『もしも未来を見れるなら』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
題 もしも未来が見れるなら
「未来が見れるなら何を見たいと思う?」
昼休み。
教室で友達の朋子と一緒にお昼ご飯を向かい合って食べていた私は朋子に問う。
私達は机を合わせて、お弁当を広げていた。
朋子はウインナーを箸で持ち上げながら束の間考えた。
「わかんない、なに?」
一瞬後、すぐに返事をすると、ウインナーを口に運ぶ朋子。
「ちょっと位考えてくれてもいいじゃん」
私の不満の声に、はいはい、といいながら、次は卵焼きに箸を伸ばしている。
「あのね、私、未来が覗けるなら、絶対に傘がどう進化してるか見てみたい!」
私の言葉に、朋子は、へえと一言発する。
「もー、反応鈍いなぁ」
「だって、傘なんだって思って」
朋子の返事に、私は力説を始めた。
「たかが傘、されど傘。私、この世で傘ほど面倒くさいのってないと思うの。歩く時も他の人の傘とぶつかったりするし、満員電車で傘あるとみんな濡れるし、いい加減改良されてもよくない?」
「まぁ、そうだね、傘は、前から形も大きさもそんなに変わらないかもね」
朋子が頷きながら言うのに自信を得て、私はたたみ掛ける。
「そうなの、だから、未来に行ったら真っ先に傘がとうなっているか確認したいんだ。どうなってるかな?自動乾燥機付きの服とか?超撥水な服でそもそも服が濡れないとか、頭に電動でヘリコプターみたいに回転して水を弾く機械があるとか」
「よく、そんなこと真剣に考えるよね」
私が話している間もぱくぱくとお弁当を食べていた朋子は、食べ終わって、お弁当のフタを閉めている。
「気になってるんだよね、こうして考えてるうちにひらめいて、発明出来ないかなって思ってるよ」
私が画期的な発明が出来たらいいんだけど。
でも、こんなに考えてもなかなかいい案が出ないって、案外傘が一番画期的ってことなのかな?
「まぁ、葉月みたいな人がいるから、生活は便利になっていくのかもね。私も傘は面倒だから、手を使わなくていい傘を発明してよ」
朋子は私にそう言った。
「手を使わなくていい傘?そうだねっ、それもいいよね、考えてみるね」
私はどうしたらそんな傘が作れるか考え出す。
「ねえ、もう昼休み終わるけど」
そう朋子が言った瞬間に、予鈴が鳴る。
「ええっ!!」
私はまだ大幅に残ってるお弁当を見下ろす。
「ちょっと先の未来を見てたら、もっと早くお弁当たべてたのにね」
そう含み笑いで言う朋子を軽くにらみながら、私は急いでお弁当の残りを口に運び続けた。
「HELLO!」
軽快な声。シャボン玉を弾いた時みたいな一瞬の音。
「今なら絶賛1分間だけ、この世のどんな質問にも答えてあげよう」
軽快な女性の声は高らかに笑う。
「…もしも未来が見れるなら、貴女は何が見たいですか?」
「んんん?!」
驚いた声をした彼女は、それでいて少し嬉しそうに言葉を返す。
「そうだなぁ。例えば、競馬の結果とか宝くじの当たり番号とかかなぁ!」
「…自分の事じゃないの?」
「はははっ!!自分の未来なんて見ても見なくても関係ないよ!だって私たちは今を生きてるんだからさ!」
そうだろ?
なんて言って、電話はツーツーと無機質な音を立てた。
もしも未来を見れるなら
ちょっとだけ覗いてみたい
そしたらきっと、今この瞬間が
たしかに明日につながっているのだと
そう信じられるから
未来を見れるのなら、どう見れるのかが知りたい。
知りたいことだけを見れるのか、自分とその周囲のことだけを見れるのか?そこに行き着くまでの道は?
未来を見て、将来は安泰ということだけを見せられたら、努力しようとせず、違う未来に行くかもしれない。
未来を見て、親は長く生きられるということだけを見せられたら、親孝行を怠って、違う未来に行くかもしれない。
それか近いうち自殺すると知っても、努力しなくて良いことに安心して、自殺するのも面倒になるかもしれない。
怠惰な自分では未来を見た時点で、その未来と違う結末になるのは、確定しているような気がしてきた。
自分にとっては未来なんて良くないものなのだ。
もしも未来を見れるなら
怖いけれど、チラッと隙間からほんの少し、薄目で一瞬だけ見てみたい。
都合の良いとこだけがいいから、明るくで元気に笑ってるところなんかがいい。
そういう未来なら、なんか楽しそうでいいじゃんって思えそうだから。
都合の悪いとこは伏せちゃって。
きっと悩みながら、踏ん張って頑張ってるだろうから。
そこにはエールを送っておきたい。
負けるなよ、頑張れよ。挫けるなよって。
自分の味方はいつだって自分だって、伝えてください。
さて、今日も頑張ろう!
未来の自分のために。
もしも未来を見れるなら、明日の自分を見てみよう
天気は晴れかな
ちょっといいことあるのかな
行きたかったカフェに行けてるかな
笑ってるかな
まあ、ちゃんと生きてたらそれでいいや
『もしも未来を見れるなら』
運ばれてきたカツ丼に、そうコレコレ。と言いたくなるくらいここのカツ丼は絶品かと思う。
丁寧にいただきますと言って食べ始める。
「そういえば、どうしてるんだ?アイツは」
目の前にいた男が、連れの女に尋ねた。
「あー。新しい会社で頑張っていますよ。多分」
多分ねぇ、といいながら、男が苦笑いをした。
「これから彼と付き合っていけるか、どうなるのか、もしも未来を見れるなら、見て判断したいなぁと。先輩は、どうして今の奥さんと結婚したんですか?」
質問を投げてから、女はカツ丼にがっついた。
「そうだなぁ。未来が見えなかったからかな。」
カツ丼を口に入れていた女が不思議そうに男の顔を見た。「未来が見えすぎると、悪いことばかり見えてくる気がして。だから、今一緒にいて、1番楽で、未来が見えない嫁と結婚した」
「なんか、私はそれ怖い気がします。」
「ま、人それぞれかな。ま、まだ若いんだし悩め悩め」
そうですね、と言いながら、カツ丼を再び頬張った。
お題『もしも未来を見れるなら』
お題:もしも未来がみえるのなら
ねぇ、突然悪いんだけど
もしも未来が見えるのなら君は何を見る?
未来の自分?
未来の街?、様子?
上げれば沢山あると思うがこのぐらいでいこう
僕は、もしも未来が見えるのなら
何も見ないかな、
確かに未来は気になるよね
でも、未来の自分を作るのは今を生きる僕達
未来は変わることだってある
それと、お楽しみってのも面白くて良いね。
だから、僕はもしも見れたとしても見ないよ
画面の向こうの貴方はどう?
見えるとしたら君はどうするのか、
ふふっ、面白そうだな 。
君が泣いていたら嫌だから
見ないでおくよ
もしも未来を見れるなら
「未来がわかる本」
何かに導かれるように入っていった路地の奥。
小汚い古本屋の店先にあった本は表紙にタイトルが書かれていなかった。
「あら少年。その本が気になるの?」
昔再放送で観たアニメに出てきた悪の組織の女ボスのような、肌の露出多めの色っぽい女性が俺を見ている。
「あ、いや……」
「その本にはね、見たいと思った人の未来が書かれているのよ」
「……はぁ」
「信じてないわね」
いや、そんなこと信じられるわけないだろ。
「知りたくない?」
「…………」
「ほら、好きな子とうまくいくかなぁとか、進路のこととか、ね?」
「…………」
そりゃ、未来のことは気になるさ。
でも……
「いや、やっぱりいいです。俺には必要ないんで」
「あら、残念」
「……失礼します」
そっと本を戻し、女性に背を向けて歩き出す。
未来を見るのは、正直言って怖い。
自分が思い描くものと違っていたら……
あの子の隣に俺以外の男がいたら……
そんな未来は知りたくない。
たとえ結果がうまくいかなかったとしても、初めからそれを知りたくない。
それに、もしも自分の理想通りの未来を見たとしたら、俺はきっと調子に乗ってしまうだろうから。
だから、俺には必要ない。
「ほんと、残念だわ……」
女性の声に思わず振り返るが、あったはずの怪しげな店も女性の姿も、そこにはなかった。
────もしも未来を見れるなら
13年前に戻りたい。あの日よりも前にこうなる未来が見えていたら、真っ先にあなたを救いに行けたのに。
孤独にならなくてすんだのに。自分の手を汚さなくてすんだのに。自分のことを責めなかったのに……
こうやって、もしもの話しかできない自分が憎たらしい。もう過去が変わることはないのに。
過去は変えられない。でも未来は変えられる。
あなたが光の方へ少しずつでも進んでいけますように。
題名もしも未来が見えるなら
私は、神に願った
「ああ神様私に未来を見せてください」
そして見えたのは、私が溺れて死ぬ未来
私は、びっくりして足から崩れ落ちた
その後とにかく水には、近づかないようにした。
だか、ある日ある少女が、溺れていた。
私は助けようとしたが、(いや、私は死にたくない)
と思い見て見ぬふりをしようとしたが、しばらくして気がついた。
あの少女は、親友の娘だと。
私は、ついに助けに行ってしまった。
そして少女は助かったが、私はだめだった。
あなたは、少女を助けますか?
もし未来を見れるとしても、自分は見たくない。楽しい未来なんだったら、これからも懸命に生きていこうと思える。だけどそうじゃなくて、悲惨な未来が待っているってことを知っちゃったら、とてもじゃないけど生きていこうとは思えない。それが怖いから未来はあんま見たくない。
もしも未来を見られるなら(随時更新
待っているのは幸せか。
はたまた不幸か。
これは、俺が少し未来へ行った時の話である。
【4日目】もしも未来を見えるなら
10年後のあなたと私はどんな風に
なっているかな
お互い、第一線からは引いて
指導したりプロデュースに
回っているかな
プライベートでは子供がいたらいいな
あなたにそっくりな娘と
私にそっくりな息子
ねぇ、私の声は届いてる?
会えない時間が絆を強くするための
試練だと思っているよ
だけど…
戦争や自然災害が多発していて
あなたに万が一のことがあって
私たちの未来が暗いものにならないか
不安でたまらない時もある
いけないね
そんな私を見たらいつもの
ビッグスマイルで
未来は明るく希望に満ちてるって
あなたは言うでしょうね
私もあなたに成長した未来の自分を
見せたいから
明るく希望を持って努力を続けるね
もしも未来を見れるなら
僕は何を見るのだろう
貴女に会うのが楽しみで
ずっと会えるのを待ってます
貴女の震える声を聞き
僕は覚悟を決めました
僕には貴女が全てでも
貴女は僕を愛せない
こんな未来は見たくなかった
貴女に愛されないことも
さよならさえも言えないまま
黙って去っていくことも
お題:もしも未来を見れるなら
【もしも未来を見れるなら】
10年後の私は
何をしていますか
10年前の私は
違う職を目指していた
だから
未来は予想がつかない
もしかしたら 新しい職を始めているかも
もしかしたら 家族が増えているかも
もしかしたら 病気で寝込んでいるかも
もしも 未来を見れるなら
幸せいっぱいだとうれしいな
もしも未来を見れるなら
見るだけなら1000年後でしょ
10000年後でもいいけど人間の名残あるかな
植物たちの天下なのか
それとも知恵ある生命体によって
変化しちゃった世界なのか
想像は越えると思いたいです
もしも未来を見れるなら
もしも未来を見れるなら
今の私が見れたのだろうか
子どもの頃の夢は何一つ叶ってない。
『もしも未来をみれるなら』
押入れの中にしまい込んであった万華鏡の側面には、そんな落書きが書いてあった。
未来というと、現在42歳の私にとっては、だいたい残りも40年ほどになるだろうか。寿命の折り返し地点に来た所感は、まず何よりも「体力がない」である。
思えば、運動部に所属していた学生時代は、何故あそこまで何も考えずどこまでも走れたのだろうか。いや、どこまでも、というのは少しばかりの誇張表現だ。泣かず飛ばずのベンチウォーマーであった私では、走って行けてもせいぜい十数キロが限界である。しかも、走り終わった後にはひどい嗚咽と痙攣が待っているだろう。
話がそれたが、ともかく、そんな「体力がない」私の思いつく残りの余生の姿は、元気満々とは程遠い省エネ志向の姿であるだろう。それをわざわざ怪しげな万華鏡を覗き込み観察したいかというと、遠慮の方が少し勝つだろう。
無論、未来に興味がわかないわけではない。もしかしたら、今後数十年で、身体が劇的に若返る薬が発明されて、未来の私は元気に外を駆け回っているかもしれない。これまでの四十年あまりを振り返ると、科学技術の進歩は著しく、悲観的になるのはまだ早いのかもしれない。
では、もし今、この現時点で未来がみれるとしたら、その未来は絶対なのだろうか。
確定的な未来を見た場合、正直それは幸せの前借りになろうが、既定路線の確認になろうが、悲劇の覗き見になろうが、あまりいい気分になるものではないだろう。決まり切った未来を知るというのは、現在への大きな束縛である。
だが、もしも、未来は確定していないもので、これからの行動次第では変えられるような柔軟性を持ち合わせていたとしたら、どうだろう。無論、確定していないということは、もし幸福な未来を目撃しても、それは糠喜びになる可能性をはらんだものになるため、素直にその喜びを享受することはできないだろう。反対に、悲劇的な未来を目撃した場合は、それを一つの目印として、努力により、それとは離れた未来に帰着することもできるため、人生の道標ともなるだろう。
確定している未来を見た場合、致命的な悲劇の檻に閉じ込められる可能性がある。対して、確定していない未来を見ることに、そこまでのデメリットはないが、少しのメリットを享受することはできるだろう。
問題は、果たして未来が確定しているか否か、その判断は、未来を目撃した後でないとわからないということだ。
そんなこんなで、古ぼけた万華鏡を眺めながら、柄にもなく適当な理屈をこねくり回した未来考察をしてみたが、そんなことを考えたところで、特に意味なんてない。この万華鏡も、きっと遠い昔に私が適当な落書きをして、そのまま押入れに投げ込んでいたものだろう。なんてことはない、意味も理由もなんにもない、子どもの悪戯だ。
久しぶりに頭を使ったら疲れた。こんな時はなんにも考えず、綺麗なものを眺めて癒やされよう。
そう考えて、万華鏡を目に当て、天井の光にかざした時、思い出した。
私はこの光景を見たことがある。