月影 零

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4/3/2023, 8:17:02 AM

『出逢えたこと自体奇跡なんだと思う。

お互い人間として生まれたこと、何億人といる人間の中で
巡り会えたこと、その中でこうやって関わりあっていること。全てが運命的で、奇跡的で、神秘的なんだって。』

-僕の大好きな君へ、
出逢えて良かった。巡り会えて良かった。
君は僕にとって、かけがえのないたった一人の愛する、失いたくない大切なひと-

3/30/2023, 11:17:35 AM

彼女は"何気ないフリ"をする天才だ。
「大丈夫?」なんて言葉にも
「大丈夫だいじょーぶ!」って。
-全然大丈夫じゃないくせに…

君はきっと頼り方を、甘え方を知らないんだろうね。
1人で立って、歩いていく事を、
完璧を演じる事を求められてそれを悟らせないように
生きていくことがその身に染み付いていったんだろうね。
君にいくら言ったところで君はまた平気だと言って
1人で抱えて背負って、笑って誤魔化す。
君にとって"大丈夫"って言葉は問いだろうが答えだろうが
一種の呪いだろうから。
僕は君を影で支える。いつか君が僕を頼れる様に、君が君自身を愛せる様に、君を救えるように土台を作る。

-僕が君を救うから。
今は何気ないフリをして君の隣に僕は立つよ。

3/29/2023, 12:13:38 PM

街が見下ろせてしまう程の高さの丘の上、
君達と並んで星を眺めている。
失ったものが多かった。でも、得たものも確かにあった。辛くも楽しい人生だった。
目を閉じると巡るは満たされた日々。
君達と過ごした楽しい日々。君達と壁を乗り越えた日々。

僕は大きく息を吸って歌う。
僕の中にある感情全てを歌にして。
辺りに響くのは僕の声、そして彼等の呼吸音。時折しゃくりあげてるのは気のせいかな。

-全部終わった。逃げたいと思う程に厳しい戦いが。僕達はもう自由…の筈だった。

戦いは終わった、終わった途端に街の人間の怒りの矛先はもう居なくなった敵から僕らに変わった。逃げて逃げて逃げて、やっと辿り着いた。皆で辿り着けたのは奇跡だと思う。
-だから、絶好のチャンスだと思うんだ。全てを終わらせる為の、この地獄から抜け出す為の。

僕らは笑顔でこの地獄から静かに消えていく。
落ちて墜ちて堕ちていく。
僕らは輪廻転生を繰り返す。
これはその内の1つでしかない。

『「来世は今世よりも幸せでありますように」』

星が輝くある日の夜。5人の少年が宙を舞った。彼等は幸せそうな表情で、この"地獄"から旅立った。

--これが彼等にとっての
本当のハッピーエンド--

3/28/2023, 12:06:38 PM

今僕の目の前に立っている女性は僕が嫌いな目をしてる。
様々な欲に染まった、そんな目だ。
彼女の瞳は己は目の前の相手よりも上の存在だと見下しているような、周りの視線は全部自分のモノで全てを手に入れた気になっているような、ドロドロに歪んだ感情に塗れてる。でもその中に僕に対する欲情も孕んでる様にも見えるや。

嗚呼、やっぱり居心地悪いな。あの子の付き添いで参加したこの夜会。あの子の着飾った姿に惹かれて着いてきたけど…ついてない。早くこの場を抜け出したい…。あの子の綺麗な瞳で見つめられたい。この世の"綺麗'を詰め込んだ瞳で、一切の穢れを知らないような純粋な瞳で見つめられたい。

あの子とやりたい事を考えてたら自然と口角が上がってくる。楽しみだなぁ。--ふと目の前の女性を見ると固まってる、真っ赤な顔して。なんでだろ。まぁいっか。適当に話して早くあの子のところに行こ。

「美しいお嬢さん、本日のお召し物良くお似合いですよ。もうすぐダンスが始まると思いますので楽しんで下さいね。」
『あ、あの!良ければ一緒n…ヒュッ』
「…ふふ、どうかなさいましたか?」
『あ…いや、なんでもない…です』
「そうですか、では私はここで失礼致しますね。」
…つい殺気が出ちゃったな。まぁいいや。

-早く、早くあの子の元に

会場を出て屋上に向かうと、居た。白銀の髪が月明かりに照らされて輝いている。僕に気づいた彼女が振り向いてその瞳に僕を映す。青空を閉じ込めた様な、透き通ったその瞳に。

--やっぱり君の瞳は美しい。何者にも及ばない。
そんな瞳に見つめられる、何にも変え難い優越感。

3/27/2023, 11:17:06 AM

あの日から何年の時が経ったんだろうか。君が居なくなってから僕達の時間は止まったみたい。君の居ない屋敷はまるでお通夜のよう。だから早く戻ってきて…--様。
『Our hearts are still clouded.』
-僕らの心は未だに曇っている。-

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