みかん』の作文集

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みかん』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど

12/29/2023, 12:54:32 PM

それは雪降り積もる冬休みの出来事だった。
この俺アズマとパートナーデジモンのバンチョーレオモンとダークドラモンは実家のコタツでぬくぬくとしていた。
あ、ちなみに二人はモモコ博士開発の『ヒューマンプログラム』で人間の姿になっている。
「うぅ…寒すぎだろ…」
「今年一番の寒波ってニュースで言ってたぜ」
「まじかよ‥。あ、みかんなくなった」
「ミカンなら台所にある段ボールに入ってるぜ」
「えー‥出たくない」
「お前な…(汗)」
「おいバンチョーさんよ、コタツで丸くなってないでみかん取ってこいよ」
「なんで俺が‥」
コタツで寝てたバンチョーレオモンがのそのそと起き上がった。因みにこたつから出る気配はない。
「おめーが一番近いからだろ早くいけ」
「嫌に決まってるだろ、そもそもお前は食い過ぎなんだ。少しは控えろ」
「アア゛?別にいいだろ好きなもん食ったってよ!」
「見ていろアズマ、今にこいつはミカンの食い過ぎでミカン型の『オレンジドラモン』に進化するぞ」
「ンダとテメェ!表出ろや!!!ガキ大将がよ!!」
「いいだろう、この間の決着つけてやろう!」
そうして言い合いながら外に出た二人。
を、出た瞬間扉の鍵を閉めて二人を締め出した俺。

少ししたあと扉を叩く音が聞こえるが無視する
こたつの上にみかんを補充し、今晩の鍋を用意する。

数分後、庭へとつながる窓越しに二人で震えながら「い、入れて…」ととてつもなく小さな声でいうので窓を開けた。
「もう喧嘩はしないか?」
「「しません」」ガクブルガクブル…
反省はしてるようなので中に入れて、3人でこたつに入りながらあったかい鍋を食べた。

数日後…
〜喰魔カフェ〜
アズマ「ってことがあって、翌日からみかんはこたつの近くに置くことにしたんだよな」
ミコト「あんたってたまに容赦ないわよね」

12/29/2023, 12:51:53 PM

みかん


育った家は、大家族だったからみかんは箱で買ってました。なるべく甘いのをと、箱から選んで食べてたな。


お尻をみてぽっこりデベソみたいなのがオス。それがないのがメス。オスの方が美味しいって思ってた。


今は箱買いなんかしてないし、お尻をみて選んだりもしていない。子供の頃の懐かしいみかんの思い出です。

12/29/2023, 12:48:37 PM

「みかん」と聞くと和やかな気分になる。やや光沢のある橙色や、少し横に膨らんだ丸っこさが可愛らしい。
 
 でも、みかんをみかんたらしめている特徴はそれだけではない気がする。みかんはその頭に緑の小さな冠を携えている。ヘタはみかんの愛らしさに多大な貢献をしていると思う。
 
 みかんのヘタをとると小さな点が環状に並んでいる。この点の数は皮の内側にある実の数と同じだそうだ。ヘタは親木から実へ栄養を送るものであることを考えると、この点は親木と実を繋ぐものだと容易に納得できる。緑の冠はみかんの「へその緒」なのだ。
 
 親木との繋がりを大事そうに頭の上に載せている健気な姿こそ、みかんの可愛らしさの本質なのかもしれない。

12/29/2023, 12:47:17 PM

こたつの中で食べるみかん

年末番組を見ながら食べる年越しそば

手を繋いで歩くイルミネーション

あなたと過ごす冬

12/29/2023, 12:44:28 PM

炬燵の中で温もりを感じているとき、ふと窓の外を見ると白く小さな雪が降る閑散とした景色がひろがっていた。

 炬燵の上に置いてあるみかんを一つ掴み、皮を剥く。こんな動作をしていると、祖母の家に行く度に食べることができたみかんを思い出す。

 皮を剥いたみかんを食べると、祖母の家の景色がより鮮明に蘇ってくる。

「久しぶりにおばあちゃんの家行こうかな...」

静かな小部屋の中では、私の声と雪が地面と接触する音のみが聞こえてきた。

12/29/2023, 12:43:00 PM

こたつの上には毎年のようにみかんが置いてある。

いつの時だっただろう?
昔は、彼とこたつに入ってみかんの取り合いなんかもしてたっけ?

そんなんとっくの昔の話。
今現在、私の前にいるものはいない。

あったとしても空気とみかん。

切ない思い出。

またいつか彼とみかんの取り合いしたいな。
無理なお願いだけど。

12/29/2023, 12:39:22 PM

こたつでみかん食べてみたい
うちにはこたつないけど
ストーブのところで食べるのも美味しい
でも、給食で出てくる冷凍みかんは知覚過敏の自分を襲いに来るからあんま得意じゃない

【みかん】kogi

12/29/2023, 12:36:02 PM

家はみかん農家で、毎年冬にはみかんを食べている。だからまあ、田舎に住んで居る。田舎に住んでいれば色々な動物にも会うわけで。だから、私が小さかった頃の野良犬の話。

私が3歳の頃、道沿いにある畑(みかんではない)の前で祖父が作ったみかんを食べていた。すると、野良犬の群れがやってきた。大きさは、確かでかい柴犬くらい。その子が近づいてきて、横断歩道まで渡ってきた。小さかった私は祖父母に抱きついて震えていた。結局、半分渡ったところでその野良犬ちゃんは帰った。でも今考えると、本当に帰ってくれてよかった。もしそれで襲われたら自分も危ないし野良犬ちゃんも身が危ない。あの時ほど野良犬は減ったけれど、今もあの子のようにお腹を空かせている子が沢山いるだろう。人間の愛情に飢えている子も沢山いるだろう。だから私は、全ての犬を幸せにできる人間に成りたい。

12/29/2023, 12:34:58 PM

【みかん】
冬になるとよく食べる。
祖父がよく持ってきてくれたっけ。

祖父母の畑には冬が旬の果物が多いから
よく持ってきてくれる。
果物星人とかいうあだ名があったか なかったか

私は酸っぱいのが好きだけど
みんな甘いのが好きだから、
酸っぱいみかんだと当たりとか言ってたな。
酸っぱいというならレモンはと聞くバカがいるが…

食うわけねぇだろ。

食欲がない時期も祖父のみかんをよく食べてたな
酸っぱいみかんの年だったから美味しかった

買ってきてもすぐ無くなる。
買ってきたものはだいたい甘いからみんな好きなんだ
2日経てば皮しかない。早く食べないと。




お、今日みかんあるじゃん。
当たりはあるかな〜

―――――――――――今年も豊作のようです

12/29/2023, 12:24:02 PM

テーマ : みかん

美味しいよね、みかん
剥くのも楽しいし
あの白い皮を無心で剥ぐのも楽しい

そして、口に入れて
「酸っぱ!」ってなったり
「あまぁ〜(*´ω`*)」ってなったり

家族が甘いのを引いてるのに
自分だけ酸っぱいのしか当たらなかったり

…結構、みかんって話を広げられるものだな…

ところでさ?
『みかん』って通知見て思い出したのは
まだ僕が保育園の頃

僕の家、座敷があるんだけど
小さい頃はそこでこたつに入ってみかん食べながらキッズアニメとか見てたのね
祖父も一緒に入って新聞とか見てたり

暖かくて気持ちくて美味しくてホワホワしてたの思い出した
そのままこたつで寝落ちて風邪ひいた事も

今はもう座敷に
テレビもこたつもないんだけど
その頃は保育園から帰ってきて、その時間が1番楽しみだったなって

でも、まぁ…特に戻りたいとかはないかなw

ただ、通知見て小さい頃のその一部分だけ思い出したんだ

今はみかんなんてあんま食べないしな
キッズアニメも全然見なくなったし
だから…懐かしく感じて文字に残したいと思ったんだ

12/29/2023, 12:23:43 PM

恋人がゾンビになって帰ってきた。

 ――無機質な機械音が、残酷なほどに静まり返ったワンルームに響く。誰かがインターフォンを鳴らしたのだ。一呼吸置いて、そう理解した。
 物が散乱した部屋の中央、ソファーに俺は座っていた。玄関の方へ視線をやると、シンクに放置された食器の中、ひとつだけ綺麗なままのコップが視界に入って、投げやりに半分残った酒瓶を放った。お揃いで買ったコップだった。みかんのような色が気に入ったと、あの子が選んだものだった。冷たい床の上、裸足のまま玄関まで歩いて、無防備に鍵を開ける。侵入を防ぐ為に移動させていた、二人用の靴箱をどかして、チェーンを外した。
 ゾンビパンデミックが発生してから、もう数日。緊急事態宣言と外出禁止令を発表して総理大臣は死んだ。荒っぽい機械音のするラジオがそれを教えてくれた。良いニュースはない。収束の兆しもない。
 ……気が可笑しくなっているのかもしれない。あるいは、馬鹿みたいに飲んだ酒がまわったのか。じゃなきゃ、玄関扉を開けるなんて、馬鹿なことしない。
 ドアノブに指をかけると、ゆっくり力をこめて俺は、扉を開く。
 途端、鬱屈とした室内へ飛び込んでくる光に、目を開けていられなかった。どうやら、外は昼だったらしい。カーテンをきつく閉めて引きこもっていたから、日光を浴びたのは久しぶりだ。何かそれが、とても素敵なことのように思えて、口元が緩まる。乾いた笑いさえ漏れて、この愉快な気分に、いつまでも溺れていたいと無意識に願った。
 何度か瞬きを繰り返すと、次第に目が慣れてきた。
 視界に、入り込む。それが、インターフォンを鳴らした、何者かの足先だと唐突に理解した。鼻腔を、強烈な匂いが支配する。死臭だ。
 現実に引き戻される。酔いが一気に冷めて、しかし、咄嗟に体は動かない。何も素敵じゃない。愉快でもない。外の世界は、背後に広がる一人っきりのワンルームよりも、侘しく恐ろしいというのに。
 緊張で酷く乾燥して、痛みさえ感じる喉が、飲み込んだ唾液で微かに潤う。気持ち悪く滲む汗ごと拳を握って、勢いよく視界に入れた何者かは、他でもない、――ミカだった。
 ミカ。恋人だ。パンデミックが起こる少し前の、平和な日常で突然、行方不明になった恋人。
 肩先にかかる赤茶けた髪が柔らかく、風に吹かれて太陽のように広がった。健康的に肉付いたしなやかな体躯を覆う、彼女のお気に入りだったスウェットと、少女らしさの残る顔立ちはそのまま居なくなった日と同じで、思考が回らないまま衝動的に動いた体はミカを抱き締めていた。小柄な身体はすっぽり俺の腕に収まる。腕をまわせば感じる、緩いスウェットに隠された病的なまでに痩けた身体と、ふわりと強まる臭いに、鼻がつんと張る。いつか、ラジオで聞いた。ウイルスによって動く死体が、ゾンビの正体らしい。
「ミカ」
 名前を呼んだ。声は震えていた。
 なに。
 呼び掛ければ眉を緩めて、嬉しそうに首をかしげてミカは、いつもそう言うのだ。
 おとなしく抱き締められるミカから返事はなかった。
 涙が零れる。鼻水と涙で顔をぐしゃぐしゃにして、離すまいと回した腕に力をこめて、嗚咽にまじえて名前を呼びながら、わんわん泣いた。マンションの廊下で、危険だなんて気にせずに、子供みたいに。顔を埋めると額に触れたミカの首筋、体温は感じられない。些細なことでも一喜一憂して、賑やかな表情を見せてくれるミカの、感情を削ぎ落としたような無表情が辛かった。
 虚ろで、しかし、しっかり俺をとらえている瞳に真意は感じられない。恋人がゾンビになって帰ってきた。ミカは、俺を噛まなかった。





みかん

12/29/2023, 12:23:01 PM

小学生の頃、母が熱で倒れた日があった。
その姿を見たわたしは、母が死んでしまうのではないかと焦って、何かできることはないかと必死に探したものだ。そうして辿り着いたのは、なぜか『みかんジュースを作る』だった。

分かっている。今のわたしなら、みかんジュースを一から作るなんて馬鹿馬鹿しいと一蹴するだろう。でも、残念ながら当時のわたしは本気でそれしかないと思っていたのだ。
家中のみかんをかき集め、ぎゅうと握り、手をみかん汁でびちゃびちゃにしたのは良い思い出である。最後にちょっと砂糖を入れて、衛生観念など皆無のみかんジュースが出来あがった。それを母に渡すと、おいしいと笑って飲んでくれた。

「血は争えないってよく言うよねぇ」

今、わたしの目の前にはみかんジュースがある。ついでに、手をみかん汁でびちゃびちゃにした娘もいる。
この母にしてこの娘あり。
わたしは、娘の手作りみかんジュースを口にした。みかんの原液ってこのことかなあ、と思っている途中に、じゃりじゃりの砂糖が飛び込んでくる。決して、市販のみかんジュースみたいではないけれど。
「うん、美味しい」
わたしは、娘に笑ってそう言った。

12/29/2023, 12:20:16 PM

みかんは揉むと甘いよ。
 いつも酸っぱいと思っていたみかんが美味しいと感じるようになった理由なの。甘い果物と知ってから好きになったの。
 柚子のようにお風呂に浮かべることはないけど、凍らせてシャーベットにして食べたり、皮を紅茶に入れたりするのがまた美味しい。
 この冬、私はみかんを何個食べたのかな。今年も美味しい甘いみかんをたくさん食べたな。

 私は甘くてみずみずしい果物が好きなのでみかんは甘いしでとても大好きです。給食で出ると嬉しかったです。夏は凍らせたみかん、冬は普通のみかん。出ると嬉しいデザートでした。来年からお弁当…

 今日もここまで読んでくださってありがとうございました。今日のお題は『みかん』でした。

12/29/2023, 12:16:33 PM

みかん狩り
すっぱい!!
そう言って顔をしかめて笑いあった
その笑顔が
学生の頃に戻ったようで
なんだかホッとした
時が流れても
変わらない…
あの頃と同じ笑い声が
私の人生をあたたかくしてくれている


【みかん】#53

12/29/2023, 12:13:43 PM

「みかん」

子どもの頃
こたつに入ってみかんを食べるのは
あたりまえの事だった。
かごの中のみかんが無くならないのも
あたりまえの事だった。

でも...
あたりまえって、けっこう大変!!
せっせと買い足さないといけない。
それも、安くて美味しそうなのを...。

明日、みかんが大好きな
息子が帰ってくる!!

あたりまえのように
かごをみかんでいっぱいにして待っていよう。

12/29/2023, 12:13:21 PM

脳内が橙色に染まっている
      こんなに思うの初めてだよ
      いつも手に届く所にあって
      その手軽さが気に入ってる
      箱の中に入れっぱなしだと
      直ぐに不機嫌になるからね
      キミが泣いてないかを確認
      少し寒い部屋がお気に入り
      お正月の晴れ舞台に向けて
      瑞々しさを保っておくれよ       
       

            『みかん』

12/29/2023, 12:06:58 PM

『悩める果実』

「寒くて水が少なくて、どうしようもなく苦しい所での方が甘くなるのよ、この子たち。不憫でしょう」

香織は頭上の木に成ったみかんの実をひとつプツリともぎ取ったのち、ふと譫言のように呟いた。

「…不憫も何もあるものか。ただの習性だよ。ましてや食い物の話だろう。どうしてそうお前は何にでも気持ちを入れたがるんだ。馬鹿馬鹿しい」

この女はいつもこうだ。花に水を遣るのに言葉なぞ要らないし、魚の活け造りに同情など不要である。それをマア毎度毎度飽きもせず、「可哀想」だの「不憫」だのと。
香織は暫くのあいだ掌中に収まる果実を一心に見つめていたが、やがてひとつに結えていた髪をゆるゆると解き出す。柑橘の香りのする風に腰まである黒髪を靡かせながらコックリと俯いて、とうとう一言も喋らなくなってしまった。
嗚呼、俺はきっと何かを間違えたのだ。このままでは不味かった。熟れた果実が腐り始める時の、甘ったるくて水っぽい、それでいて苦いあの香り。彼女の死んだ目の色はあれによく似ている。

「…アタシの前世は、このみかんだったのよ」

香織の手からみかんの実が、ボトリと鈍い音を立てて転がり落ちる。
まるで斬首刑にかけられた人間のアタマの如く、不吉で重々しい音を立てるのだ。


「…貴方の言葉と体に飢えて過ごす時間がどんなに苦しかったか、きっと貴方には二度と分かることが無いのでしょうね」


香織の目の縁からグジュリと、潰れたみかんの実が溢れ出した。





目が覚めると、ベッドサイドにはむせ返るほど強烈な柑橘の香りが充満している。窓から透明な朝日の差し込む傍ら、カーテンレールには黄色い体液の滴る香織の縊死体がぶら下がっていた。

12/29/2023, 12:03:28 PM

みかん

すぐ手が伸びる 
側に置いてあるものと温かな炬燵。
高価でも、希少でもない、日常の中にありふれたものでも、人は意外と幸せを感じられる。
いや、近くにあるからこそ、
見慣れ、解っているからこそなのかな

12/29/2023, 12:03:01 PM

真冬のみかんよりほんの少し酸味の効いた青みかんの味が心地良い  

人生もみかんも
甘くて味が薄いよりも風味がするほうが好き

12/29/2023, 12:02:21 PM

こたつにみかん、という様式美があるが、俺はあれにはイマイチぴんとこない。
我が家にはこたつがないし、みかんよりもグレープフルーツが好まれている。
それでも親の本棚にある昔の漫画などからこの様式美を学習した、気がする。

「海里、いらっしゃい!」
正月早々、彼女の家に招かれて、手土産のマドレーヌを渡す段になって、急激な緊張に見舞われた。
愛莉は終業式の帰り道、年明けは「みんないるから」遊びにおいでよ、と誘ってきた。
セオリーと違う。誰もいないから、というのが俺の知っている、つまり漫画の世界の、定石だ。
とはいえ愛莉と付き合い始めて三ヶ月、家の前まで送っていくことはあっても、家族に会ったことはない。
「あ、ここのお菓子おいしいよね!ありがとう!」
愛莉の声が俺を現実に引き戻す。
玄関には靴がざっと五人分並んでいて、俺を怯ませた。
「お母さん、海里来たよ〜」
愛莉の声に押されるようにして靴を脱ぎ、足を踏み入れる。
「おじゃまします、高梨海里です……」
玄関からまっすぐ進んだ先のドアがリビングに続いていて、愛莉は有無を言わさず俺をドアの中に迎え入れた。
明るい部屋だった。
二面に窓があり、窓の間にテレビがあり、その前にはこたつが鎮座していて、しかし誰も入っていなかった。
愛莉の家族は四人。お父さんとお母さんと、お兄さんとお姉さんが一人ずつ。
四人はリビングの奥のダイニングテーブルのあたりから俺の方を伺っていた。
「いらっしゃい」
お兄さんはそう言ってくれたが、警戒されている気がする。
どう出ればよいのか分からず視線で愛莉に助けを求めると、愛莉は苦笑した。
「ごめんね、うちみんな人見知りで……」
「俺もだよ……」
「とりあえず、こたつ入れば?」
愛莉はこたつの掛け布団を捲り上げ、そこに座るように示した。
「ほら、お父さんも!」
「あ、ああ……」
「あ、じゃあ失礼します」
俺が座ると向かいにお父さんが入ってきて、今日一番の緊張をマークした。
「狭くてすまないね」
お父さんは本当にすまなそうな声を出したので、緊張はいくらか和らいだ。
「いえ、こたつってひさしぶりです、うちにはないので」
「そうか、じゃあみかんも食べない?」
お父さんの話しぶりから俺は、この家ではこたつとみかんが密接に結びついているようだなと思った。
「みかんは食べますけど、たくさんは食べないです」
「うちはみんなみかん好きで、一人一箱買うんだよ」
愛莉がみかんを山盛りにしたかごを持ってこたつに入ってきた。
つま先が触れて、慌てて脚を引いた。
「これ私のみかん。分けてあげるね」
「ありがと」
「お父さんも食べていいよ」
「ありがとう」
各々みかんの皮を剥いて食べ始めると、危険はないと判断されたのか、お兄さんとお姉さんも近寄ってきた。
「俺ももらい」
「私も」
「一個だけだよ!最後のはお母さんのだからね」
「あら私にもくれるの?」
「海里がいるから、特別」
いつの間にか取り囲まれた俺は、それでも居心地の悪さは感じなかった。
愛莉は学校でもこうだし、天真爛漫というか、そういうところが好きだなと思う。物静かな家族のムードメーカーなのだろう。
「愛莉ってみかんみたい」
「ええ?どういう意味!?」
「秘密」
俺が小さく笑うと、お父さんが呆れたように微笑んだ。
親御さんの前でいちゃつくのは我ながらどうかと思うが、愛莉が意味を分かっていないのでセーフだろう。
「好きってことでしょ」
お姉さんが淡々と呟いた。
お父さんはやれやれという顔をして、お母さんも含みのある笑顔を深くして、愛莉は顔を赤くしていた。
みかん箱みたいな家族だな。
暖かくて、甘くて。
「うん、俺、みかん好きだから」

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