『はなればなれ』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
はなればなれ
私たち双子はずっとはなればなれだった。
よくある話は一般家庭では双子や兄弟姉妹はお互い協力して親のお手伝いをしたり楽しく過ごすのが普通だ。
でも私たちの親は違う。私の双子の妹とは1度も会ったことがない。いや、あるだろうけどそれは多分私の記憶が無い時だ。パパにも会ったことがない。
ママ曰くパパの方に妹がいるらしい。
1度ママに言ったことがある。
「どうして私は妹と会ったことがないの?」
今まで見たことの無いような顔でこれ以上何も聞くなみたいな顔をしていた。ママのその時の顔は一生忘れないだろう。
だから10年後。私が18歳になったら必ず迎えに行くね。その時まで待っててね。
「はなればなれ」
私のことを大切にしてくれた貴方。
いつも、「好き」って私に言ってくれたあなた。
これからもそんな貴方と一緒に居たい。
でも、願いは叶わなかった。
世界は無情にも壊れ果ててしまった。
私達の街は黒い霧で包まれた。
建物も、人の心も、霧で埋め尽くされてしまった。
いつも、明るくて優しくて真面目な貴方も
黒い霧に蝕まれてしまった。
今の貴方は、貴方のようであって貴方ではない。
心に余裕が無くて、いつもイライラしてる。
私のことも覚えていない。 悲しい
黒い霧が晴れれば、いつもの貴方に戻るのかな?
また、この世界に、私達の街に、
光が照らすことを信じている。
それまで待っていてね。
心の繋がりは離れているかもしれないけど
私達の記憶は離れていないはず。
貴方が私を大切にしてくれたように、
私も貴方を最後まで大切にする。
はなればなれ╱11月16日 木曜日
私の願いは貴方と一緒にいること。
幸せな時はもちろん、喧嘩しても話し合って、2人が納得できるような案を考えて。ずっと一緒にいたい。
将来結婚したいとか思ってるし。
そのくらい好きなの。
でも、貴方ときたら。
全然好きって言わないし
可愛いってあんまり言わないし
話しかけてもくれないし…
好きが釣り合ってないよ。
人それぞれ愛し方が違うのはわかってる。
私たちは好き同士だけど付き合ってないのもわかってる。それによって出来ないこともいっぱいある。
でもね、もっと私の事好きになって、甘えてくれていいんだよ。
私は貴方のこと全部受け止めたい。全部知りたいの。
もう、はなればなれにならないように私をもっと好きになって。わがまま言って。
1度離れたことがある私たちなら、その辛さがわかるでしょ?
離れて居ても心は繋がっているとか、
ずっとそばで見守っているよとか、
そんなのはただの願望で、
夢物語で、絵空事で、
私たちが都合良く作り替えた概念でしかなくて、
多くの物語で語られて来た死という生の付属品に、
私たちはどうしてこんなにも心惹かれるのだろう。
どうしてこんなにも、心が締め付けられるのだろう。
どうしてこんなにも、美しいと感じてしまうのだろう。
【 はなればなれ 】
どこへ行った?
どうにも落ち着かない気分になって仕方が無い。
あるべきものが、あるべき場所にない、この不安感。
早く探さなくては。
このまま見つからなかったら、生涯絶望を味わうだろう。
早く…早く…!
……おや?
何故こんなにも落ち着かないんだ?
無いからといって、生きるのに差し支える訳でもない。
なのに、どうして…?
それもそのはずだ。
探していたのは、魂の半身だ。
失って初めて気付くとはよく言うが、まさにそうだ。
あんな思いは、もうたくさんだ。
私の傍から離れないでよ。
私の傍でずっと笑っていてよ。
私の傍でだけ、満面の笑みを見せてよ。
私の傍から、離れないでいてよ。
貴方には言えない、私のホントのおもい
でも……もう言わないのは限界だ。
他の人と私と話してる時と同じくらいの笑顔の貴方を見るのは。
そして、2人きりの時に貴方が飲んでいたレモンティーに睡眠薬を入れ、眠ったのを確認し貴方を攫った。
仄暗い、小さな部屋で。貴方が目を覚ます。
「……かっ、海喑?!」
「やっと起きたね、おはよう」
「ここって…」
「そう、私の家よ」
「なんで…?」
「だって、貴方が他のみんなの前でも私と話してる時と同じくらいの笑顔になるんだもん。
ねぇ。私の前でだけ笑顔を見せてよ。私にだけ笑って見せてよ。私の傍にだけいてよ。」
貴方は重そうに口を開く
「……なぁ、おかしいだろ。これは」
「なにが?」
「今、海喑がしようとしてることだよ…!」
「貴方が悪いの!私以外の人と仲良くしてる!
ねぇ…私の傍にいて。そしたら全部許してあげるから……」
怒っている貴方に優しく抱きつく。
私は貴方を大好きだからこうするの。怒らないで
そう小声で言いながら。
私達が、はなればなれにならないようずっーと傍にいてあげるから
だから、ずっとここにいてよ、ここで笑顔でいてよ。
ね?
今はこうやって笑って過ごせてるけど、いつかは会う日が少しづつ減っていって、はなればなれになるのかな。でもね、信じてるよ。はなればなれになってしまっても、またどこかで再会できることを。
はなればなれ
私が好きになった方はとても遠い方です。
でも、どれだけ離れていたとしても私はあなたを想い続ける
〔はなればなれ〕
平安貴族は、結ばれぬ想いは前世での縁の深さによるものと受け入れていたね。
気持ちはいつも体と
はなればなれ
気持ちは頑張らなきゃって
体はもうやりたくないって
悲しい苦しい
愛して欲しい甘えたい
【はなればなれ】
✂ーーー⚠⚠ーーー✂
「元気〜?」
って嫌いな人から来た。
今、貴方のせいで嘔吐寸前です。
友達にたすけておねがい。
言った。
最後の言葉は''無理しないで''
ごめん、無理はする。
だって好きな友達には笑ってて欲しい
僕ごときで泣きそうな顔して欲しくない。
僕なんかの相談で
貴方が泣く必要なんて無いんだから...w
被害妄想に...入っちゃうのかなあ、w
【ごめんなさい】
はなればなれ
その言葉に続きを書こう
離れ離れになっても、再会を喜びあったと
孤独では無い結末に泣こう
ふと風に髪を弄ばれたとき、
喧騒の中遠くで響いた声、
傘に落ちる軽やかな雨音や、
背中に残る微かな温もり。
手を伸ばせば優しく包んでくれたり、
何気ない仕草が同調してしまえば、
思わず笑みが溢れることもあって。
なんてことはない日常の切れ端。
はっとして振り返ると、
暫く見つめてしまう。
あの柔らかな眼差しが、
今も其処にいるのだと。
ねぇ、
けれど呟いた声は
届かずに霞となる
−−はなればなれ
会う時間が減って
電話の時間が減って
話す時間が無くなった。
#はなればなれ
こころがはなればなれになった親。
もう戻ることはないんだろうな…
いつかは、はなればなれ
だって僕らはひとつじゃないから
求めあっても、触れあっても
ふたりはふたりのまま
どうして、違う存在として生まれてしまったのだろう
こんなにも愛おしくて、ずっと側にいたいのに
おわりを思うと悲しくなる、切なくなる、閉じ込めてしまいたくなる
いっしょに、いたいのに
いつかのことを、いつも、怖がるきみを
こうやって、腕のなかに留めておけるのも、きっと、あとわずか
(はなればなれ)
私とあの子は夕闇に紛れて細い路地を全力でかけていった。やっと、やつらをまいたかと思ったら、目の前を大きな影が横切った。とっさに息を潜めて途端屋根の軒先の陰にかくれた。そして、そっと後退りをする。振り返ると、一緒にいたはずのあの子が、いない。一体どこではぐれた?とうとう、私たちは離れ離れになってしまった。ここは、本体と影が引き裂かれるところ。
はなればなれ
気づいたら目の前に僕がいた。
布団の中で気持ちよさそうに寝ている。
幽体離脱というものだろうか?
僕には昔から夢があった。
それは、空を飛ぶこと。
たとえこれが夢の世界だとしても構わない。
窓を開けた。
涼しい風がふいた。
そして見慣れた町を見下ろし、
思いっきり風に乗って舞った
『はなればなれ』2023.11.16
周りが進路についてあれこれ悩んでいるこの時期。俺はどちらかというと、余裕をかまして見ていた。
余裕はないことはないのだが、それでも他の連中よりは余裕である。
ツルんでいるグループの奴らとの付き合いはめっきり減った。それもそうだ、不良といえど夢を抱いているやつらばかりなので、その準備に追われているのだ。
俺は高校を卒業すると、調理師学校に通うことになっている。将来は両親の経営するレストランに就職するからだ。
一番仲のいいアイツは就職をするらしい。普段から口にしているガムに並々ならぬ情熱を注いでいるアイツは、まったく新しいガムを作るのだと息巻いている。くわえて「三食お菓子」というくらいお菓子も好きなので、製菓会社に行くのだとか。
食品を扱うという意味では似通っている俺たちは、あくまで将来のための研究として、スイーツの食べ放題に進学就職の準備そっちのけで通っている。
目の前に美味そうにケーキを平らげているヤツをみると、高校を卒業するとはなればなれになってしまうことが、嘘のように思える。
就職と進学。まったく違う道を歩むのだから、おいそれと会うこともなくなるだろう。
それはそれで寂しい気もするが、コイツのことだから何かにつけて会おうと言ってくるだろう。素直なコイツが少し羨ましい。
高校を出たらそのまま疎遠になると聞くが、なんとなくコイツとはそうなりたくないと思った。
#37『はなればなれ』
ずっと私の片思いだった
振り向いてもらえないのはわかってたから
右手を伸ばせば届く距離にいても
心の距離はグルっと左から
32,760km
卒業して500km離れるとか
もうなんとも思わない
どうってことない
というか、
キッパリ諦めてしまおう
報われなかったけど悪くなかった
サヨナラ 元気でね
【111,お題:はなればなれ】
私には双子の妹がいたんだと、それを伝えられたのは18歳の誕生日だった。
大人子供関係なく、人間という生き物は思いの外高く売れるらしい
貧しさに耐えかねた私の実の両親は、まだ幼かった私と妹を人買に売ってしまったそうだ
何度か居場所を転々として、たどり着いたのがこの今の家だと言う
にわかには信じがたかった、実際教えられたところでそれを証明出来るものはないわけで
両親ですら人伝に聞いただけであり、私を引き取った時には既に妹は居なかったそう
結局のところ、あまり信じてはいなかったのだ、両親だと思っていた人が他人だった
自分が養子で実の子供ではない、そこには少し驚いたが、言ってしまえばそれだけだった
実の子でなくとも、私の親は間違いなくこの人たちでそれはこれからも変わらない
妹がいた、ということもやはり”それだけの事”に過ぎず
その事実を頭の片隅に押し込んで、たまに思い出しては
「どんな子だったんだろう」「一緒にいられたらどんな生活だったんだろう」と
軽く考えを巡らせ、いつか答え合わせが出来たらなぁ、と想いを残し日々を浪費していた。
だが、答え合わせは思いのほか、早く出来ることとなる
晴れた日だった、とても天気がよかったから外に出て散歩をしてたんだ
近くにある、自然に咲いたラベンダーのお花畑 そこに、あなたは居た
大量のラベンダーに埋もれるようにして座り込んでいた
ちらりと見えた横顔は、自分がもう1人居るんじゃないかと思ったほどにそっくりで
そんなわけない、と思いながらも教えられていたその名を呼ぶ
「...ルミア...?」
「えっ、嘘でしょ...もしかして、ノア?」
真ん丸に見開かれた目は、ますます自分に似ている
信じられないような顔をして、パタパタとこっちに走ってくる彼女を目に
ああでも、背は自分の方がちょっと高いかな、なんて考える
「ルミア...本当にルミアなのね!」
「ノア!やっと逢えた、お姉ちゃん!」
ラベンダー畑の真ん中、2人手をとってはしゃぐ
”お姉ちゃん”呼ばれた記憶はないのに、やけにその呼び名がしっくりきた
「ずっと逢いたかった...」
「私も、ずっとずーっと探してたの!」
ぎゅうと強く抱き締めながら、もうはなればなれになりませんようにと願う
実親が今どうしているかは分からない、ただようやく巡り逢えた血縁を、もう手放さないように
「ねぇ、ちょっと一緒に来ない?見せたいものとか...あなたに話したいことが沢山あるの」
「私もいっぱいお話ししたい!いいよ一緒に行こう?」
手を繋いで歩く2つの影は、今までにないほど幸せそうだった