詩のようなもの0023
アジア特有の湿度を
全部消した部屋の中で
窓一面ガラスだから
遠雷のショータイムの迫力ときたら!
異国の特有の雨がプロローグ
激しく競い合う稲妻たちは
大きな空を舞台に次々と落ちていき
光と雨と轟音の烈しく見慣れぬ風景を
最初は固唾を飲んで見守ったけれど
「凄いね」「凄いよ」
でもひと月を経て
もはやそこに感動はなく
中途半端な長期の旅人は
ベッドの上に体育座りで
雨が止むのを待つのだ
夕飯を食べに行かなくちゃならない
屋台は軒並みいなくなってるだろう
市場まで行くか食堂か
あ、遠雷
8/23/2025, 1:45:05 PM