「HELLO!」
軽快な声。シャボン玉を弾いた時みたいな一瞬の音。
「今なら絶賛1分間だけ、この世のどんな質問にも答えてあげよう」
軽快な女性の声は高らかに笑う。
「…もしも未来が見れるなら、貴女は何が見たいですか?」
「んんん?!」
驚いた声をした彼女は、それでいて少し嬉しそうに言葉を返す。
「そうだなぁ。例えば、競馬の結果とか宝くじの当たり番号とかかなぁ!」
「…自分の事じゃないの?」
「はははっ!!自分の未来なんて見ても見なくても関係ないよ!だって私たちは今を生きてるんだからさ!」
そうだろ?
なんて言って、電話はツーツーと無機質な音を立てた。
4/19/2024, 2:24:35 PM