『とりとめもない話』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
高校生の頃、クラスに大人しい女の子がいました。
その子と僕は三年間同じクラスだったけど、一度も喋った事がありません。
なのでずっと忘れていました。今の今まで忘れていました。
その子とは数年後。僕が社会人になって数年が経った頃。同じ職場で再会したのです。
僕は先輩に仕事を教えてもらっているその子を遠目で見ながら、そういえばと思い出します。
確かにあの頃、大人しいと感じていましたが、決して友達がいないわけでもなく、会話も普通にするんですよね。
その子と僕が喋った事がなかっただけで、今なら普通に会話が出来るのかもしれないと。
思ったので僕は席を立ち、その子に初めて近付きました。
「あ、あの」
僕の声は上擦っていたのでしょうか。視線がぶつかると、時が数秒止まります。
「……なんでしょうか?」
声は、こんな感じだっただろうか。僕は急に声を掛けてしまった事を後悔しました。
「僕の事、覚えていますか?」
我ながらキモい事を言いました。覚えているわけがないでしょう。三年間同じクラスだっただけの僕の事なんて。
ええ、覚えていませんでした。現実は漫画のようにはいきません。
だけど、それでも。
「……いえ、なんでもありません」
いいじゃないですか。その子と僕は初対面。とりとめもない話から始めていきましょうよ。
#48 とりとめもない話
「とりとめもない話(創作)」
食器がカチャンと重なる音。ドアが開きお客さんが入ってくる音。どこの国だか分からない、民族風の音楽。そして会話。
「旦那がさぁ、今度、転勤らしくて」
「単身?! 家族で行く?」
「まだ決まってないの… 」
わたしの目の前に座っている2人の友人が話出した。そこに私の隣の友人が加わる。
「出張とか転勤とか、味わってみたーい」
「何言ってるの。ほんとに大変なんだから」
と、私も話に加わると、自然に違う会話へと移り変わる。
「昨日、私の推しの歌番組見てくれた?めっちゃ、かっこよかったァ」
「見て!と言われたから見たよ。いいなぁ、推しのいる生活!」
「作りなよー!毎日楽しいよ」
「ところでさ、このコーヒーすごく美味しい」
話を止めて、みんなで頷く。次はわたしが話す番!と決めなくても、改めて見ると、私達の口からは、泉のように話題が溢れ出る。それがなんだか面白くて、くすっと笑ってしまった。
「え?!何、、笑ってんのー気持ち悪いー。あ、気持ち悪いといえばさ! 」
とりとめもない話は、あと3時間続くだろう。
「ミナ」
「なに」
「どうでもいい話して」
「どうでもいい話?」
「なんでもいいから」
「えーと」
萌乃の真剣な眼差しに戸惑う。私は彼女の冷えた手を温めるように包む。彼女は震えている。それは寒さだけじゃなくて。
「じゃあ、うまい棒が値上げした話とか」
「それは一大事だよ……」
「だよねえ」
「もっと。話して」
凍てつく風が、私たちの隙を吹き抜ける。
「えーと、私あの、めんたい味が好きだな。うまい棒なら。変だよね、本物の明太子は苦手なのにさ。萌乃は何味が好き?」
「……こんぽた」
今にも消え入りそうな声で、萌乃が会話を繋ぐ。
「そうなんだ。こんぽたも美味しいよね」
「いくらでもいける……」
「分かる。ね、いくらでもいけるよね。こないだラジオでさ、うまい棒一年分プレゼントとかやっててさ、一年分なら365本? でも一日一本で我慢できるとは思えないよね。一週間くらいで食べきっちゃったりして。食べ飽きちゃうかな。でもちっちゃい時から食べてたから、今さら飽きるなんて」
「飽きられたのかな、私」
私の手の上に涙が落ちる。萌乃の。
「なんでなのか、全然分からないの。なんでって聞いても、答えてくれないの。何でも話せる人だと思ってた。でも、そう思ってたのって、私だけだったのかな」
萌乃の胸のきしむ音が聞こえるようだった。
たまらなくなって、私は彼女を抱きしめる。糸が切れたように彼女は泣き出した。
「ずっと一緒にいられるって思ってたのに……!」
幼馴染に振られた彼女をなぐさめる言葉も見つからず、私はただ、彼女を抱きしめて温めることしかできなかった。
言い出すことなんてできなかった。
その幼馴染が昨日、私に好きだと言ってきたことなんて。
【お題:とりとめのない話】
こんなとりとめもない話まで真剣に聞いてくれるなんて、君はどれだけいい人なんだ。
【とりとめもない話】
とりとめってなに??
ボク コドモダカラ ワッカンナィヤァ!"σ( ᐖ )
ふわり、ふわりと心に浮かんでくる今日あった出来事とか、その時どう感じたとか。
特にどうってことない、誰に話しても差し障りの無い話をあなたにしたい。
いや、あなただから話したいのだ。
とりとめもない話をして
君を引き止めたい。
まだ一緒に居たいから
─────『とりとめもない話』
【とりとめもない話】
職場の仲間達で
1ヶ月ダイエット競争を開催した
開始時と終了時に軽量
なるべく公平になるように
その差をパーセンテージで競う
期間も短く
仲間内のノリでやってる為
ストイックな減量を目指したものではないが
そこは性格
しっかり運動を始める者
おやつの差入れで揺さぶる者
サプリメントを使う者
食生活を見直す者
「明日から頑張る」を言い続ける者
ネットで調べたダイエットを試す者
同じルールと目標でも
思い思いの取り組み方で
その違いを見るだけでも面白い
因みに結果は
開始日にたらふく水を飲み
ライバルに差入れを行った上で
食生活の見直しと
意識的に運動を取り入れた
私の圧勝だった
ご褒美の食事会か楽しみだ
#とりとめもない話
ここに書き出すことは大抵とりとめもない話なんですが...
コモンプレイスノートを作りたいなと思っています。好きな事やアイディアや、読書記録など、本当にとりとめもないことの記録帳です。
日記と違って、一日の終わりに書くとかじゃなくて、好きなことの備忘録。
でもコストコのあの商品食べてみたいなとか、今日教えてもらった本読みたいなとか、実際呼んだらこんな感じだったからおすすめしてくれた人と話したいなとか、とりとめなさすぎて普段なら忘れるようなことをなんでも書いておきたいです。
そんな訳で早速ダイソーでノートを買いました。ブルーロックの千切 豹馬くんが描いてあるピンクのノートです。実はブルーロックは読んだことがないので、これを機に読んで、感想をまたここに記入したいなと思います。
【とりとめもない話】
「誕生日おめでとう」
「あ…ありがとう」
「あんま嬉しそうじゃないじゃん。嫌?」
「大人に近づいちゃったなって」
「そう?税金払わなきゃとかってこと?」
「それもあるけど、大変じゃん。大人って」
「まぁ、人生の終わりには近づいたよね」
「それは別にいいんだけど。終わるのは怖くないし」
「そうなの?」
「うん。怖くない」
「まぁいいや。誕生日おめでとう」
「ありがとう」
「誕生日って、いつもより死ぬ確率高いらしいから気をつけろよ」
「あ、うん」
fin.
昨日何時に寝たか。
今朝の朝食は何か。
最近暇な時してることは。
そんなとりとめのない話を、ゆっくりしたい。
生憎、最近は課題の途中で寝落ちして、寝た時間なんて覚えてないし、朝食も食べる時間がないからとってない。そんな調子で暇な時間なんてない。
こんなに忙しいのはわたしだけかは知らないけど。
時間は何にも変えられないと、今更痛感する。
忙しいこのときを、いつかとりとめのない話として口にできるまで、もう少し頑張ろう。
玄関前のイルミネーションだし、ちょっとのことだろうと薄着で作業してしまった。それが原因で、来週の雪が降るときだけ、注意すればいいと思っていた風邪を、雪を待つ前に引いてしまった。喉がイガイガ、鼻水がズルズル、頭がズキズキ、最悪だ。こんな風邪の時は、生姜はちみつレモンを飲んで、寝室でとりとめもない話をスマホで見て寝るに限る。
イルミネーション(12/15)雪を待つ(12/16)風邪(12/17)とりとめもない話(12/18)
とりとめもない話
人は話す
なんでもないことを
ダラダラと話す
1日の会話の半分以上は
とりとめもない話だろう
1年後を想像すると
この時間は減っているように思う
5年後にはもっと減っているのだろうか
とりとめもない話ができる
ただそれだけでも尊いと感じる
休み時間あの子の机に集まり
チャイムがなるギリギリまで笑いあったこと
好きな子の話でとにかく盛り上がったこと
お気に入りの音楽やテレビ番組の話
結論なんてないし深い意味もない
ただ話したい
それだけの時間
とりとめもない話
もう戻らない青春
ただ話すだけ
こんな青春をもっと堪能すればよかった
もうあの頃のなにか大切なものは
取り返せないだろう
あめ.
とりとめない話を貴方としたい。
とりとめない話だからこそ貴方と話たい。
そんな願いを誰か叶えて。
「とりとめのない会話」
「後輩よ。明日は明日の風が吹くんだぞ?」
「…なんですか。急に…」
昼休みもあと10分で終わる中で僕は次の会議の資料を纏め作業中に
先輩は椅子に座ったまま移動してきた。
「西部劇でも見て影響受けたんですね?」
「失礼な」
何のとりとめのない会話をしながら昼休みは過ぎていく。
いつもそうだ。僕が残り10分の間に次の会議の準備や確認の作業の邪魔をされる。
いろいろ話したいことがあっても、頭の中でぐるぐるして、結局何も話せない。
そんなとりとめもない話
学生の時にそこまで仲良くなかったクラスメイトに
会った
あちらも気づいているようで
ぎこちない笑いを送り合う
会ったところで特に話す内容も見当たらず
気まづい沈黙
あちらが質問してきたことにただ返す
事情聴取でも行っているかのようだ
その状況がいたたまれなくてとりとめのない話をもちかける
突発的な言葉だったがそれは意外にも話が弾み
予定があるから、と言って立ち去った
その日の夜は疲れていたのか
久しぶりに熟睡することが出来て
あの子に会えて良かったのかもしれない、と
ひっそりと感謝した日であった
とりとめのない話
とりとめのない話ばかり浮かんできて、君と話す時、人間下手くそになった気がする。
他の人とは上手くやっていけるのに、君とは上手くやっていけない。
…何故だろうね?
口語自由詩。
ノートに、そう書く。
良いデタラメって難しいものだ。
文章にしても、絵にしても、言葉にしても、何にしても。
水。
銀紙。
エビフライ。
ネズミの尻尾。
腕を動かして、とりあえず言葉を並べる。
とりとめもない言葉。とりとめもない話。
役に立たない。実用性のない。とりとめもない。
でも、意識的にしようと思えば、それも難しい。
とりとめもないは難しい。
何にしたって。
理解するのも、作るのも。
でも、理解はしなくていいはずだ。
だって理屈で説明できるのなら、説明文で良いから。
理屈では、言葉では説明できないものを、感覚でわかってもらうために、人はとりとめもない話をするのだ。
とりとめもないことを書くのだ。
そして、それは芸術になる。
そんなことを考えながら、私は今日も、ペンを取る。
今までの話をまとめると、私は芸術とは“とりとめもない”ことだと思っているかもしれなかった。
絵や詩を見た時に、最もらしい講釈をインテリ気取りで必ずする人にうんざりしながら。
芸術に意味を見出そうとする人間に、憐れみを感じながら。
こう書くと、文は意味を持つ。
とりとめもないは失われて、私は「あーあ」と思う。
とりとめもないは難しい。
特に雑談っていうものは、その中でも一番難しい。
雑談というとりとめもない話は、とりとめのなさを一人じゃ完結できないから。
合作なのだ。あれは。
とりとめもない話は難しい。
昨日友達としたぎこちない雑談や、スマホの画面に表示されているLINEの画面を見ながら、心からそう思う。
とりとめもないは一人の方が、ずっと楽に完成できる。
意味のない会話は、私には難しい。
だから、誰とでもとりとめもない話ができる友達が、私は羨ましい。
友達のあの子が、私の成績や描いたものを見て、「羨ましい」というのと同じくらいに、私はあの子が羨ましい。
たくさんの人と、とりとめもない話をして、意味はなくても何かは分かり合える、あの子が。
すごいと思う。
口語自由詩。
私はノートに書く。
雑談の方が難しい。
あの子には言わない、そんなことを思いながら。
『とりとめもない話』
看板に「住宅地のためここから先徐行」とあった。こんな看板前からあったけ?
自転車のわたしにはあんまり訴えていないのだろうけど。こうやって景観が貧しくなっていくのが嫌だな、ペダルを踏む。
この場所の公園で、佐竹とよくジュースを飲んだっけ。高校卒業したら会わなくなったな。
柵のある家を横目に、その公園にたどり着く。わたしは、自転車から降りた。
時間は止まっていた。何も変わっていなかった。砂場と鉄棒。古い時代に作られた小さな公園。遊具には錆が目立つ。
一つだけのベンチに座った。佐竹はよく、アニメの話をしたな。主人公のライバルが特にお好みだったけ。
大学に入っていろいろ忙しい。いや、楽しいから彼女のこと、忘れていた。たぶん、あの子もそうなんだろう。お互い、うまく行ってるのだと思う。
わたしは、ラインを開いた。卒業式のさよなら、またねで終わっている。
挨拶を書いて、消した。
まだ、まだ、その時じゃない。彼女は秘密兵器。とっても辛いときに連絡しよう。それをお守りにしたら、たくさん頑張れそう。彼女が守ってくれている。
思い出にそっと、よりそって、わたしは、自転車に乗った。ゆっくり行く。空気は冷たかったが、胸には温かいものがあった。