熱を出して学校を休んだ日、私は夢を見た。
視線の先には、楽しそうな二人。
私抜きで楽しそうにしている。
まるで私なんて最初からいなかったかのようなその態度に少しの苛立ちと、寂しさを覚える。
私がいなくても世界は回る。
そんなことは分かりきっている。
今日私が学校を休んだことで困った人はいたのだろうか。
寂しいと思ってくれた人はいたのだろうか?
きっとそんな人はいない。
そんな残酷な夢を見たあと、私はもう一度眠りについた。
1件のLINEが来た。
彼氏からだった。
「別れよう」と書いてあった。
「了解」と返した。
1件のLINEが来た。
親友からだった。
「友達やめよう」と書いてあった。
「了解」と返した。
1件のLINEが来た。
私からだった。
「死ね」と書いてあった。
「了解」と返した。
そして、二度とLINEが来ることはなかった。
日差しが強い日は、基本的に傘をさしている。
そして、雨が降った日は傘をささないでおく。
これが私の傘の使い方。
日差しは嫌い。
暑いし、泣いたらバレちゃう。
雨は好き。
泣いてもバレないし、濡れるのは心地良い。
けど、こんなことしてたらみんなに嫌われる。
変人だって、笑われる。
そんな日の、暑い暑い夏だった。
ここではないどこかで、そっと死ねたらいいのに。
なんて、何回思ったことだろう。
私なんかの為に行われるお葬式。
みんなの顔は見えないままで。
ただ見ているだけの、第三者になるだけ。
涙も笑いも絶望も歓喜も、きっといつでも同じだった。
ほんとの気持ちは変わらないまま。
一直線の平行線。
そんな私と交わる線、きっとどこかにあるって信じてたあの日々が。
いつまで経っても脳裏から離れないのはなぜ?
繊細な花は、すぐに枯れてしまう。
繊細だから傷つきやすくて、繊細だから枯れてしまう。
人間もきっと同じなんだと思う。
繊細な人は、すぐに消えてしまう。
繊細だからすぐに傷ついて、繊細だから生きられない。
けど、繊細な花が儚くて美しいように、繊細な人間も美しいのだと思う。
今はそう…思うしかない。