『たとえ間違いだったとしても』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
私は今日、初めて人を殺した。
優しくゆっくりと、その肩を押して私は屋上から親友を突き落とした。親友の表情は最初強ばっていたけれど、次第に緩んだ顔になり最後には全てを受け入れたような安らかな顔で落ちていった。一瞬でしかないその瞬間が、まるで十分のように感じた。
たとえ間違いだったとしても、私はこの選択、この行動に後悔はない。下を見る勇気がなく、私は上を向いたまま振り返り、どよめき叫ぶ声を背に自分の教室へ戻る。多分、すぐに私は捕まるだろう。でも、それほど恐怖も後ろめたさも罪悪感もない。
だって私は、死を望んだ彼女の背中を押しただけなのだから。
たとえ間違いだったとしても
多分、あなただと思う…わたしが探していた、何時か出逢う誰か…今は、あなた以外のひとには、目が向かないから…
わたしの心を開く鍵を持っていると信じてる…独りぼっちで過ごしていた、わたしを受け入れてくれる、たったひとりの誰か…
たとえ、あなたでは無かったとしても、今は、あなたしか見えない…だから…
深くため息を吐く月曜の朝。昨日は雨が降ったから、地面も少し濡れていて湿度も高い。車の排気ガスの匂いに鼻が曲がり、憂鬱感を加速させる。このままサボろうかな。何もかも投げ出したい。幸せなことなんて無いんだ。なんてことを考えていた。
ビル風の勢いと共に前を歩いていた人からラベンダーの匂いがしたような気がして前を向いた。数年前に好きだったあの子を想起させた。ラベンダーの香りがするシャンプーをよく使っている子だった。背丈も髪型も記憶にある彼女と一致している。高校卒業と同時に空中分解してしまったけど、未練がある俺は間違っているのだろうか。そもそも、街中ででいきなり声をかけるなんて犯罪になったりしないか。
でもたとえ間違いだったとしても、幸せを掴みたい。
そうして早く歩いてみたけれど足元にある水溜りに気づかず滑って転んでしまった。気がつくと女性の姿も見失ってしまった。やっばり幸せなんて無い。あるのは憂鬱だけ。しかし、何とも言えない満足感で満たされている自分がいた。少しでも夢を見れたとして今日は頑張ろう。信号が青に変わった。
考え抜いて選んだ道が
たとえ間違いだったとしても
正解にしていけばいいこと
怯えて立ちすくむよりも
前を向いて進めばいい
置いていく
今日の僕を
泣いているよ
気にしない振り
いつか老いていく
もう涙は枯れている
泣いている振り
たとえ間違いだったとしても
あなたを愛せて本当に嬉しい
あなたは私の世界そのものです
たとえ間違いだったとしても
きっと後悔はしないでしょう
あなたの為ならどんな選択も正解にできる
それがたとえ間違いだったとしても、ね
たとえ間違いだったとしても。
今日こそはついに手に入れたコイツをカレーに混ぜて食べよう。
匂いと色に変化は…たぶん、無し。
正露丸も準備した。
今日はもう予定が無い。
ご飯も艶やかに炊き上がってる。
さて、両手を合わせて…
『いただきます』
たとえ間違いだったとしても
高校2年生。何にでもなれる。
たとえ今この瞬間の選択が間違いだったとしても
金欠なのに、友達とご飯に行った。
充実した休日にしたかったけど、一日中寝てた。
本当は許したくないけれど、いいよと言った。
幸せだったけど、別れる決断をした。
たとえ間違いだったとしても
後から正しかったことにすればいい。
「正しい」も「間違い」もそんなに変わらない。
新月と満月みたいなもん。
「たとえ間違いだったとしても」
貴方のことが好きなの。
本当に本当に愛しているの。
ねぇ、これだけは本当に嘘じゃない。
私だって知らなかったんだもの。
愛がそんな軽いものなんて教わってない。
少しズレちゃっただけでしょ?ねぇ、
そんなにダメだったなら直すから。
でも、これは間違いなんかじゃなかったはずでしょ?
いいえ、"たとえ間違いだったとしても"。
私は貴方を本当に愛していたし、
これも愛の印と代わらないものなの。
貴方とって間違いだったとしても、私からしたら
正解だったの。これが普通なの。これが愛なの。
ね?だから、もう間違いでも良いから。直すから。
____「どうか捨てないで...?」
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Twitter @ramunegumi_780
[たとえ間違いだったとしても]
私には愛しい人がいる。
その人はよく笑い、よく怒り、よく泣く、豊かな人だ。しかし、民衆や王の前では澄ました様子で立っている。
彼女と私は昔からよく共に居た。彼女はお転婆で、よく衣服を泥だらけにしては共に怒られていたものだ。しかし、成長するにつれ段々と庭で走り回ることもなくなってしまった。一緒につまみ食いすることも、蝶を追いかけることも、花冠を作ることも、授業から逃げ出すことも無くなり、次第に彼女は周りから理想の王女と噂されるようになった。
そんな彼女が隠れて深夜まで勉学に勤しんでいることも、実は本を読むより馬に乗って走る方が好きなことも、朝の寝起きが悪いのも、私しか知らない。
社交界でそんな彼女は高嶺の花のような扱いを受けた。言いよる男性はみな、美しい宝石や美しい花、美しいドレスを差し出してくる。彼女がそんなものに興味が無いなんて知らず、馬鹿みたいに胡散臭い笑顔で言いよってくる。
――ある日、国で反乱が起きた。ここ数年の飢饉により困窮した民や労働者が牙を剥いてきたのだ。王も彼女も、必死に財政を立て直そうとしていたことも知らず。
あたりに喧騒が満ちている。人々が叫んでいる声、武器同士がぶつかる音、沢山の足音。そんな中、私は迷わず彼女の元へ走っていた。こんな服邪魔だ。エプロンを脱ぎスカートを破り捨てる。彼女が密かにしていた乗馬に付き合っていて良かった。彼女の部屋の扉を開ける。
「ダリア様!」
名前を呼ぶと、彼女が振り返る。こんな状況だと言うのに扇を口元に添え、美しく気品溢れる姿で立っていた。そんなの貴方の本当とは真逆だと言うのに。
「アリイ、その格好はなんなのですか?」
ダリアは静かに私をたしなめる。昔は私の方がたしなめる側だったというのに。私は彼女の手を握った。
「逃げよう!」
その言葉に、ダリアは一瞬驚いたように目を開ける。そして私の手を振り払おうとした。しかし絶対に離さない。さらに強く握る。
「民がこうなってしまったのは私達王家の責任です。私は責任を「そんなのどうでもいいから!」
またもや戸惑った顔をする。そんな彼女の手から扇を落とし、素顔を見た。
「あなたは王女である前にダリアだよ。泥塗れで遊んでたダリアだよ。」
私は彼女の肩を縋り付くように掴んで言う。それでもダリアはまだ迷ったような表情でいた。
「ここを出て自由に暮らさそう。宝石やドレスとは無縁な場所で、昔みたいに草むらに寝転がろうよ」
私はそっと肩から手を外し、少し下がって手を差し伸べた。
「逃げよう、ダリア」
それを聞き、彼女は少し迷った後に私の手を取ってくれた。そして昔よりも成長した顔で、昔のような笑顔を浮かべる。
「ありがとう、アリイ」
王女とメイドの駆け落ちなんて、許されないことはわかっている。けれど、私たちは王城の裏門から逃げ出し馬を走らせた。
たとえ間違いだったとしても
有栖は問うた。
「ねえ、貴方は何をもって間違いであると断言できるの?」
「教えて」
「たとえ間違いだったとしても」
僕は今でも君を愛している。
君と出逢ったのは、もう10年も前のことになる。
当時僕は、しがない中小企業のサラリーマンで。
あの日も取引先から会社に戻る為に、あの駅に向かっていたんだ。
あの日、もしも雨が降っていなければ。
あの時、あの駅のあの出口が工事中ではなかったら。
そんなたらればばかりの僕を、君はいつも訝しげな目で見ていたっけ。
君と最後に会ったこの公園で。
君と最後に座ったこのベンチで。
僕は一人、腰を掛けている。
君は今、何を思っているのだろう。
今、このベンチで君とまた話せたなら。
君があの日みたいに、ずぶ濡れの僕にハンカチを差し出してくれたなら。
君が僕を受け入れてくれていたなら。
やはり僕はたらればばかりで。
もう、前に進まないとだよね。
僕は深く息を吐いて立ち上がった。
ずぶ濡れのグローブと君をベンチに残して。
経験したい。
チャレンジしたい。
失敗したい。
選んでみたい。
たとえ間違いだったとしても。
親が喜ぶ方に行かなくていい例え間違いだったとしてもまた練り直せばいいあなたの人生だから
「たとえ間違いだったとしても」 #345
私にとっては正解であってほしい
たとえ間違いだったとしても
私は私の心を守る行動を優先する
その後に間違いを正せば良い
ね!
たとえ間違いだったとしても
雫
たった一滴。
それだけで絶命することができる死の雫。
それが入れられた杯の中身を。
女は、何の躊躇いもなく、飲み干した。
そういうゲームだ。
二つの杯。当たれば賞金、外れたら死。
ただし選ぶのは、飲む役である女ではない。
「わかっているのか?! 俺が失敗したら死ぬんだぞ」
「それが何?」
選ぶ役の男は女に詰め寄った。
杯の中の毒は遅効性らしく、すぐに効果は出ない。
女のあまりの潔さに、失敗しても死なない筈の男が動揺している。
「良いのよ、間違っていても」
「良いのよわけあるか‼︎ 何で…っ」
「貴方が選んだから」
女は笑った。あと数分の命かもしれないのに。
「貴方を信じた、命を賭けて。ただそれだけよ」
男は絶句した。かける言葉が見つからなかった。
「それに…」
女の、笑みが変わった。
「これで私が死んだら、貴方は一生私を忘れられないでしょう?」
金より命より、価値のある選択だった。
だから、躊躇わなかった。
むしろこんな機会を与えてくれたことに感謝したいほどだ。
普通の、間違えのない、正しい生き方なら訪れることのない機会。
女は間違いなく、最も欲しかったモノが手に入る。
この男の脳裏に、永遠に巣食うことができる。
「このゲーム、私の勝ちよ」
たとえ間違いだったとしても、ね。
たとえ間違いだったとしても。
もう、後には戻れない。
でも、やってからじゃなきゃ正解かも分からない。
たとえ間違いだったとしても、自分で選択をして進む。私にはその勇気が無いと実感した2週間だった。