『もう一つの物語』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
強い私になりたかった
変わっていると言われる自分を、とことん愛してあげたかった。それが強さだと思うから
もしもう一つの物語があるのだとすれば、きっと全部、達成できた世界線のことなのだろう
あるいは今から少しずつ使ってしまったこのぬるま湯から出てみたときに…
わたしは、かわれるだろうか
ワーワー
大きな歓声が聞こえる
勇者と聖女、その仲間たちが
魔王を討ち取ったという
祝福の歓声だった
彼女の耳には
その声は届かなかった
彼女は、俯き
勇者達を讃えるパレードの列から
音もなく消えた
彼女は
『元聖女』だった
『元勇者』と共に
世界を救う旅をしていた
彼女は、全てを失っても魔王を倒すという
強い決意があった
…あったのかも、しれない
彼女の瞳は、虚ろで
光を無くしていた
彼女は魔法を使って、
ある場所へ向かっていた
………
『知恵の湖』
昔の勇者が
力を手に入れたという湖
『彼女の勇者』には、
力を与えなかった
理不尽な湖
彼女は、何の躊躇いもなく
其処に飛び込んだ
そして、
其処には
大きな大木が出来た
………
それがこの、『知恵の大木』です
ガイドが語るのは、
辛く苦しかった
『元聖女』の人生
彼女が、勇者達を救う為に
様々な活動をしていると発覚したのは
彼女が死んで
十数年経った後だった
彼女を探していた魔法使いが
探し人の魔法を使って、
彼女がいる場所を突き止めた
と…言っても
彼女は木になってしまったが…
目の前の夫婦は、『元聖女』の人生を聞いて
泣き出していた
何でも、この夫婦の知り合いなんだとか…
…?
ガイドの子の様子がおかしい
なんだか、酷く
苦しそうに見えた
もう一つの物語
解説…?
ガイドの子は、『元聖女』が生まれ変わった姿
夫婦は、勇者と聖女
結ばれて、夫婦になった
二人が結ばれたのは、『元聖女』が救ったから
オマケ?
『元勇者』と『元聖女』の会話
「ねぇ…私は、幸せだったよ」
「…そんな事言わないでくれ」
満足そうな彼女。
不機嫌そうな彼。
「魔王は倒せなかったけど、大丈夫。時間は稼げた。後、数十年は心配なく生きれる…」
泣きそうな彼女。
「なぁ「ごめん」
言葉を重ねて、
彼女は、彼を抱きしめた。
「私達が一緒に生きれる世界は、あったのかな…?」
勇者の姿は、消えかかっていた。
「俺も謝らせてくれ。ごめん」
「なんで君が謝るのよ…私がそうしたのに」
聖女の姿も消えかかる。
もし、あの時、
魔法が私にもちゃんと使われていたら…
椅子に腰掛け、
珈琲を飲みながら
穏やかな気持ちで
振り返る
充分楽しんできた
充分笑った
充分失敗もしたし
充分怒って、声を荒げ、
充分泣いた
全てをやりこなして来た、
完璧に
大丈夫、
やりこなせる、
とわかっていた
全部ひっくるめて
ああ、
楽しかった
やり遂げた
珈琲を飲みながら
穏やかな気持ちで
思いを巡らす
さあ、
今この瞬間から
毎瞬、
どう生きようか
心の翼を覆うものは
もう、何もない
澄み渡る
新たな世界を
何色で描いていこうか
物語は
もう始まっている
何かが終わるのは悲しいけど、そのからもう一つの物語がまた始まる。だから、大丈夫だよ。ここからがスタートだから。
もしも、容姿に恵まれて
もしも、誰にでも愛される性格で
もしも、運動神経抜群で
もしも、さほど頑張らなくても成績トップ
もしも、あの時あの人と離れなければ
もしもばっかりで
誰かわからなくなっちゃう。
もう一つの物語。
すべては自分の選択により今がある。
私がある。
本題)もう一つの物語
思い付かないので自分の題で
題)道化
完璧な笑顔をつくり、みなに振りまく。そうすればどうです、ほら。ほら。誰も彼もさも愉快だと笑ってくれるではありませんか。
無邪気に振る舞えば、堂々と振る舞えば、みなが笑い、天才と持て囃すのです。
何をしても拍手喝采。
ああ、どうです、凄いでしょう。みんな、みんな私を褒めてくれるんです、囃し立ててくれるんですよ。
ですから、ねぇ。
あなたも私をみて、愉快だと、天才だと笑ってくれてもいいんですよ。どうして、なぜそのように眉を顰めるのです。どうして笑わないんですか。
“その痛ましい、振る舞いをやめて”
痛ましい…振る舞い、どうしてそんなことを言うんですか。
そんなことないのに、こうすればみんなが私を天才だと褒めてくれる、私を見て愉快だと笑ってくれる。賞賛を、拍手をもらえる。
なのに何故、そんなことを言うんです。
あぁ、そんな冷たい目を私に向けないで。
私は道化を演じる私に、酔いしれたい、溺れたいんです。
ただ、愛されたいだけなんです。
こんな私を、受け入れて、許して。
でも、暴かないで。
自分の人生を一つの物語として考えた時、結婚は未婚の自分の人生とは大きく分岐する、もう一つの物語だと思う
そして俺は今、結婚をした物語に居る。
もう一つの物語 作:笛闘紳士(てきとうしんし)
もう一つの物語が
この世に存在するとしても
夫が私の夫であれと
思うばかりだ
なぜならば
それはもう
すんごーーーーく愛しているからだ
夫よ
今日も今日とて愛してるよ~ん
もう一つの物語があるとすれば
俺はお前を愛しているから
お前を娶っていたい
なぜなら
お前のことを愛しているからだ
今日も愛している妻よ
アナザーストーリー。
それは主役になれなかった者達の物語
私があの人に振られるまでの物語。
あの人と別の人が結ばれた裏で描かれる私の物語
私が幸せになるところはまだ白紙のまま。
これからも続いていく話にはそんな未来もあるのだろうか。
(もう一つの物語。)🦜
あのね
・雀が神様の使いの
眷属の話は、
たびたび、
お話したからね。🦜
(もう一つの鳥の物語だよ。)
「昔、神武天皇が東征に
行く際、熊野から
大和の國へ道案内した
逸話から
アマテラスの神様の
使徒になった
《八咫烏》しゃん。はね・・
・交通安全、や恋愛を
司るんだよ。」🦜
✣もちろん、僕は
知り合いだし
お友達なんだよ。🦜
✣3本足は・天・地・人。を
表すんだよ。🦜
✣カラスの姿は怖いけど、
とても優しいし、
頼りになるんだよ。🦜
【日本サッカー協会の
シンボルだから、知ってるよね。】
むかしむかし
ある所に
10月29.5日に迷い込んだ
少女がいました。
真っ赤な着物のワンピースを着た少女は
底が高い草履を
カラン、カラン、と鳴らしながら
暗闇の中を歩いています。
すると前から
薄紫色の着物を着た
綺麗な女性が歩いてきました。
おや、お嬢さん
もしかして招かれたのかい?
さっきまでもう少し遠くにいた女性は
気がつくと少女の前に立っていました。
驚きを隠せない少女は
ビクビクと震えています。
怖がらないでいいんだよ。
私は優しい魔女なのさ。
招かれた者に
いい呪いをかけるのだよ。
と、
少女の背中を叩くと、
さっきまでの震えが
嘘のように無くなりました。
少し耳が変わったり、
羽が生えたりするけど
別に構わないよね?
お嬢さん、こういうファンタジー
好きみたいだし。
女性がふっと人差し指を一振りすると
少女は白い光に吸い込まれていきました。
これは少女が
後に平安と呼ばれる時代から
平成や令和を生きる
もう一つの物語の始まり。
気がつくと少女は
ひんやりとした
家の中にいました。
両手を広げると
腕に羽が何枚も着いていて、
頭は羽毛のようにふわふわ。
耳も羽です。
そう、
フクロウに似た人になりました。
どうやらこの家からは
出られないようで、
部屋の中には雑貨がいくつもありました。
そこにはノートも置いており、
中身は外に出なくても
勝手に人が来るように
店を開けと書いてありました。
おそらく女性が書いたのでしょう。
それと
人間関係が記されていました。
スマートフォンも置かれており、
LINEでは何人かに
店を開いたと報告してありました。
これは客が来てしまうと思った少女は
雑貨屋を開き、
隅では得意な料理を活かした
小さなカフェを営業しました。
詳細を何人かに送り、
カウンターから外を見ます。
店に入ってくる客は
耳や羽が見えないようで、
少女から恥ずかしさが消えました。
女性が仕組んだのでしょう。
全員顔見知りのようでした。
なんでも、
少女の顔はフクロウに似ているので
覚えやすいんだとか。
客が帰る際
少女は決まってこう言います。
"Good Midnight!"
もう一つの物語
もしも私の人生が全く違う道のりを歩んでいたとしたら
私は今の私の宝物を宝物としてその時も大切にできるだろうか?
大切な家族や親友が居てくれたから今の私がいるし
今の私ができたのだと思う
もしももう一つの物語があるのだとしたら
今の私の人格は大好きなのでこのまま
新しい世界で仕事をしてみたいと思う
新しい世界の仕事を想像してみると
とてもキラキラ輝いて見えたからである
今の現実も想像した世界のように
キラキラ輝かせたいな‥
と改めて思った題でした
もう一つの物語
もう2kgは間違いなく痩せた。絶対。
だってここ一週間まともなご飯を食べてない。
お母さんはもう呆れ返ってる、勝手にしなさいって。
でもこればっかりはしょうがないんだって。
1年前、大事件が起きてしまった。
燦然と自分のタイムラインに踊り込んできた文字列。
『実写版スティック・ストライク〜もう一つの物語〜 ポスタービジュアル解禁 主人公の友人、颯太の隠されたストーリーが今明らかに!』
ヤバい。無理。胃が痛い。
自分の最推しコンテンツの『実写版』
マイ推しメインの『もう一つの物語』
もしSNSが一つの島なら沈没しちゃうんじゃないってくらい界隈は揺れに揺れた。他のアカウントにとってはさざなみ程度なんだろうけど。
自分はふーん実写化するんだ見に行こっかなくらいのテンションだった。映画の中心人物が自推しだってことに数秒遅れて気づくまでは。
スティック・ストライクは元々は児童書、といっても高学年向けの結構分厚めの本。今10冊くらい出てる。結構長寿ジャンル。
小学校ラクロス部舞台のスポーツもの。
子供の頃2巻くらいまで読んで卒業しちゃってた。
それなのに友達に着いてって2年前アニメ映画を観に行ってから全てが始まってしまった。
絶対見て!奢るから!お願いだから着いてきて!って誘われてふーんそんなにってすごく軽い気持ちで入場した。好きなものの話してる友達のことすごく好きだし。
そして見事に落ちた。
颯太君。
いわゆるゴールキーパーポジの彼は主人公の親友でいつも穏やかで頼れる奴、なんだけど親の都合で一瞬転校しちゃう。
新ゴールキーパーポジ決まらない限り練習試合もできない!大ピンチ!っていうエピソード。
主人公が代わりにゴールキーパーをやりますって名乗りを上げるんだけど挫折、って展開させないのが颯太君。そうなるだろうなって分かってる颯太君はゴールキーパーの極意をちゃんとノートにまとめてて。どこまでも頼りになるなって。
つまり最高エピソードなんだよね!最後には戻って来てくれるし。
エンドロールの余韻に浸りながら絶対推す…って泣きながら誓った。最高。愛。
そして実写版はこのアナザーストーリー、シナリオ完全新規らしい。
嘘でしょ。
深呼吸して公式アカウントを薄目でもう一度確認する。
主演のビジュアル、推しのこと、最高。私でも知ってる俳優さん。演技力も最高。特報映像見ました?1000回は再生しちゃったかも。
映画のあらすじをチェック。
高校ラクロス部でゴールキーパーとして活躍する〜、ストップ。高校生?
OK、実写版で年齢が+されるのはよくある話、と聞く。タイムラインのお姉さんが言ってた。大丈夫。高校生の颯太君も最高だもんね、同い年になっちゃった。不思議。
映画情報サイトの記事もチェック。
ヒロインは今年大ブレイク中の〜、ストップ。
ストップ。待って。思考停止。ダメかも。
転校中の話って本当に無から出てきた話であって、耐衝撃吸収装置も何もついてない。
お願い脚本家の人、私生きて映画館出られるでしょうか。
誰も知らない裏で颯太君はどうしてどうなっちゃうの本当に。
でも映画が大ブレイクしたら世界に颯太君が届く。バランスは取れてる。
公開映画館うちの県に一個しかないけど。公開当日金曜日レイトショー見に2時間かけて移動ですけど。
ありがとうお父さん。今日もありがとうって言おうと思う。お母さんも心配させてごめんって。
ずびっと鼻をすする。
情緒ずっとめちゃくちゃ。今日水曜日、明後日公開日。
公式もSNSも正直チェック出来てない。そういや最新情報見てなかったなって上の方に遡る。
《入場特典:原作者書き下ろし小説!チームメンバーの日常ミニストーリーを週替わりでお届け》
呼吸止まるてこんなん。
ありがたすぎ、感謝しかない。
でもさすがにこんな直前に開示しなくても流石に良くない?
とりあえず私をはめた友達にメッセを送る。書き下ろし小説絶対欲しくない?!って。
テンションの乱高下がすごい。もうめちゃくちゃ。
だめ。今日もゼリーしか喉を通らないかも。
【もう一つの物語】
ある日、絵本が大好きな女の子がいました。その女の子は、とにかく図書館や本があるところが好きでした!その、女の子はある本を見つけました。その本は図書館の人も知らない奥底に眠っていた本だとゆうことがわかりました。女の子は、世界に一つだけの本だと思い込み、その本を読もうと思いました。その、本の題名は「もう一つの物語」と書かれていました。おしまい!
もう一つの物語
新しく生まれ変わった
あなたに久しぶりに会った
以前のあなたに
恋したぼくはいまのあなたを
受け入れられなかった
離れようと…葛藤する
でも…
新しく生まれ変わったあなた
の姿に少しずつ…少しずつ…
馴染むうちに、
また、新しいあなたに
恋したの…
少しずつ…惹かれて
いった
もし、あの時選んだ道が右ではなく左だったら?
もし、あの時離れていくあの人を呼び止めていたら?
もし、あの時暴走した力を抑えられなかったら?
もし、あの時…
これはすべて仮定の話。結局は起こらなかったifの話。だが、どれもこれも戯言だと斬って捨てるにはあまりにも現実味を帯びている話だ。
だから私は今日もこうして詠う。歴史にもしはない。だからこそ物語としてのもしは面白い。
本来の歴史から大きく離れた物語はいらない。たった一つパズルのピースが欠けていた時のような、たった一つボタンを掛け違えてしまったような、そんな話を語ろう。
これは起こりえたかもしれないもう一つの物語。
この先に待っているのは史実とほとんど変わらない結末か、それとも大きく変わってしまった結末か。
それは誰にも分からない。
ハロー?
体調はどう?
あれからどう?
後悔はできたかい?
見た感じ元気そうだしさ
大丈夫そうで安心しちゃった
居心地を良くするんだっけ?
自分語りはもういいの?
逃げ道はここにあるよ
泣かないでよ
もういいの。
いいんだよ。
わからないならさ、
わかるまで失敗すればいいんだよ。
貴方が始めた物語だから
終わりも貴方が決めていいんだよ。
『もう一つの物語』
「 もう一つの物語。」/ 実話です。
高校生活は次第に落ち着いてきたはずだった。彼と別れてからも、何とか自分の気持ちに折り合いをつけて、新しい生活を送ろうと頑張っていた。彼との思い出も、幼なじみとの苦い過去も、少しずつ心の奥に押し込め、前に進もうとしていた。
そんな時、学校で仲が良かった男友達に告白された。それは突然で、驚きと戸惑いが入り混じった瞬間だった。彼とはずっと友達として接してきたし、そんな風に思われているなんて考えもしなかった。
「ごめん、そういう気持ちには応えられない…」
正直にそう伝えた。友達としての関係は続けたいと思ったけれど、恋愛感情はなかった。断ることに対しては多少の罪悪感はあったけれど、彼もきっと理解してくれるだろうと思っていた。
しかし、彼はそれ以来、少しずつ様子がおかしくなっていった。
最初はただの偶然だと思っていた。学校帰りに彼と何度も同じ電車に乗ったり、偶然にも私の最寄り駅で顔を合わせることが増えたりした。彼も帰り道が同じなのだろうと自分に言い聞かせ、特に気に留めていなかった。
でも、それがただの偶然ではないことに気付いたのは、ある日、彼が駅の改札で私を待っていた時だった。
「なんでここにいるの?」驚いて尋ねると、彼は笑顔で答えた。「なんとなく、君に会いたくなったんだ。」
その瞬間、背筋に冷たいものが走った。彼の言葉に違和感を感じ、そこから先の会話が頭に入ってこなかった。逃げるように家に帰ったけれど、その夜はなかなか眠れなかった。
それから、彼は頻繁に私の下校ルートに現れるようになった。学校では目立った行動を取らず、普通に友達として接してくる彼だったけれど、放課後になると彼の姿が常に私の視界に入り込んできた。最寄り駅で待ち伏せされたり、帰り道で後ろをつけられたり。恐怖が少しずつ心に染み込んでいくのを感じた。
ある日、私はもう限界を感じていた。駅の出口で彼が待ち構えているのを見た時、何も考えずに走って家に向かった。心臓が早鐘のように鳴り響き、無意識のうちにスマホを手に取り、誰かに助けを求めていた。
そして気付くと、私は彼にメッセージを送っていた。別れたはずの彼。もう私たちは何も関係ないはずなのに、それでも、彼の顔が頭に浮かんでいた。震える手で「助けて」とだけ打ち込んで送信した。
「大丈夫?なんかあった?」
彼の声が聞こえた時、私はほっとしてその場に座り込んだ。彼はすぐに駆けつけてくれた。彼の家は遠いはずなのに、私のメッセージにすぐ反応してくれたことが信じられなかった。
「どうしてこんなに早く来れたの?」と聞くと、彼は困ったように笑って「君からの連絡だから、すぐに駆けつけたんだよ!」と言った。その言葉に、思わず涙がこぼれた。彼は黙って私の隣に座り、そっと肩に手を置いてくれた。その優しさが胸にしみた。
「これからは、俺が毎回家まで送ってあげるよ。怖い思いなんてさせたくないから。」
彼のその言葉に、私はただ頷くことしかできなかった。別れたはずの彼が、再び私のそばにいてくれることが、どうしてこんなに心強いのだろう。
それから、彼は毎日私を家まで送ってくれるようになった。学校から一緒に帰ることが、日常の一部になっていった。彼との会話も、少しずつ昔のように戻っていった。
でも、私は知っている。彼との関係が元に戻ることはない。もう彼とは復縁するつもりはないし、彼もそれを理解しているだろう。けれど、今は彼の存在がただありがたかった。彼が私の心に寄り添ってくれることで、少しだけ心の重荷が軽くなっている気がした。
この物語は、私たちの新しい始まりではない。けれど、お互いに支え合うことで生まれたもう1つの物語。
「もう一つの物語」
時々ふと、考える。
もし、あの時こうしてたら。
もし、あの時あの道を選んでいたら。
もし、あの時あの人を選んでいたら。
今、私は違う人生を歩んでいたのかなって。
大体そういう事を思う時って、現実に思い切り満足していて今以外の世界だと嫌な時か、逆に現実が辛くて現実逃避している時。
現実が良くての時は満足感が上がるだけで何の問題もないけど、嫌な時はちょっとお疲れの時もあれば、相当追い詰められてる時もある。
現実が辛すぎて、そんな事でも考えないと居られない程、今この場所にいたくない時。
でも。それでも。
今までの人生で何度も分岐点があって、何度も道を選んで。その時その時は、精一杯悩んで考えて選んだ道。
その時の自分を否定したくない。
それに、もし違う道を選んでも、もっと酷い事になってたかもしれない。
仮にその道を選んだ人が幸せになっていたとしても、自分がその場所に居た時にそうなるとは限らない。
きっと、何処に居ても。誰といても。
悩んだり、辛かったり、苦しかったり。
だから、今は、この場所で。
この物語を生きていく。
でも、その反面。
逃げるべき時は逃げないといけない。
この場所が間違っている事に自分でちゃんと気づいて、気づける自分になれた事が、この道を選んだ意味になる。そして、この場所から他の場所に行く。
それも自分の選択で、自分で新しい物語を書き始めるだけだから。
人生にはもう一つ物語なんてないと思う。
全部、自分が書くひとつなぎの物語。
自分で選んで、自分で責任を持つ、自分だけの、たった一つの物語。
この物語を、大事に、生きていく。
何度反省しても、後悔はせずに、生きていく。
#もう一つの物語
過去の後悔を含みたくない。
ああしとけば良かったってね
空想の中にもう1つの物語を描いたってしょうがないじゃないか、、
進んだ時点でもう、1つの物語を歩んでいるのだから。
だから前を見よう。
今の君は"もう、1つの物語"を歩んでいる