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5/25/2024, 12:28:21 PM

今は外。
頑張って凜の家を出て逃げている。
外は大雨だ。
「どこか、どこか雨宿りできるところ…」
近くにあった屋根の下に避難した。
「寒いな…」
誰かに助けを求めたい。
どうすれば、いいだろうか。
何も持っていない。
どうしようか。
「あれ?先輩?」
「ぁ…」
聞いたことのある声、
私の聞きたかった声。
「どうしたんですか?びしょ濡れですよ?!
はい!タオルどうぞ!」
「い、いや…いいよ。大丈夫さ…」
「そんなこと言って…風邪ひいちゃいますよ?」
あぁ。なんと優しいのだろうか。
この優しさに甘えたら、私は…
「……………ねぇ、椛くん。」
「どうしました?」
「良かったら、君の家に行かせてくれないか。」
そう言った瞬間。
降り止まない雨はより一層、雨音を強くした。

5/24/2024, 12:34:00 PM

拝啓。あの頃の私へ。
これは、君がくれた手紙のお返事だよ。

毎日楽しんでますか?
楽しく毎日過ごしてるよ。
ゆるゆるな友達に。憧れの先輩に。
毎日充実してるよ。

元気に過ごしてますか?
バリバリに元気だよ。
病気になったこともないんだ!

好きな人は見つかりましたか?
うん。見つかったよ。
皐月先輩って言うんだけどね。
かっこいいんだ。

いろんな景色を撮ってください!
もちろん!たくさん撮るよ。
君に届いているといいな。

敬具。

小さかった私へ。

早乙女椛。

裏を見ると、小さく書かれてあった。
もみじまんじゅうのたべすぎはだめだよ!
幼い字で書いてあった。

「ふふっ。もみじ饅頭の食べ過ぎはしてないよ。」

5/23/2024, 12:06:15 PM

助けて、と言えたらどれほど良かっただろうか。
またここにいる。
また、凛の家に閉じ込められている。
「ね、皐月。」
「な、なんだい…凛…。」
「どうして、私から逃げるの。」
「逃げてなんかないさ…」
逃げるわけが無い。
逃れられないのだから。
もうとっくのとうに諦めているよ。
だけど、
あの甘くて蕩けそうになるくらい気持ちのいい。
アレが欲しいんだ。
「皐月は何をして欲しいの。」
あぁ、分かった。
そう言って凛の手に持っているのはムチ。
痛いことを、されるんだ。
それなのに思考と相反して
私の体はいつの間にか火照っていた。
「悪い子にはお仕置しないとね?」
あぁ、この快楽に逃れられないんだ。
ごめん、椛くん。
私は君のことが好きだよ。

5/22/2024, 11:48:41 AM

今日は先輩から放課後デートに誘われた。
いつも私から誘っていたからとても嬉しかった。
「え、ほ、本当にいいんですか…?!」
「あぁ。それとも他に先約があったかな?」
「い、いえ!!ありません!!」
嬉しすぎて心臓がバクバクしてる。
この音…バレないといいけど…
「あそこの新作が飲みたくてね。」
一緒に飲まないかい?と聞かれ、
「はい!!!」
「椛くんは元気がいいね。」
「そこが取り柄なんで!」
優しく笑ってくれる先輩。
たわいのない世間話をしながらカフェに向かう。
あぁ、明日もこんな感じでデートに行けたら…
ね、先輩。また今度…
いや、
また明日にでもデートに行きませんか?

5/21/2024, 12:32:16 PM

「先輩の瞳は硝子みたいに
          透き通ってて透明で綺麗。」

先輩の瞳に映る景色が綺麗で。
先輩の横顔ばかり撮ってしまう。
こんなにも景色が綺麗に映るのか。
写真を撮らないと、勿体ない。
ぜひみんなに見せてあげたい。
だけど、この瞳をもう少し独り占めしたい。

そう椛くんは言った。
硝子みたいに透き通ってて綺麗。
なんて。
君にそう見えているならよかった。
本当の私の瞳は、
何も映さない、汚れた瞳だから。
でも、君にそう言って貰えて、
少し瞳の汚れが落ちた気がした。

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