フィクション

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12/3/2025, 10:36:13 AM

 「料理ブック」


 中学3年生の山田有紗は、海外研修旅行と言う名の修学旅行を楽しんだ。修学旅行最終日、空港で日本着の便を級友と共に待っていた。時計は8時を指すと言うのに南半球に属するこの国は夕暮れを眺めることが出来る。

「オーストラリアに居ると体感時間バグるよね」
「え、それな」

 辺りが少し明るいとは言え、ここに居る者は全員静かだ。引率の先生は、生徒が騒ぐの防ぐため常に目を光らせていた。友人は、しおりを書くのに夢中なので邪魔にならないよう、反対側に居た幼馴染と話す。

「三奈ちゃん、もう終わったの?」
「うん!いや、終わってない。書けることがほぼない」

そう言ってしおりを見せる。文面が崩れていて読みにくい。因みに私も終わってない、まあ来週提出だから良いでしょう。

「そう言えば、もうすぐ誕生日だよね。うちら」

 幼馴染の柄本三奈とは保育園からの仲だ。しかも誕生日が一日違いで家が近いこともあり毎年恒例でプレゼント交換をしていた。

「ああ、今回何も準備してない」
「私はあげるけどね」

 遠回しに「今年は無し」と解釈した有紗は皮肉に反抗した。まだ、あげるプレゼント決めていない自分もどうだと思うが。

「じゃあ、何が良い?チョコでも良い?」

 三奈は考え込む、今年も料理方針らしい。

「チョコなら何でも良い!」
「ほんと?ならそれにする」

 有紗はこの際だから、三奈の最近の趣味を聞いた。

「料理かな...。あ、でもお菓子作りだけ」
「一般的な料理は?」
「苦手なんだよね〜!」

 ハハハと笑いながら言う。どれぐらい苦手と言うと家庭料理が作れないという。

「いや、いけるいける。お菓子作れるならやれるよ」
「いや、マージで駄目っすよ」

 話に夢中になっていた私達は先生の視線に気付き、体を丸めて声を潜めた。二人はニヤリと笑った。

 後日、集合場所でプレゼント交換をした。有紗は料理ブックを三奈はチョコマフィンを。阿理はマフィンを食べながらLINEで彼女の料理を褒めた。

 さて、来年は何を送ろうか

10/12/2025, 3:18:41 PM

 ある取材を取り上げるため、佐久間家にお邪魔している岸田。佐久間浩に事前にや用意した質問を問いかける。
 佐久間浩は、有名な画家であった。彼の部屋には鮮やか色彩を用いた画がそこらに飾ってある。

 「えー...佐久間さんは何故この道に?」
 「単純ですよ」

 佐久間さんの手には一本の筆があった。

 「昔から想像するのが大好きなんです。それを絵にしたりね」

 「なかでは、ジブリ...ピクサー映画など衝撃的でしたね。あり得ないことなのに、かも当たり前のようにそれらは動いてたんですよ」

 僕は、メモ用紙を捲り彼に言う。

 「なら、漫画家とかも?」
 「はい。でも諦めました。あまりに難しすぎた」
 「そうですか?貴方は昔、連載とかしてたじゃないですか」

 しまった。間違えた僕は急いで口を結んだ。急いで質問を変えようと思考を巡らした。僕はチラッと彼を見た。しかし彼は懐かしそうに微笑んでいた。

 「見てくれたのですか?」
 「はい。小学生の頃...独特な雰囲気と綺麗なコマ割りに惹かれて...」
 
 佐久間さんの方を見ると嬉しそうに見える。

 「えーっと...絵を描くときの拘りとかは」

 僕は少し照れくさくなって、話を中断し直ぐさま話題を変える。

 「そうですねぇ。兎に角いかに自然で私の個性が出るのかですね」
 「探求ですね」
 「はい。私は絵に色が付く度に胸が高鳴るんです。命を吹き込む感じでね」

 「どこまで描けるどこまで追求探求が可能。私が想像したのものが具現化できる。それが醍醐味なんです」

 興奮気味に話した佐久間さんは、椅子にもたりかかり呼吸を整える。あれから三時間にわたる取材を終えた僕はタクシーに乗った。
 窓から夕陽が差し掛かり無数の黒かがりのマンションが見えた。

 「お客さんどうしたの。そんな顔して」
 「あれ、バレました」
 「はは、そりゃ顔を真っ赤にして笑顔なんだから!」

 愉快なドライバーにバレてそっと照れた。顔が出やすい僕はいつもこうだ。

 「実は、ずっと憧れている人に会えたんです」
 「そりゃ良かったな」
 「はい。あと、聞いて下さいよ!僕言えたんです」
 「何をだ推しに向かって?」

 

 「どこまでも応援していますってね」

 
 
 

10/11/2025, 5:46:32 PM

 私は佐々木翔子。ごく普通の高校生だ。今日も今日とて苦手な学校に向かうべく自転車で風に乗る。坂道を突っ走り、細い道を辿れば学校に着く。道には同級生達の姿も見える。

「美里ー!」

 同級生の後ろ姿に気がついた翔子は思わず叫ぶ。自転車はゆっくりと遅くし美里と並んだ。

「今日は早いじゃん珍しい〜」
「美里氏。珍は体調が優れておるのじゃ 今日だけはな」

 友人との会話で冗談を言い合っていると、奥から工事現場が見えてきた。

「何々〜?なんかやってるわー」
「だねー」

 普通の建設現場ではなく山から山まで何かを作業していた。

「もしや、交差点?」
「そうだぞ、昨日テレビでやってた」

 横に自転車を轢いている山田が言い出して、昨夜の事を思い出す。何か偉い人が喋ってた記憶はあるが...それかな。

「ねね、山田君。テレビでは何をいうてたんや」

 翔子は山田に質問した。山田は待ってましたと言わんばかりに早口で説明した。

「昨日市長が住民の話を受け入れこのど田舎にも電車が開通する事になったんだ」
「え、マジ!?やったわこれなら数時間歩いて駅まで行かなくすむー!」
「スタバに気軽に行ける幸せや」

 イエーと美里と翔子は手を合わせる。隣の山田は咳払いし姿勢を正した。

「俺、今日当番日誌やから行くわ」
「うん、当番頑張ってね」

 じゃあねと手を振る。山田は自転車を爆速で走ってしまいあっという間に消えてしまった。

「ねえ美里〜あれできたらイオン行こ!イオン」
「いいね〜でも私金欠なんだわ」
「じゃあ私一人で行く」
「そこは奢ってやるでしょ〜?」

 私達は、いつ完成するのか分からない未知の交差点を思い浮かび移動範囲が広がったことを喜んだ。


 
初めて書くものなので、題材に合っていない物語になってるかもしれません。