「忘れないですぐそばに僕がいるいつの日も」
「星空を眺めてる1人きりの夜明けも」
私の愛猫。
名前はバロン。
映画『猫の恩返し』に出てくるバロンからとった。
去年の12月
彼は私を置いて行った。
寂しくて、悲しくて、1人が辛い。
そんな時に流れてきた、『猫の恩返し』の主題歌
「風になる」
「たった一つの心悲しみに暮れないで」
「君のためいきなんて春風に変えてやる」
まるで、バロンが私に伝えたいことを言ってるみたいで。
「君のため僕は今春風に吹かれてる」
「君と誓った約束乗せていくよ」
視界が曇っていく。
曇った視界の奥で、虹の下
春風に吹かれる君が見えた気がした。
自分の部屋の隅で「助けて」と呟いた。
返ってきたのは、都会の喧騒。
私の叫びを聞く者はもうこの部屋にいない
ひとりぼっち。
父を嫌いになれたなら。こんなに苦しくないのにな。
昔の美しい思い出が邪魔をする。
父を好きになれたなら。こんなに苦しくないのにな。
この現状が邪魔をする。
ただ、見ていて欲しかったの。
学校に行く私を。
怒る私を。
泣く私を。
喜ぶ私を。
特別なことは望んでないよ。
ただ、家に、いてくれていたら。
話しかけられずとも、私の日々を見ていてくれたら
よかっただけなのに。
友達に彼氏ができた。
12歳差の。
そんな友達と、その彼氏と3人で会ってきた。
会わなければよかった。
応援する気でいた。
友達をこの世に繋ぎとめてくれるなら、誰だっていいと。
目を離した隙に星あかりに紛れて
ふわっと消えて、いなくなってしまいそうな彼女。
彼女を繋ぐ鎖になるのなら、どんなに歳が離れていたって構わなかった。
そして彼は、鎖になり得る人だった
ゆるし、居場所を彼女に与える人だった
だから、2人が正式にお付き合いを始めたと聞いたとき
心から祝福した
そして、ありがとうとも思った
そんな2人の姿を初めてこの目で見て
嫌悪感が生まれてしまった
そりゃあ気持ち悪いに決まってるんだ
18の教え子と付き合う塾講師なんて
でも、
でもね彼女の生きる理由になってくれるならと思ったんだ
彼の太い指が友達の足を撫でる
彼の大きな手が友達の頭を撫でる
可愛い彼女が中肉中背の男にしなだれかかる
可愛い彼女が男の首に腕を回す
その姿をみたとき
喉の奥で酸っぱい味がした。
あゝ無情
くやしいな
何故他人は成功して
自分だけ失敗するのか
そんなの理由はたった一つで
自分の頑張りが足りなかっただけなのだ
ネットリテラシーはむずかしい
本当はYouTubeに掲載されてるMVにこの話をコメントしたかったのだけれど、していいのかわからなかったからここで書かせてほしい
藤井風さんの『罪の香り』を聞いているとき
私の頭にはどうしても『源氏物語』の一節、「藤壺の里下り」がよぎるのだ
藤壺の里下りとは、源氏物語の亡き母にそっくりな女藤壺が、体調を崩して里に降ったところへ、ずっと慕っていた光源氏が訪れるシーンだ。このシーンは源氏物語の中でも強い意味を持つシーンである。なぜなら、この後藤壺は光源氏の子を身籠るからだ。そのせいで、藤壺も光源氏も苛まれていく。
ここと『罪の香り』の歌詞がすごくマッチしているのだ
特に藤壺の心境とリンクしているように感じられる
まだ知らない君はぜひ読んで、聞いてみて欲しい
古文への勉強意欲が高まるかもしれない