『たくさんの想い出』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
『たくさんの想い出』
夜明けと共に、辺りは目を覚ましだす。
太陽の暖かい光に朝露がきらりと光る。
一日の始まりを告げる風がやって来て、葉は揺れて露を落とす。
それを見ていると、突然まばらな影が私を覆う。
空を見上げる。一群の鳥が夜空へ翔ける。
向こうの空はまだ眠ったまま。この光を届けてと、彼らに願う。
叶うなら、私も向こうへ連れて行って。
あなたはまだ夜から帰っては来ない。
カーテンの隙間から、月があなたの顔を白く照らした。
不意に訪れた嵐で、雫はとうに涸れ切った。
私に、とても大きな陰が差した。
上を向くことなんてできない。あなた一人を置いていくことなんてできない。
この夜はまだ明けないまま。この闇を払おうと、私は誓う。
絶対に、あなたを向こうから連れ出すよ。
あなたとやってきたたくさんの事、
想い出になんてしたくないから。
たくさんのありがとう
たくさんの想いをありがとう
今日もKANさんへの思い書きます!
「1989」を聞いてた頃…
初めての大切な人ができた…
公団の狭い部屋…
コンクリートむき出しの壁で…
寒い時期は壁がひんやりし過ぎて
暖房が意味ない部屋
寒い部屋で小さなベッドに
毛布にくるまり…
KANさんのアルバムを聴いてた…
大きなヘッドフォンで代わる代わる聴いた
終バスがなくなる時間まで聴いてた…
お父さんが夜勤の日は…
帰らされて…
お父さんが家にいる夜は…
車で送ってくれた…
お父さんが子供の恋愛に寛大だと兄から声援も
母が焼きもちだと知った玄関前も…
KANさんの歌が流れてた…
送って行くカーステレオでも…
多分地元の深夜のFMラジオからも…
三菱自動車の
小さな茶色のファミリーカーで…
「1989」みたいなカッコよくなく…
恋は終わりをむかえて…
切なさにやられて…
そんな経験も
その後の喜びも苦味も…
あなたの歌に寄り添われて
今の俺になりました
遠き日々の大事なことをです
大事な時間でした!
歳を多く重ねても…
鮮明に想いがよみがえります…
聴くと大事なことを思い出します
KANさんの歌に恋に焦がれて…
KANさん歌は私の中で
記憶が写真ように鮮明に…
あの頃…
そのままなんです。
【たくさんの想い出】
ラムネ味の飴を口に含んで火の花が咲く夜空を見上げた。飴をからころ、と口の中で転がしているとあの夏を思い出す。
私は、近いうちに県外へ転校する。理由は両親の仕事の都合。この田舎の空気とも、仲良くなった親友とも、一週間したらおさらばなのだ。少し感傷的になっていたのを察したのか、親友はにこにことしながら私に言った。
「土曜日、空いてる?花火大会行こうよ。」
花火大会は、引っ越しの前日だった。私が目をぱちぱちとさせていると、
「あれ、空いてなかった?一緒に行きたかったんだけどな〜…」
と言いながら眉を下げるので、とっさに
「いや!空いてるよ。」
と返してしまった。引っ越しの前日だから、荷造りの手伝いやら何やら色々やることがあったはず、だけど、両親も最後の想い出作りくらい許してくれるだろう。
「よかった〜!じゃあ決まりね。私ラムネ飲みたい!」
「またビー玉目当て?炭酸苦手なくせに毎年飲むんだから…」
「うっ…だってビー玉きらきらしててきれいなんだもん…」
「そうやって今年もまた私に『もうむり…お願い飲んでぇ〜』って泣きついて来るんでしょ?まぁ私は炭酸好きだからいいけどさ。」
「うぐぐ…今年はちゃんと飲むんだから!」
他愛もない話だけど、ほぼ毎年行ってた花火大会も、今年で最後なのかと思うと、また寂しくなる。この寂しさを、最後まで親友に悟られたくない。
花火大会当日、私達は色違いの朝顔の浴衣を来て出店を回っていた。たこ焼き、りんご飴、ヨーヨー釣り、的あて…そして、ラムネ。毎年飲んでいたラムネ。私の毎年の想い出が繋がるラムネ。
今年、親友はラムネを一人で飲みきっていた。ちびちびとした一口で、とてもゆっくりだけど、一人で。
「どうだ!飲みきれたぞ!」
そうやって誇らしげに私を見る親友が、なんだか「私はもう一人でもいいんだぞ」って言っているようで、また少し寂しくなる。
「あ、花火始まった。」
親友の声で空を見上げると、夜空に浮かんでいる星をかき消す勢いの火の花が咲く。次々と、夜の黒を様々な色の火の花が埋めては消えていく。それに伴って、私の親友との想い出も浮かんでは消えていく。走馬灯のようだ、と他人事のように思ったが、それは走馬灯よりもずっと暖かいものだから、嫌な気分にはならなかった。
「毎年見てるけど、きれいだね…」
親友がこちらに笑いかけながら言った。
「うん、今年も来てよかった。」
私も笑いかけながら言った。
毎年見ていた景色が、今年でお別れだと思うと、やっぱり少しは寂しいけれど、でも前は向ける。親友とも今生の別れというわけでもないから、そこまで悲観的にならなくても良かったのかもしれない。だって、私の親友との想い出はラムネで思い出せるから。
「あ…」
『土曜日空いてる?里帰りで花火大会行こ!!』
ラムネの味と花火は私の想い出の象徴なのだ。
お題 たくさんの想い出
もう逢うのはこれきりにしようと
あなたは冷めた口で呟いていたけど
あの時あなたが涙をこらえていたのは
あなたの背中を見てわかった
あの時別れる事がなかったら
幸せという言葉を知れたのかな
たくさんの想い出があった。
すべて過去のこと。でも、印象的なものは、
フッとよみがえることがある。
想い出のなかのあの人は、当時のままだ。
当たり前か。そのまま時が止まっているんだもの。
お互いに年を重ねた。
あの人のなかの私も、当時のままなんだろうな。
いくつかの想い出のどれかに、私がいればの話だけど。
「たくさんの想い出」
『たくさんの思い出』
むか〜し
まるっこい小さなおじさんが
広い一本道を、丁寧に平らにして
キレイに掃除をしていた。
それに習う様に私もせっせとお手伝いをする。
「こうしてこれから歩く道を整備しておくと
いろんなたくさんの思い出をしまっておくことができるのじゃよ」
まるっこい小さなおじさんは、
夢の中で私にそう教えてくれた。
思い出:過去の体験や経験、またはそれを思い出すこと。
想い出:過去の体験や経験、またはそれを思い出すこと。
対象に対して強い思い入れがあること。
こういう漢字の違いでニュアンスを使い分けることの出来る魅力的な人になりたい。
思考の一片を再構成する機会をくれて、
私の思い出を想い出へと昇華させてくれるこのアプリよ
ありがとう。
素敵な作品に出会ってもコメントは送れない。
どんな文章が求められているのか、反応の数で測ることが難しい。
時代と逆行しているとも言えるこの場を借りて
頭の中の一部を落としていく毎日をとても楽しんでいます。
私の拙い文章も、誰かに届いていますように。
学生時代の卒業アルバムを捨てるミニマリストの如く
思い出も想い出も捨ててリセットしたくなるいつかが来てしまうまでは、居場所であり続きますように。
たくさんの思い出
苦味も甘味もすべて混ざり合って
いくの
違うものに姿を変えて…
生きるしあわせに…
叶う叶わないより
勝手に夢を買うの
あなたという夢を
たくさんの想い出は
そっと心の中にしまって
自分の中で大切にすればいい
断捨離中の自分に言い聞かせてる
#たくさんの想い出
#34
楽しかった記憶という名の思い出は、振り返るだけで幸せになれた。でもある日を境に、楽しかった記憶を振り返ると、胸が苦しくなってしまった。あの日のように勇気を出すことはできなくて、何もできない自分に自己嫌悪していた。でも、今になったらわかるよ。昔のあなたが好きなんじゃない。過去や現在関係なく、あなたが好き。あの子に何を言われようと、気にしない。こんな気持ちになれたことを大切にしていいかな。
〚たくさんの想い出〛
高校2年生の夏
今まで歩んできた人生に思いを致す
極端に少ない友達
恋愛経験ゼロ
テストの点も人並み
人と話すのが苦手で、周りの雰囲気を気まずくしては過度に落ち込む
学校以外は家でひたすら勉強や読書にふける毎日
はたから見たら普通以下の人生
「高校生か、一番楽しい時期だね!」
「青春満喫しな!」
「若いってのはいいね〜」
大人からの言葉が私にとっては苦しかった
だって今の私は全くと言っていいほど人生が楽しくない
学生時代を楽しめない私は大人になったら一体どうなってしまうのだろう
ちゃんとした社会人になれるだろうか
そんな不安が頭から離れない
私にはたくさんの想い出なんかない
だから、大人になった時「学生時代、繊細で敏感な自分に苦悩していたけど、あの経験は人に優しくある上で大切だったんだな」と、そう今の自分を肯定できる将来であってほしいと密かに願っている
たくさんの想い出
今日はクイズ大会日和だ。
天気は快晴、夏にしては暑すぎず、余計なことに気をとられなくていい。これが雨なら湿気で体調が良くないかもしれないし、気温が高いと集中力が鈍る。
「おう!お前も出るのか」
熊田が声をかけてくる。奴も大会の常連だ。その名の通り大きな図体でよくひびく声。
「今日は負けないからな」
僕も負けじと大声で答える。今回も強豪揃いだ。鹿谷や兎川、亀沼もいる。誰が優勝してもおかしくない。油断禁物だ。
「みなさん、所定の位置についてください!」
係員から指示が出る。僕たちはそれぞれ決められた位置にスタンバイする。右手にスイッチを握りしめ問題が読み上げられるのを待つ。
「わたしのことを語ってほしい」
それが森の願いだった。
すべてがなくなった後も語り継いでくれれば存在することができるから。かつてのわたしを知る者たちがいたらそれでいい。
その願いをかなえるために僕たちは語り続ける。ある者が問題を出しほかの者が答える。忘れないために。
かつて僕たちが一緒に暮らした広大な森のことを。
想い出をたくさん、たくさん積み上げれば、私の財産になると、どこかの誰かが言っていた。
もし、もしもよ。
その積み上げが積み木のようだったら、財産にもならないじゃない。
だって、崩れればお終いじゃない。
積み上げたものが財産ならば、崩壊すればそれは遺産になってしまうじゃない。そんな想い出は残るだけよ、価値もないの。
そう思わないと、やってはいけないの、私。
……間に受けないで頂戴ね。もしもの話よ。
ただのジョークよ。
1人。2人。38人。数百人。13人。5人。4人。6人。大事な仲間。大切な時間、過程と結果。周りからどうみられていたにしても、あの瞬間は,私たちの、私だけの時間だった。私たちしかいなかった。色あせない、より美化されてしまうくらい、キラキラまぶしい戻れないとき。慈しんで、その過去に負けないくらいもっとキラキラを求めていこうね、私。
「たくさんの想い出」
貴方といれば
何をしてても楽しくて
全部良い『思』い出のはずだった
貴方が隣からいなくなった今は
楽しかった日々を『想』い出すたび辛くなって
過去に戻りたいと何度も願った
たくさんの想い出
今年も桜の…出会いの季節がやってきたよ
貴方は縁結びの神として長い事みんなを見守っているけれど
私はまだ神としてはひよっこだから、多くの人の想いを聞き届けることしか出来ない…
でも、想い出を受け継ぐことは出来るから多くの人の想いを届ける神になりたい
#たくさんの思い出
初めてお家に来た日。
スンスンッッ。
匂いを嗅ぎながら恐る恐るお部屋の中を探検していた。
初めての入院の日。
麻酔が合わなかたっらどうしよう。
パニックになって逃げ出したら、国道沿いなのにどうしよう。
心配で寝付けなかった。
新しいお家(ケージを買った日。)
私と旦那でワーワー言いながら組み立てているのを、興味深げに見てた。
自分のために買ったものだと知っているのか、すぐに中に入ってた。
初めてのお取り寄せ。
高級のどグロを尾頭付きで出したら、びっくりして一口も食べなかった(泣)
これからも沢山沢山思い出作ろうね。
猫と暮らし始めて、幸せになった。
たくさんの想い出が詰まったアルバムは
不定期に読み返すと
懐かしくなって
時折、視界がボヤけたり
鼻が痛くなったりするものである
たくさんの想い出
あのひとも
あのひとも
たくさん生きてきて
たくさんの想い出があったはずなのに
忘れちゃうの
なんでですかね
忘れたくないこと
みんな
たくさんあったと思うんだけど
どうしてなのかなあ
どうしようもないのかなあ
自分はどっちかなと
思ったりするのです
最後まである程度覚えていたいなって
あの世に行くときには
想い出の中の面子に
お迎えしてもらいたいでしょ
全部全部、連れていこう。
鞄に詰めて、ポケットに押し込んで、両の腕にも山ほど抱えて。
どれもこれも、捨てることができなかった。
片付けようとはしてみたけれど、どうにも手が止まってしまった。
片付けられないのなら、いっそ全部持っていこう。
無くさないように、落とさないように、忘れないように。
途中でいくつか転がっていくかもしれない。
僕はそれに気づかないかもしれない。
ころころ、ぽろぽろ、置いていかれてしまうかもしれない。
そんな時は、貴方が拾い上げてほしい。
返してくれようとしなくて構わない、僕は貴方の足を止めたくないから。
思い出そうとしてくれなくて構わない、僕は貴方の心を煩わせたくないから。
ただそっと拾い上げて、落としていったよ、莫迦な奴と笑っていてほしい。
そうしてどうか、心の隅に置いておいてほしい。
貴方にとっては、ただの過去の記憶かもしれない。
けれど僕にとっては、何よりも輝いて見える宝物だから。
いつかこの日が来ることは、出会ったときにわかっていた。
僕と貴方では、時間の流れが違うから。
僕は貴方に笑っていてほしい。
たとえそれが、顔をぐしゃぐしゃにした泣き笑いだったとしても。
ねぇ、僕の声が聞こえますか。
きっと貴方に僕の言葉は通じていないけれど、それでも僕は伝えたい。
貴方に出会えてよかった。
僕は世界で一番の幸せ者でした。
さぁ、もう行かなくちゃ。
止まることはできないから、全速力で走っていこう。
たくさんたくさんの宝物を、みんなみんな持っていこう。
走り出す前に、これだけは言わせてください。
「さよなら!!」
もう、僕は一人で大丈夫。
***
―――わんっ!!
あぁ、ちゃんと聞こえたよ。
お前の声は、届いているから。
「……さよなら。」
また会う時は、空の上で。
[たくさんの思い出]