「もう一つの物語」
時々ふと、考える。
もし、あの時こうしてたら。
もし、あの時あの道を選んでいたら。
もし、あの時あの人を選んでいたら。
今、私は違う人生を歩んでいたのかなって。
大体そういう事を思う時って、現実に思い切り満足していて今以外の世界だと嫌な時か、逆に現実が辛くて現実逃避している時。
現実が良くての時は満足感が上がるだけで何の問題もないけど、嫌な時はちょっとお疲れの時もあれば、相当追い詰められてる時もある。
現実が辛すぎて、そんな事でも考えないと居られない程、今この場所にいたくない時。
でも。それでも。
今までの人生で何度も分岐点があって、何度も道を選んで。その時その時は、精一杯悩んで考えて選んだ道。
その時の自分を否定したくない。
それに、もし違う道を選んでも、もっと酷い事になってたかもしれない。
仮にその道を選んだ人が幸せになっていたとしても、自分がその場所に居た時にそうなるとは限らない。
きっと、何処に居ても。誰といても。
悩んだり、辛かったり、苦しかったり。
だから、今は、この場所で。
この物語を生きていく。
でも、その反面。
逃げるべき時は逃げないといけない。
この場所が間違っている事に自分でちゃんと気づいて、気づける自分になれた事が、この道を選んだ意味になる。そして、この場所から他の場所に行く。
それも自分の選択で、自分で新しい物語を書き始めるだけだから。
人生にはもう一つ物語なんてないと思う。
全部、自分が書くひとつなぎの物語。
自分で選んで、自分で責任を持つ、自分だけの、たった一つの物語。
この物語を、大事に、生きていく。
何度反省しても、後悔はせずに、生きていく。
10/29/2024, 11:35:29 AM