すゞ

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8/26/2025, 12:37:03 PM

詩のようなもの0027

素足のままでシュノーケルすると
危ないよって彼女がいう。
ウニを踏み抜いて
足裏が針山みたいになったって。

私の彼はフィンをつけたまま
テーブル珊瑚を踏み抜いたことがあって
今でも時折
申し訳ない気分でいっぱいになる。特に海関係のSDGsなどの話題の時に。

いずれにせよ我々は陸上生物なんだし
海で遊ぶのはご迷惑な話だと思う。
無防備でも完全防備でも。

8/25/2025, 9:05:55 PM

詩のようなもの0026

もう一歩のところで
私はある道のプロを逸した
志は貫きたかったが
生きていかなきゃならなかった
違う道で食べていくことを
選んだけれど
それはそれで楽しかったから
別に悔いはない
むしろ
今となってはよかったとさえ思ってる

でも
あと一歩
あと一歩届いていたらと
別の人生を歩くもう一人の私が
妄想の中で時折息を吹き
良かったり悪かったりする局面を
見せてくれる

勝てなかったけれど
頑張った過去の自分は
確かに存在していて
負けた私は強くなった
今の私を支えてくれるのは
あの時の無我夢中

8/24/2025, 2:12:04 PM

詩のようなもの0024

彼の故郷は
私には見知らぬ街
だけど
すごく深いご縁で結ばれている気がする
彼を育てた場所だから
彼の物語があちこちにあるはず
学舎も
通学路も
泣きながら走った浜辺も
歌いながら帰った山道も
どこもかしこも

ありがとう
彼を彼にしてくれて

8/23/2025, 1:45:05 PM

詩のようなもの0023

アジア特有の湿度を
全部消した部屋の中で

窓一面ガラスだから
遠雷のショータイムの迫力ときたら!
異国の特有の雨がプロローグ
激しく競い合う稲妻たちは
大きな空を舞台に次々と落ちていき
光と雨と轟音の烈しく見慣れぬ風景を
最初は固唾を飲んで見守ったけれど

「凄いね」「凄いよ」

でもひと月を経て
もはやそこに感動はなく
中途半端な長期の旅人は
ベッドの上に体育座りで
雨が止むのを待つのだ
夕飯を食べに行かなくちゃならない
屋台は軒並みいなくなってるだろう
市場まで行くか食堂か

あ、遠雷

8/22/2025, 11:11:30 PM

詩のようなもの0022

真夜中の散歩は
ちょっとした冒険になる

終電も行ってしまった街に
まばらな人影
仁王立ちして
私は主人公になる
大都会の真ん中には
ビルがあって
入り組んでいる首都高があって
まずは大きな世界に目もくれず
歩き出すんだ

高速を右に見ながら
郊外に向かって歩いていく
青く黒い深夜の空
人はどんどんいなくなって
東京を独り占めしていくんだ

昼間は車で溢れる幹線道路も喧騒も
それこそ姿も音も神妙に消え失せて
頼りない街路樹と街灯
時折すれ違う車
歩道を歩けばタクシーも拾えない
ガランとしたコンビニは無人のようにも見える

自分の足だけを頼りに
家まで帰るんだ
世界は私のものだ

どこまでもどこまでも歩いていける気がする
いつの日か
こんなふうに天国まで歩いてゆけるならいいな

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