何歳になっても変わらない
何歳になっても見えてこない
何歳になっても変わらないんです
あなたの眩しい笑顔だけ みえないのです
あなたが笑うとそれだけで
僕の心は満たされて
見る必要なんてなかったの
あなたが隣を去るまでは
「失って初めて気付く」なんて
滑稽な喜劇にもなりはしない
三文小説にもなりやしない
他人にわかるようなものじゃない
割れたガラスの小瓶には
砂一粒も入ってない
砂は次々風に飛ばされ
追いかけても手は振り払われる
あなたがくれた居場所は
あなたがいなければ居場所じゃない
あなたを失った時から
何十年と時が経ち
あなただけの居場所は
あなた一人ではなくなった
僕は幸せを掴んだの
あなたのいない幸せを
僕は幸せを掴んだの
不完全だと知ってるけど
僕は幸せを掴んだの
あなた以外の人と共に
傲慢な僕にも掴めたの
あなたのいない幸せが
傲慢な僕には掴めないの
あなたが共にいる幸せは
割れたガラスの小瓶には
あなた以外の人の手が触れて
ガラスの小瓶になったんだ
あなたがくれた砂と共に
何歳になっても変わらない
何歳になってもみえてこない
何歳になってもきこえない
あなたのいない幸せでは
何歳になっても気づかない
何歳になっても触れられない
何歳になっても変わらないの
「あなたの笑顔がみえないの」
幾つになったら忘れられる?
幾つになったら傷は癒える?
幾つになったら、、、
「あなたに逢いに、行けるかな」
テーマ「逆光」
連想したもの「とびっきりの笑顔のはずなのに、」
書いてないけど「あなた」が言った言葉
「もし、僕がいなくなっても、絶対に人を嫌わないで。」
「もし、僕がいなくなっても、幸せを掴むことを諦めないで。」
「もし、僕がいなくなっても、どうか僕のことを、わすれないでね。」
君は優しいからわからないんだろう
君は善意でこの言葉を贈ってくれたんだろう
どれもこれも、「僕」の人生にとって
呪いでしかないのに
どちらの意味なのかは、本人から聞いてくださいね
「」さん
誰かが助けを求めるような声がした。
周りを見渡しても誰もいなかった
「おーい、どうした?
なんか気になるものでもあるのか?」
ハッとした。
返事をしなくては
『、大丈夫だよ。』
「そうか、次お前〇〇先生の授業だろ。
早く移動しとけよ。」
『ああ、ありがとう。じゃあ』
「おう」
どうもおかしな感覚だ。
水の中で浮かんでいるような感覚というか、無重力と言ったら良いのか。
さっきからふわふわしているような気がする。
熱でも出たのだろうか?
椅子から離れた時も立ちくらみの感覚があった。
これは、
今日のバイトは休んで家にいたほうがいいかもしれない。
家にやっと着いた。
あれからバイトに休みの連絡をした後に急に寒気がしてきたため大学を早退し家に帰ってきたのだ。
大学から自転車で三十分掛かるとはいえ、こんなに体力が削れているのは初めてだ。
かなり酷い風邪かもしれない。
『これは、、明日の分も休みとっておいた方がいいかもしれないな。』
ーーーーーー!
ーーーーーーーー!
、、、風邪を引いているからか?
幻聴らしきものが聞こえる。
今鏡を見たら随分と酷い顔をしていそうだ。
『、、、?』
鏡を見ているはずなのに自分の姿が見えない。
それどころか鏡の中の景色すら見えなくなっている。
真っ黒に塗りつぶされているようだ。
恐怖を感じて後退りをした。
何かが足に当たった。
前にホームセンターで買った縄と、それのそばに蹲っている人間だった。
驚きでしばらく固まってしまったが、それが何なのか確かめてみる。
生きているようだ。顔は、、自分の顔をしている、はずなのだが、、
どうにも何かが違う。
そう、まるで鏡合わせの自分の顔を見ているような、
『お前は、幸せか?』
突然、質問された。
『少なくとも、不幸ではないが幸せと感じることは少ないぞ。』
咄嗟に、そう答えた。
『そうか、なら、』
お前を引き摺り込む必要はなさそうだ。
そう言った後、それはどこかに消え去っていった。
一体なんだったのだろう。
どこに引き摺り込むというのだろう。
何もわからないが、今でも『自分』は『自分』として生きている。
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解説(長文のため、読まなくても良い)
最初に助けを呼んでいた声は、鏡の中に居た主人公自身でした。
密かに自殺願望のあった主人公は、首吊り自殺をしようとホームセンターで丈夫な縄を買いました。
実行日になると、鏡の前に縄を垂らし、鏡の前で椅子から降りました。
首が締まり、自らが死んでゆくのを観察しようとしていたのでしょうか。
ですが、突然縄が千切れて主人公は自殺を止められてしまいました。
そして、突然の浮遊感に驚いた主人公に蹴られ、鏡は倒れ、沢山のヒビが入ってしまいます。
鏡の中の主人公は、時間が経過しても放置された為、自殺しようとして首を吊り、鏡が割れるまでの主人公自身が、ビデオのように何らかの方法で保存された、呪いのようなものとなりました。
そして鏡の中の主人公は、自殺しようとする人間のみを対象にして、鏡の中に引き摺り込んで永遠に様々な方法で死亡を経験させ、精神が壊れる前に返して死の恐ろしさを教えていくという謎の呪いに成り果てたので、引き摺り込むというのは鏡の中へと引き摺り込む、という意味で、主人公にその必要がなかったのは、主人公が死を望んでいなかったため。ということです。
ここまで読んで頂きありがとうございました。
注意⚠️
ノット小説
イエス台本
作者は深夜テンションです。
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場 パーティホール
主演 誰か
キャスト 誰か
題名 『夜になって』
"
テーマ 過ぎた日を思う
(ただのメモ)
あの子とは、結構長い付き合いだったと思う。
なんてったって、小学校で出会ってから三十路と呼ばれるようになった今まで、ずっと隣に居たのだから。
あの子は、私以外にも守りたいものがあった。
私はあの子のことが大好きだったから、あの子の守りたいものを守る活動を手伝った。
ある日、あの子とご飯を食べているとき。
突然あの子が言った。
「これから私は、私の大事なものを守るために戦いに行く。だけど、今回に限っては貴方だろうとついてきてはダメ。」
何故、と問うと、あの子は言った。
「貴方も、私の大切なものだから、まもらせて。」
私は、あの子を見送った。
それが、あの子にちゃんと会えた、最後の日だった。