‐例え間違いだったとしても‐
遠く悠久の刻
艶に流れたる
管樂の衣擦れの音
桃花舞ひうつろひ
五色幕搖るる廻廊にて
麗しき君の足下に跪き
其の裾元に口づけせり
東風
東より流れて
海を凪ぐ
潮
滿ちては引き
遙か南より恵む
月
缺けては隱れ
二十七の後滿つ
想ひ
千年の刻待ち望み
幾萬の夜を越ゆ
いつしか想ひは
熾火と成りて
天驅けぬけ星と成れり
ただひとへに
かの人の幸福願ひ乍ら
やがては燃え盡き
石と成り大地に落ちて
宙見上ぐ
變はり果てむとも
只ひたすらに
想ひ人の幸福祈り
4/22/2023, 1:14:21 PM