『みかん』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
昔から
よく
段ボールいっぱいに
みかんを
頂いていた。
腐らせないように
毎日毎日
食べて
でも
たまに
1つ2つ
腐らせちゃう。
大人になって
自分で
食料品を
買うようになって
みかんの
段ボールの
値段
こんな
高いんだ。
と
気がついてしまう。
もう
みかん
要らないよ〜!
って
飽き飽きしながら
食べてたけど
あれも
1つの
アイノカタチ
だったんだなぁ。
#みかん
『みかん』
こたつの上に置かれたかごの中のみかんが残りひとつになったのを機に、こたつに入り浸る兄弟の間に緊張感が漂い始めた。この家にはラス1のみかんを食べたものがかごにみかんを補充することという厳格なルールが定められているためだった。ラス1のみかんの美味しさを取るか、こたつの温かさを享受し続けるか。後者を選び続けるふたりは膠着状態に陥っていた。しかし傍に置かれた石油ファンヒーターに灯油切れのランプが点り、アラームが鳴り始めた瞬間に状況は一変する。我先にと立ち上がり、ラス1のみかんと共にかごを手にしたのは兄のほうだった。くそが!という弟の吐き捨てた言葉はもはや負け犬の遠吠えであり、勝者にはまったく響かない。この家にはファンヒーターの灯油切れの際には手が空いている者が灯油を補充することという厳格なルールが定められている。灯油の入ったポリタンクの置かれている玄関はみかん箱より遥かに遠く、寒く、そして灯油が満タンになるまでに途方もない時間がかかる。舌打ちと未練がましい視線を受けながら早くもみかんをかごいっぱいに盛ってきた兄は悠々と次のみかんに手を伸ばすのだった。
みかん
長い間食べてないなー
なくなったらきっと寂しく感じるけど
今の家にはなくてもいいもの
ん?
これも縁
明日買って食べてみよかな
みかん…。
コタツとみかんは本当に相性が良い。
その光景を見ると実家に帰ってきたなと実感する。
コタツで団欒…。
みかんと一緒に団欒…。
みかん
みかんのことを、うちでは大王様と言います。
なぜなのか、いつからかも分かりません。
でも、大王様と言えば絶対にみかんを指す言葉になっています。
大王様食べよう、大王様買ってきたよ、大王様なくなってきたね。
分からなくてもいいのです。大王様が家にあることが重要なのですから。
『みかん』
みかんじゃなくて、おみかんと呼びたい。
その方が、
おひさまの元気がこもりそうだから。
コタツの上に小さな太陽。
いいじゃない?
おさなごが ほおばり過ぎて 手が黄色 喜ぶ顔も 染まれば心配
あたりめ
お題〖みかん〗
さむい冬。
仕事から急いで帰ってこたつに入る。
買ってきたみかんを剥いてぬくぬく暖まりながら食べる。
『 冬だなぁ』
そんなことを思いながら食べるみかんはとっても美味しい。
『炬燵の主』
朝晩、蜜柑が隣にいるよ 肌も黄色くなっていく
私は炬燵の主なのです 浪費するのは時間と蜜柑
テレビは良いなあ くだらなくて感性に影響を及ぼさない そのまま眠る 炬燵で眠る 気づけば明日がとなりにいるよ
「食べてる姿がかわいい」
「ジョシってすぐかわいーっていうよな」
「ダンシってすぐやべーっていうよね」
「それジョシもいうよな」
「まじだわやべー」
白い筋全部取ってから食べるとかギャップやばすぎて笑い死ぬかと思った。
マジで寒い公園のベンチでみかん食べるのはなんか違うなと気付いたのは食べ終わって冷たくなりすぎた指に息を吐きかけてる時だった。
2023/12/29 みかん
みかん
ーこのみかん、やわらかいよ。
ーえぇ〜 少しかたいのが好きなんだけど。
ーあっ ちっちゃいみかんあった。
コタツに入って、みかんを食べる。
みかんだけで、こんなにも会話が進むのが面白い。
あなたはどんなみかんがいいですか?
「こたつにみかん……?」
知らない組み合わせに真顔で聞き返してしまった。何でも同僚が言うには、冬はこたつに入ってみかんを食べるのが良いらしい。
ストーブしか知らなかった私は、一度入ったら抜けられなくなるというそのこたつ……そして相性抜群のみかんにとても興味を持った。
「知らないの?ダサっ」
「ダサくて結構。君の部屋に行きたいのだが」
「はぁ?無理だけど」
「皆で行けばいいだろう?」
私と二人きりになるのが嫌な同僚女子を説得し、約束を取り付けた。
そして念願のこたつに入る時が来た。
こたつ布団をめくると、熱気が広がるのがわかる。
「ああ……」
足の先から太ももまで、あたたかさで包まれた。こんな感覚知らなかった。ずっとこの中に留まっていたい。
「これは心地よい。このまま寝てしまいたくなるね」
「ふっ、まだ早い」
気分を良くした同僚はお盆に乗せたみかんの山を持ってきて、テーブルの上に置いた。
「ほら、食べてみなよ」
「ではありがたくいただこう」
皆にみかんが行き渡る。実はみかんは初めてだ。見様見真似で剥いて口に入れると、みずみずしく濃い甘さが訪れた。
「甘い……病みつきになりそうだ」
もうひとつみかんをおかわりすると、皆は笑った。
「ここで仕事をしていたい」
「それは却下だ」
「帰れよ」
わいわいと団欒は暫く続いた。
こうして皆で過ごす時間を大切にしたい。
願わくば、この幸せがずっと続きますように──
【みかん】
【みかん】
面会室に入れば、柑橘類独特の爽やかな甘い香りが鼻をくすぐった。
この世界を守護する偉大なる盾と称される男が、みかんの皮をぺりぺりと剥がしている。皮がむければ次は白い筋を。丁寧に、丁寧に、彼の手の中でみかんは美しく整えられていった。
囚人を待つ間にみかんをむき始める面会者がどこにいるという話だ。刑務官たちも完全に戸惑いの顔を浮かべていた。
何をやっていると問うのは簡単だったけれど、革命を望んだ僕たちを鎮圧し、殺戮し、そうしてお飾りの指導者だった僕をこの牢獄へと捕らえたヤツに話しかけてやるのも癪で、黙って男の行為が終わるのを待つ。やがて満足したのか、男はみかんを半分に割り、そうしてその片方を何故か僕へと差し出した。
「食べなよ。その腕じゃみかんなんて、むけないだろ」
ひらひらと揺れる、中身の詰まっていない薄っぺらい囚人服の右袖を見つめながら、男は淡々と口にした。自分で人の腕を斬り落としておいて、よくもまあ抜け抜けと言えるものだ。小さくため息を吐いた。
「ひとつ教えてあげる。貧民街ではみかんなんて、皮ごとかぶりつくものだ」
だから別におまえの手助けなんてなくったって、僕はみかんを食べれる。そう遠回しに主張して、僕は男の差し出すみかんを口に食む。英雄様と人々からもてはやされ飾り立てられた、世間知らずの馬鹿な男。どこか僕と似通った哀れな男の施しを、寛大な心で受容してやることが、無機質な監獄につながれた僕に与えられた唯一の役割だった。
小さい頃はよく食べていた、橙色の丸っこい果物。
その当時は、あまりにも美味しくて一日に十個も食べていたこともある。
その日はお腹が緩くなってトイレが近くなったような気もするけど、もう昔の話だ。
この時期、親が小さいものを大量に送ってくることもあって、食べきれないからと近所の人や知人に配っている。
私の分は五.六個で充分だ。
食べれば甘くて少し酸っぱい。
久しぶりに食べたみかんと懐かしい記憶を思い出して、炬燵でゆっくりと年末を過ごした。
買ったみかんが傷んでいた。
買う時によく見なかったのがいけないと傷んだ部分をカットした。
こういう場合はさっさと食べてしまうに限る。
これで傷んだみかんは無かったことになる。それに腐る一歩手前は不思議と美味しい。
他の食品を冷蔵庫に押し込めるとこたつに向かう。まだ口の中がみかんの味がした。
みかん
君と一緒にコタツで温まって
一緒にみかんを食べたいな
「これめっちゃ甘い!」
「こっちはちょっと酸っぱい」
とか言い合って
ゆっくり過ごしたいよ
─────『みかん』
みかんを1つ
朝食代わりに
まだ半分眠っている身体に
程よい甘さの果汁が
滲みていく
ついつい2つめのみかんに
手が伸びる
窓を開ければ
どこまでも青い空
冷たい空気に
思わず身を引き締める
わたしの今日は
この青空と
みかんの味わいで
爽やかに始まる
# みかん (365)
みかん
オレンジ色のみかんは昔から馴染み深い果物のひとつだ。特に寒い時期になると、家にみかんが登場し、ひとつずつ剥いて食べる。白いワタのようなものを綺麗に取る人と、取らずに食べる人と好みが分かれる。私は取らずに食べてしまうけどね。
食べ過ぎると手が黄色くなるのも、懐かしい思い出のひとつだ。
ソファに座って
君がページをめくる
ファッション雑誌の誰かに
何の気なしにもれだした
褒め言葉…
不機嫌になる君。
悪気はないんだ…
でも 僕だって
同じこと言われたら
きっと 嫌だろうな…
そんなこと思いながら
君の好きモノ
たくさん詰めた
コンビニの袋を持って
ドアを開ける。
さっきは…
そんな言葉を遮るように
あの人ほどじゃないけど…
少しだけ うつむきながら
そう言って 笑う君の頬に
オレンジ色のチーク
なんだか大人びて
だけど いつもの
あどけない 笑顔が
甘い一粒みたいに
じんわり 溶けて
頬を緩ませる。
とっても かわいいよ…
レース越しに差し込む夕陽と
恥ずかしそうに微笑む
甘い 愛しさのオレンジが
とても綺麗な夕方の話。
- 夕陽とみかん -
みかん
酸っぱい
酸っぱい
これあまーい
酸っぱい
酸っぱい
これあまーい