仕事へ向かう途中、狭い道で昔の親友を見かけた。
横目でチラッと見ると、交わる視線。
しかし、それはすぐに平行線に戻ってしまった。
それもそのはずだ。
私は彼女との約束を破ってしまったのだから。
「卒業しても、ずっと友達でいよう」
高校を卒業した日に、彼女と交わした約束。
それを先に破ったのは私。
大学に進んで、一から友達作りをしなければならなかった私には、過ぎた日を想う余裕すらもなかった。
だけどきっと、それは向こうも同じ。
友情なんてそんなもんでしょ?
特に女の友情なんて、ガラスみたいにすぐ壊れる。
信用なんて出来ないし、して欲しくもない。
けど、これだけは信じて欲しい。
『貴方といられて幸せだったよ』
10/6/2022, 2:25:03 PM