無音

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3/23/2024, 2:39:22 PM

【239,お題:特別な存在】






「私にも、なれたらいいのに。」





3/22/2024, 10:53:40 AM

【238,お題:バカみたい】


 バっカみたい」


好きな人がいた、その人の好きな人は私じゃなかった

どうしても彼のことがほしかった
彼の一番の理解者になりたいし、私のことを一番理解しているのは彼であってほしい
彼の隣に居るのは絶対に私がいいし、私の隣だって彼じゃないと嫌だ

彼を手に入れたくて、あらゆる手段を試した

お化粧だって上手に出来るようになったし、お裁縫も料理も勉強も頑張った
お金も彼のためだけに使った、毎日少しでも可愛く思ってもらえるように努力して
ちょっぴり卑怯な方法にも手を染めた

でもあなたが目で追うのは、私ではなかった

悔しくて恨めしくて妬ましくて、お前なんて消えてしまえばいいと思った
そしたらきっと、私が彼の一番なのに

「ごめん俺、やっぱり女の子と付き合うの無理」

お前さえ居なければきっと...

「えっ、なん...で?」

私が...

「...俺、男が好きなんだと思う」


...私は絶対、あなたの一番にはなれない。


一緒に歩いてきた道を帰りは一人で歩いた
惨めで悔しくて、心がどうにかなりそうだった

これまでずっと彼以外考えずに過ごしてきたのに、全部彼に捧げたのに...

「私...

3/21/2024, 1:12:09 PM

【237,お題:二人ぼっち】

ずっと一人でいたんだ、もう時間の感覚とか麻痺するくらいずっと

薄暗い闇は僕の存在を覆い隠してくれて、誰も僕に気付かない
人からの無関心も、傷痕から流れる生命の温かみも
慣れてしまうと心地よいもので、暗闇にぽっかり浮かぶ僕を受け入れるように
沼の底のような陰影はどんどん膨らんで大きくなっていった

いつだったっけ、僕が一人ぼっちではなくなったのは

濁った天井をぶち破るようにして、君は入ってきた
転がり落ちるように僕と同じ高さまで沈んでくると、薄く目を開けて色のない唇でそっと笑った
そして無遠慮に僕を掴み出そうとする手とは全く違う、柔らかい温かさがある手で
君はそっと薄いガラス細工に触れるように僕の手を包んだんだ

久しぶりに触れた人間の体温に驚いて、自分がこんなにも冷たかったことにもう一度驚いた

君は僕を外に引きずり出そうとすることはなかった、話しかけてくることもなくて
ただひたすら、僕のとなりに座って僕と同じようにぼーっと船を漕いでいた
不思議とその空間を鬱陶しいとは思わなかった

一人でいいと思っていたのに

その日から僕たちは二人ぼっちになった。

3/20/2024, 10:11:12 AM

【236,お題:夢が醒める前に】

あと少しだけ、と思ってしまう。

きっと君も分かっているんだろう?このままではダメだって
分かっていて、なにも知らないような無邪気な顔で笑うんだろう?

ああダメだ、その君の優しい無関心に甘えたくなる
君はきっと、私のどんな醜い部分に気付いても
私が自分から言い出すまで待っていてくれるよね

でもそれではダメなんだ、

もう覚悟を決めなくてはならないんだ私は



...でも、この甘やかな夢から醒める前にもう一度だけ、君に会いたい
君だけには嘘を付いて消えたくない、君には包み隠さずに全てを知っていてほしいんだ。

3/19/2024, 2:50:45 PM

【235,お題:胸が高鳴る】

君が待っていてくれる、そう思うだけで胸が高鳴る

君と一緒にいれるだけで、こんなにも笑顔でいれる

君がかけてくれた魔法

世界がより美しく見えるのは、きっと君のおかげなんだ

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