月影 零

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7/26/2023, 10:57:21 AM

誰かの為になるならば、僕はこの手を汚してやる。
腐った世間を変え、皆の声を届ける為に。

この世界は腐ってる。金のある馬鹿が上に行き、
金がなく活躍の機会を与えられない天才が潰されていく。
どれだけ俺達が声を荒げて叫んでも、
上に登り高みの見物を決める奴らは聞く耳を持たない。
結果、皆叫ぶ事を諦め、馬鹿どもの言いなりになる。
自由になりたいと思っても、その思想ごと上に潰される。
自由になりたい、活躍したい、助けて欲しい...
そんな思いを上は聞き入れようとしない、なら!
俺達が無理矢理にでも届けるしかないじゃないか。
でも、その場で叫ぶだけじゃ無理だ。だから...
ぶち壊す。俺達を苦しめる世間を。
その行動が誰かの為になるというのなら、
俺はこの命を捧げて戦おう。

7/17/2023, 11:36:41 AM

遠い日の記憶が蘇る。
弟と2人手を繋いで家に帰っていた時の記憶。その日もいつも通りの帰り道だと思ってた。弟とと一緒に近所の公園に行って俺の友達と弟の友達と皆でサッカーして雑談して5時のアナウンスが鳴ったから帰ろっかってなって...
弟と2人、帰り道に今日の夜ご飯何だろうねって話して、ハンバーグがいいとか唐揚げがいいとかキャッキャしながら帰っていた時。
目の前の交差点でおばあちゃんが横断歩道を渡ってる時赤信号にも関わらずスピードを落とさずこちらに向かってくるトラックが見えた。ここからおばあちゃんの所までは30mはある。叫んでも多分聞こえない。かと言って走っても恐らく間に合わない。どうするべきか、そんな事をぐるぐる考えていると...弟が走り出していた。危ない...早く行かなきゃいけないのに、思う様に足が動かない。
追いついた。そう思った時には遅かった。
弟はおばあちゃんを突き飛ばしてトラックに轢かれた。
四肢はあらぬ方向に曲がり、辺りは血の匂いで満ちている。おばあちゃんは目立った傷は無いものの、恐らく打撲、酷くて骨が折れているだろう。
俺は震える手でスマホを取り出し、119番にかけた。身体が勝手に動いていた。理解が追いつかなかった。気づくと目の前には救急隊員がいた。既に救急車は到着していて弟の身内か聞かれた。俺は首を縦に振って救急車に乗り込んだ。
病院にて治療に当たった医者の帰りを待つ間に俺は両親に連絡した。弟が跳ねられた、と。両親は飛んで病院に来て俺を抱きしめた。どこも怪我してないか、って。怪我なんかしてないよ、だって俺...
そんな思考を掻き消すように医者の声が響いた。手は尽くしたがついさっき亡くなったそうだ。両親は崩れ落ちた。俺は静かに泣いていた。まだ頭が混乱していた。
俺があの時止めていれば、いやまずまず俺が先に走り出していれば弟は轢かれずに済んだ。なんであいつが死んで俺が生きてる。なんで?なんで。なんで!俺が...
今日はあいつの命日。俺はあいつの墓の前に立ち涼しい風に吹かれ、そんな事を思い出していた。遠い日の記憶。

6/24/2023, 5:15:00 AM

朝起きて、布団の誘惑に抗いながら頑張って出て、
顔洗って着替えて朝ご飯を食べる。
家族と他愛もない話して時間が来たら鞄を持って家を出る。「行ってきます。」の言葉と共に。

毎日通る通学路。いつも居る黒猫に、散歩中の老人夫婦。
皆に「おはよう」って挨拶して学校に向かう。

教室に着いたら友達に挨拶して、何気ない日常会話を
交わす。いつも通りの朝。

意味のわからない数学、分かるようで分からない国語、
実験は楽しい科学。午前中の3時間を終えてお昼休み。

友達と一緒に弁当広げてわちゃわちゃ喋りながら
「午後の授業だりー」とか言って笑う時間。

睡魔が襲う中、眠気と戦いながら午後の授業を受ける。
…うん、やっぱりつまんない授業ばっか。

全部の授業が終わって部活動に向かう。
階段を上がって、向かう先は音楽室。
誰かがギターを弾いている音が聞こえる…1年生かな。
拙い音の中にしっかりとした軸が形成されつつある、
僕の好きな音。
「こんにちはー!」
大きな声で挨拶して音楽室に入る。部員にも挨拶して自分の楽器を取り出す。
僕の宝物のベース。父さんが僕にくれた物。

♪〜〜♪♪
思いついたメロディーを弾いてみる。
ベースはギターほど目立たない。でも僕はこの音が好き。
楽しいな…!

バンドメンバーと沢山弾いて、音を合わせて、気付けば
夕陽が射し込んでいた。

バンドメンバーと一緒に駅まで向かう。
その間も他愛もない話で盛り上がる。

これが僕の日常。
失いたくない大切な毎日。

6/21/2023, 7:06:38 AM

『あなたがいたから』

あなたがいたから僕は今、毎日を楽しく過ごせている。
笑っていられる。
自分を好きでいられる。
人と繋がりが持てる。
誰かを好きになれる。
自分の足で道を歩く事ができる。
悲しい時は悲しいと言える。
涙を流す事ができる。
寂しい時は寂しいと声に出して、甘える事ができる。
嫌な事は嫌だと言える。
辛い毎日でも、苦しくて息が詰まりそうな日々でも
息が出来ている。
あなたがいたから僕はあの時、この命を手放さなかった。
あなたがいたから誰かを愛し、自分を認め、夢を見て、
その夢に向かって1歩を確実に踏み出せている。
あなたがいたから僕がいる。
あなたがいたから僕は今、この世界を生きている。

6/20/2023, 12:10:36 PM

シトシトと降り注ぐ雨。
朝の天気予報で快晴だと謳っていた天気予報士を
恨んでやる。
(…この降り方なら走れば帰れるな。)
そう思い走り出そうとした瞬間、クイッと俺の上着を引っ張る感覚がして後ろを振り向く。そこには同じクラスの
女子、俺の片思いの相手がそこに立っていた。
―なんだ?どうして俺の上着を掴んで…
追いつかない頭をフル回転させ言葉を放つ。
「…どうしたの?」
もっと何かなかったのかって自分でも思う。でもこの言葉だけでも出た俺を褒めて欲しい。
彼女は上着を掴んでいた手を話して、耳を赤くして言った。
『……傘』
「え?」
『…傘、無いなら一緒に入る?』
「…え?」
必死にフル回転させた頭がまた機能停止した。
これは、これは相合傘が出来るという事か?
(マジ!?これ夢!?)
動揺がバレないよう平然を保つ…が、
口角が無意識に上がってしまう…

―何やかんやあって俺たちは同じ傘に入って
帰ることになった。
普段は絶対に縮まらない距離。
でも今日は違う。
肩と肩が触れてしまえる程の距離。
"相合傘"という魔法がもたらした、
この恋が実る為の大切な1歩。

【どうかこの恋が実りますように】

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