『お祭り』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
わたがし、たこ焼き、かき氷。
1枚の紙で何でも買えると思っていたあの頃の
君と僕の初めての夜遊び。
2人でかき氷を食べて、わたがしも買ってしまえば
残ったのは硬貨数枚。
神社の階段の隅っこのところに座って
花火を見ながらわたがしを一緒に頬張った。
大きな音を立てて、花火が散ってしまうと
君はわたがしとともに消え去ってしまった。
心に穴が空いたような寂しさが僕を襲った。
あれから十数回目の夏が来る。
千円では何でも買えないことも知ってしまった。
夜に遊びに出ても怒られなくなってしまった。
毎年買っていた綿菓子の店を通り越して、
四つ先の店でたこ焼きを買う。
神社の境内に座っていた君は、
僕の持っていたものに気づいて淋しそうに微笑んだ。
空が色とりどりに変わっているのを横目に君は、
憂いを隠して、たこ焼きを頬張っていた。
翌年の夏祭り
暁が終わり、東雲の空に移り変わっても
君は来なかった。
僕は綿菓子を溶かした。
お祭り
今日は街の夏祭り。
夜には真っ暗になる街の広場も、
今夜は屋台の明かりが灯る。
沢山の見物客の声と祭囃子が、
祭りの夜を更に盛り上げてる。
だけどボクは。
部屋のベッドに寝転んで、
風に乗ってくる愉しげな声を、
聞いてる事しか出来ない。
ボクが元気だったら、
皆とお祭りに行けたんだろうな。
あーあ。
りんご飴食べて、盆踊りしたかったな。
そんな事を独り言ちてると、
不意に部屋のドアが開いて、
お祭りに行った筈の友達が入ってきた。
そして。
体調が悪いのだから、
これで我慢しなさい、と。
紫色の可愛いヨーヨーと、
大きくて真っ赤なりんご飴を、
説教付きでボクにくれた。
きっとコイツだって。
他の友達と、お祭りをもっと、
楽しみたかった筈なのに。
ボクの為に、途中で帰って来たんだ。
でも、ありがとうって、
素直に言えなくて。
ボクは、態とぶっきらぼうに、
病人にりんご飴とか、どうなんだよ。
と、文句を言って、
赤くなった目を隠す様に、
りんご飴に齧り付いた。
〘 お 祭 り 〙
[ ね ぇ ね ぇ 、 お 祭 り っ て 言 っ た ら 何 を 思 い 浮 か べ る ? ]
[ 私 は 夏 祭 り の 屋 台 ! ]
[ 理 由 は 色 々 美 味 し い も の が あ る か ら !]
『 や っ ぱ り 食 い し ん坊 だ ね 、 』
[ そ う か な ? ]
『 私 は 花 火 か な 、 ? 』
[ 何 で ? ]
『 綺 麗 で ま る で お 花 を 見 て る み た い な の 、 』
近所のお宮さんでやってたお祭りは、万引き事案があったというので廃止になった。
小学校のグラウンドでやってた盆踊りは学年が上がるにつれて自分の方が疎遠になった。
市内でやる一番大きなお祭りも、子供会の人数が少なすぎて神輿を担ぐことも無かったし学校で何か出し物をして参加するなんてことも無かった。
ただ道路の規制と渋滞の告知だけが来て、疎外感を覚えた記憶だけがある。
屋台、お神輿、盆踊りのBGM。
お祭りというのはだから、なんとなく自分には縁が無いものだと思っていた。
りんご飴、わたがし、ハリケーンポテト、かき氷。
食べたのはもう十何年も前のことだ。
今年の秋、ふらっと寄ってみようか。
END
「お祭り」
街中に照らされる鮮やかな色。
ただでさえ賑やかな街に響き渡る
話し声や足音や花火の音。
笑顔を浮かべながら歩き疲れるまで
その賑やかな空間に流れてゆく人々。
そこになら孤独は存在しない気がする。
ちょうど今日、ツイート見ててね、同い年の子が彼女と花火大会行ってたわけ。あー、生きてる時間は大して変わらないのにそんな人もいるのか、そっかそっか…とおもってちょっと辛くなった。恋とか、自分は知らない感情っていっぱいあるんだろうな
人間は、夏になるとお祭りをするらしい。
私は、お祭りがどんな物なのか知らない。
でも、一度だけ夜空に綺麗な光の花を見た。
あれは、花火と言うんだよ。と誰かに教えてもらった。
また、見れたらいいな…。
お祭り
お祭りの雰囲気が好き。お祭りといえば、夏祭り。
いつもと違う景色、その場にいる人もいつもと違う装い。
(服装に関しては街でよく見るような服装の人もいるが)
道の両隣には多種多様な屋台。
屋台のテントの中には、売り物や様々な器具がたくさんあり、タオルを頭に巻いて汗だくになりながら調理をする人、会計や呼び子をする人、椅子に座って外を眺める人。
道にはたくさんの人々がごった返す。
浴衣も着れないくらい小さい子どもを連れた家族。小さくて折れそうな指にはヨーヨーがぶら下がっている。子どもがねだったのであろう、キャラクターのお面や子どもと同じくらいの大きさのキャラクターの袋に入ったわたあめ、くじ引きのおもちゃは、子どもがいる方と逆側の両親の手に。お面やおもちゃはこの日以降、何なら家に帰った瞬間からガラクタになってしまうのだろうか。
押しているベビーカーには1匹の金魚が泳ぐ袋。
仲良く話しているのは、夫婦かカップルか。女性は髪を綺麗にまとめて浴衣を着ている。男性は洋服だったり甚平だったり。女性の手には携帯扇風機。手を繋いでお互いに寄り添いながら雑踏の中を歩いていく。
中高生の女子数人グループが周りを見渡しながら相談をしている。きっと、限られた小遣いの中で、皆で何を買うか、話し合っているのだろう。
男子数人のグループは駐輪場の方向から歩いてきた。似たようなジャージ姿に大きなリュックやバッグを持っている。部活動終わりに寄ってみたようだ。夕飯前にここで腹ごしらえをするつもりなのかもしれない。
広場ではステージが用意され、様々なイベントが行われていて。
ステージの前方でレジャーシートを敷いて、ステージの余興を観ながら、ビール片手に、屋台で買ったであろう焼きそばやいか焼きをつまむ夫婦。
最後には花火が上がったり上がらなかったり。
私は、花火が好きだが、花火を見る姿や花火が上がるときの雰囲気が好きだったりもする。
会場にいる全員が空を見上げ、瞳を輝かせる。
一際大きな花火が上がると、皆一様に歓声を上げる。
間が空くと、少し周りがざわめく。
再び花火が上がり始め、花火の上がる音だけが響く。
クライマックスのように上がる花火に会場も静かに高まってゆく。
最後に今日一番の大きさの花火が上がる。
一瞬の静寂。
少しずつ大きく、広がっていく話し声と拍手。
お祭り終了後、会場出口へと吸い込まれるように人々が進む。
流れに沿って、いつの間にか、外へ。
お祭り終わりの現実世界へ引き戻されるような感覚と、心地よい倦怠感と共に、家へ帰る。
こういう日は少し歩いて帰るのもいい。
帰宅すると、ぬるい空気が私を迎える。
部屋のエアコンが効くまでの間に、汗や煙でべとべとになった身体を洗う。
風呂上がりには、涼しい風が私を待ち構えている。
涼んでいると疲労感で瞼が重く閉じていく。
気づいたら、何の変哲もない翌日の朝だった。
なんて、全て私の妄想。
子どもの頃行った夏祭りで見たものもあるかもしれない。ないかもしれない。
もう何年も祭り会場に行っていない。
今年は行けるといいな。
私達姉妹の、お祭りの定番と言えば、あんず飴だった。
あんず飴と言っても、本物のあんずの方じゃなくて、真っ赤ですっぱい、大きなカリカリ梅に、水飴を絡ませたやつだ。
並んでいる間、今年はみかんにしようか、はたまたあんずか、と毎年同じ話になるけれど、やっぱりあれしかないよね。
あんず飴の屋台は、公園の入口近くに出ていて、楽しみはあとに取っておくタイプの私達は、いつも最後に買って、食べながら帰った。
家について、舌が真っ赤になっていた事や、お皿代わりの最中を食べようか迷った事、今でも在り在りと思い出す。
花火が嫌いだ。
美しいとは思う。
あの音がダメなのだ。心臓を直接バチで叩かれたような大太鼓のような音。耳を塞いでも振動は身体を伝ってくる。
その度に綺麗よりも恐ろしいが勝ってしまう。
あんなに綺麗で美しいのに大きな音が鳴るのだろう。
ドローンショーもそう。何故あんなに大きな音楽がなるんだろう。夢のテーマパークのショーだって。あんなに美しいのに。
私は面白くない人間だ。これらを楽しめない。
そして周りにいる人たちを楽しませられなくしてしまう。
気にしなくていいと言ってくれる優しさが嬉しくて痛いのだ。
私とずっと一緒にいてくれる人は、そんな楽しみさえ捨てて私と共にいる楽しさを選んでくれるだろうか。
どんな花火よりもショーよりも美しく感動的で楽しい人間にわたしはなれるんだろうか。
お祭り
始めてビールを飲んだのは…
遠い昔のお祭りの時だった
お神輿を担いだ後に
皆で公園で回し飲みしたビール
まずかったなー
今でもお祭りの夜が来ると思い出すビールの味
お祭り
遠くからお囃子の音が聞こえる
今日はどうやら年に一度の
大きなお祭りの日らしい
お囃子に惹かれて外に出れば
山車が練り歩いているだろうし
ちょっと歩いた先の公園では
出店が軒を連ねているだろう
まぁ、独り身の自分には関係ない
一緒に祭りに繰り出す友人もいないし
そもそも人混みは苦手だ
だけど
今日の夜は焼きそばにでもしようかな
ついつい気持ちが浮かれてしまう
そんな自分もまた、存在している
お祭り
俺が中学生のころ住んでた小さな町では、
山の上の運動場でお祭りがあった。
友達と屋台をふらふら回っていたあの時、
すれ違った。
そう、あれは確かに隣の席のあいつだった。
俺はあいつのことが苦手だった。
学級委員長をしているあいつは、ザ真面目というか
冗談が通じないというか、
こっちが話しかけても態度がそっけない。
休み時間も教科書をひとりで読み込んでいて、
笑っているところなんて見たことない。
だけど、すれ違ったあの瞬間、
彼女は笑っていた。
色白の肌に似合う紺色の大人びた浴衣を身につけ、
長くて綺麗な黒髪をふんわりと束ねた彼女は、
目を細めて優しい笑顔を一緒にいる友人に見せていた。
ーなんだ、笑うんじゃん。
あの瞬間からなんだ。
俺の中であいつのことが気になり出してしまったのは。
あの笑顔を俺にも見せてくれって
不覚にも思ってしまったんだ。
〖お祭り〗
色とりどりの光が舞っている。
お祭りの音と、人のざわめき。
華やかな装いで、思い思いに動いている。
境内の隅から、ぼんやりと眺めていた。
木に寄りかかって立っている。バチでも当たるだろうか。
楽しそうな人達。
何を思うでもなく、ただ眺めている。
この賑やかさは、まだしばらくは続くだろう。
お祭りといえば最近は夏だし
夏祭りをする予定のところが増えてるんじゃないかな
僕のところではまだ夏祭りの情報は聞いてないな
夏祭りって浴衣を着て来る人が多くなるから
色んな浴衣を見ることが出来て気分上がるんだよね
あと夏祭り限定の屋台ね
昔からのわたあめとかお面とかたこ焼き、焼きそば、かき氷、ラムネ
射的に金魚すくい、ヨーヨー、スーパーボール
色んな屋台があるよね
僕的にわたあめとラムネは定番かな
金魚すくいは金魚が可哀想でもうやろうと思わないかな…
でも金魚が袋に入ってる姿を見るとやっぱり綺麗と思ってしまう
小さい頃に金魚すくいで取れた金魚たちを育ててたんだけど
日が重なっていくうちに一匹、また一匹と死んでった
でも残った一匹の金魚は何年も生き残った
仲間が居なくなった水槽の中で泳ぎ続けて
僕が中学にあがる頃くらいに死んだ
真っ赤だった色は薄くなり白っぽくなっていた
体もだいぶ大きくなっていた
玄関の所にその子がいるのが日常だったから
急にいなくなった時は玄関が寂しく感じた
そんな僕の金魚すくいの思い出さ
今年の夏祭りは何をしよう
ラムネでも買って帰るか
お題『お祭り』
花火大会に
浴衣を着なかったのは
1日だけのために
お金を遣いたくなかったから
あなたが浴衣だけに
反応するのが嫌だったから
あなたの歴代の彼女と
比べられたくなかったから
そのままの自分で勝負したくて
ありのままを愛して欲しくて
あなたと闘っていたのか
自分と闘っていたのか
テーマ:お祭り
この季節の祭りといえば夏祭りだろうか
今年は仲のいい友人たちと花火を見た
帰りは電車で帰ったのだが、人が多すぎて大変だった
足も痛くて、体も疲れてて精神が限界だった
帰り道は短いはずなのにとてもとても長く感じた
友人と一緒に帰って、長い長い話をした
その友人は男で、彼を好きな子が私の知り合いにいた
けれど、私はその知り合いによく分からないいじめ紛いなことをされて、心が傷ついた
「仲が良い」これを免罪符にしてマウントくらい取ったって許される
そう思い、私は彼がうつるストーリーを載せた
少し性格が悪いかもなぁ、と思ったけれど悪いことではないと思う
もちろん、花火も綺麗で楽しかった
まだ夏祭りに行く予定がある
楽しむしかないだろう
「お祭り」
近くには大きな神社があった。
そこのお祭りは、私が住んでいた中でも、一番大きかった。
お神輿とかは、担いだことはない。
なんか、人の輪に入るのが苦手だった。
だからいつも、眺めていただけだった。
お祭りは嫌いではない。だけど、行きやすい神社、行きにくい神社があったような気がする。
今は年を重ねて、昔いた場所から引っ越して、祭りとは縁が遠くなってしまった。
神社自体とは縁があり初詣は行ったが、どうしても祭りだけは縁が遠かった。
今いる場所に骨を埋めるのなら、祭りに1回行っとくべきだろうか。
神様、何か啓示をください。
友達のインスタのストーリーを見ていると、何人かの人がお祭りのストーリーを投稿していた。今年の夏休みこそはお祭りに行きたいと思っていたけど、金欠でどうも行けそうにない。友達のストーリーを見てうらやましいな〜と思った。だけど私も友達と夏休みが始まってすぐに小さいお祭りには行った。そこではチョコバナナやかき氷を食べた。美味しかったし、すごく楽しかった。楽しかったのは事実だが、暑さが勝ってしまい、友達には申し訳ないが夏はずっと家の中でゴロゴロしてる方がいいと思ってしまった。心の底から祭りに行きたいが、暑くてそんな元気は無い。来年は地球温暖化が進みもっと暑い夏休みになるだろう。来年も祭りはいけないかな。
《お祭り》
浴衣姿 戦隊ヒーローのお面 ヨーヨー釣り 綿飴 金魚すくい てらてら光るりんご飴の赤さ 後から後へ、鳴りやまぬ鈴 御縁を願うお賽銭 祈り 参道のひとごみ 砂利に足をとられる 迷子のキミ ニッとわらったお狐様の口許が灯籠に照らされている