『それでいい』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
高校生の時、
貴方がまだ何者でもなかったあの日、
もう少し素直に自分の気持ちを伝える事ができてたら
私達は、
恋人には慣れなくても
お互いの近況報告なんかしたりして
大人になった今も、
関わる事ができたかな?
「あの時こうしていれば」を何度も積み重ねて
大人になってしまった私は、
今日も1人で貴方の事を探すの
探すなんて手間は正直ないけど
何度も忘れようと
たどり着いた貴方への道を、
自分で消しては、また辿ってしまう
自分でもどうしたいのか、
どうすれば満足するのかなんて分からない
きっとこれから先も
「あの時一言でもメッセージを送れてれば…」
なんて思うんだろうな
けど、それでいいの
過去に戻って、あの時をやり直せても
やっぱり私は素直になれずに
今日を過ごしたと思う。
あともう少しだけ
記憶の中の貴方を特別に思いたい
選んで決めたのなら、それでいい。
決めて行動したらな後は納得するまですれば良い。
それが良い結果でも悪い結果でも、選んで決めて行動したのなら良い経験となったのだから、それでいい。
「それでいい」
9時過ぎに帰るよ、と妻から連絡がきた金曜の夜。
かまわないよ。
夕飯もお風呂も、
キンキンに冷えたビールとコンビニスイーツも
全部、用意してあるからさ。
まっすぐ帰っておいでね。
それでいい
正直に言えば、色々と望む事はある。
お前には誰よりも俺を頼りにして欲しいし、
お前が困った時は、俺に相談して欲しい。
お前の一番の親友でありたいし、
切磋琢磨するライバルでもありたい。
…そして、何より。
お前には、俺だけを見ていて欲しい。
だが。
俺がお前を縛り付ける謂れはない。
それが分かって居るから、
俺は、自分の願望を押し殺す。
お前が俺の隣に居てくれる。
今の俺には、それでいい。
そう、自分に嘘を吐く。
そして、お前の隣で。
俺は今日も、事も無げに微笑むんだ。
「大丈夫?」
何度この言葉を言われたかわからない。
「何が?」
あと何度そう言えばほっといてもらえるだろう。
そんなこと思っちゃうのは、
全部あなたのせいなんだよ。
それにしても、神様って酷いよね。
いくらあなたが全てを委ねる相手でも、
私はあなたのために神様に頼ってたんだから。
それなのに
私の世界からあなたを連れ去ってしまうなんて、
なんて試練を与えてくるんだ。
でもあなたにとっては違うかもね。
神様の御元へ招かれたんだから。
「神様がいるから、私は一人でも生きていける」
と言ってたあなたは。
でもさ、私は見たくないよ。
あなたの姿を前にして
涙を堪えきれないあの人の横顔も、
悲しくて寂しくて
嗚咽をもらすあいつのつむじも、
まだよくわかってなくて
「ママは?」と首を傾げるあの子の少し空いた口も、
全部、見たって嬉しかないよ。
元気にしてましたか?
今、私はあなたの肉体を前に
あなたに語りかける。
やっと会えた、
何年ぶりだろうね?
私はあなたに再会するために生きてきたのに、
なんで、あなたのこんな顔見なくちゃいけないの?
「ねえ神様。あのさ、
ちゃんともてなしてよ?
その人は私の大切な人なんだから。
世界で一番好きな人なんだから。
きちんと愛するために、
私は神様に祈ったんだから」
今日はあなたの顔を見れる最期の日だから。
もし奇跡が起こって、
あなたが私の顔を見ることがあったらって思ってさ、
そういう時のために、
私は今日ちゃんと笑顔でいるよ。
言いたくないな。
でも、でも、
さようなら。
姉は自己主張が強い人だった。
あれがいい、これにしよ。妹のわたしの意見など聞かないで、姉はよく主導権を握る。わたしが意見を言えば、「こっちがいいよ」と結局姉の思い通りになる。
それが嫌いかと言われたら、そうでもなかった。姉の言うことは割と当たっていたし、そういう自己主張があるのは羨ましいと思っていた。
姉が就職してしばらく経った頃だったと思う。一緒に服を買いに行った時だ。姉が、わたしに意見を聞いてきた。
「どっちがいいと思う?」
初めてのことで混乱した。姉はずっと自分を貫く人だったから、まさか意見を聞かれるなんて思ってなかったのだ。
その頃から、姉はわたしに意見を聞くようになり、「どっちがいい?」から「どれにする?」、果ては「それでいいよ」になった。いつの間にか、姉よりわたしの方が「これにしよ」と言うようになっていた。
姉にどんな心境の変化があったのかは知らない。でも、少なくともわたしは、今の姉が嫌いだ。
「それでいいじゃなくって、それがいいって言って」
幼なじみのあの子は、そうやっていつも私の言葉を指摘した。私が面倒くさがると、口を尖らせて怒った素振りをみせた。そんなところも可愛くて、私が思わず笑うとあの子も忽ち笑顔になった。あの子の周りには常に人がいた。羨ましいと何度も思った。
中学1年生の頃に2人で入った陸上部。
短距離のあの子と長距離の私は、種目こそ違えど幼なじみというのもあって仲良くしていた。
同じ人を好きになったのは、2年生の春ごろだった。
帰り道の公園でお互いの好きな人の話になった時、
あの子は顔を真っ赤にして好きな人の話をしてくれた。長距離の先輩だった。
「先輩でいいの?」
「違うよ、先輩がいいの」
熱った肌を誤魔化すように はにかむ姿に何も言えずに、私は咄嗟に嘘をついた。
「私はまだわかんないや」
「ずるい!先に言わせといて〜!」
「あはは」
応援するねと交差点で分かれた後、私は重い気持ちを引きずったまま歩いた。先輩のことも好きだけど、それ以上にあの子のことも大切だった。
あの子の笑顔が曇らないならこれで良かったんだ。
…これが良かったんだ、と自分に言い聞かせた。
“それでいい”
仲良し男女5人組
あなたはいつもそうだった
何かを決める時、決まって言ってたセリフ
”それでいい“
私はいつも思ってた
“いつもそれでいいの?”
だからあなたに聞いたよね
”本当にそれでいいの?“あなたは言った
“それでいい”
それは修学旅行の肝だめし
ペアを決める話し合い
あなたは私を指差して
”おまえがいい“ってはじめて言ったね
私は嬉しさを隠して言ってやった
“それでいい”よ
振り返らずに進め。
悔いも恐れも、すべてを踏み抜き、超えて征け。
成り行きで共に歩んできた旅路だが、随分と奇妙な縁や繋がりを結んでいた。
……残る未練など、すでに飲み込んである。
しかし友の気紛れに思い出す姿が、今こうやって自ら胸を張れたものとなれるのならば。
それこそが一番の報酬だろうよ。
激励を込めて送り出した背が、遠くで細い影へと変わっていく。
ひと仕事の終わりを見届け、満足感に身を任せた。
【それでいい】
マユ「聞いて聞いて! 私、プロポーズされちゃった!」
昼下がりのファミレス、私の幼なじみが薬指に輝く指輪を見せてくる
サチ「あらぁ! 良かったわねぇ。
私も恋愛相談に乗った甲斐があったわ」
私は笑顔で、機嫌のいい高い声で、マユを祝福する。
でも私は、マユを心から祝福できない。
マユ「それでね、サチには結婚式でスピーチして欲しいの!」
サチ「あら、私でいいの?」
マユ「もちろん! サチは私の一番の親友だもん」
〈親友〉 その言葉が私に突き刺さる……。
そう、私はまゆの親友。
それでいい、それで充分。
マユ「やってくれる……?」
サチ「もちろん! 私はマユのこと……大好きだもの」
『それでいい』
「それでいい」と『それがいい』との違い。
晩ごはんこれにする?
『それがいい』のが、受け手としては心地いいのかもしれない。
「それでいい」
職場で、合わない人と関わった時、すごく辛くて悩んでいた。
でも周りの人はその人とそつなくこなしている。談笑すらしている。
あれ?私が変なのかな?
私が気にしすぎなのかな?
モヤモヤから抜け出せない時、この感情がなくなればいいのにと思った。そういう本も読んだし、実践もしてみた。
でもある時ふと思ったの。
この違和感が私なんだなって。
皆と違う違和感。
この感情があったから気がつけた違和感。
あの人も言ってくれた。「それでいい」、と。
そう思うとすっとした。どんな本よりもすっとした。
感情を捨てろなんて本もあるけど、まだまだ私は人間なの。少しは大人になったけど、人間なの。ムカついたり、楽しんだり、悲しんだり。
どこまでも人間なの!
そう思ったら日々の感情が、ほら愛おしい。
「それでいい」
私たちはそれが出来なくても生きてるんだよ。
貴方はそれが出来ていいね。
あー貴方も出来ないんだ。
ふーん、だから?
【#55】
*それでいい*
それでいい
って言うなら買わない
実行しない
もっと考えて
それがいい
ってなるまで待つから
灰色の雲 微かに香る雨の匂い
不揃いな靴下 雑に置かれた課題
凍える様に冷たい水 冷える頬
疲れた目 丸で埋まったカレンダー
駅へ着くまでにすれ違った人の人数 4、5人
猫の数 6
昼になっても冴えない天気
それでいい それがいい
終わりのある物語で 迷って 泣いて 時に辛くなって
上手く出来ないことの一つや二つ
いや その倍以上あったって
いいじゃない それでも生きたいって思えたら
それだけでいいじゃない それがいいじゃない
終わらないで。
終わらせないから。
あと1秒だけ。
苦しいけど。
しんどいけど。
もう1秒だけ。
負けたくないと思うから。
勝ちたいと思うから。
もう一回のないこの瞬間が。
まだ落とさない。
まだ落ちないで。
ずっと繋がっていくなら。
君は進んで行けばいいんだよ。
間違ってもいいから怖がらないで。
「 。」
ずっと"君"でいて。
#2024.4.4.「それでいい」
またね ____。
青春
苦いオレンジを噛み締めながら進んで行く。
HQです。
右から某歌詞が出て来てますが、左に移動しているのは時間が減っていってる事を表せていたらいいなと思ったけど簡単じゃない()!!
因みに上段はプリン、下段はオレンジです。……説明分かりづらいですねすみません…。
<追記>あらま‼︎今回ハートの数えげつな!
♡ありがとうございます♡うれしい!
それでいい
いつも通りの自分でいいんだ
誰に何を言われようとそのままの自分を肯定することが大切だ
まずは自分を知ることから始めよう
そう思った
きみはそれでいい
じゃなきゃ君を愛せない
お題『それでいい』
「あ、ねぇねぇ。彼女さんが呼んでたよ」
「ありがと」
クラスメイトが廊下の方を見て俺に言う。
「どうしたの。俺のクラス来るの珍しいじゃん」
「うん。ちょっと、相談したいことがあって、ね……」
彼女が人目を気にするように周囲を見回したため、俺は彼女の手を取る。
「場所、移動しようか。三限目は二人でサボろう」
空き教室に移動すると、彼女は不安そうに口を開いた。
「あのさ、別れよう?」
頭の中が真っ白になった。
「なんで? 俺、なんかした?」
「……」
黙る彼女の表情を見て、俺は察した。
「また誰かになにか言われたの」
彼女はあからさまに動揺を見せる。
「いい。俺は何も気にしてない。お前だから好きなんだ。だから、お前はそれでいい。いつものお前でいてくれるだけで、俺は幸せだ」
【それでいい】
【それでいい】
とある国の権威ある大学が、高名な教授を招いて特別講義を開くことになった。約一月間を予定し、受講者はその大学の学生に限らず、希望する者は定員に至るまでだれでも募集するという。それを聞いた各地の学生たちはこぞってかの大学へと集まり、ぞくぞくと受講資格を手にしていった。そろそろ定員に達するかというころ、また一人受講希望者が現れたのだが――――
「お願いです、受講がだめなら聴講だけでも参加させてください」
「まことにすまないが、当大学は君を受け入れることはできないのだよ」
「それは……私が女だからなのですか?」
「…………」
応対に出た受講希望者受け入れ担当の教授は彼女の疑問に言葉で答えることなく、ただ憂い顔で沈黙した。そんな煮え切らない態度に失望するも、彼女はひとつ小さく息をつくと毅然とした姿勢で担当教授に言った。
「今日のところはこれで失礼いたしますが、私は諦めません。まだ定員に空きがあるまでは、毎日お願いに伺います」
ではごきげんよう――お互い礼儀正しく会釈し、担当教授の部屋から出ていった彼女を見送ると、教授は同席して傍に控えていた助手に目をやった。
「さて出番だ、わが聡明なる助手よ」
「え、ぼくが?……と、言うことは、わが寛大なる教授、もしかして彼女に受講資格を与えたいとのお考えですか?」
「当然じゃないか!君も聞いたろう?彼女が語った数学、物理学、天文学における高度な知識と情熱を。そんな優れた才能あふれる人材を、女性だからという愚かな世間の風潮だけで無下に追い払わなければならないのだから、嘆かわしい限りだ!だが世間の野蛮な石頭どもにはどんな理屈も通じまい……よって、君の出番というわけだ。いますぐ彼女を追いかけて、問題なく受講資格を得られるとっておきの方法を助言をしてきたまえ。君がよく知っているあの方法だ。わかるだろう?」
意味深で悪戯な笑みを浮かべウインクをして見せた教授に、助手は莞爾の笑顔を向け、
「承知いたしました、教授!」そう言って部屋から駆け出していった。
「そこのマドモワゼル、お待ちください!」
門を出たすぐの通りで、馬車に乗り込もうとする彼女をなんとか呼び止めた。
「あなたは……教授の部屋にいらした……」
馬車の扉に手をかけたまま、驚いた顔で立ち尽くしている。
「ああ、追いついて良かった。その、お話したいことがありまして。もしよろしければ、少しお付き合いしていただけませんか」
全速力で走ったため、息を整えながら伝えた。すると彼女は警戒の眼差しで「どういったご要件でしょう?」といぶかった口調で訊ねた。
「唐突にお誘いした無礼をお許し下さい。受講資格の件でお力になれればと思った次第なんです。いかがでしょう?」
「なにか良い手段があるのですか?」
いぶかる面持からじわりと期待の表情をにじませて、馬車の扉に掛けたままだった手を離すと彼女は助手に一歩あゆみ寄った。
「ええ。少々姑息な手ですが、ご検討される価値はあると思います」
近くの遊歩道へと場所を移し、ゆっくりと歩きながら彼女は、助手の話に一切口を挟まず黙って耳を傾けた。声には出さずとも、ときどき見開いた驚きの目で興味深く聞き入り、やがて助手が話し終えると、感心と興奮でほんのり上気した頬に両手を添えて、独り言のように彼女は言った。
「その手がありましたか……男性のふりをする……なぜ思いつかなかったのでしょう……」
彼女にとっては意外な盲点だった。新鮮な感動に笑みがはじけるが、次の瞬間には不安におそわれ、眉曇らせた顔を助手に向ける。
「――ですが、うまく皆さまを欺けるものでしょうか……女だと露顕してしまったら、どうなってしまうのでしょう?」
もっともな心配事だったが、助手は事も無げに答える。
「たとえ露顕しても特に問題ありません。たいていの人は素知らぬ、気付かぬふりをしてくれますよ。やっかいな人に気付かれたときでも、多くの人があなたを守るために、とぼけてかばってくれるはずです」
「――そう……なのですか!?」
その言葉に彼女はひときわ驚いたようで、思わず立ち止まって息をのんだ。助手も足を止め、笑って彼女に言い添える。
「ええ。ジャンヌ・ダルクのような女性はいつの世でもいるものです、そしてもちろん味方もね。とにかく男のふりをしてさえいれば万事うまくいきますよ。そもそも男女の区別なく真に教養深い人間は、男尊女卑なんて理不尽な思想は唾棄すべきものと考えていますし、この大学でも世間でも思いを同じくする人は実に大勢いて、しかも徐々に増えてきているんです。いづれはそんな悪しき思想も薄れてゆくと信じていますが、今はまだやはり頑迷固陋の勢力が強い。なのでこっそりと裏をかく手段で立ち回るのがなにより無難でしょう。女性として堂々と振る舞えないのは癪でしょうけれど、やつらと正面から対立しても道理が通じない相手ですから埒が明きません。無駄骨を折るだけでバカバカしいの極み、それより逆手を取った戦略で賢くいくべきです」
助手の述べることに彼女は小さく何度も頷き、理解して納得する仕草で返した。
「そう……ですね。ようやく古い時代から新しい時代へと進みはじめたばかりですものね。――それでいい。今はまだ息を潜めながらも、彼らの裏をかいて、したたかに、女でもやりたいことを自由にやってみせる。わかりました。私、男装で挑みます」
楽しげにもたくましい、それでもって穏やかな微笑みを浮かべて宣言した彼女は、ふと突然何かに気付いたようで、はたと助手を頭のてっぺんから靴の爪先までをしげしげと見つめ回した。身なりは男子学生ではあるが、体格はかなり華奢で、背も自分より高いがたいして違わない。声も男性としてはいささか……そう、彼は、まるで……
「もしやあなたも……」
彼女がその先を口に出す前に、助手はすばやく自分の口元に右手人さし指をあててウインクをし、静かにさせた。そして先に教授が彼にしたような悪戯な笑みでにっこりと告げる。
「同士の先達者の一人として、当大学特別講義に受講されるあなたを歓迎します」
謎掛けのような言葉で助手が言わんとすることを察すると、彼女は肩をすくめて開放的な笑顔を見せ、二人で親しく笑いあった。
それから次の日。助手の助言に従って男に扮した彼女の受講参加が問題なく認められた。愉快で充実した一月の特別講義を彼女は満喫し、助手とは親友になって、その後二人は他のたくさんの仲間とも共に、男装で色んな界隈に繰り出しているそうである。