『たとえ間違いだったとしても』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
‐例え間違いだったとしても‐
遠く悠久の刻
艶に流れたる
管樂の衣擦れの音
桃花舞ひうつろひ
五色幕搖るる廻廊にて
麗しき君の足下に跪き
其の裾元に口づけせり
東風
東より流れて
海を凪ぐ
潮
滿ちては引き
遙か南より恵む
月
缺けては隱れ
二十七の後滿つ
想ひ
千年の刻待ち望み
幾萬の夜を越ゆ
いつしか想ひは
熾火と成りて
天驅けぬけ星と成れり
ただひとへに
かの人の幸福願ひ乍ら
やがては燃え盡き
石と成り大地に落ちて
宙見上ぐ
變はり果てむとも
只ひたすらに
想ひ人の幸福祈り
人は間違える
ただしこの世では、間違いは大体の場合正せるらしい。
取り返しのつかない状況になったとしても
叱り
懲役
死刑
罪悪感
罵声 が、間違えた本人を無理やり正す
正すというか 「間違えた人」は、「被害者」の納
得のいく 形 に強制される。
物理的な話だ。
合法かつ心理的な話では、
間違いだとわかっていたとしても 人はやめられない時がある
それが気持ちよくて
楽しくて
快感で
他人に利用されて
死にたくなくて
仕方ないよ 人は生き物で、本能はあるから
生きないとだもんね、気持ちいいもんね
快感は追求しなきゃ。
悪口
いじめ
性行為
恋愛固執
束縛
たとえ間違いだったとしても やめられない
苦しいね
悲しいね
気持ちいいね
その間違いという感覚はどこから来たか知らない。
道徳の教科書?
元々そなわってる倫理観?
そんなものはあったろうか
たとえ間違いと分かっていても 自己の美々しさを求めれば 快感の果てにやめられないなんて、誰にでもあるしあっという間に人生を終われるよ。
私は少なくともそう思うから
お題「たとえ間違いだったとしても」
あの日、あの場所。もしかしたら間違いだったかも
しれない。でも僕から見て、君はほんのり笑った様
に見えた。ほとんど植物人間な君は、放っておくと
食事も取らない、置物みたいなものだ。死のうとも
生きようともしない君は正しく植物人間と言うのに
相応しいだろうと思う。ある時自殺未遂をしてから
死ねなかったこと、未来への絶望、とか他にも色々
あるとは思うがその時から彼女は少し壊れてしまっ
たようで。俺は彼女が入院した病院に通いつめるこ
と半年。少しずつ心の傷は良くなってるようで。看
護士さんに、ずっと部屋にいるのも気が滅入るだろ
うと言われたので病院の周りを少し彼女と散歩する
事にした。桜の木の下で、口下手ながらにも一方的
に彼女に話しかけた。たわいも無い話。桜の下。静
かな雰囲気の中少し気になったことを口に出す。
…まだ、死にたい?。彼女は少し頷いて。それから
小さな声で、……けど、君がいるからもう少し頑張
ってみるよ。と言って気のせいかもだけど、少し、
笑った様に見えた。僕は、僕は。彼女の役に。少し
でも彼女の役に立てているような気持ちになって、
【たとえ間違いだとしても】
「信じてる約束」
"別れよう"
たとえ間違えている決断だとしても
きっと大丈夫
川が二つに分かれても
また出会ってひとつになるのと同じように
私達もまた出逢えるはず。
たとえ間違えだったとしても
自分が決めた道は絶対戻ったりしない。
みんなから反対されようが好き勝手言われようが
自分は気にしない。自分の考えは一切変えない。
そんな人間に憧れてる。
『たとえ間違えだったとしても』
たとえ、この選択が後に私を苦しめようとも。
この選択がたとえ間違いだったとしても。
私は…
「私は…」
後悔しない方を選ぶ。
人生は選択の連続というけれど
「何を食べよう」
「どの服を着よう」
「何て話そう」
そんなあれこれ含め
人は一日だけで
35000もの選択をしているとか!?
それだけのタスクをこなしていたら
そりゃあ間違いだってある
正解のある間違いなら学べばいいし
正解のない選択肢のほうが多いんだから!
日々決断してるだけで良く頑張ってる!!
立派なもんだよ…
「たとえ間違いだったとしても」
#84
たとえ間違いだったとしても、私は、動かない。
動かないことも、一つの選択だ。
たとえ間違いだったとしても
とことん突きつめてやる
たとえ失敗しても
なんどもなんども工夫して立ち上がる
たとえ人からバカにされても
自分だけは自分を信じる
いつの日か自分が信じた道が
正しかったと胸を張って言える日が
必ず来るから
たとえ間違いだったとしても、その時私が正しいと思った決断を信じることにしている
【たとえ間違いだったとしても】
僕があの時した行動
君が捨てようとした心臓
僕があの時投げ掛けた言葉
君と会う時に謎解けた事は
たとえ間違いだったとしても
君が周りと仲違いしてた年でも
僕は愛変わらず君を想ってた
君を救いたいって思ってた
だからその柵の外に散って逝くなよ
たとえそれが間違いだったとしても
僕は後悔してないよ
だって、自分で言ったことなんだもん
だからさ、泣かないで
僕は君に出逢えて嬉しかった
この言葉が君は嘘だと思うの?
泣かないでよ
…大好きだよ
たとえこの言葉が嘘だったとしても
♯間違いだったとしても
何回も読むと意味がわかるかもです( *´꒳`*)
『たとえ間違いだったとしても』
後悔したくない。
たとえ間違いだったとしても。
やって後悔するより、やらずに後悔する方が一生引きずるってこと、わかっているから。
周りの意見が正しいと思って、自分の本当の気持ちを封じ込めて生きてきた。
自分の本当の気持ちを知られたら、周りが離れていくんじゃないかと怯えていた。
でも、周りを気にしすぎて自分の気持ちを置き去りにするような生き方は、もうしたくない。
だから、あらゆる言葉に飲み込まれそうになったら、
『私はどうしたいのか?』
と問い続ける。
自分の足でしっかりと立ち続けるために。
たとえそれが間違いだったとしても、自分で決めることで”生きている“ことを実感するんだ。
『たとえ間違いだったとしても』4/22
本当に自分は正しい?
本当に後悔しないの?
「選択することが、怖くなる」
でも、選択しなき前に進めない。
此処で止まるのだけは、間違いだから
私は、私の人生を失敗と成長で埋めていく。
薄墨色の瞳が自分に向くのが、綺麗だと思った。
透き通った汚れひとつない瞳。強い信念を持つ、どこか人間味のないその瞳がとても好きだと思った。
長い夜闇色の髪の毛がなびく姿も、友達と話す時にだけ見せる緩んだ表情も。全てが好きだ。
「先輩?」
いつものように見惚れていると、その視線に気づいた後輩が首を傾げた。何か用ですかとふんわりと笑う姿は可愛いという言葉が世界一似合うと思う。
「昨日描いた絵なんだけど、良ければ見て欲しい。」
「ほんとですか!見ます見ます!」
途端に顔を輝かせる後輩は嬉しそうにスケッチブックを僕から受け取り、捲り始めた。媚びるようなものではなく、心の底から嬉しそうに笑う彼女にいつも僕の方まで嬉しくなる。
「うわ、これ近くにある小屋ですか?」
「うん。昨日は子鹿がいたんだ。」
色鉛筆で書かれた芝生の上に立つ小さな子鹿。この山奥にある特殊な学校にはよく色んな動物が迷い込む。
その中でも昨日は、可愛らしいお客さんが迷い込んでいたのだ。
「可愛いですね。ちゃんと森に帰しましたか?」
「先生に餌を貰ってちゃんと帰ったよ。」
それは良かったです。と絵を見ながら言う後輩。
僕は、彼女のちょっとした言葉に振り回される傾向にある。最近で言うと髪型。目にかかるほどの前髪を上げてみていいかと聞かれ、了承すると苦い顔をしながら彼女は
「うわ……イケメン。」
と呟いた。絶対セットした方がいいですよ。例えばセンター分けとか。と真剣に言う彼女に従った結果、かなり色んな人から人気があったのでそのまま毎日セットするようにしている。瓶底メガネからコンタクトにしたのも、自分の絵に自信を持ったのも、初めて微笑みを向けてくれたのも。全部全部彼女一人のおかげ。
この気持ちを言わないのかと友人に言われたが、それは一生無いかもしれない。なぜなら彼女は、僕を通して誰かを見ている気がするから。
僕の瞳の色を初めて彼女が見た時、確かに呟いた二文字はこの学校では聞いた事ないものだった。その二文字を聞いたのはその瞬間しかないが、確実に彼女が学校の誰にも向けていない感情を持っている人の名前なのだと理解できる。そう。例えば、会いたいのに二度と会えない人を焦がれているような。そんな声。
だから僕は、この感情を彼女にバラさないと誓った。
誓ったのだ。だから、だからこそ。
たとえこの道が間違いだったとしても、彼女を守るために進みたい。
たとえそんな僕を彼女が失望するとわかっていても。
僕のことを嫌いになるかもしれなくても。
世界一大切な愛しき人を守るためにこの道を選ぶ。
だから君は、何も知らずに幸せに過ごせばいい。
…だから、だからどうか。
そんな絶望した、潤んだ瞳で僕を見ないでくれ。
たとえ間違いだったとしても
自分の感じたこと、したことくらいは自分で肯定していたい、と思う。
そうじゃないと、自分が自分でなくなっちゃうから。
間違ってるか
間違ってないか
誰が決めるの
その日の喜びや
その瞬間の嬉しさは
その時にしか
感じない感情
たとえそれが
間違えだとしても
選んだのは自分
後悔しないよう
人と比べず
素直な心でいたい
#たとえ間違いだったとしても
ある女性に恋をした。
365日、朝昼夜、一度として同じ表情はない。
どの角度から見ても美しいの一言に尽きる。
だが、ライバルはそれこそ星の数ほどいる。
どうか、自分だけのものになってはくれないかと
それこそ世界中のライバルは身を焦がしている
ことだろう。自分もその内の一人かと思うと
ときどき虚しくなる···。
しかし、たとえ間違いだったとしても、
あなたへの気持ちは変わらないだろう。
美しい 〖富士さん〗
たとえ間違いだったとしても、これで良かった。
俺は、今死にかけている。
理由は単純。久々に外出した今日の昼、
後輩が信号無視の車に轢かれそうになっていた所を、
かっこつけて身代わりになったから。
まだ体が痛いが、大丈夫__と言える状態ではない。
ああ、とっくに死んだ幼馴染がいる……。
お迎えか……?
容姿端麗で文武両道でいろいろできた幼馴染は、俺に対し
『おいで』とでも言うように、手を差し伸べてきた。
ちなみに病室のベッドの近くには後輩がいる。
「先輩……なんで、なんでですか!!」
「………共倒れよりはましな筈だ、はは。」
神様、とりあえず後輩がやらかしたりしないようにできますかね?
____まあ、それはどうでもいいとして。
たとえ間違いだったとしても、これで良かった。
この一生の間は、そう想わせてください。
『たとえ間違いだったとしても』
たとえ間違いだったとしても
この町には有名な踊り子がいる。足が長くて顔も綺麗。足先から指先まで美しいものだから、平民だけじゃなく貴族様も気に入ってるらしい。
「こ、ここここんにちはシルベチカ」
「ええ、こんにちはコリウス。今日も見に来てくれたのね」
彼女はシルベチカ。名前通り可憐で美しい女性だ。毎晩ショーがあって、僕はそれを毎日見に来ている。彼女が踊るとどの演目も思わずみんなが魅入ってしまうんだ。流石だよね。それに比べて僕はただの平民で少し離れた所でパンを売っている。シルベチカがパンを食べてくれるからお店も繁盛してるんだ。頼りっぱなしで申し訳ないなぁ
「コリウスは何かしたいことはないの?」
「無いよ。あっても平民でとろい僕じゃ何をやっても失敗するはずだ。このままが一番だよ。シルベチカはなにかしたいの?」
「私は旅に出たい。色々な国の踊りを踊ったり美味しいものを食べたいの。隣にあなたがいてくれたらもっと楽しいわ」
「や、やめてよ。嬉しいけど、君と僕じゃ釣り合わないよ。君はとても綺麗だ。いつか、お貴族様にお嫁さんにしてもらえばきっとどこへでも行けるさ」
彼女はぼくに優しく微笑んだり、時々勘違いしそうになるようなことを言う。こんな僕のことを好きなわけないのに、好きなのは僕の方なのに。僕の言葉を聞いて不貞腐れたような顔をする。そんな表情もかわいいなぁ、なんて言ったら怒られちゃいそうだな。
「あなたは間違いを恐れているのね。生きていて間違えないことは絶対にないわ。たとえ間違っていたとしてもそこからどうするかを考えることが大切なのよ。」
「君は、強いね。僕とは大違いだ。それに比べて……」
「また卑屈になっているのね。あなたのことは好きだけれど、そういうところは好きじゃないわ。直してくれなきゃ嫌いになってしまう。……私はあなたにその名前は合ってないと思うのよ」
それを言ったあとに彼女は別の客のもとへ行ってしまった。また、勘違いさせるような事を言っていたなあ。他の人にもそんなことを言っているのかな。なんだかもやもやしてしまう。
今日はお貴族様がいらっしゃるみたいだ。護衛なのか鎧を着た男が数人いる。その中央にキラキラした人がいるからその人が一番のおえらいさんだろう。彼女の演目が始まる。赤いドレスを身にまとい情熱的なダンスをしている。いつ見ても綺麗な彼女は本当に踊りが好きなのだろう、いつもよりももっといきいきとした表情が輝いている。お貴族様も彼女の演目に前のめりになって見ている。護衛ですら見惚れたみたいだ。
「コリウス、今日も来てくれたのね嬉しいわ。ねえ、今日の私はどうだった?素敵だった?」
「もちろん。いつも綺麗だけど今日は情熱的で素敵だったよ」
「ありがとう!あなたならちゃんと見ていてくれると思っていたわ。本当はもっとお話したいのだけれど貴族様に呼ばれているの。また後で会いましょう」
彼女はまた、お貴族様が待つ別室へと歩いていってしまった。あのね、シルベチカ。僕もね、本当はもっと君と話したいんだ。……なんて、言えたらいいのに。
最近はシルベチカの演目が無くなってしまった。あの日のお貴族様が彼女を買ったみたいだ。良かったね、シルベチカ。これで君のしたいことがきっと叶うはずだよ。でも、どうしてかな。ずっと、心にぽっかり穴が開いたみたいな気持ちなんだ。
「……会いたいよ、シルベチカ」
これが僕の、今のしたいことだよ。
お貴族様がパーティを開くみたいだ。と言っても庶民も参加できる言わば町ぐるみのお祭りのようなものらしい。広場では踊り子の演目が予定されている。そこなら、きっとシルベチカに会える。
パーティ当日。どこも沢山の人で賑わっている。美味しそうな匂いがしたりキラキラな装飾が売られていたりする。あの首飾りはシルベチカに似合いそう。すぐに購入して広場へと向かう。
丁度シルベチカの演目が始まるみたいだ。今日も綺麗だ。だけど、あまり楽しそうじゃない。いつもはあんなにも踊りを楽しんでいたのに。あ、目が合った。その瞬間の彼女の表情が頭から離れなかった。悲しそうな寂しそうな辛そうな顔だった。どうして?君はお貴族様に気に入ってもらえて、うまく行けばどこへでも行けるほどのお金が手に入れられるはずだったのに。
気がつけば演目が終わっていた。沢山の人が彼女を称える。美しく誰もを魅了する踊りだったのは間違いがなかった。僕は彼女が分からなくなった。
結局、首飾りは渡せなかった。彼女の周りにはあの日いたお貴族様といかにも高貴そうな人がたくさんいたから。僕は本当に意気地なしだなあ。辺りは暗くなりつつあり、街灯がつき始めている。帰ろうかな。シルベチカも見れたことだし、もう大丈夫だ。
帰路の途中、聞き慣れた声が悲鳴のように僕に届く。走って見に行くとお貴族の護衛の一人が彼女に迫っていた。彼女の目からは涙がこぼれている。
「か、彼女をはなっ、離してください」
気がつけば彼女から男の人を離し、守るような体勢になっていた。膝が震えて小鹿のようになっている。それでも、守らなきゃ。男の人が殴る構えをする。ぼこぼこにされると覚悟して目をつむる。だが、どれだけ待っても衝撃がこない。目を開けるとお貴族様が護衛の手を強く握っていた。複数の護衛も一緒で男の人は連れて行かれた。
「彼女を守ってくれたこと、感謝する。行くぞ」
彼女を無理やり連れて行こうとする。彼女は青ざめた顔をしている。
「まっ、待って、待ってください。彼女が、嫌がってます」
「彼女は私のものだ。ものが嫌がろうが何をしようが私に従わせるだけのこと。お前は、私のやり方に口出しをするのか」
目だけで人を殺せそうな圧がある。こういうものを殺気というのだろうか。
「い、いいえ。で、でも…」
「まだなにか?」
「なんでも、ありません……」
結局、彼女はお貴族様に連れて行かれた。また何もできなかった。
ある時から店にお客さんが来なくなった。正確には護衛の人達以外は、だ。その人達は店のものを踏みつけたり、お金を払わずに食べ始めたり、僕の家族を怒鳴りつけたりしてきた。やめてと言えば砂袋のように投げられたり、蹴られたりする。僕を含めて家族の皆が心身共に疲弊していとも簡単にお店は潰れてしまった。ある護衛の一人が言っていた。こんなことをしていいと許可してくれたあのお貴族様に感謝しなきゃって。僕への、嫌がらせだ。僕がシルベチカのことで口出ししたから。僕は間違えた。間違ったせいで皆に迷惑をかけた。
幸いにもお父さんとお母さんは知り合いに仕事を紹介してもらえたし、僕も毎日のように通っていた劇場で働かせてもらえることになった。前よりも収入は減ったけど暮らしていけている。
僕はもう、間違えない。シルベチカのことは、忘れてしまおうか。
神様は意地悪だなぁ。どうしてこんなことを僕につきつけるの。ある新聞。お貴族様のお気に入りの踊り子が反逆罪で処刑されると決定された。その写真はシルベチカだ。見間違うはずがない。彼女だった。彼女は逃亡しているらしい。でも、彼女ならきっと大丈夫。シルベチカはとても、強いから。とても…。助けたときの彼女の表情がまた思い出されてしまった。本当に大丈夫だろうか、捕まったら処刑されてしまうのに。
でも、もう間違えたくないんだ。僕はシルベチカも家族も大事なんだ。
夜、誰かが家を訪ねてきた。シルベチカだった。泣き腫らした顔で僕を見つめてきた。途端にまた目から涙があふれていた。
「コリウス、私は、間違えてしまったわ。あなたが、酷い目にあっていると聞いて、カッとなってしまったの。もう、どうしたらいいのか分からないの。ごめんなさい、コリウス、ごめんなさい」
「シルベチカ、泣かないで。僕は一度君を忘れてしまおうとしたんだ。家族を大事にしたくて、僕のせいで家族に迷惑をかけてしまったから。でも、でもね、どうしても君のことが忘れられなかったんだ。君の事が好きだから。家族と同じくらい大切だから。ねえ、逃げようか。たくさんの場所を旅をしよう。君とずっと一緒にいたいんだ」
「コリウ、ス、」
彼女にそっと口づけをする。僕は彼女を必ず守る。それはお貴族様に、この町に背くことになる。でも、それがたとえ皆の言う間違いだったとしても僕は僕の選択を間違えない。大好きな彼女のために。
今は、彼女と家族とともに町からずっと遠い小さな村で暮らしている。村長さんも歓迎してくれて今では彼女は村の人気者だ。これからも、この幸せを絶対に手放したりなんかしない。これが僕の選択。
シルベチカ わたしを忘れないで
コリウス かなわぬ恋 善良な家風
個人的感想 えっ、長っ……最期まで読んでいただきありがとうございます