私の涙の理由?
ふっ…( ・᷄֊・᷅ )。そんな野暮なこと聞くなよ。
そんなの決まってんじゃん。
いいね数が全然増えないからだよ。
とある雨の日、僕はゴミ捨て場にいたロボットを拾った。
名前も知識もない、空っぽなロボット。
それを、いつしか自分と重ねてしまっていたのかもしれない。
だから、僕は自分に問いかけるようにして言った。
『知っているかい?
人は生きているだけで、心躍るものなんだよ。』
「ココロオドル…?」
『そう。だから僕たちは共に生き続けよう。
心躍る日を求めて。』
「…ソウシタラ、アナタハ…ワラッテクレマスカ?」
『………』
僕は何も言わずに、動かなくなった彼を抱きしめた。
八方美人で、自己表現が苦手な私。
友達はもちろん、家族の前でも気が抜けない。
そんな私の、束の間の休息。
それは、トイレの時間。
あの狭い空間の中では、誰も私の存在に気付かない。
だから私はトイレにいる。
唯一、呼吸ができる場所なの。
唯一、自分らしくいられる場所なの。
だからね、お願いだから…。
『私をここから出して…。』
仕事へ向かう途中、狭い道で昔の親友を見かけた。
横目でチラッと見ると、交わる視線。
しかし、それはすぐに平行線に戻ってしまった。
それもそのはずだ。
私は彼女との約束を破ってしまったのだから。
「卒業しても、ずっと友達でいよう」
高校を卒業した日に、彼女と交わした約束。
それを先に破ったのは私。
大学に進んで、一から友達作りをしなければならなかった私には、過ぎた日を想う余裕すらもなかった。
だけどきっと、それは向こうも同じ。
友情なんてそんなもんでしょ?
特に女の友情なんて、ガラスみたいにすぐ壊れる。
信用なんて出来ないし、して欲しくもない。
けど、これだけは信じて欲しい。
『貴方といられて幸せだったよ』
小さい頃、どこの誰かも分からない相手と、星を見ながら話をしたことがあった。
「人ってさ、死んだら星になるらしいぜ。」
『そうなの?』
「そう。だから俺、早く星になってあの星座みたいに他の
誰かと一つになりたいんだ。」
星に手を伸ばして微笑む彼は、今にでも消えてなくなってしまいそうで、思わず私は彼の袖をぎゅっと握った。
『私もあの星座みたいになれる?』
「…どうだろうな。」
私の頭をポンポン撫でて、さっきよりも儚げに笑う彼。
それが、彼の笑顔を見た最後の夜だった。