『みかん』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
炬燵の上にカゴに入れて置いてあるみずみずしいオレンジ色のみかん。
炬燵に足を入れ、みかんのカゴに手を伸ばす。
テレビを見ながら、カゴの中身だけが減っていく。
いつの間にか黄色くなった手を見つめながら後悔をする。
また、食べすぎた。
酸っぱいけど、甘いこの味が好きだから。
やめられない。
また明日買ってこよう。
2024/12/29 みかん
生きている理由がわからないと言って
じゃあどうして死なないのと言われた深夜。
お題「みかん」(雑記・途中投稿)
海外産より日本産が美味しい代表例。オレンジより断然みかん派。
でも買うならりんご。
一人暮らししていた友人が一箱買おうか悩んでいて、そんなに食べるのか? と毎年思い出しては首傾げちゃう。まあ当時は漫画家志望で在宅だからかもしれないけど。
今はもう結婚したから買ってんだろうな。毎年ほぼ帰省しないって言っていたし。フルデジタルに移行したって聞いたし。液タブなら手を汚しても原稿には飛ばないし。
……ギャグ四コマ漫画家の津山ちなみ先生が原稿めちゃくちゃ汚くなるって書いていたけど、友人は多分原稿綺麗な人だと思う。まあそんな辺りが漫画家として成功出来なかった一因なんだろうなとは勝手に思うんだけど。
あったら食べるけどなかったら買うほどではない代表例……と言いつつ、一昨年は静岡県にいたから三日日みかんをちょくちょく安くて買っていたわ。
机の上に
甘い蜜柑がいくつか乗っていた
それは確かに甘かったが
同時に酸味を感じた
橙の皮の中にある
橙の実は
柔らかい食感で
甘味であり酸味もあった
この丸い球体が
もはや日本の冬になくてはならない
果実になっていたことに
最近気づいた
気がつけば冬にその果実を食い
年を越すことが
毎年欠かさぬ行為になっていた
気がつけばそうなっていたので
何時からそうなっていたのか
全くわからない
そのせいなのかもしれぬが
蜜柑を食うことにより
一年が終わる
悲しさと
寂しさを感じるようになった
これも毎年年末に
蜜柑を食うようになったせいだろう
だがその悲しさと寂しさを含む甘露と酸は
毎年私を救う味となった
これも気づけばそうなっていた
具体的にどうなるとか
そういうことは分からないが
その実を味わうときに
私は何故か
救われる気分になるのだ
机の上のいくつかの蜜柑
私はそれを黙って食う
そして黙って
年を越すのだ
※創作百合
「いっ······!」
がちり。というしっかりと明確な音を認識すると同時に、口内の一箇所を襲う燃やされているかのような激しい痛み。ああ、またやってしまった。そう理解するまでに要した時間はきっと一秒にも満ちていない。
「······ったぁあ······」
右手に持っていた箸を反射的に弁当箱の上に乗せ、今しがた大層な傷を負ってしまった右頬を両の掌で覆う。しかし勿論そんな行動には何の意味も無くて、ジンジンと尾を引く痛みの中に微かな鉄味を感じ取りながら、私は暴れ出したい衝動を必死に堪えながらただひたすら痛みが何処かへ去っていくのを待ち、耐え忍ぶ。
そんな私の挙動の一部始終を真正面という特等席で全て見ていた友人──美柑(みかん)は、心配をするどころか呆れたような眼差しで、まるでつまらない映画を鑑賞させられたとばかりの態度で机に片肘を置き、至極どうでもよさそうに口を開く。
「まぁたやってるよ。流石に見飽きたわ」
「〜っ、うるさいなぁ······!」
私だって好き好んでこんなことをしているわけじゃない。でも、自分の意思でどうこう出来るものでもなかった。
「な〜にが悪いんだろうねぇ? どうにかなんないの? その変な噛み癖」
「今回は、その······二日ぐらい前から左側に口内炎が出来ててぇ······だから右側で噛んで食べてたら······」
「いつも通り“がぶり”、ってわけねー。ていうか、その左側の口内炎の話、あたし聞いてないんですけど?」
「う······、だって······」
今まで必死に美柑から逸らしていた目を、ほんの少ぅし、そちらへ向ける。向かい合わせてくっつけている美柑の机の上。弁当箱の横に、まるで威圧感を放つかのごとく堂々と鎮座しているソレ。
「言ってくれればさぁ、ほら。あたしいつだって分けてあげるって言ってんじゃん」
私の顔を下から覗き込むようにして見上げてくる美柑の瞳は綺麗な三日月の形で笑んでいて、ドラマの悪役もビックリな悪人顔で弁当箱の横のソレを人差し指で艶めかしく一撫でする。あまりの悍ましさについ「ヒッ」と恐怖に引き攣った情けない声が飛び出た。
「やめてぇ······! それだけは、それだけはぁ······!!」
座っている椅子をガタガタと喧しく鳴らしながら背後へ後退し物理的に距離を取る私を胡乱げにジッと見つめ、次いでその視線を例のブツ──みかんへと移し暫し見つめた後······美柑は「ハァーー······」と深々と溜め息を吐いた。
「ったく······なぁんでそんなに毛嫌いするかなぁ? みかん」
美味しいのに、とみかんを見遣りながらどこか寂しげに零す彼女の様子を観察しながら、ジリジリと椅子ごと元の位置へと時間を掛けてゆっくり戻る。
そう、私は大のみかん嫌いだ。幼い頃、気付いた時にはもう既に手遅れなほどに苦手意識が染み付いてしまっていた。少し厚い皮を指で剥く感触とか、実にくっついている白い部分とか、口に入れた時に甘さよりも先に来る酸っぱさだとか······もうとにかく、何もかもが苦手でしょうがない。それに輪をかけて私のみかん嫌いに拍車をかけたのは、頻繁に作ってしまう口内炎の存在だった。「みかんは口内炎に効くからねぇ」なんて言いながら、同居していた祖母に半ば無理矢理馬鹿みたいな量を手ずから食べさせられたのだ。それが私にとって決定的なトラウマとなってしまったのは言うまでもない。
そう、私はみかんが嫌いだ。みかんのことが大嫌いだ。そのはず、だったのに。
「じっちゃんばっちゃんが農家やっててさぁ、この時期になると大量に送り付けてくんの」
いつのことだったか、今日みたいに昼休みに一緒にご飯を食べていた時。毎回デザートとしてみかんを必ず持参してきていた彼女に理由を聞けば、そんな答えが返ってきた。「好きだから全然いいんだけどね〜」と笑いながら、みかんの皮に親指を突き立て、濃いオレンジ色を丁寧に剥いていく細くて白い綺麗な指。手元に視線を落としていることで伏し目になったその瞼から伸びる、黒々とした長い睫毛。食べるのが余程楽しみなのであろう、ゆるやかに弧を描く口元はほんのりとリップで淡く色付いていて。本人曰く天然らしい、太陽の光を受けた少し明るい茶色の髪には、天使の輪が神々しく乗せられていた。
あの時、私は思ってしまった。考えてしまった。彼女に愛されるみかんが羨ましくて、憎らしくて。みかんなんかよりも彼女の方がずっとずっと美味しいに決まっている、なんて。
そんな、馬鹿げた、戯言を──。
「ほれ、あーん!」
「むゥ!?」
不意を突かれた唇はあっさりと開かれ、押し付けられた“何か”を何の抵抗もせず口内へと受け入れてしまう。鼻で感じる匂い、舌で確かめる感触、ゆっくりと慎重に歯を立て破いた薄皮。瞬間、中の果肉が“ぐちゅり”と果汁と共に飛び出る。ああ、酸っぱいよ。さっき噛んだところに染みて痛いよ、馬鹿。馬鹿、馬鹿、馬鹿。
「この美柑様のみかんが食えぬと申すかー! なんちゃって〜」
文句の一つ、いや二つでも三つでも言ってやりたいところだったけど、今はまだ口の中に憎きアイツが居らっしゃるので。食べ物を口に入れたまま喋るのはマナーとしてどうかと思うし? 仕方なく、本当に仕方なく、抗議をすることは我慢したけど。
「早く治せよ〜、口内炎」
ニッといたずらっ子みたいな表情で笑う美柑を見たら、例え口のなかに何も入っていなくても、きっと私はどんな言葉も紡げやしなかった。
ああ、もう、本当に。
憎いよ、みかん。
狡いよ、みかん。
みかん
みかんって美味しい
甘酸っぱいのが好きだからいっぱい食べる
親指の爪がみかん色になるまで食べる
なんだ、なんだと猫が近づいてきて親指を差し出した
くんくんと匂いを嗅いで、まん丸なお目がしょぼしょぼになって渋い顔になっていく
騙されたーなんて捨て台詞を吐くように、そそくさと去っていく猫を眺めながら新たなみかんに手を伸ばした
幼い頃食べ過ぎて手指だけでなく視界まで黄色くなったと母
廊下に置かれた段ボールに納得する年末
「みかん」
2024年11月3日から何となく思いついた事をメモのように書き始めました
500いいね ありがとうございます
みーちゃんは
かんぺき可愛い
ん( -_・)?
Kiss Me please…
……
Kiss again
甘えたつもり…
欲しいと思った
貴方を…
貴方の大翔を飛びたい
誰より高く飛びたい
抱きしめて…
高橋真梨子
みかんっていいよね。
美味しいだけじゃなくて食べやすいし。
だってまず皮。手で簡単に剥けちゃいます。包丁を用意する必要なし。
さらに皮を剥いた後はこれまた簡単に一口サイズにすることが出来ます。そしてそのままパクッと。美味しい。
人間が食べるのに都合が良すぎる果物ではないでしょうか。
でもたまに皮が剥きにくいみかんあるよね。あれなんでなんだろう……。
みかんは、美味しい。
みなさんすっぱいみかんとあまいみかん、どちらが好きですか?
僕はすっぱいみかんが好きです。
いちごもすっぱい方が好きです。
蜜柑といえば,やはりこたつのイメージでしょうか
テレビを見ながらこたつに入り,家族団欒でみかんを食べるが一般的かもしれませんが,私は深夜遅くの風呂上がりに、冷えた蜜柑をちまちま一人で食べるのが好きです
【みかん】
冬になると食べたくなる、みかん
こたつで暖まりながら
一房一房食べる、みかん
みかんを食べると冬になったなと感じる
そうして、またこたつにこもる
こたつむりの増える、この季節
しっかりと暖かくして過ごすとしよう
みかん
冬のある夜。こたつに入って彼氏の康太君とテレビを見ていた。
「なあ。これからもずっと俺とみかん食べてもらえないか。」
あまりに突然で何を言われたのか理解できなかった。
「どういうこと?」
「どういうことって、お前なぁ。プ、プロポーズに決まってるだろ。」
康太君は顔を真っ赤にしながらちょっと怒っていたが、今のはプロポーズだったのか。私は急に顔やら耳が熱くなるのを感じた。
プロポーズって言ったよね。
「俺はみかん農家だからな。そういうことだよ。」
そういことって。うん。そういうことだ。
私はみかん農家の嫁になった。
みかん畑は斜面にあり、作業をするたびに登ったり降りたりするのが大変だ。
でも、晴れた日にはみかん畑から見える青い海と空は太陽に照らされキラキラと輝き、疲れを忘れさせてくれる。
これからも康太君と一緒に美味しいみかんを作っていきたい。
実家はみかんの一大産地で、私が小さな頃、自宅で内職をしていた母親は、毎年、冬の早朝に「みかんきり」に行っていた。急斜面に植えてある数多のみかんの木からみかんを収穫するバイトである。お土産は「くずみかん」。主に規格外の大きさのみかんのことを「くずみかん」と呼び、毎日、スーパーの袋いっぱいに詰められた物を持ち帰って来た。
我が家はたくさんのみかんを勝手口のダンボールの中に入れていた。勝手口は外気温と同じく寒い。風が吹かないだけマシという寒さで、貯蔵するにはちょうど良かった。毎日持ち帰って来るから消費が追いつかない。ご近所さんに配りたくても、どの家庭でも同じような状況で、くずみかんは無限に増殖するばかり。
冬休み中、勝手口がみかんの香りで充満する、私はそれが好きだった。
そして、みかんは勝手口ばかりではなかった。台所にも居間にも仏壇にもあった。みかんが余りに増殖すると、母親は自分の車にもみかんを持ち込んだ。みかんが車内のおやつだったのは、今考えると笑ってしまう。
そう言えば、みかんを揉むと甘くなると気づいて、みかんを揉み出したのはいつの頃か。小さな頃から酸っぱいのは苦手だったから、もしかしたら小さな頃から揉んでいた?
実家から送られてきたみかんのダンボールを開封する。みかんの香りが、あの寒すぎる勝手口を思い起こさせる。
「箱の下の方にあるみかんから食べてよ。みかんの重みで下の方が傷みやすいから」
みかんの香りに釣られてやってきた子どもたちに急いで伝える。
カビる前に食べ切らなきゃ、と妙な使命感に駆られるのは、母親譲りなのか。
揉んで甘くして、皮を剥く。白いスジを可能な限り全滅させるのは子どもの頃から。
一房ひとふさ口に入れるのも子どもの頃から。
小ちゃい房のみかんを「あかちゃんみかん」と誰かに伝えたくなるのも子どもの頃から。
私は、我が子が小さな頃、みかんがカタツムリに見えるように皮を剥いていた。皮の端っこにペンで目と口を控えめに描くと本当に可愛くて、私のお気に入りの剥き方だった。
大きくなった子どもたちに「またお母さんがカタツムリを作ってる」と毎年言われている。
ああ、今日は作り忘れたから、明日カタツムリを作ろう。とびきり可愛いにっこり笑顔のカタツムリを。
我が家の冬休みの風物詩になると良いな。
私はみかんを一房づつ口に放り込みながら、香りと甘さに「美味しいね」と子どもに笑いかけた。
みかん&冬休み
昨日、こちらの世界には"フユヤスミ"というものがあるとyから教えて貰った。
最近は支部にほとんどの人間が集まっていて、それぞれが鍛錬をしたり料理をしたりして自由に過ごしている。聞くと、皆その"フユヤスミ"を楽しんでいるらしい。
だが…
「s、jは何処に居る?」
とオレは菓子作りをしているsに尋ねた。
『あぁ、jさん、確かにみんな冬休みなのに帰ってこないね…なんでだろう』
不思議そうにsは返す。
『jさんはしょうがないわよ、あの人は暗躍が趣味なんだから。』
とsと一緒に菓子を作っていたkが割って入った。
「暗躍………」
押し黙ってしまったオレにsが声をかけた。
『hくんが良かったらだけど…jさんにメールしようか?』
「!!……すまない。頼む。」
sは流石オペレーターと言ったところか。いつも気を利かせてくれる。礼をしなければならない、と強く思った。
ー暫くして、玄関の方でガタガタと騒がしい音がしたかと思うと、jが勢いよく部屋に入り込んできた。
『hは…?』
息を荒げて辺りを見回す。ソファでホットココアを飲んでいるオレと目が合うと、jの顔が輝いた。
『h〜、sから聞いたぞ〜』
言われてsの方を見やると、sはにやにやしながらこちらにピースを向けていた。これは…礼をする必要はないみたいだ。
「………」
『おいおい、そんな嫌そうな顔するなって』
「…オレは、"フユヤスミ"がしたいだけだ。別にjに特別な用事があった訳では無い。」
『え〜でもsが〜…』
非常に五月蝿い。
「言葉の綾だ。」
『はは、…いや〜そうか、冬休みか…学生時代以来だな〜』
しみじみとしているjを睨む形で見る。
『まあまあ、そんな顔するなって。うーーーん、冬休み…よし、じゃあ行こうか』
「何処にだ?」
『それは行ってからのお楽しみってことで』
思い切り嫌そうな顔をしてみせたが、jはお構い無しにオレの背中を押し、半ば強制的に連れ出した。
ー外出の内容がいつもと何も変わらなかったのにオレが腹を立てるのと、オレが"フユヤスミ''の意味を知るのは同時だった。
〜〜〜
From:s To:j
件名:hくんが!!
内容:hくんがjさんに会いたくて寂しそうにしてるよ!
ほら、早く帰って来て!!
〜〜〜
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冬休み
J × H
(視点 : 右)
いつも親が冬になると二箱のミカンを買ってくれて、大好きなもの。今日もたくさん食べています。果物の中でも1番好きなもので、これから一生冬になると暖かい部屋で家族みんなで食べていきたいな
去年の今頃、両親が務めている会社のお客さんから、日頃のお礼にとみかんを箱いっぱいに貰った。いくらなんでも多すぎるだろと思うくらいの量で、食べ切れるか心配だった。いくつか傷んでいるものを取り除き、早速食べることに。私はみかんを始め果物があまり得意ではない。しかしそれ以上に生物が腐っていく過程を見るのが大嫌いだ。1日2、3個食べていた記憶がある。数週間かけて家族みんなで食べきった。美味しかった。でも箱いっぱいはちょっとキツかったな…。もちろんそのお客さんにはお礼を言いたい。
「みかん」
みかんをむいた時のパーッと香る香りが好きだ。
ある日のこと、病室で食事制限されてた母に匂いだけでもと、みかんを持って見舞いに行った。
そこでみかんをむいて、食べた。
食べれない母を前にみかんを食べるのは酷なようにも思ったが、
母は残ったみかんの皮を部屋の香り付けに置いていた。
短期間の入院だったけど、懐かしい思い出である。
みかん
こたつでの 食べるものとは なんだろう
みかんは冬の旬でこたつの中で食べているちびまる子ちゃん
最近みかんが家にあるけれどあまり食べる気にはならない。飽きたのかなぁ〜?
酸っぱかったり甘かったり普通だったりみんなはどんなみかんが好きかな?私は甘いみかんが好き!
みかん食べる前に皮剥くけれど二、三個剥いただけで手が黄色くなる。食べ過ぎると肌の色が黄色くなるという噂を聞いた事がある。本当なのだろうか?
寒い日の守護者に包まれ
皮を丁寧に剥く時代
ひと房食べては酸っぱい想い
もひとつ食べては甘い気持ち
橙の空を窓から見て
橙に染まる指を見る
暗く染る世界の中で
また網を外す
――サメの言うことにゃ、
みかん