ひみ

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あの子とは、結構長い付き合いだったと思う。
なんてったって、小学校で出会ってから三十路と呼ばれるようになった今まで、ずっと隣に居たのだから。

あの子は、私以外にも守りたいものがあった。
私はあの子のことが大好きだったから、あの子の守りたいものを守る活動を手伝った。


ある日、あの子とご飯を食べているとき。
突然あの子が言った。
「これから私は、私の大事なものを守るために戦いに行く。だけど、今回に限っては貴方だろうとついてきてはダメ。」
何故、と問うと、あの子は言った。
「貴方も、私の大切なものだから、まもらせて。」

私は、あの子を見送った。
それが、あの子にちゃんと会えた、最後の日だった。

10/6/2023, 9:42:43 AM