風の悪戯
静かな街角で 一人佇む午後
記憶のかけらたち 舞い上がる風の中
君の声も 君の笑顔も
今は遠い蜃気楼のようで
涙に濡れた心の窓
少しずつ乾いていく
風がそっと背中を押す
前を向けと囁くように
風の悪戯が 心を乱しても
それはきっと新しい始まりの合図
過去をほどくように 吹き抜ける空気が
未来へ続く道を 描いていくよ
見慣れた景色さえ 色を変えてゆく
君の影を追ってた頃には気付けなかった
小さな花も 揺れる木々も
今はこんなにも美しい
迷い込んだ暗い森の中
抜け出せる日が来るなんて
風が教えてくれたこと
全てが意味を持つんだって
風の悪戯が 涙さらっても
それはきっと心に残る優しい証
傷ついた日々さえ 笑える日が来る
その時を待ちながら 歩いていくよ
別れはいつも痛みをくれるけど
それが未来への扉を開く鍵
風に導かれ 新しい夢を見つけるよ
風の悪戯が 頬を撫でるたび
それはきっと誰かの愛に出会う予感
過去を包むように 柔らかな光が
心にもう一度灯を ともしてくれる
風の悪戯に 感謝できる日まで
僕は前を向いて 生きていくよ
笑顔で。
透明な涙
君と出会ったあの日から
世界が少し輝いてた
何気ない仕草のひとつ
心の奥に触れてくる
でも隠してたこの気持ち
君に届かないまま揺れる
透明なこの想いは
言葉にできず流れ出す
透明な涙が頬を伝う
君を思うほどに切ない
触れられそうで触れられない
この距離がもどかしい
君の笑顔が眩しすぎて
瞳を逸らしてしまうけど
透明な涙が
君への愛の証
君の隣に立つ誰か
その笑顔が胸を締め付ける
声をかける勇気がなくて
静かに君を見つめてた
伝えたら壊れてしまうかな
それとも君は微笑むのかな
透明なこの気持ちは
風にさらわれて消えていく
透明な涙が胸を満たす
君が遠く感じるほどに
伝えたくて伝えられない
この想いが切なすぎる
君といつか手を繋げたら
この涙も消えるのかな
透明な涙は
君への祈りのように
もしも願いが一つ叶うなら
君の心に触れたい
透明な愛の雫が
明日を変えてくれると信じて
透明な涙が空に溶けて
君に想い届くその日まで
震える心隠しながら
そっと未来を描いてる
君が笑顔で振り向くなら
どんな痛みも乗り越えられる
透明な涙は
二人を繋ぐ光
透明な涙は
いつか恋に変わる
君の声が遠ざかる
最後の言葉が胸を刺す
あの日々が嘘みたいに
今は影も残らない
重ねた想い出は消えないけど
触れようとすればするほど遠い
見えない手のひらが
君を抱きしめてしまう
透明な涙が頬を伝う
君のこと忘れたくても
目を閉じればあの笑顔が
まだ心に滲む
戻れない日々が切なすぎて
声を殺して泣いた夜
透明な涙は
誰にも見えないままで
君の好きだった景色も
今はただ色褪せた空
いつも隣にいた温もりが
冷たい風に消えていく
思い出の欠片拾い集めても
繋げる場所がもうどこにもない
君のいない明日を
どう生きればいいの?
透明な涙が胸を裂く
君のこと消せやしない
微笑んでたあの瞬間が
いまも心を壊す
時計の針は進むけれど
時間は何も癒せない
透明な涙は
明日を拒むばかり
もしも願いが一つ叶うなら
君にもう一度だけ会いたい
でもこの涙が乾く頃には
きっと強くなれるかな
透明な涙が空に溶ける
君を忘れられる日まで
少しずつ傷を抱えながら
歩き出せると信じて
泣いた分だけ強くなれるなら
この痛みも無駄じゃない
透明な涙は
未来を映す鏡
透明な涙は
君への最後の想い
静かな夜が明けていく
窓辺に揺れる風の音
手を伸ばしても掴めない
もう戻らない、あの日々が
君の声がまだ響いてる
胸の奥で、離れずに
「さよなら」さえ言えなかった
弱い私が憎くて
君の元へ行けるのなら
何度だって迷わずに
全てを捨ててもいいと
今でもそう思っている
涙の意味もわからずに
ただ君を求めてた
消えない痛みが教えてくれる
これが愛だったと
光る街に背を向けて
心を閉ざす夜の中
君の笑顔も触れた手も
夢の中でしか会えない
君の元へ行けるのなら
何度だって叫ぶから
愛している、愛していた
言葉にすれば消えないように
途切れた時間を紡いでも
もう二度と交わらない
それでもきっと君が好きで
前に進めない私がいる
君の元へ行けるのなら
全てをやり直せるなら
弱さも痛みも抱えたまま
もう一度君を愛したい
夜明けの光に染まる空
新しい風が吹き抜ける
君のいない世界の中で
私は強く生きていく
それでも君を忘れない
ずっと心の中で生きてる
「さよなら」さえ言えないけど
今でも、君を愛している
「夢の続き」
君の声がまだ耳に残る
昨日も今日も夢の中で
笑顔の君と手を繋いで
時を忘れて遊んでいた
「さよなら」はとっくに済んだはずなのに
心の中で君が消えない
夢の中でだけ生きてる二人
戻れないと知りながら
君が「好き」と言いかけた瞬間に
目が覚めてしまうこの夜に
叫びたい 夢の続きを
どうかもう少しだけ見せてよ
君がいない現実はただ
モノクロの景色で満たされて
時計の針が止まったまま
僕は一人で立ち尽くす
「もう忘れろ」と自分に言い聞かせ
瞼を閉じてもまた君が
夢の中で笑ってるのなら
忘れたくないと思ってしまう
君が「好き」と言いかけた瞬間に
切り裂かれるように覚める朝
願うんだ 夢の続きが
君に届くくらい永遠であれ
もしこの夢が終わりを告げても
君の声が消え去っても
この胸に刻んだ温もりだけ
消えないでいてほしいよ
君が「好き」と言い終えるその日まで
夢でもいいからまた会いたい
叫びたい 夢の続きを
どうかもう少しだけ見せてよ
目が覚めて ただ空を見上げて
君を想う夜がまた始まる
「エプロンの君」
静かな夜に街灯揺れて
一日の終わりを告げるように
重たい足音を引きずりながら
扉の前で深呼吸ひとつ
鍵を回せば広がる香り
あたたかな光、僕を包み込む
「おかえりなさい」と微笑む声が
疲れた心を癒してくれる
エプロン姿の君がそこに
キッチンで立つ、幸せの景色
煮立つ鍋が小さく踊り
君の手が紡ぐ、僕の帰る場所
この瞬間、何もいらない
君がいるだけで満たされるから
ひと皿の温もりに映る愛が
僕をそっと抱きしめる
テーブル囲んで交わす言葉
当たり前がこんなに愛しい
「ありがとう」って伝えたいけれど
その背中見つめてるだけでいい
エプロン姿の君がくれる
何気ない日常の特別
その手が作る小さな奇跡
僕の世界を輝かせるよ
疲れた日々も、この場所がある
君がいるから歩いていける
扉を開けるたび感じる幸せ
僕はずっと守りたい
エプロンの君が教えてくれた
愛はこんなにも静かで深い
今日も明日も帰るよこの場所に
君と一緒にいる未来へ。