逆光に照らされ、私はランウェイを歩き出した。
夢にまでみたこの舞台。私が1人で輝くことのできる、唯一の場所。
一歩一歩踏みしめて歩く。動きが固くなってしまっているかもしれない。でも私は気にしない。やっとこの舞台に立つことが出来たのだから。
幼い女の子の声が聞こえてくる。私を紹介してくれているようだ。
「えんとりーなんばー1ばん!」
私はそのまま歩き続ける。ちょうどターンしようとした時、
不意に目の前が暗くなった。さっきまで眩しかった逆光がなくなる。え…
おもむろに、私は大きな男の手に捕まってしまった。
幼い女の子の声がまた聞こえる。大きな声で怒っているようだ。
「あたしのリカちゃん、返してー!」
もう、
わたしが眩しいリビングの光を見ることはなかった。
最近の夢を語りたい。
1人目
しばらく前の夢になるのだが、僕はある公園にいた。
なぜか公園の掃除をしていて、箒を持っていた。そして公園ではトミカ(車のおもちゃ)がよく見つかり、それを両手に抱え込むように持ちながら掃除を続けていた。
少し時間が経った時、小学生の頃の友達(今からはR太郎としたいと思う)が公園にやってきた。今でも鮮明に思い出すことができる。R太郎はナイフを持っていたのだ。実際、そのナイフは人に刺すと先が内側に入っていくおもちゃのナイフなのだが、夢の中の僕はなぜかとても嫌がっていた。
そして、瞬間、R太郎がナイフを持って走って刺そうとしてきた。絶対に手に持っていた箒の方が戦いには向いているのに、箒を捨てて持っていたトミカで戦っていたのだ。リーチは1センチ。
しかし、なぜかその1センチで僕は勝ってしまったのだ。そして、いつのまにかいたレフェリーに勝利の宣言をしてもらったのだった。
2人目
夢は見たことない。
3人目
なぜか学校生活を送っていた。授業も普通に受けていた。急に音が鳴った。
不審者だ!
どこかからそんな声が聞こえてきた。
まずい!不審者が入ってきた。
「学級委員長の俺が囮になる!みんな逃げろ!」
そんなことを言って僕は先の凹むナイフに立ち向かって行ったのだった。昨日の夢である。
4人目
こっちの人も、なぜか学校生活を送っていた。授業も普通に受けていた。急に音が鳴った。
不審者だ!
どこかからそんな声が聞こえてきた。
まずい!不審者が入ってきた。
僕はR太郎に声をかけて、4階から飛び降りた。
R太郎は僕の下敷きになる。ポケットから先の凹むナイフが落ちる。
そのまま小さな車に乗って逃げて行った。これも昨日の夢である。
5人目
いつの夢かは覚えていないが、ウーバーイーツの人に誘拐される夢を見た。俺はウーバーの人が持っているあの大きなバックの中にいれられ、ガタガタと揺れる自転車のカゴに乗せられたようだ。中にはトミカが大量に入っていて、何度かバックの中から出て行っていたようだ。
は!僕たちは目を覚ました。
あのころにもどるためにぼくはタイムマシンにのった。ちゅうがくせいのころのぼくにあってがっこうにいってべんきょうするようつたえるのだ。やはりがくがないとしゃかいではむずかしいことがたくさんある。
そんなことをかんがえているうちにちゅうがくにねんせいのぼくがいるせかいへついたようだ。まずぼくはぼくをさがすためにぼくのいえへむかうことにした。きょうはげつようびだがどうせじぶんのへやでゲームしてるだろう。
いえにつくとおやはいなかった。ぼくのおやはぼくがおさないころからいえにいることのほうがすくなかった。かいだんをあがる。ドアをあけるとやはりぼくはカーテンをしめきったくらいへやでゲームをしていた。
ぼくがいまくろうしていることやべんきょうのたいせつさをいっしょうけんめいおしえた。
じかんがない。ぼくはげんせへかえろうとしたとき
「ぼくがんばるね」
と言ったことにいわかんおぼえたのはなんでだろう。
22せいきのせかいへ戻るまえに最きんはやっていたじかん旅行をしていくことにした。
初めに行ったのは高校せいのじ代だ。家に行ったがぼくを見つけることはできず、ぼくに会うことはできなかったが、それなりに楽しむことが出来たと思う。
次に訪れたのは大学生の時代だった。夏目漱石や森鴎外の本を一読し、現世のお土産にするため、参考書を買っていくことにした。ここでも、過去のぼくには会えなかった。
最後に訪問したのは、私が就職する際に訪れた上場企業である。本来ならば、ここでもこの会社に挨拶をしていくのが筋だが、なんと言ってもここまで学のない者なのでやめておいた。
Returned to this world. It seems that no matter what you say to me, I haven't changed.
Was it a waste?
Come to think of it, everyone passing by gave me a nod as they passed by. I have no education...
あいたい。あいたいあいたい。
夏の空の下、僕は走り出した。蝉の声、草木の揺れる音、軽トラが走る細い畦道。
あいたい。君に!
僕は走る。まだ走り続ける。森に入った。草が足に絡みつく。肩にかけたカゴが揺れる。持っている棒が引っかかる。もどかしいもどかしい。カタカタ、カタカタ
は!ついに、目の前の景色がひらけた。美しい顔に大きな目。そして華奢な足に細い体。でも力強い印象を受ける大きな君。探していたのは君だ!
そして僕は、細かく羽を動かすオニヤンマ目掛けて持っていた虫取り網を振りかぶったのだった。