『あじさい』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
紫陽花はよく6月とか7月とか雨が多く降る時期に見かける。どの紫陽花もほとんどが寒色。どのお花も綺麗だし、自分の心を癒してくれる。でも、やっぱり雨の日は気分が下がる。そんな気分を紫陽花が紛らわしてくれている気がする。でも紫陽花の色は水色や紫などの寒色。寒色って聞くと、冷たいような暗いようなイメージが浮かぶ。紫陽花もほんとはくらい気持ち。でもそんな気持ちを紛らわそうと、綺麗に咲く。紫陽花のように、辛くても周りを笑顔にできるようになりたい。雨の日でも、頑張る!!!
「あじさい」
この季節になると思い出す。
「紫陽花って金平糖に似てるね」
って君が笑って言ったこと
それから毎年
紫陽花が咲いたら
金平糖を一緒に食べようって
小さな約束をした
だから
こうして今年も君のところに
金平糖を届けに来たよ
手のひらいっぱいに
金平糖乗せたから食べに来て
いつもの笑い声を聞かせてよ
何があったのか聞かせてよ
君がいないと
金平糖の味がしないんだ…
テーマ:あじさい #212
「あじさいってハイドレンジアっていうんだってよ」
妹が自慢げに言った。
あじさいがハイドレンジアっていうことは知っていた。
でも妹はまだ小学高低学年。
「へ〜! 知らなかった! ものしりだね〜」
私がそう言って頭を撫でると嬉しそうに胸を張る。
いい嘘だってある。
それは嘘じゃない。
思いやりとか、気遣いというのかもしれない。
鬱陶しい雨
雫が落ちた先に
咲き乱れる四片(ヨヒラ)の宝石。
赤、青、紫
隣にいても違う色で輝く
不思議な手毬花。
どんなに雨が鬱陶しくても
毎日出かけなきゃいけない
雫が落ちれば
いっそう輝いて見える
それを狙って咲くかのよう。
雨の鬱陶しさを味方につけた
愛され上手。
うんざりな季節に
楽しみをくれる子。
–あじさい–
あじさいは、雨のなかに咲く花。屋根も傘もない場所で雨に打たれても、鮮やかに、美しい形で咲いている。私も、紫陽花になりたい。
あじさいのイメージは雨の中でも 凛としてるとこ
だから、あじさいはどんな天気でもそれに溶け込む能力を持ってるんだと思う
どうやったら自分がその一面で目に留まるのか常に考えてるのかな
───────「あじさい」
《あじさい》
梅雨の印象がある花だけど
しばらく見たことないなー
空にどんよりとした重い色の雲があり、シトシトと雨が降り続く中、少女の目に色鮮やかに咲いている花が写る。
-ねぇねぇお母さん、なんで、ここの花とあそこの花は色が違うの?
鼻先に咲いている花とすぐそこに咲いている花を見比べながら少女が不思議そうに隣を歩いている母親に訪ねる。
-それはね、土の成分で花の色が変わるのよ。
母親は自分の肩が濡れているのにも関わらず、傘を少女の頭に被せながら答える。
-そうなんだ、近くにあるのに不思議だね。
まるで、家みたいだね。
少女の言葉を聞いた母親がハッとした顔をする。
母親は、少女が家庭内別居中の私達を例えたのだと考えたら胸が苦しくなった。
生活してきた環境が違えば近くにいても性格は違う。
花や葉、それに根にも毒がある紫陽花を見ながら母親が薄気味悪く静かに笑っている。
-パパが待っているから早く帰ろうね。
母親は、小さい雨合羽を来た少女の手を握り、家のある方へ歩き始めた。
#好き嫌い
自分の好き嫌いを基準に
世の中を仕分けできたら楽しいだろうね〜
毎日“好き”に囲まれて
面白可笑しく楽しく生きる
嫌いなものはゴミ箱へポイ!(ΦωΦ)フフフ…
あの人や好きなものは全部こっち❤
アイツやアレはゴミ箱🗑
たまに“食わず嫌い”という枠で
新しい“好き”を探したり
“目からウロコ”を探して悦に浸る♡
私が世の中の基準✨✨✨
大丈夫か!?(笑)
そんなのなんとかかるさ〜
知らんけど〜!(ー_ー;)💦
まぁ〜
楽しければいいじゃんいいじゃん!
🌈黒猫のつぶやき🌈
好き嫌い上等!!ヽ(`▽´)/ワーイ
記憶の中で咲く色褪せた紫陽花。
オーソドックスな青紫の花々。
最後にちゃんと見たのはいつだったか。
高校に上がってからは見向きもしなくなって、
すると私がもっと幼い頃の記憶。
「これがあじさいかー」
それ以上の感想は特になかった気がする。
大きな花に見える部分だけで満足して、
小さな花なんてただの飾りだと思っていた。
今度、久しぶりにちゃんと見てみようかな。
あの頃の私に教えてあげなくちゃ。
~あじさい~
ある古い書物の一節にて。
はるか昔、植栽家モラド・ランスがいた。
モラドはアジサイの研究に目をつけた。アジサイは色が変わる花。モラドは梅雨の時期に晴れる太陽に合わせ、半分スカイブルー半分オレンジになるように育てる。
モラドは3年間の月日の末、研究は成功し、その名は大陸に広まった。
その成功に感銘を受け、アジサイを国の国旗にする国もあった。
初の出来事を成した人物だ。彼はどう研究を成功したのか、「モラドのアジサイ日記」にて読むことができる。
ー オリジナル小説・ドゥコ作中の書物ノン・ドゥカ・ドゥコから ー
あじさい
ウォーキングをしている時、赤いあじさいを見かけた
初めて見た色だったので感動
かわいかったなぁ…
あじさい―――
先輩の通勤する道端のあじさいにカタツムリが居たそうです。"カタツムリ"という単語を聞いた時、不意にエスカルゴが思い浮かびました。お腹が空いてたのでしょうか。この事、先輩にはひみつですよ?
あじさいって
なんか特別な感じがする
もちろん
ほかの花は普通ってわけじゃないけど
特別な感じがするな
なんか
昔あじさいの絵を
書いてみたけど
本物そっくりにはならなくて
まあ
自分の絵が下手くそって
こともあるけど
やっぱり特別感を感じました
『あじさい』
つい先日、お客様より、おにぎりの差し入れを大量にいただきました。
パッケージには「あじさい亭」の文字。
わたしも、いただいた時は気付かなかったのですが、よく考えると、このネーミング、あえてなのか、たまたまなのか…
苦笑いしました。
(おにぎりは美味しかったですよ)
送られてきた紫陽花の静脈のような色が綺麗で、暫く見蕩れていた。
添えられたカードには見覚えのある彼女の字。
懐かしい記憶には雨音が伴って、二人で傘の下歩いた景色がふわりと頭に像を結んだ。
これが僕を想った贈り物なのだとしたら、彼女は気づいているのだろう。
早く捨てなくちゃ。
色が変わってしまう前に。
あじさいが咲いていた。
通学路のすぐ傍にある公園の花壇に。
とても綺麗な色だと思った。透明なビニール傘をくるくると回しながら、学校へ向かう。
あじさいの鮮明な青色、紫色、赤色。
もうあじさいが咲く時期かあと思う。きっと、来年も同じことを思うのだ。一年が経っても大して変わらないわたしが簡単に頭に思い浮かぶ。
あじさいがいなくなったら、次は蝉が現れるだろう。そして、あっという間に紅葉の季節になって、それも知らぬ間に散っていく。
人生はとてもハイスピードで進んでいく。見落としていることがきっとたくさんある。だから、あじさいに気付けてよかったと思う。
「おーい!」
駅前で大きく手を振る友人を見つけた。周りの目など気にせずに大声で人を呼べる彼女が羨ましいけれど、今はすこし恥ずかしい。小さく手を振り返しながら、彼女にどんどん近付いていく。
駅の床は濡れていて、いつ滑って転んでもおかしくなさそうだった。
改札を二人で通り抜けて、人の波をなんとか泳いでいく。
「あじさい、咲いてたよ。」
電車の中で押し潰されそうになりながら、友人に言った。
音楽が好きな彼女はいつも耳に黒のイヤホンを差し込んでいる。けれど、彼女はいつもわたしと並ぶ時、肩が触れる方のイヤホンを外してくれている。
それに今、気が付いた。
友人が口角を上げた。
それに気付けるわたしでよかったと思う。
『あじさい』
梅雨の時期って鬱陶しい。
雨はジトジト降るし洗濯物は乾きにくいし、湿度が高い。
私は暑いのも苦手だけれど、特に湿度に弱い。
すぐに体調を崩す。
だけど、嬉しいことが一つだけある。
それはあじさいが咲くことだ。
むかしは、花になんてあまり興味がなかった。
母は花の好きな人で、いろいろ育てていた。
母の好きな花は、松葉ボタン、松葉菊、そしてあじさいだ。
特に額あじさいが大好きだった。
私は普通のあじさいの方がずっときれいだと思っていた。
額あじさいって、ぱっとしなくて、きれいだとは思えなかった。
母と私の関係は、ちょっと普通とは違っていた。
愛された記憶がないのだ。
でも、年月が経ち、母の呪縛からやっと開放され私らしく生きていいんだ、と思えるようになった。
何年か前に引っ越したが、そこには小さな庭がついていた。垣根として木が植えられているが、私が花を育てるのが苦手で出来ないので、うちだけ何も花はなかった、と思っていたら、最初の年、梅雨の時期になんと額あじさいが咲いたのだった。
そういえば、何かわからないが最初から、葉っぱもない枝だけの五十センチくらいの高さの植木が一本あったっけ。越してきたのが真冬だったので、全然知らなかった。
額あじさいが初めて咲いた時は、まだ母の呪縛に囚われていた。
三年ほどして、やっと呪縛から開放され、その年の梅雨の時期に、雨が何日か降り続いたあと、買い物に行こうと外に出ると、額あじさいが咲いていた。
それは、よく見ると紫のきれいな花だった。心の中で(お母さん、お母さんの好きな紫色の額あじさいが今年も咲いたよ、とてもきれいだよ)と母に話し掛けた。
雨の中、雨粒が花びらや葉に乗っていて、とても素敵だった。
あじさいは、みんなが嫌がる梅雨にきれいに咲く花だ。鬱陶しい、ジメジメする、大嫌いな梅雨になると美しく咲く。
不思議な花だ。梅雨はみんな嫌がるのに、雨の中でもあじさいを見に出かける。そして、雨の中咲き誇る美しいあじさいに魅せられる。
今年も、うちの1本だけの額あじさいがきれいに咲いた。庭がぱっと華やいで見えるから不思議だ。
梅雨時期に咲く美しい花。
太陽を隠す分厚い雨雲。
それによって暗くなる世界。
それを唯一明るくしてくれる花。
僕はその花を見て、心奪われた。
その花〝 あじさい〟は
今でも僕の心の救いになっている。
【あじさい】
#49
梅雨の時期になると、僕の活動時期になる。
雨が降ると体をだして、ゆっくりゆっくり進む。
僕の名前はカタツムリ。
たまに晴れた時は人間に水をかけられたり、動いていると顔をツンツンしていじめてくる。
だから僕は、人間が嫌いだ。
そんな僕の隠れ家は、あじさい。
どうやら、人間はあじさいの葉っぱを食べると毒でやられてしまうらしい。
鑑賞として人間はよってくるけど、滅多に触ったりはしない。
だから僕は、あじさいの葉っぱを闊歩する。
表も堂々と行く。葉っぱが不安定だからか、あまり触ってきたり邪魔する輩はいない。
雨が降れば、葉っぱの裏で雨宿りもする。
葉っぱばかりお世話になっているけれども、もちろん、あじさいの花も綺麗だ。
人間はガクのことを花びらだと勘違いしているみたいだけど、本当はこの小さな粒々なんだよ。
この季節は雨だから人間の行動も少なくなる。
僕とあじさいの季節は、梅雨が始まると同時にスタートするのだ。