No.295『フラワー』
道端に背を伸ばす一輪の花があった。
それを見て私は羨ましいと感じる。
ああ、いいな…私もそんなふうに自分に自信を持って立ちたい。
私はどうしていつまで経っても変われないのか。
…きっと変化を待つだけじゃダメなんだろうなあ。
No.294『新しい地図』
新しい地図を持って新たな場所へ出発だ──!
そんなことを言ってる漫画の主人公を見つめる。
新しい地図、か…僕はそれを持ってないし、渡してくれる人もいないし、自分で探しに行く勇気すらない。
ああ、だから僕はずっと弱いままなんだ。
こんな自分が嫌なのに、僕はなんで変われないんだろう。
No.293『好きだよ』
「好きだよ」の一言すら言うことを許されない僕。
だって僕はもうすぐ死ぬんだ。
こんな人間に好意を伝えられたって彼女は迷惑に思うだろう。
だからこの想いは墓場まで持っていく。
たとえ彼女の想いが僕と同じものであろうとも絶対に言ってはいけない。
だって僕が願うのは、僕の想いが叶うことじゃなくて、彼女が幸せでいてくれることなんだから。
さあ、僕のことは忘れて、君は新たに大切な人を見つけて幸せになって。
…声に出すことが許されなくても心の中で言うのは許されるよね?
ねえ、好きだよ──。
No.292『桜』
今日は学校の入学式があるらしい。
外を見ると晴れの空と風に舞う桜の花びら。
なんでかは分からないけど…卒業式とか入学式に桜が咲いてたらちょっと嬉しいよね。
入学式に参加してる人もそう思ってるといいな。
No.291『君と』
君といられればなんでも良かった。
これは僕のたった一つのわがままだった。
君といたい。それだけが僕が神に望んだこと。
他には何もいらない。
全部全部誰かに奪われたっていい。
君といられればそれだけで……。
それなのに現実は残酷だ。
僕のたった一つの願いすら叶えてくれない。
ああ、もういい…もういいよ。はなからこの世界に期待なんかしてない。
この世界が僕と君を引き裂くなら自分で君の元に行って君を離さないようにしっかり手を繋いでいるだけだから。
じゃあ、さようなら、世界。もう二度とこんなくそみたいな世界に生まれ変わりませんようにっ!!!!