗殺用の兵器の製造方法を記載したサイトに行き着いてしまった。そこには、3Dプリンター用のデータも掲載されていた。
3Dプリンターなら、我が家にもある。仕事でも趣味でも使い込んでいる。見れば見るほど、私なら作れる、という確信しかそこにはなかった。しかし、だ。このデータをダウンロードしたらもう後戻りはできなくなるだろうことは容易に予想がついた。
私の人差し指は、マウスのボタンの上で引き攣りながらダンスを踊っている。上がったり下がったり、それはそれはリズミカルに。
この引き金を引くか引かざるか?
マウスに掛る指は脱力したまま、いつまでもいつまでも堂々巡りのはずだった。
が。
すくなくとも、ヤツは引いた。ならば、私も……
寒々と薄暗いアパートの一室で、私の顔面ばかりがモニターの明かりに照らされている。カラフルな明滅もなく、ただただ青白く、浮かび上がっている。
外は、もうすでに雪だった。
今夜の天気予報は、猛烈な吹雪に注意せよ、であったはずだ。
… … …
いわずもがなだとおもうけど。
安心してください。小説ですよ!
イルミネーション。
3人で
一緒に見たい
イルミネーション。
心斎橋?
それとも
大阪駅近辺?
いつもと違う
イルミなのは
新鮮だなぁ。
まだまだ一緒に
イルミネーションを
堪能しようね。
寒くなると元気をなくすあの木でも
この時だけは
魔法にかけられて楽しそうだ
僕もつまらなくなったら
身にまとわせてほしいね
オレンジの光
七色に変化させて
颯爽と電車に合わせて走るんだ
速いだろうよ
光の力を分けてもらうんだもの
車窓から子供たちに笑いかけるんだ
サンタおじさんと間違わないでほしいね
彼にはかないっこないよ
でもね、僕は大人たちにも感動をお届けするよ
そう僕はイルミネーションなのさ
#イルミネーション
非リアの宿敵──クリスマス
今年もついに来てしまった。
どこに行ってもカップルばかりでなんだか少し寂しくなってしまうからなるべく外に出たくない。
だけど今年は家族とイルミネーションを見に行く。
なぜよりによって一番カップルが多い日に行くんだろうか。
本当は行きなくないのだ。外は寒いし。
だが勝手に計画されていたのだ。
行く当日だし、今更行けないだなんて言えない。
少しでも寒くないように沢山着込んでいく。
せっかくだし新しく買ったブーツを履いていこう。
これできっと寒くない。
家族と共に家を出て車に乗り込む。
ぼーっと外を眺めていると沢山のカップル達が歩いていく姿が見えた。
幸せになりやがれ!と心の中で叫んでいると、いつの間にか綺麗な光に包み込まれていた。
久しぶりに見たイルミネーションは、星のように輝いていた
こういう場所も、たまには良いかもな。
イルミネーション
小学生の頃はあの数十万の灯りを見るのが待ち遠しかった。美しく、輝いて見えた。
中学生の頃は家族に誘われても行かなかった。もう興味がなかった。見たとしても車の中で通り過ぎたくらいだったか。
高校生になった。この前、イルミネーションを見に行った。また家族に誘われた。今度は断らなかった。
特別でもなんでもない、ただ駅前に飾られたイルミネーションだったが、今まで繰り返した16の冬の中で、これが一番
綺麗だと思った。
あの街を明るく照らす光が好き
今年が終わる寂しさを暖かく包み込んでくれるから
街に輝く煌びやかな光
暗闇を彩る無数の光
あなたの心にも灯りますように
イルミネーション
先日、夜の大阪クルーズを楽しんできた
もうすぐクリスマスとあって
ブルーやオレンジのイルミネーションが
ビルの電光看板や人々の賑わいに紛れて
静かに灯っていた
色鮮やかな街明かりとすれ違う舟の灯火が
夜の深黒い水面にゆらゆらと映し出されて
川の中までキラキラと飾り付けられていた
そういえば、お家のクリスマスツリーも
飾り付けも、まだ出していなかったな
明日にでも飾ろう
[イルミネーション]
僕はイルミネーションが嫌いだ
イルミネーションには君との思い出が詰まってるから
イルミネーションを見るとどうしても君を思い出してしまう
僕はイルミネーションが大嫌いだ
そう思っているのにイルミネーションを見る度涙が溢れてくる
今年も2度目の大嫌いなイルミネーションの時期がやってきた
学校の帰りに商店街がイルミネーションで彩られていた
僕は涙を流した
すると後ろからイルミネーションの淡い光に包まれた懐かしいシルエットが話しかけてきた
「2年経っても泣き虫は治ってないんだね(笑)」
やっぱり僕はイルミネーションが大嫌いだ…
いつもとは違う暖かい涙が止まらなかった
キラキラと光る君
ワクワクと踊る胸
知らない世界に連れてってくれる
今年も早く会いたいな
いつから
キラキラ、トキメク事がなくなったかな
イルミネーションみたいに
キラキラ輝いて、何かにときめきたいな…
イルミネーション
一緒にツリーを作りませんか?
ツリーのてっぺんにはママのバラの花を飾りましょう。
これでいつクリスマスさんが来ても大丈夫ね。
なにゆえに、あの光は
私にこんなにもの哀しみを
感じさせるのでしょうか。
まばゆい光は
心を温かく、顔を緩ませて
あなたを思い、身を焦がすほどに
私を熱くさせるはずなのに、
なぜ、こんなにも哀しいのでしょうか。
あの光は、
私には届かないほどのものなのでしょうか。
それとも、私の全てがもう
黒く、取れないほどに濁ったと言うのでしょうか。
あの光を、ただ純粋に受け止める
ただ無垢で、和やかな私に、戻りたい。
放送室に駆け込んだら先生が後ろから覗いてくれた
「あなた放送委員だったんだ」って知ってると思うのに冗談らしく言っていた あ〜体育祭やってたもんねって
流星群先生も見てたかな?明日は話せるように頑張ります
綺麗な景色と共に
綺麗な色と綺麗な街並み
横を見ると君の瞳の中も
その景色がそのまま映っていて
とても綺麗だった
来年も再来年も
また同じ景色で
綺麗な君と見に来たいな
なんて
照れくさくて言えないけど
君が世界で1番綺麗だよって
心の中で囁いとくね
「イルミネーション」
唐突にその言葉を思い出した。意味は、覚えていない。
僕はもうどのくらい経ったのか分からないほど長い間この空間にいる。僕1人しかいない暗い空間。ここがどこなのか、一体いつからここにいるのか、僕はなぜここにいるのか、なにも分からない。ただ一つこの空間に特徴があるとすれば、よく分からないものが時々現れるということだけだ。
今、僕の前に現れたのは大きな木とそれを縛るように巻き付く光たちだ。光は様々な色で光っていて真っ暗なこの空間では眩しすぎた。なんて迷惑なものだ。なんだかこれを見ていたら腹が立ってきた。まるで僕のようだったから。大きな木は僕で、光は僕を縛って弄ぶこの空間で、何も出来ない僕を嘲笑っているよう。憎々しい。
「イルミネーション」
そうだ、これはイルミネーションというものだ。どうしてこんなものを知っているのか不思議だが、いつもの事だ。イルミネーション。嗚呼、なんて憎いものだ。その言葉の意味は分からないが。きっと忌み嫌われ、穢らわしい存在に違いない!
誰とイルミネーションを見るかで、見方が変わる。
家族で見ると、より温かい気持ちに。
友達と見ると、より楽しい気持ちに。
恋人と見ると、より幸せな気持ちに。
一人で見ると、より鮮明にイルミネーション自体を見ることが出来る。
あなたは誰とイルミネーションを見たいですか?
駅前の広場にイルミネーションがあることをふと思い出して、帰りに寄ってみることにした。
もうクリスマスということもあってか、駅前の繁華街は色さまざまな光に包まれている。クリスマスの期間中は駅前も人工的な光で彩られるわけだから、どこを向いても明るくて、目が眩んでしまう。
おまけに少し寒くて、息を吐くと目の前に白いもやがかかる。それが光り輝くイルミネーションに重なって、幻想的な雰囲気を醸し出している。
星みたいに、自然の美しさではないから、なんというのか、イルミネーションの光は、作り物みたいな、そんな感じがする。
でも、この光は都会的で、自然の美しさとは違った、人工的な美しさがある。
自然の美しさには劣るけれど、溶けかかった氷みたいな、硬いけれどやわらかい、独特の暖かさがある気がする。まるで全てを包んで、遠くから見守る神様みたいな。
今年も一年お疲れ様でした。
また来年もよろしくお願いします。
空に目をやると、星がきらきらと光輝いていた。
車のライト
街灯
お店の光
眼鏡を外せば全部イルミネーションに見える
目が悪すぎて