No.300『風景』
綺麗な風景には君がいなくちゃいけない。
別に1人で見れないわけじゃない。
でもやっぱり君がいればさらに綺麗に見える。
ただそれだけだ。
No.299『君と僕』
君と僕は違う世界の人間だ。
だから僕が君を愛するなんて、そんなことはあってはならない。
そう言ったら君は心底不思議そうな顔をした。
「あなたは今私の目の前にいるのに違う世界の人間っていうのはおかしくない?」
ああ、そうだったよ。君は…僕の愛した人は身分や生まれで判断しない人だって知ってたのに…。僕は本当に情けないなあ…。
No.298『夢へ!』
夢なんてどうせ叶わないものだと思う。
だから夢なんて見ても無駄だろうと、そう思った。
だけど、夢を捨てたあの日から私の人生はとてもつまらないものに変わった。
ああ、この人生はなんなんだ。
夢を捨てさせたのはそっちのくせに夢を捨てることを許してくれないのもそっちだ。
じゃあ、どうすればいい?
ねえ、私はどうやって生きるのが正解なの…?
No.297『元気かな』
未来の私は元気かな。
今の私は正直に言って死にたいっていう気持ちがでかい。
でもね、私は死ねないの。
死をどれだけ願っても、私には死ぬ勇気がないから。
だからきっと未来の私も、それが元気であれ、今の私みたいな状態であれ、生きてるんだろうなあ。
ああ、感情なんてものがなければもっと合理的に判断を下せたのかもしれない。
No.296『遠い約束』
君に半ば強制的に結ばされたあの約束。
「たくさん生きて、その思い出を私に話すこと」
ふふっ、もうすぐ果たせそうだよ。
君のいない日々はやっぱりすごく味気なかったけど、だけどそれでも生きたよ。
君にいっぱい思い出を聞かせるためにいろんなところに行った。いろんなところに行くためにちゃんと働いた。
ねえ、だからそっちに行ったらまずは僕のこと、たくさん抱きしめてね。