龍海

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2/14/2025, 10:16:25 AM

ありがとう


夜空に星が瞬く頃、僕は駅のホームに立っていた。スーツケースを片手に、新幹線の到着を待ちながら、これまでの人生で出会った人々の顔を思い浮かべていた。

「もう戻れないかもしれないな」と心の中で呟く。これから向かうのは遠い地。新しい環境、新しい仕事、新しい自分が待っている。それでも、ふと胸の奥に温かい感情が広がった。



「龍、ご飯が冷めるわよ!」
母の声が懐かしく響く。毎朝いびきをかく父を叩き起こし、学校へ向かう蒼に弁当を渡してくれた母。いつも文句ばかり言っていた自分が恥ずかしい。
「母さん、ありがとう。あの弁当、最高だったよ」



高校時代、放課後の教室で笑い合った仲間たち。くだらない話で盛り上がり、テスト前には一緒に勉強した。
「みんなと過ごした時間は、今でも僕の宝物だ。ありがとう」



社会人なりたての頃、将来を語り合い、共に過ごした元恋人。別れは辛かったが、彼女のおかげで人を本気で愛することを学んだ。
「君が教えてくれた優しさ、忘れない。ありがとう」



社会人になり、仕事に追われる日々の中で支え合った同僚たち。仕事の厳しさと楽しさを教えてくれた先輩。
「失敗して落ち込んだ時、励ましてくれてありがとう。先輩、あなたの背中を追いかけるのが楽しかった」



「僕、幸せだったな」龍は小さく笑う。会えなくなる寂しさはあるが、それ以上に、ここまで支えられてきた感謝の気持ちが溢れてくる。

遠くから新幹線のライトが見えた。車両が近づくたびに、胸が高鳴る。新しい世界に足を踏み出す時だ。スーツケースを握り直し、ホームの端へと歩き出す。

車内に座ると、窓の外に見える街の明かりが少しずつ遠ざかっていく。龍は静かに目を閉じ、心の中でつぶやいた。

「みんな、本当にありがとう。僕はこれからも頑張るよ」

そして、新しい世界への一歩が始まった。

2/5/2025, 10:09:31 AM

Heart to Heart


Faint footsteps on the empty street
Memories echo where our voices used to meet
I feel the silence growing day by day
No turning back, there’s nothing left to say


We’re drifting further, there’s no saving this
Our fragile world crumbles piece by piece


Heart to heart, we lost our way
Words unspoken led us astray
We stand divided by the past we couldn’t mend
Torn apart, we face the end
Heart to heart, no more fears
Let this goodbye wash away our tears
With heavy hearts we’ll find a brand-new start
Our final words, heart to heart



Our shadows linger where the light once shone
I can’t deny the truth: we’re better off alone
Still, in my dreams, I hear your gentle call
But daylight proves I have to let it fall


We held on tightly, yet we lost the fight
No second chance can make this feel right


Heart to heart, we lost our way
Words unspoken led us astray
We stand divided by the past we couldn’t mend
Torn apart, we face the end
Heart to heart, no more fears
Let this goodbye wash away our tears
With heavy hearts we’ll find a brand-new start
Our final words, heart to heart



No blame, no regrets—just a new tomorrow
Broken chords will fade from this sorrow
Though our paths divide from here,
I cherish what we once held dear



Heart to heart, this is farewell
Ties once precious we had to dispel
We can’t return to days we longed to keep
So let these memories gently sleep
Heart to heart, no more pain
We’ll face our future in the pouring rain
Our quiet hope will guide us through the dark
Goodbye, my love—heart to heart

2/1/2025, 10:39:57 AM

バイバイ


君と過ごしたあの部屋は
今も変わらずそこにあるけど
僕の影だけ薄くなって
変わらずそこにあるんだ


あの夜のキスも 交わした約束も
今じゃただの幻みたいだね
君の隣にいれないこの世界に
僕の居場所はもうないから


バイバイ さよなら 僕を忘れて
君が笑って生きていけるなら
それでいいよ それがいいよ
この痛みが 消えるのなら


君の好きだったタバコも
キツくて吸えずに捨てたんだ
最後くらいは甘くしたら
少しは救われたのかな


壊れた時計が 僕の時間止めて
もう進めなくなってしまった
君がいないこの未来に
僕が生きる意味はないから


バイバイ さよなら 涙はいらない
君の隣に僕はいらない
それでいいよ それがいいよ
独りきりで 眠れるなら


「またね」なんて言えないよ
だってここから先は一人だから
君に届かない声でも
最後に「愛してた」って言わせて


バイバイ さよなら 僕を忘れて
君が笑って生きていけるなら
それでいいよ それがいいよ
この痛みが 消えるのなら



1/30/2025, 10:53:12 PM

まだ知らない君




君の横顔 ふいに見とれて
視線そらしたのは きっと僕のほう
「またね」なんて 軽く言うけど
本当はその声 もっと聞きたくて


この気持ち伝えたら 君はどんな顔するの?
変わらないままでいられるなら
ずっとこのまま 片想いでいい


まだ知らない君がいる
僕がどれだけ君を好きかも
「おはよう」って笑うたびに
消えそうな勇気を握りしめてるんだ
でもね 君は知らない
僕が死ぬ気じゃないことも
この想いを伝えられないことも


隣歩く ほんの数秒
それだけで世界が 色づいていく
「好きな人は?」聞けるわけない
だってその答えが怖すぎるから


例えば僕が消えたら 君は泣いてくれるの?
そんなこと考えるほど
臆病な僕を 笑ってくれる?


まだ知らない君がいる
君の一番近くにいるのに
「大丈夫」って笑うたびに
本当はね すぐ泣きそうになるんだ
でもね 君は知らない
僕が君を諦めないことも
この恋がずっと終われないことも


明日もきっと 君の隣で
何気なく 君を見つめてる
このままでいい 変わらなくていい
それでも 一つだけ願ってしまうんだ


まだ知らない君がいる
僕がどれだけ君を好きかも
「おやすみ」って手を振るたび
もう少しだけ 一緒にいたくなる
でもね 君は知らない
僕が死ぬ気じゃないことも
この想いがずっと消えないことも

君はまだ 知らないままでいい

1/28/2025, 10:17:20 AM

帽子かぶって


帽子かぶって 風を切った
いつもの坂道 加速するペダル
ヘッドフォン越し 聴こえる君の声
今日も僕の胸 鳴らすメロディ

曲がる角で 偶然のふり
気づいてほしくて ぎこちないスマイル
「おはよう」なんて 簡単な言葉が
なぜか遠くて 空回り


君の背中追いかけて
少しだけ近づいた気がして
陽射しの下 揺れる影
あともう少し 勇気を出せば


帽子かぶって走り出すよ
君と同じ景色を見たいんだ
風に舞う髪も 照れるその横顔も
全部全部 特別なんだ

届けたい この想いを
カゴに乗せて 自転車でどこまでも
君の隣にいれるような
そんな未来が欲しいんだ


放課後の街 いつもの公園
さりげなく隣 座る距離感
落ちた帽子拾ってくれた君が
眩しすぎて また目を逸らした

些細な会話 それでも嬉しくて
君の笑顔に 胸が鳴るたび
「好きだ」なんて ありふれた言葉で
君に伝えたい でもまだ怖い


夕暮れ染まるオレンジの空
二人の影がひとつになるようで
ほんの少し 近づいた気がして
握るハンドル 強くなる


帽子かぶって風を感じて
君とならどこへだって行けるよ
夕陽に染まる 君のその横顔も
全部全部 宝物だよ

届けたい この気持ちを
カゴに入れて ペダル踏みしめるよ
いつか手を繋いで笑える
そんな未来が欲しいんだ


遠回りだっていい
この道の先で待ってる未来が
君と僕を繋ぐから
勇気を出して この手伸ばそう


帽子かぶって追いかけるよ
君と一緒に風になりたいんだ
笑い合う日々も 悩んだ夜も全部
君がいれば輝くから

未来へと続く道を
君と一緒に走って行こう
自転車のペダルを踏みながら
この恋を叶えたいんだ


帽子かぶって 風を切った
君と描いた未来 見つけに行こう

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