神さまへ、神さまへ。
今は、いったいどこにいますか?
あなたがちょっと、いない間に。
違うやつが、おうちにいます。
みんなで今日も、探していますよ。
神さまへ、神さまへ。
さみしくて泣いていませんか?
つまらなくて暴れていませんか?
ぼくらは、今でも祈っています。
また、あそびに来てください。
神さまへ、神さまへ。
変わった石を拾ったよ!
神さまの力がこもってるんだ、
集めれば、また会えるのかな?
いっぱい集めて祈りを込めるね!
神さまへ、神様へ。
なんか、最近変なんだ。
不思議なことが、いっぱい起きる。
このまま変になるくらいなら、
最後くらい、会いたいな。
神様へ、神様へ。
ずっとここにいたんだね、
僕らが見えて、なかったんだね。
アイツはもう、いないけど、
あなたはもう、ここにはいない。
僕らに代わりができるかな?
神様へ、神様へ。
みんなで過ごしたあなたの世界を、
優しい色に染まった世界を。
真似したところで、創れないんだ。
ねぇ、どうしたらいいのかな。
神様へ、神様へ。
今日はじめて、祈ってもらえたよ。
でも、やっぱりおかしいんだ。
変なことしか、聞こえない。
どうしてかな、悲しいよね。
やっぱり僕らは、祈っていたかったよ。
藍染の空を背に乗せて、
小さな身体で、宙をかける。
小さな者よ、羽ばたく鳥よ。
君はどうして空を飛ぶ。
快晴の空に希望でも、
あるいは夢でも見えるのだろうか。
遠く異国を夢見るなんて、
ロマンチストもいたものだ。
…あるいはそんな君こそが、
僕に足りないものなのだろうか───?
嫌味をよく言う奴がいた。
やれ、行軍が遅いだの…
やれ、身だしなみがなってないだの…
そんなものに意味があるかと、
食ってかかったこともあった。
そんな奴が、帰らぬ人になった。
戻ってきたのは、泥を被った小型銃。
アイツらしくもなく、整備の一つも出来ちゃいねぇ。
そんな思いに背を押され、久方ぶりにブラシを手に取った。
…部品を意識し汚れを落とす。
…稼働に染み渡るように、油を引く。
そうして、過不足なく動く銃を手に、
苦い顔で、タバコを吹かす。
いつから俺は、整備のプロになったんだ?
それとも、お前の教え方が上手いのか?
なぁ、答えてくれよ。
俺じゃ、こんな技。
言葉にできねぇよ───。
春爛漫と咲き誇る、
名前も知らない路端の花。
桜の雨を遠くに眺めて、
ひっそりみんなで笑ってる。
目立つことなく、ひっそりと。
仲間といっしょに、青々揺れる。
それを眺めて、歩き出す。
見上げてないのに、春はいた。
あぁ、なんとも、まぁ───。
世界というのは優しいものだ。
空をなぞる、雲が隠れる。
この大きな空の下で、光を見つめる。
目を細めた、
笑みも浮かぶ。
青い空気だ、たまには悪くない。
踵が地面を打つのを皮切りに、
少しずつ、速度を早める。
景色が流れる、
息が渇く、
それでも僕は知っている。
この苦しみは、生きてる証だ、
誰かの求めた夢のカケラだ。
だから走る、
少なくとも君に追いつけるように、
見えない背中を追いかける。
走るのにも。
理由があるのさ───。
誰よりも、ずっと。大切なものが。