『きっと明日も』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
『きっと明日も』
僕は、昔からいじめに遭っていた。
原因はわからないが、僕に非がある分けじゃないと思う。
前までは、陰口や無視、といったものだったが今となってはもう暴力は当たり前。
「もう。またいじめられたの?今日は、なにこれ!?切り傷?グロいなー。」
毎日君がそんなことを言いながら、僕の傷を手当てしてくれる。
「いつもごめんね、ヒカリちゃん。」
なんて僕が、申し訳なさそうに謝ると、君はいつも決まって
「いいの!シュンが謝ることじゃないでしょ?」
って、優しく笑ってくれるんだ。
-暖かい-
そう思わずにはいられない。
いじめられても良い、居ないものとして扱われても良い、いくら暴力を振るわれても良い。
だから−
だからこの幸せが、暖かい気持ちが
明日もきっと、続きますように、、、
#きっと明日も
「最高に楽しかった」
別れ際に、抱きしめた
しばらくの間、頬を胸に埋める
自然と離れた目線が彼と合う
目を閉じて、触れあう唇
彼の笑顔、抱きしめた感覚、唇の感触
きっと明日も思い出す
最高に楽しいの次の日は、最高に寂しい日
あなたが私だけのものになればいいのに……
『きっと明日も』
あなたは か弱い笑顔で
迎えてくれる
そんな日々が きっと明日も
祈りにも似た思いで
病室に通う
どんな姿でも
生きてさえいてくれれば
という思いと
もう 楽にしてあげたい
ふたつの思い
あなたに
悟られないようにと
笑顔を見せるけど
バレバレだったよね
「ありがとう」
頭を撫でながら
弱々しい声で最後の言葉
本当は
私が言うはずだった
「ありがとう。お母さん」
きっと明日も
それはささやななおまじない
ただの気休めかもしれないし
気分の問題
だけど
言葉には力があるっていうし
そういうことを信じたい
だから毎日寝る前に言葉に出すんだ
きっと明日もいい日になるよ
学校へ行くたびに、君のスカートの下のふくらはぎをとおくから眺めている
「きっと明日も」
さよなら、と手を振って。
また明日、を誓い合って。
繰り返し、繰り返す。
漫然としながらも、粛然とした様子で、当然のように。
【きっと明日も】
きっと明日も、私はお前のことを夢に見る。
小さい頃に殴り合いの喧嘩をしたこと、真夏の通学路でアイスを食べたこと、一緒にカラオケで徹夜したこと。お前といた時が、私は人生の中で一番楽しかった。涙が出るほど笑ったのは、きっとあの頃で最後だったと思う。
一生恋人ができないかも、と零したお前に、それでもいいじゃん、と返したよね。ずっと二人で遊べるんだったら、私はお前に恋人なんかできなければいいのに、と思った。確かに、と笑っていたお前は、あの時どんな気持ちだったんだろう。
学校を卒業してからは、なかなか会えなくなってしまった。お互いに仕事が忙しくて、スケジュールが合わなくなって、毎日取り合っていた連絡もまばらになった。もう前みたいに徹夜はできないね。たまに遊びに出掛けた時は、お前が仕事の話ばかりするから、全然面白くなかったよ。
私は、いつまでもお前と過ごした日々のことが忘れられない。他の誰と過ごす時間も、お前のくれた時間を超えることはない。お前との毎日が、私にとっての幸せだった。今も、きっとこれからも。過去に縛り付けられたまま、一生を過ごしていくんだと思う。
結婚おめでとう。
お題「心の灯火」
心の灯火が消えていく。一つ、二つ、三つ、四つ……。
赤い色は不幸の色。青い色は同情の色。緑の色は痛みの色。黄色は失望で茶色はエゴ。白は忘却で黒は終わり。紫色は依存の色で、桃色は孤独。橙色は犠牲の色で、灰色は迷いの色。その他諸々。
たくさんの想いを抱えて、複雑にこじれた色に染まった灯火が、透明になって見えなくなる瞬間がある。
それがいつ、どうしてなのかは、まだ分からない。けれど、混ざりあった色が消えて透明になる瞬間があるのだけは確かだ。
そして透明になった人は、こじれた色の人たちよりも幸せそうに見えた。
もしかしたら、透明は、幸せの色?
確証はない。だから、知りたいと思った。
――透明な色は、どんな色?
「最近どう?」
透明になった知り合いに聞いてみる。
どう?なんて漠然と問いかけられても困るだろう。でも透明になったのだから、それ相応の何かがあった筈だ。
「私、もうすぐ転職するんだ」
その人は、介護士として働いていた。介護の仕事が好きで、もっと職場の環境を良くしたいと常に頑張ってきたのを知っていたから、意外だった。
「どうして急に?」
「うん、何か、介護はもういいかなって」
そう言って苦く笑った彼女の心の灯火は、透明だった。
またある人は、こう言った。
「転職するのやめて、ここで頑張ることにしたの」
「それは、どうして?」
「結局、ここのほうがマシかなって」
誤魔化すように笑った彼女の心の灯火も、透明。
この二人だけではなく、他に尋ねた人たちも口々に最近自分がした選択についてを話してくれた。
これをやめた、あれをやめた。こっちじゃなくてあっちにした。こう思っていたけれど、気にしないことにした。
たくさんの、“やめた”を聞いた。
心の灯火は、みんな透明だった。
「私ね、親と同居することにしたんだ」
「え、あんなに嫌がってたのに?」
「何かさ、こうなったらもう仕方ないのかなって」
また、だ。
たくさんの人の話を聞いて、気付いた。
透明になった人たちの語る言葉には、共通のものがある。
――もう、いいかな
――まだマシなほう
――仕方がない
どれも、前向きとは言えない言葉。だから、聞いた。
「今、幸せ?」
返ってくる言葉は、どれも似たようなもの。
「まぁ、普通かな」
決して不幸なわけではない。けれど特別、幸せになったわけでもない。
透明は、幸せの色?
そうだったらいいと思っていた。だけどきっと、そうではない。
あれもこれもを諦めて、折り合いをつけて。不幸にはならない無難な選択をすることにしたから、他の色より幸せそうに見えただけ。
だからきっと、透明は、諦めの色だ。
―END―
きっと明日も今日と変わらない。
この言葉が持つ密かな毒は、自分への関心の薄れだ。
今日という一日と明日という一日は同じであることはない。
例えば、自分の細胞一つをとっても新陳代謝で知らぬ間に入れ替わっている。
通勤途中に見かける植物も、昨日は蕾でも今日は花開いているということがこの世界では起きている。
密かな変化というのは常に起きているのに
それに気付けない、気付かない。
日々忙しいから気付けない。
その意見は、ごもっともだと思う。
でも、それだけではなく、自分の事より他人の事に時間を費やしている事も原因の一つだと私は思っている。
労働の本質は本来、自分の為だ。
お金を稼いで生活する手段としてあるのが労働だ。
しかし、社会で求められる労働は、会社の為、お客様の為であり、自分の為と言う人は少ない。
それ以外にも、個人の趣味であっても、「これが好き」という言葉一つ言うだけでも、他人の目を気にして言えない時がある。
自分の関心の向きが見えない他人にまで及んで、心ここにあらずの生活を送ってしまい、身近で起きる変化に気付けない。気付かない。
そんな事が起きているのではないだろうか。
だから、「きっと明日も…」ではなく、
「きっと明日は」という言葉に言い換えて関心を自分に戻していこう。
他人へ向かう関心の矢印を自分へ戻せば気付くことがきっとある。
たまには自分自身を見てあげるのも大切なのかもしれない。
幾つもの夜を越えて
ボクは作られてゆく
今日生きていたこと
心が動いていたこと
平和で過ごせたこと
幸せを見つけたこと
それは奇跡の連続で
当たり前でないんだ
いつもの朝を迎える
ボクはこう願うんだ
『きっと明日も』
きっと明日も。
きっと明日も
幸せな日。
今日みたいに
笑顔に
まみれた日。
大好きな
人が
大きくなる時に
私も大きくなる。
きっと明日も
ー明日がどんな日だろう、って考えたことある?
それは喜びで、胸がいっぱいになる日?
それは楽しさで、笑いが絶えない日?
それは悔しさで、イライラする日?
それは悲しみで、涙が止まらない日?
でも、きっと明日も、いい日になる。
ーそう、願いを込めて・・・
『明日も』
きっと明日も、今日と変わらない日が来ると信じていた。平凡だけれど幸せな、かけがえのない日々が続くと、心の底から信じていたんだ。
思春期とは、大人が間違った価値観や考え方を無理矢理子供に植え付け、子供たちがそれに気がつくことを言う。
要するに育ての親や赤の他人が他人の子供に意地悪をすることである。
騙している!
きっと明日も
つまらない!
俺はびっくりした。
自分の人生のつまらなさに。
毎日同じ事の繰り返しであった。
うーん。このままじゃやばい。
この生活の延長線上には絶対面白くない死に方が待っている
ただ食って寝ての生活、ぜんぜん楽しくない!
きっと明日も面白くないな
俺は急いで考えるより先に家を飛び出した!
やっほー 千里の道も一歩から!まずは行動!
何か面白いのない!? 必死に周りを走る!
何もない!見慣れた田舎である。
このつまんない日常を破壊するミサイルも怪獣もいなかった
どうしよう、せっかく外出たのに!いやまだだ
夕焼けに向かって全力で走ってみる
楽しいな、気持ちいい風を切って全速力で駆け抜ける
空も夕焼けも綺麗だった!
このためにアホみたいに惰性で生きてきたのかも!って
思うくらい綺麗だ!
走ってるうちに……!!!
道の先の先にうずくまってる女の子がいた
その周りに柄の悪そうやつら!
ニヤニヤして女の子に何か言ってる!
いじめっ子…!?
最悪な絵面だ
俺は見ないフリして急いで帰ろうと思った!
今更何もないつまらない部屋が恋しくて仕方ない!
でもそれはカスの思考だった
俺はミサイル!ヒーロー!怪獣!
この世の退屈も悪も滅ぼすぜ!
俺はミサイルを悪の集団に発射するように
この身体ごと奴らにぶつけようと思った!
さぁ着弾の時間はあと数秒だ!
もう避けれねえ!
爆ぜろ悪人ども!くたばれ退屈!
きっと明日はいつもと違うと願って
小学生の頃に、一目惚れをして、それからずっと憧れていたクラリネット。
ほかの管楽器と比べれば、キラキラしてる部分は少ないけど、それでも私はクラリネットの見た目も、音も大好きだった。
だから、吹奏楽に入って、クラリネットを始めた。
だけど、いつも怒られるのは、私だけ。
音が小さい、指が回ってない、高音がでてない。
挙句の果てには、「今まで何やってたんだ」とまで言われてしまった。
『才能がないんだ』『私には、あんな美しい音は奏でることは出来ない』『もう、辞めたい』
そんなことばかり考えていた。
そして、私は心の奥底でこう思っていた。
『きっと明日も、怒られるかもしれない』
なんて、そう思いながら、半泣きで部活に行っていた時もあった。
でも、変わり始めた時期があった。先生に、いい音が鳴るようになったねと、言われた。
嬉しかった。自信も取り戻せた。
だから、今の自分がいる。
今ももちろん下手くそだし、でも、まだ少ないけど、ソロを任せられるようにもなってきた。
その時は、観客席の向こう側まで見て、ソロを吹くんだ。
クラリネットの美しい音色を、聞いてもらうために。
『きっと明日も、クラリネットを好きになり始める人がいることを、願ってる』
きっと明日も
私はずっとここにいる。小さな画面を叩きながら、文字を紡いで指で語っている。光るディスプレイが帯びる熱は、日常の夜を照らす街灯に似ている。
きっとあなたも、そこにいるのでしょう?
明日も、明後日も、その次も。
指紋の擦りきれた指は言葉を探しつづける。
たとえ、私たちに文才などあろうはずがなくとも。
ただ、光あれと。
今日はいい日だったな
そう思える日
お友達と楽しめた時
そんな風に思える
雨でも
風が強い日でも
台風、嵐の日でも
友達と笑い会えたなら
とてもいい日
笑顔で名残惜しく別れるから
きっと明日も──
(2023.09.30/きっと明日も)
にわの シャベルが いちにち ぬれて……。
お天気雨がベランダの手すりを叩いている。気紛れにつけたラジオから流れる曲に、ペンを動かしていた手を止めた。
懐かしい曲だ。どこで聞いたんだっけ。
思い出している間に、曲は盛り上がっていく。
「きっと明日もいい天気」
聞いたことのあるサビ、思わず口ずさんでしまう。
手すりの鳴る音が止んだ。明日も天気かな。
#10 きっと明日も
今日も明日もあたしは良い子
2023/10/1