『タイムマシーン』
タイムマシーンには、夢がありますね。
個人的には作れる気はしませんけど、夢はあると思います。
しかし夢があっても、わたしには必要ありません。
戻りたい過去もないですし、覗き見たい未来もないのです。
かと言え、「今が大事」とも思いません。
今、この瞬間を毎度毎度大事にするのは疲れます。
なんとな〜くダラダラと生きてるのも幸せかと。
ケセラセラってつぶやきながら、ね。
『特別な夜』
何も浮かばないので創作します。
特別な夜
それは突然だった。
何が起きたのか理解できず、皆、パニックになった。
わたしも例外ではなかった。
わたしは、真っ赤な画面のスマホを見つめたまま、どうにか起動しようと血眼になった。何が起きたのかわからず、ただただパニックだった。周りにいた人々も皆同じ様に慌てふためいていた。
この日、この時、世界中のスマホが同時に壊れたのだった。
タブレットやパソコンも全滅した。
テレビ番組はどの局も端末故障の特集になり、真っ赤な画面のスマホが映し出されていた。何かの陰謀か、はたまたサイバーテロか、と評論家たちが喚いている。
画面が真っ赤なのも謎らしいが、そんな事はどうでも良かったので、テレビを消した。
スマホのない世界は、不便と混乱の始まりだった。
「昔はなかったのだから、昔に戻ったつもりになればいい。」と、言う者もいたが、もう時代が違うのだ。スマホが前提の世の中だったのだから、昔に戻れるわけがない。
スマホが使えず、「夜って、こんなに長かったっけ?」と思うほど時間を持て余したわたしは、本棚から本を取り出した。かなり前に流行った小説だ。内容を覚えていないくらい昔に読んだ本だから都合が良かった。
真っ赤な表紙に『特別な夜』とタイトルが書かれている。
「あー、ある意味、今夜も特別かもね。」と、皮肉交じりに呟きながら本を開いた。
─おしまい─
『この世界は』
世界は広いと聞くことがあれど、わたし自身の感覚では決して広くはない。なぜなら、わたしは小さく小さく生きているから。
ゲーテの「ファウスト」を読んだとき、グレートヒェンはファウストとの出会いで愛を知り世界の広さを知り眩しいほどの喜びを得た(苦悶も知ることになる)のだけど、わたしは、そんなものより守るべき小さな世界が小さな幸せが壊されたと感じた。グレートヒェンはファウストに出会わなければ良かったとさえ思っている。
この世界は素晴らしく広い。
それでもわたしは、自分の手で守れるだけの小さな世界に生きていたい。それがわたしの身の丈だから。
『色とりどり』
最初に浮かんだのは、平安時代の貴族が着ていた十二単です。十二単は色とりどりの着物を重ねた豪華絢爛な衣装ですが、大変重くて15kgから20kgくらいあったそうです。
おしゃれにかける女性たちの並々ならぬ労力は、いつの時代も変わらないのかも。
『君と一緒に』
困りました。「君」と呼べる相手がおりません。
そもそも「君」とは、どんな人に使うものなのか疑問に思ったので、意味を調べたところ「対等または目下(めした)の者を呼ぶ、親しみをこめた言い方。」とのことでした。
目下(もっか)のところ、君と呼びたい人はいませんので、詩の創作にします。
毎年送る 誕生花
スイートピーのピンクは
君によく似合っていた
もう年を取らない君の
永遠の笑顔に手向けよう
君と一緒に過ごした歳月を
いつまでも この胸に