『「ごめんね」』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
あの虹の御下へ往きたくて
右も左も分からぬままに落ちてきて
ヒトとして生きることはあまりにも難しく
幾つもの善きを重ねた階も
それが悪ではないとただ信じる他なく
どこまで昇ればよいのかと思う間は未だ泥沼
それでも生きろと
ただひたすらに上へ上へと
ああ
天獄へ往けることはまだ救いなのだろう
赦すしかないこの罪の燃え尽きるまで
灰の降りしきる丘であの虹が見えるのを待っている
善悪(4/26お題)
生まれた時に出会った このコ
首元にリボンをつけた日が
わたしの誕生日と同じだったから
このコもわたしと同じ誕生日
目が覚めた時
ご飯を食べる時
遊ぶ時
どこかへ出かける時
いつでも一緒だった
ああ でも
お風呂は一緒じゃなかった
いつの日か
お風呂に連れて行きたいと
わたしがいったら
駄目だよ と言われて
ずっと ぐずっていたっけ
もう何年も前の話
物置で再会したこのコは
ところどころ ほつれていて
色褪せていて
今まで
一緒にいてあげられなくて
【「ごめんね」】
わたしにとってのあなたはクラスメイトだったけど、あなたにとってわたしは友だちだったのかもね
#「ごめんね」
『「ごめんね」』
幼い頃、ボロアパートの一室のドアを蹴破った警察官に僕と妹は救け出された。母がごめんねとだけ言い残してこの部屋を去って数日経ってからのことだった。
ろくに食べ物を与えられていなかった僕たちは平均的な身長体重に育つまで長い時間を要した。その間に孤児院や行き遅れていた学校の世話になり、いろんな人の手を借りてどうにか大人になれた。グレずにここまで来れたのは妹の存在が大きかったし、妹もまた同じように感じていると思っている。
母の消息は未だにわからない。未だに、あのとき言われたごめんねの意味もわかりかねている。
「何がごめんねだったんだろうね」
「何回も考えたことあるけど、全然わかんないね」
母がよく吸っていたタバコを妹が吸っていたので1本もらって火を付ける。嗅ぎ慣れた臭いからは切り離せない思い出の香りがしていた。
ごめんね
その言葉は誰にも届かずに、空を切る。
もっと早く言えればよかったけれども、私が強情だったから結局言えなかった。
もう言っても、遅いのにね。
後悔の言葉は空を舞い、泡のように彼方へと消えていく。
❋「ごめんね」❋
ごめんね、貴方の支えになれなくて
ごめんね、貴方を助けられなくて
ごめんね…ごめんね…
何度 言っても言い足りないよ
貴方の命を奪ったのは、きっと私だから
「ごめんね」「ごめんね」「ごめんなさい」
唯一度でも言えばいいのに、どうして声が出ないのか
後々後悔したとても、今言わなければ唯無意味。
一生後悔するのなら、謝れば良いはずなのに。
どうして其れをしないのか。
今更嘆いても、もう遅いのに
許さなくていい
自己満足だと揶揄されても構わない
たとえ謝ったとしても私はずっと覚えてるから
一生あなたより幸せにはならない
ちゃんと苦しむ
ちゃんと罪を意識する
その代わりあなたはこんな奴のこと
すっかり忘れてほしい
『「ごめんね」』
「ごめんね」
そう言い残して、貴方は消えた。
言いたいことだけ言って、
私が口を挟む余地もなく。
貴方は私の前からいなくなってしまった。
私がそれで諦めると思ったの?
どれだけ謝られても、
会えなくなってしまっても。
貴方に直接文句を言うまで、
絶対に許してあげないんだから。
「……」
朝起きると何時も頭の中でこだまする言葉。
あの時言われた言葉を時間があれば何時も考えてしまう。
何に対して言った?自分に?相手に?誰に対して言った言葉なんだ?
それすら分からない。
でもその言葉は私の胸の中に大切に仕舞ってある。絶対に忘れないように、大事に、大切に心の中に仕舞ってある。
私の大切な人の言葉だから。彼女の最期の言葉。
何に対して言った言葉か分からない。きっとそれは私が考えて分かることじゃない。人の心なんて簡単に分かる訳が無い。本人でないと特に。
だから、これから聞きに行こう。
彼女の最期なんて認めない。認められる訳がない。私が、必ず彼女を生き返らせる。
修羅の道を歩けば彼女に会えるなら喜んで歩こう。外道の道を行けば彼女と話せるのなら邪魔する者は叩き潰そう。
例えどれだけの犠牲を生むとしても、私の精神が壊れようとも彼女に一目会えるなら喜んでその犠牲を払おう。
私は彼女にもう一度会う。その為に他人を利用しよう。
私は地獄に落ちる覚悟はできた。これは間違っている事なんだ。だが、やめる気はない。私の正気が理性がやめろと警告を出すが、私の感情が、想いがそれらを否定する。
私が彼女に会って言いたい事は一つだ。彼女が私に言った最後の言葉。彼女を守れなかった、私が言える言葉は一つだけだった。
「ごめんね」
「ごめんね」
かっこつきなのは誰かに言われたことを想定してるのかな。
しかしごめんねか。そんな近しい距離感で謝ってもらえるような人はいないんだな。俺はぼっちだから。
こうぼっちというのは自虐的でだめな人間として使ってみたけど最近はぼっちざろっくの影響でなんだかぼっちという言葉にあまりマイナスのイメージがないな。むしろ可愛らしさすらある。
一人ということを表す単語として孤独とかソロとかあるけどなんか違うんだよな。孤独はちょっとかっこつけてる感じがあるしソロはゲーム的な響きがある。
そこいくとぼっちはいい感じに一人であることを表しているんだけどさっきのぼっちざろっくの影響で可愛らしさが生まれてしまった。
かといって孤独中年とかまでいくと自虐的すぎて笑えないし一人であることを示す言葉でいいのがなんかないな。まぁ別にぼっちでいいんだけど。
それはそうと昨日服を買いに行ったらいい感じの防水ズボンがなかった。というかそもそも防水ズボンが売ってなかった。
リアル店舗はこれだからみんな通販で物を買うようになっちゃうんだよな。そのうち本屋みたいに服屋もなくなっていくのかな。というのはないか。
「ごめんね」
謝る機会がない、この世の中となりました。
子供の頃は、よくあやまりました。
両親、先生等したけど
あれは、流石に身になってるのだろうか?
誤り過ぎは良くない。
「ごめんね」と言えないまま、遠く離れてしまった君へ。
ひどいこと言ってごめん。
君のお姉さんが、俺の兄貴と仲良くしてるところを見て、兄貴を取られちゃうんじゃないかって思った。
兄貴は誰のものでもないのに。
でもね、あの片田舎の町で、ずっと二人で一緒にいたんだ。
友達の家も遠かったし、兄貴と遊ぶのが一番楽しかった。
東京みたいに遊ぶ場所もあんまりないから、夏休みなんか朝から家を出て、あてもなく町をうろついてただけだけど、いろんな話をしたよ。
兄貴はいつか、東京に行きたがってた。
君達が引っ越して来る前からね。
あの町でくすぶり続けるのに耐えられなかったんだろうな。
君達がその気持ちを強くしたことは間違いないと思う。
恨み言じゃなくて、そこから兄貴の夢が動き出したんだと思う。
だから、君のお姉さんに感謝してる。
俺が言うのはおこがましいけど、兄貴の未来を切り開いてくれた感じ。
俺には出来なかったことだからね。
まあ、うん、兄貴のことだから、ほっといても一人で行動してたのかもしれないけど、背中を押してくれたのはきっと君達の存在なんだと思ってるよ。
兄貴の話ばかりになっちゃった。
君に謝りたかったから手紙を書いたのに。
あの日、
「兄貴が離れていくのは、お前らのせいだ」
なんて、バカなことを叫んだっけ。
俺、泣いてたよね。カッコ悪い。
君が「ごめんね」って謝るから、心苦しくて、帰り道で野良犬相手に、俺も「ごめんね」って謝り続けた。
バカだよね。
えーと、とにかくごめんなさい。
本当は、この町で君が元気になって、ずっといてくれたら嬉しかった。
そしたら、ちゃんと会って謝れたと思う。たぶん、きっと。
でも、ホントにこの町を、好きになって欲しかったな。
俺も、大好きなんだ。この町も、君のことも…。
この手紙を、東京にいる兄貴に送って、君に渡してもらおうかと思って書いたけど、やっぱりやめとくよ。
いつか、やっぱりちゃんと会って謝りたい。
そして、この気持ちを伝えたい。
「ごめんね」
何故か私を間に挟んで喧嘩をされた事があった
これ私必要なくね?とは今でも思うが、揉めに揉めて半年。片方から謝罪があった
「私の方から謝ってあげるわよ!」といわんばかりの上から目線の謝罪にあっけに取られたが、これ以上続けても不毛なので色々言いたい事は飲み込み謝罪を受け入れ、今後の様子を見守る事にした
それから彼女は変わった。喧嘩した相手との交友を極力断ち、別の友人を作り、私への人当たりも穏やかになった。今の彼女となら仲良くできると思い、私も喧嘩に巻き込まれた件は忘れる事はできないが許す事にした
喧嘩をしていたもう一方
こちらは割とすぐ謝罪をする。しかし反省はしない
謝ればいいという問題ではないぞと何度も注意はしたが、「えー、ごめん笑」と返ってくるだけ。この件に関してもそんな感じであった
頑張って謝罪したら上から目線になってしまった彼女と私が和解したあとも、ちょこちょこ彼女にちょっかいをかけて波風を立てていた。最早コイツが全ての元凶だ、そう思える程に…
結局どちらも謝罪はしてくれた。でも反省してくれたのは片方だけ
今も仲良くさせて貰ってるのは反省してくれた方だ
元凶とは距離を置かせてもらった
まあ、自業自得だよね
「ごめんね」の一言が言えなくて
家族には叱られて
友達は離れて行く。
上司には呆れられ
同僚は素通りしていく。
誰にも助けてもらえなくなった。
そのプライドは必要か。
【⠀「ごめんね」⠀】
罪悪感が少しあるけど、とにかく階段をダッシュで登る。間に合わなくなっちゃうから、と。
そこが廃ビルなのは知っていた。
ガラの悪い人たちが入り込んだりしてるし、倒壊の危険があるらしい。
それなのに権利の問題なのかお金の問題なのか、撤去されずに放置されている。ついでに最初は鍵が掛かっていたが、誰かが開けてしまい、今は常に開けっ放し状態である。
自殺の名所のようになってしまっていた。
月二回もあればもう十分頻繁だろうと思う。
屋上に着く頃には心臓バクバクで、息が荒い。廃ビルだからもちろんエレベーターなんて動いてないのだ。
12階の屋上まで全力で階段を駆け上った私は頑張った。
そして屋上のドアを勢いよく開けた。
というか、足がプルプルして、ドアにもたれ掛かるようにして開けたので物凄い勢いになった。
屋上にはひとり、いた。
屋上の端っこ、落ちそうなところに、いた。
夜で暗いし、わたし目悪いし、そこにいるのが男が女かも分からなかった。とりあえず、叫ぶ。
「はぁ、ハッ。、あの! すみません! 死ぬならわたしと一緒にいきませんか!?」
「……、は?」
少し間を置いて、一言帰ってきた。声が低い。男の人だ
。
「……それは、一緒に死にたいってこと?」
「あ、え?いやいや、違います!生きるって方です!死ぬの辞めて、その、生きるのが嫌で辛くて自殺を選んだか分からないですけど、わたしの、そばに、居て欲しいなーって、思って、」
ひとりは寂しい。誰かと一緒に居たいのに、ヘタレて誰にも頼れも、甘えも出来ない。わたしが唯一、甘えられた人は「ごめんね」というメッセージの後に自殺してしまった。
自殺を選ぶくらい、辛いとか苦しいとかは誰か人が傍にいれば生きれると、わたしは思う。
……。勢いで言ってしまったが、突然見知らぬ女に言われても、困るかも。
「わたし、何言ってるんでしょう?ごめんなさい、すみません!変なこと……」
頭を抱えてると、「あんた、そんなこと言って俺が犯罪者だったらどうすんの?」と近くから声がしてびっくりした。
男が落ちそうな端っこに立つのは止めたらしい。
「犯罪者なんですか?」
「……違うけど。あんた、俺の自殺止めた責任とってもらうからな」
こんなわたしでも、人を救えることもあるんだ。
とても嬉しくなって、「もちろんです。わたしと一緒に生きましょう」と男に抱きついた。
謝られるのはあまり好きじゃない
謝るのが自然なときももちろんあるけど
たいして気にも留めていないのに
勝手に過大に推し量られて
遠ざけられてしまったさみしさと
かすかに感じる自己卑下の気配に
少し前までの自分を見てしまう
口癖のような「ごめんね」は
自分を小さく閉ざしてしまうから
「ありがとう」と開く練習
「ごめんね」(同棲生活③)
今年のクリスマス・イブは急激な冷え込みにより、列島は近年稀に見ぬ大寒波に襲われていた。
暖房をフル回転させているのにまあ寒い。
カーテンだけでは暖かさが逃げて凌げきれない、窓に目張りでもしてしまおうか?
いや、でもきっとあいつは嫌がるだろう。
見栄えが悪くなる、と口を尖らすのが容易に想像できる。
「おーい、生きてるか?」
お昼前、部屋を覗くと彼女は大人しくそこに横になっていた。
大丈夫などと抜かしていたのを、半ば強引に寝室へと監禁した甲斐はあったようだ。
「ほらみろ、高熱じゃねーか」
ベッドの脇に座ると、彼女が黙って差し出した体温計を見て俺は顔を顰めた。
「何が大丈夫だよ、無理するから酷くなってんだろ」
「………うん。ごめんね」
………。しまった。いつもの調子が口について出てしまった。
風邪で気落ちしている以上に、今日という日の意味が殊更彼女を落胆させているのは充分承知していたはずなのに。
「そう暗くなるなよ。風邪くらい誰でも引く、こんなに寒けりゃ尚更な」
「でも今日はイブだし、それに」
―――彼女が泣きそうになる。
「誕生日なのに」
「………ああ。そうだな」
「お祝いしてあげられないどころか、看病までさせてしまって」
ほんと、ごめんね。
いつになくしおらしい彼女に、不覚にも胸が高鳴ってしまう。
いやいやこれが本来の彼女なのだ、いつもの気の強さは仮の姿なのだ。
………うん。そう思いたい。
「イブも誕生日も毎年来る。それよりしっかり治してくれよ」
「………うん。ねえ、」
「ん?」
「何か焦げ臭くない?」
……………………。
しまったぁぁぁ!!
彼が脱兎の如く階段を駆け下りていく。
―――数分後、持って来た鍋に焦げついた“おかゆ”らしきものと共に平謝りする彼に、彼女は体を揺らして可笑しそうに笑った。
………看病して、心配して、お昼に何か栄養のあるものをと奮闘して作ってくれる素敵なひと。
最高のイブをありがとう、神様。
元気になったらしっかり彼の誕生日をお祝いすることをここに約束します。
END.
「ごめんね」
「♪ごめんね今まで黙ってて
本当は彼がいた事を~」
♪「ごめんね次郎」と、その替え歌
遅くてごめんね!早過ぎてごめんね!
先に行くけど、ごめんね!
(いろんな意味で!)
今日はもう寝るから、ごめんね!
屁をこいて、ごめんね!
ごめんね、チョット借りるね!
忙しいので、ごめんね!
徳博😐
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【ごめんね】
言い慣れすぎた“ごめんね”は
逆に相手を逆撫でする
言い慣れていない人にはハードルの高い“ごめんね”
“ごめんね”
その言葉の中にある気持ちが無ければ意味がない
“ごめんね”
その言葉にちゃんとした先があるから必要で
大切なことだから流してはいけない
おろそかにしない“ごめんね”を…。
まずは気持ちを入れた“ごめんね”から始めよう