『さよならは言わないで』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
雨はシトシトと、フロントガラスに雨粒を流れ落としてして、零れ落ちる涙、カチカチと車のハザードが明滅を繰り返し。
繋いだ手から指が解ける。
「お願い」言わないで
「ごめん。さよなら」
彼は、助手席から黒いこうもり傘を差して出て行った。終わりたく無かった。
ただ、それだけ。
彼の背中を消えるまで見つめて
一頻り泣いて
ひたすらに
波が悲しみを消してくれるまで。
「さよならは言わないで」
じゃあ、またね。さよなら。
軽く言ったその一言が、一生重くのしかかる
さよならってもう一生会えないときに言う言葉?
じぶんは友達と帰り別れるとき、
「ばいばい」とか「じゃあね」とかごく普通の挨拶するんだけど、先生には「さようなら」って行って帰るんだよね。さよならって重みが強いのかな、一生会えないから言う言葉なのかな。
さよならって言わないでってそういうことなのかな。
さよならは言わないでと伝えたら
無言で「さよなら」と書かれた紙を渡された
それならオッケーとかじゃないからと
一緒に笑って別れたのが最後
引き出しの中にある紙きれ一枚が
私をさよならとお別れさせてくれない
#120 さよならは言わないで
冬はその寒さやイベント柄、人恋しさが募る季節。
だからかな?人付き合いを連想させるようなお題が多い気がします。
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いくらか年数が経った地球。
気候や地殻の変動により、
地球上の生物は生存を脅かされていた。
人間は、地球と運命を共にすることを良しとせず、
政府は全人類による地球型惑星への移住を謳い、その研究に心血を注いでいる。
AIによる宇宙航海はもちろん、特にコールドスリープ技術は目覚ましい進歩を遂げていた。
しかし、人が集まれば欲望がぶつかり、やがて争いが生まれる。
コールドスリープ開発の第一人者でありながら、醜い争いに辟易し、宇宙船に積み込むよりも地球で眠りにつくことを選んだ科学者がいた。
「なんで!」
「…ごめん」
「そんな、この為にずっと頑張ってきたんでしょ?私だって小夜だから、小夜なら…」
「言わないで。もう、疲れちゃった。あなた以外の人も一緒に缶詰めにされるなんて想像するだけで吐きそうよ」
軽い口調ながら本心を語っていることは、顔を見るだけで分かる。
耐えがたい別れの言葉。
衝撃の大きさに、まともな言葉が出ない。
「それなら、私も…」
「ううん、これでいいの」
「でも」
「それに、先に目覚めた方が迎えに行けるでしょう?」
「ん…うん。そう、だね。…わかった」
先の見えない未来に小さすぎる希望。
引き裂かれんばかりに痛む心。
でも、さよならは言わないで済む。
そのことだけが救いだった。
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「さよならできる」を狙って、最初はスパルタ教育みたいのを想像していたんですけど、
前回のお題で連想していたハビタブルゾーンに引っ張られました。
じゃない方も、一緒に眠って片方だけ目覚めるパターンよりは、と考えたかもしれません。
幾多に光る星々を眺めて。
想う人が、自分と同じように想ってくれていると信じられるなら。
それは、きっと幸せなことに違いない。
こんな話になったのは、
サン=テグジュペリの星の王子さまのせいかもしれないなぁと本を読み終わって気づきました。
あなたからの最後の手紙に、さよならは書いてなかった。
だから私も、さよならと書かなかった。
さよならは言わないで良かった。
だってまた再会できたから。
『さよならは言わないで』
さよならは言わないで、
例え、何時も行うルーティンだとしても、
例え、それが引っ越しによる別れでも、
さよならは言わないでほしい。
あの世にいかない限り、
また何処かで人は出会えるのだから。
バイバイ
マタネ。
社交辞令な
時もある。
もう
次
なんて
無い。
ほんとの
さよなら。
でも
まだ
その方が良いのかも。
さよならも
言わずに
ある日、
突然
いなくなって
一生の
さよなら
になることもあるから。
いつでも
きちんと
お別れをして
また会いたい時には
すぐに会いに行こう。
#さよならは言わないで
さよならは言わないで
さよならは言わないで
また会えると信じているから
例え、今は離れても
それは一生ではないと信じている
もし、一生会えなくても
今まで一緒に過ごした日々は心にあるから
会いたい時はいつでも会える
私が会いに行く
だから、やっぱり
さよならは言わないで
さよならは言わないで
また会えるかもしれないじゃない
そんなこと言わないで
もしもの話
私が何も覚えていられなくなっても
さよならは言わないでくれる?
あなたがもし私の知識だけに恋をしているなら
さよならは言わないで離れて欲しいの。
さようならを言われてしまうと
悲しくて何も出来なくなってしまうから
もしもの話
空っぽになった私でも好きでいてくれるなら
さよならは言わないで私のそばにいて欲しい
─────『さよならは言わないで』
焦燥感。わたしが悪いのに、どうしてもやるせない。
勝手にできた心の傷が、確実にわたしを蝕む。
相手を悪者に仕立て上げ自分を正当化しようとしている自分に、反吐が出る。
過去には戻れないのだからって割り切っても、割り切れない。人生は素数だから、自分で割り切らなければならないのに。
#さよならは言わないで
〜創作メモ〜
元 桃太郎
伏線……実子じゃなかった!の展開
前回の失敗理由
※主人公の目的、強引な出逢い、物語の骨を作ってない
久しぶりにその場所を覗いてみた。
あぁ、まだちゃんとそこにいてくれたんだね。懐かしいなぁ。
心の中でそっと呟く。
そこは変わらない。何も変わらない、進まない。でも、それでもいい。まだそこにいてくれるだけで、それだけで構わない。そこだけ時が止まったように。
あ、あの人……。
似ている人を見かけた。別人かな? もしかして、本人かもしれない。どうかな。どっちだろう。
考えても仕方ない。
そっと見ているだけで、声をかけてみる勇気もないし。でも、もしもあなただったら。まだ元気でいてくれたなら、それだけで嬉しい。
……消えた?
そうか。もう随分長かったもんね。お疲れ様。
何もなくなった、存在すらなくなったその場所。そんなに期待はしていなかった。だって、まだ存在している方が奇跡だったから。
――でも、寂しい。
さよならすら告げずに、みんな消えてしまった。
さよならは言わないで。消えないで。置いていかないで。ずっとそこにいて。――などと都合の良いことは言えない。だっていつからか、ずっと遠くからあなた達のことを眺めるだけになってしまっていたから。自分だけの庭で、元気でいてくれたらなと願っていただけ。
気付けば、自分だけそこに取り残されてしまっている。少しだけ姿を変えて、でも、大きく形は変えないで。自分はまだここにいる。ここでずっと待っている。
静かな時を過ごしながら。いつか誰かが見つけてくれる。そんな時を待っている。自分だけの庭で、たまに誰かが顔を覗かせるのを待っている。
『さよならは言わないで』
『さよならは言わないで』
デートの時も、話を振るのは大抵僕の仕事だった。
それほど口数の多くない君は、その割によく笑った。僕のくだらない話にころころ笑う君がかわいくて、どんな話が好きなのかなとか、これは面白いと思ってくれるかなとか、そんなことばかりを考えていた。楽しい時は繋いだ手をいつもより大きく振ることも、話の続きが気になる時はやたらと僕を見つめてくることも、あんまり興味のない時は口先が少しとんがることも。ぜんぶ僕の好きな君のかわいいところだ。
そうやって君のことばかり見ていたものだから、その日の君がいつもと違うことはすぐにわかった。
だから、僕はいつもよりずっとよく話した。話題を切らさないように、間を作らないように、話の主導権を手放さないように。少しでも話が途切れてしまえば、きっと君が話し出してしまうから。
いつもはうれしい君からの話題提供を、こんなに恐れたことはなかった。
必死に話題を探して、喋り倒して、それでもやっぱりその時は訪れてしまった。
君の唇から紡がれる音に、耳を塞ぎたくなったのは初めてだ。
ねえ、____しよっか。
さよならは言わないで
だってまだ
あなたに再び会えることを
こんなにも望んでいるのだから
【さよならは言わないで】
同じこと
今、言おうと思ってた
そうだよね
共感することばかり
あたたかいね
こんなに気持ちがポカポカしたのは
初めて
さよならなんて 言わない
絶対に………
【さよならは言わないで】#27
【さよならは言わないで】
桜の蕾がようやく少しだけ色づき始めた、鮮やかな青い空の日。卒業証書を片手に屋上へと登れば、案の定君はフェンスに身を預けてぼんやりと校庭を眺めていた。
「屋上は立ち入り禁止じゃありませんでしたっけ、会長?」
「今さらそれ言う?」
わざと恭しく畏まった態度で告げれば、ふふっと楽しげに微笑んで君は私を振り返る。一年間、私が副会長として支えてきた生徒会長様は意外と自由人だ。鍵の壊れたこの屋上に入り込んで昼ご飯を食べた回数は片手で足りないくらいだろう。
「君が副会長で良かったよ」
「私も君が会長で、毎日楽しかったよ」
互いに手を差し伸べ、握り合った。会長は海外の大学へ、私は地元の国立大学へ。これからの私たちの道は交わることはないのだろう。長い人生のうちのたった三年間、同じ教室で肩を並べていた同級生。それが私たちの全てだ。
さよなら。君が紡ごうとした別れの挨拶を、唇に指を当ててそっと塞いだ。目を瞬かせた君に、にっこりと笑いかける。
「じゃあまたね、会長」
私の意図を察したのだろう。ふわりと君の纏う清廉な空気が柔らかなものへと変わる。
「うん、またいつか」
次に会う機会なんてないことは、私も君もわかっている。それでもいつかの約束を交わすことくらいは許されるはずだ。
さよならは言わないで、私たちはそれぞれの道を生きていく。見上げた青空はそんな私たちを祝福するかのように、晴々しく澄んでいた。
言いかけた僕の口を君が塞ぐ。
「それだけは言わないで」
どうして?と問いかけるも、彼女は答えない。
「またが約束されていないのは嫌だから」
来世での
再びの
出会いの約束が
わたしを支える
一条の光
# さよならは言わないで (339)