『あいまいな空』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
「あいまいな空」
ねずみ色の湿邪の季節。胡瓜や黒豆がおいしいね。
クール系の入浴剤を入れて、お風呂で気分転換する?
創作「あいまいな空」
A「曇って来たよ。降るかなぁ、雨」
B 「うーん晴れるでしょ」
A「狐の嫁入りが見たーい」
B「それはわかる。でも雨はいやだな」
A「あれっ、なんか降ってきたよ」
B 「ん?あれは……」
A、B「Cさん!?」
C「Aさぁぁぁん、Bさぁぁぁんどいて、どいて!」
空いたスペースにCは無事に着陸する。
C「二人とも、こんにちは!」
B「すごい勢いで降って来てどうしたんだ」
C「あいまいな『文』と見えたので、蔵に入っていた文章を届けようと飛んで来ました!」
Cはまぶしい笑顔で原稿を二人の前に差し出す。
A「あいまいな空、だよ」
Cはしばしぽかんとした顔をして、にこりと笑う。
B「あいまいな『空』だよ」
AとBの顔を見たCは真顔になった。そして一番上の創作の横を見た後どこかへ消える。しばらくすると小括弧に挟まれた一文字を引きずって戻って来て、文章の右下に置いた。
(終)
あいまいな空
たくさんの条件のもと
その雲は我が上空に存在している
一期一会の姿を変えつつ
地上に住む者たちに
あいまいなる空模様を見せてくる
けれど最近は
その雲が雨を連れてくるか来ないのか
アプリでわかっちゃうんだもんね
雨雲レーダーつい見ちゃう
(雷レーダーはもっと好き)
《あいまいな空》
月が姿を消した夜
空と海の境が混じり合う
遥か彼方でくじらは唄う
生まれくる命を祝いで
去りゆく命を慈しむ
高らかに上がるくじらの吐息は
柔らかな潮風に乗り
ゆらり揺蕩う雲となる
雲が手を取り重なりあえば
くじらの吐息が雨となる
生きとし生けるものへ
等しく注ぐその吐息
優しくあれば恵みをもたらし
酷しくあれば命の全てを洗い流す
そして吐息は海へと還る
くじらは唄い続ける
かつては離れた丘たちへ
その魂が安らぎますように
いつか許されますように
『あいまいな空』
俺の気持ちは、空と対比している。
俺が悲しい時は空は晴れ、嬉しい時は雨が全てを奪っていく。だからデートの時も毎回雨だったし、別れた時は恨みを覚えそうになるほど快晴だった。
そんな空に、美しいと思ってしまうのが悔しい。
空いっぱいにある星を眺めている時だけは、気持ちは対比していない。その事実が、空に遊ばれているみたいで、素直に嬉しくはなれなかった。
雨が降りそうで降らない、あいまいな空。
ギリギリで耐えてるその様子は、コップの水が表面張力で耐えてるのととても似てる。
いつ決壊するかな。
雨が降り出す前に早く帰った方がいいのに、
決壊のその時、雨が降る様を見たい私もいて。
軒下で空を伺って、空が泣き出すのを待ってる。
どんな空でも見上げたら
心が晴れる
もう、ただ一生一緒に居たいんだ
物事に白黒つけるのは、マッチョな、体育会系の特徴だ。正義。ヒーロー。そういったものに憧れを抱くのは少年の頃まで。それを過ぎてヒーロー願望を持つ人は私のタイプじゃない。少年の心を持った大人、なんていない。いるのはただのガキ。
あの人の言うことも分かるけど、この人の言うことも分かる。だって世の中はグレーで、絶対的な正しさなんてないんだもの。それが物事に白黒つけない、知的な、文系の特徴、ひいては私の特徴。誇り。
真っ直ぐに白を見出そうとする人に私は思う。言わないけど思う。そんなの時間の無駄だよ、世の中を知らないおバカさん。私はないものは探さない。だって世の中はグレーで、考えないことが許されてる。
曇り空に晴れを願う。私はこれから自由が丘のブックカフェで曖昧さを憂いて、歓迎するのだから。
2024.6.14『あいまいな空』
“あいまいな空”
行ってきますと踏み出した足を引っ込めて一度家へ戻る。予報では一日中曇だと言っていたが、思いの外空には重たい雲が敷き詰められていた。
こんな日には傘を持っていくに限る。
わざわざ通販で買った少しだけ大きめの折り畳み傘をそっとカバンに忍ばせて、出番があるといいなあと空を見上げた。
ずっと嫌いだった雨をこんなに待ち望む日が来るなんて少し前の俺には考えつかなかっただろうななんて、家から近いというただそれだけの理由で選んだ学校へ向かう。
入学して、隣の席の彼女に一目惚れしてしまわなければ、俺は多分……いや絶対に傘なんて持ち歩かなかった。むしろ傘を持たないことで、傘を持ってる女のコと一緒に帰る口実にしようとさえ思っていた。
いやあ傘、忘れちゃってさ俺んち15分くらいなんだけど入れてくんね?とか言って、さりげなく傘を持ってやって優しいねって言われてぇ!なんて思っていたはずだったんだけどなあ。
参考書やらなにやらで重たいから傘なんて持ってられない!とドシャ降りの中をYシャツ一枚で帰ろうとする彼女を必死に止めて、コンビニで慌てて買った傘に入れてあげた時から、俺はなるべく傘を持ち歩く様になっていた。
彼女はけして、ありがとうとも優しいねぇとも言ってはくれない。まあ俺がむりやり傘に入れてなければずぶ濡れで帰る気マンマンなのだから、むしろなんなの?とでも思っているんじゃないだろうか。
だけどまあ惚れた弱みってやつで、一年も付きまとって傘に入れてやるうちに雨が降り出すと俺の方をチラッと見る様になったことに気づいてからは毎日雨でもいいのに、と思うようになってしまった。
「これ絶対見えないよー」
「まだわからないよ?」
女二人で山を登る。お目当ては…
「「あー」」
テラスに着いてシンクロした。
霧だらけでも、私達は手を繋いで進んだ。
「うーん見えないね」
「見えないねー」
顔を見合わせて、吹き出した。
ヘアセットを崩したまま自撮りも撮った。
雲みたいなアイスを食べていると
霧が若干薄くなって雲が見えた。
正直、感動は薄い。
あいまいな空、雨の日の雲海。
ぜったい忘れない。
「リベンジしよ!」
「ね!」
金曜日の夜、同僚に誘われてお酒を楽しんだ。
飲む前まではあんなに意気込んでいたのに。
いざとなると結局、2時間ほどで飽きた。
楽しい夜だった。それに偽りはなくて。
けど、何か足りない。
2件目に行く事はなく、自宅近くの駅にひとり降り立つ23時。
星の見えない空を少し見上げる。
背の低いビルとネオン、どこぞのシンガーソングライターと数人の観客。どこからか漂う煙草の匂いと香水。まだ終わらない夜。
いつもならタクシーを使うけど、今日は歩きたかった。
ちょうど一年前、夏の匂いが漂い始めたこの日。
君はサマーニットのワンピースを着ていた。
あんなに楽しかった夜はもう来ない。
逆に云えば、もう傷つくことも無い。
安堵しながらも、泣き出しそうな群青色の空。
三白眼に似た三日月だけが、全てを見透かしていた。
題:あいまいな空
あいまいな空
夏雲が何層も重なってワニの顔に見えたり、おじさんの顔、龍神様の顔も…その日の気分によって空も表情を変える。
空も私たちの心もいろいろな表情があってもいいし、偽らなくてもいい。
【あいまいな空】
最近は快晴の日もあれば曇り、雨の日などコロコロ空は表情を変える。空はいつも私達に違うものを見せてくれる。いつもありがとう。これからもよろしくお願いします
遠い彼方に
漂う雲
どこに行くかも
曖昧なまま
優雅に揺れて
流れていく
曖昧な空
僕の気持ちも
君の気持ちも
飲み込んだような
空を見上げて
決めたんだ
「一緒に前に歩こうよ」
これが僕の答え
どんな天気なのだろうか。
どんな色をしているのだろうか。
それを見て今の気持ちは?
楽しい。寂しい。モヤモヤする。果てしなく続くものに思いを馳せて。
曖昧な空。曇りのような晴れのような。暗くて何も見えやしない。君にはこの空がどう見えるのかな。
今日はなんとも言えない天気だ
雲りのような雨のような
雨は降っていないはずなのに
なぜか雲はものすごく暗い黒だ
今日はせっかくの休日なのに
はぁ、
ため息まで吐き
心まで暗くなりそうだ
外は暗いから今日は家から出ずに
1日を過ごしたのだ
お題_あいまいな空
鳥が囀り、朝日が私の死んだ顔を照らし、冷たい風が私をあおる。
あぁ、朝が煩わしい。
どんなに朝を恨んだって、あの子が帰ってくる筈がないのに。
ふとバルコニーから下を見ると、遠くであの子が遊んでいるのが見えた。たしかに。
「いかなきゃ」
そういって、私は______________________________
あいまいな空
変な表現だと思う。
あいまいな空模様、ならわかるけど。