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 ある取材を取り上げるため、佐久間家にお邪魔している岸田。佐久間浩に事前にや用意した質問を問いかける。
 佐久間浩は、有名な画家であった。彼の部屋には鮮やか色彩を用いた画がそこらに飾ってある。

 「えー...佐久間さんは何故この道に?」
 「単純ですよ」

 佐久間さんの手には一本の筆があった。

 「昔から想像するのが大好きなんです。それを絵にしたりね」

 「なかでは、ジブリ...ピクサー映画など衝撃的でしたね。あり得ないことなのに、かも当たり前のようにそれらは動いてたんですよ」

 僕は、メモ用紙を捲り彼に言う。

 「なら、漫画家とかも?」
 「はい。でも諦めました。あまりに難しすぎた」
 「そうですか?貴方は昔、連載とかしてたじゃないですか」

 しまった。間違えた僕は急いで口を結んだ。急いで質問を変えようと思考を巡らした。僕はチラッと彼を見た。しかし彼は懐かしそうに微笑んでいた。

 「見てくれたのですか?」
 「はい。小学生の頃...独特な雰囲気と綺麗なコマ割りに惹かれて...」
 
 佐久間さんの方を見ると嬉しそうに見える。

 「えーっと...絵を描くときの拘りとかは」

 僕は少し照れくさくなって、話を中断し直ぐさま話題を変える。

 「そうですねぇ。兎に角いかに自然で私の個性が出るのかですね」
 「探求ですね」
 「はい。私は絵に色が付く度に胸が高鳴るんです。命を吹き込む感じでね」

 「どこまで描けるどこまで追求探求が可能。私が想像したのものが具現化できる。それが醍醐味なんです」

 興奮気味に話した佐久間さんは、椅子にもたりかかり呼吸を整える。あれから三時間にわたる取材を終えた僕はタクシーに乗った。
 窓から夕陽が差し掛かり無数の黒かがりのマンションが見えた。

 「お客さんどうしたの。そんな顔して」
 「あれ、バレました」
 「はは、そりゃ顔を真っ赤にして笑顔なんだから!」

 愉快なドライバーにバレてそっと照れた。顔が出やすい僕はいつもこうだ。

 「実は、ずっと憧れている人に会えたんです」
 「そりゃ良かったな」
 「はい。あと、聞いて下さいよ!僕言えたんです」
 「何をだ推しに向かって?」

 

 「どこまでも応援していますってね」

 
 
 

10/12/2025, 3:18:41 PM