かっぱえびせん

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12/15/2024, 4:19:59 PM

『雪を待つ』

雪が降ることを、私はまだ知らない
ただ、冷たい空気が心に触れて
冬の匂いが遠くからやってくる

空は灰色、けれど優しい色
静けさの中で何かを待つ時間
それは、私の中にだけ降る雪のようで

「降るかな、今日」
そんな風に君の言葉を待つ
どこかで、少しだけ期待して
降らないとしても、
その空を見上げることが好きだから

白く染まる街を想う
それはたぶん、私の心が
君のことで、また真っ白になる瞬間

――雪は、待つ人のところに降るのだと
誰かが言っていた
なら、君はいつ、私の冬に降るのだろう

12/14/2024, 11:23:15 AM

『イルミネーション』

イルミネーションの光が
寒空に散りばめられた星のように輝いて
冷たい風に乗って、街を包み込む。

「こんなにも綺麗なのに、
なんでひとりなんだろう?」
ふと思ったその瞬間、
自分にツッコミを入れたくなる。
「いや、だって、誰かと来るのもいいけど、
ひとりでもこの光を楽しめるって、なんかカッコいいでしょ?」

でも心のどこかで、
君と一緒に見たあの光が
今も鮮やかに蘇る。

「ああ、もう…結局、
またひとりで来てるんだな、私。」
でも、少しだけ誇らしい気もする。
だって、このイルミネーションが
私を包んでくれるから。

一緒にいるはずの人がいなくても、
光は消えずに、
私を少しだけ明るく照らしてくれる。
それだけで、なんとなく
今日もやっていける気がするんだ。

12/13/2024, 2:10:45 PM



「愛を注いで」

君に愛を注ごうとしたけれど、
そもそも、愛って何だろう。
恋の言葉はいつも口にするけれど、
その意味が本当に分かるのは、
きっと君といる時だけ。

思っているだけじゃ足りないと知って、
勇気を出して言葉を伝えたけれど、
君の笑顔はそれだけで答えのように感じて、
言葉よりももっと深いところで繋がっている気がした。

でも、愛を注ぐっていうのは、
たぶん、無理に形にしなくてもいいんだろう。
君が好きだってことが、
伝わればそれでいい。
だから、次もまた、何も言わずに
ただ君のそばにいるだけで満足だよ。

12/12/2024, 10:24:42 AM

「心と心」

心と心が重なり合う瞬間を
待っているけど、
なぜかいつも
裏側で迷っている気がする。
君の心は表側にあって、
私はその裏を見ている。

「本当はこう思ってるんじゃないか?」
そんな問いかけを
胸の中で繰り返して、
それでも答えが出ない。
お互いに気づいているはずなのに、
裏側の自分を見せるのが怖くて、
結局、
言葉だけが前に出てくる。

でも、もしも
心の裏側を見せたら、
少しは近づけるのかな?
それとも、
もっと遠くなってしまうのかな?
怖いけれど、
その答えを知りたくて、
心は迷いながら進んでいく。
そして、気づけば、
もう裏側すら見せることなく、
心がふと通じ合っているのかもしれない。

12/11/2024, 10:31:07 AM


『何でもないフリ』

君の前ではいつも、
平気なフリをするのが私のルール。
話すたびに心臓が暴れ回ってるなんて、
絶対にバレちゃいけないから。

でも内心では、君と私の物語を
勝手に頭の中で上映中。
『主演は私、相手役は君』って、
誰も観てない映画をひとりで演じてる。

ただ、どんなに素敵なストーリーを描いても、
君はいつも、遠くの客席に座ってるだけで、
舞台に上がることはない。
エンドロールが流れる頃には、
私だけが泣いてるんだろうな。

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